SAO ~ソードアークス・オンライン~   作:沖田侑士

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第127話 「パンツァー・フォー!」

目を覚ませば、目の前にはあの少年がいた。自分がファンタシースターオンライン2でつくったアバターそっくりの少年。自分の名前がわからないというその少年にヒツギは『アル』と名付け、学園の寮の部屋にとりあえずおくことにした。友であるコオリに相談し『マザー』の助言を待つことにした。

しかし彼女はあの光景を忘れたわけではない。自らが危険の状態に立った2度。彼は助けてくれた。1度目はゲームの中で、あの黒い靄に囲まれて自分が自分で無くなるような感覚の中、暖かい光で手を差し伸べてくれた。

2度目は目の前で。しかも私自身の部屋の中でだ。あんな化け物は知らない。見たこともない。

『マザー』はゲーム内の調査だと言った。でもあれがバグだとは言ってなかったし、そもそもキャラクターがゲームの外に出てくることがあり得ない。私、ヒツギは自分の知らない何かが起きている事を薄々と感じかけていた。

オキが強制転移し、少年少女を助けた次の日。守護輝士ら全員を艦橋に集め、現状の情報を共有化した。

「オキさんがあの子とつながってくれたため、いろいろな情報を得ることが出来ました。」

オキが少年を助けた際に放ったフォトン。それが少女の中に入り込み、それがつながりを得たようだ。

そのおかげで彼女のいる場所がわかるようになった。

「あそこは私たちとは違う外宇宙の星。名を『地球』と呼ぶそうです。私たちオラクル船団のある宇宙とは別の異次元の先にある宇宙の星です。」

オキが予想していたよりも遙かに斜め上の結果を伝えられた。世界が違うってことか。とんでもないものがでてきたものだ。

オキとつながってわかった事も増えた。それは惑星スレアの宇宙座標と全く同じ場所にある事。

生態系やその他諸々まで惑星スレアとほぼ同一である。一部を除いては。

「その一部というのが、まず一つ目。エーテルという存在です。」

エーテル。フォトンと似て非なるそれは情報通信に長けた存在らしい。ただし、エーテルはその地球周辺にしかないという事。また、もう一つ異なる点。

「どうやらあの星には『マザー』と呼ばれる存在があり、人の生態系の頂点にある存在の様です。」

「シエラちゃん? マザー、そういったわね?」

黙っていたシンキが口を開いた。その声色は普段のおどけた雰囲気ではない。

「はい。詳しい事はまだわかっていませんが、選ばれた人、マザークラスタと呼ばれる組織の人達に何かしらの通信、もしくはテレパシーのようなものを使い、指示を行っているようです。」

シンキの目が細くなる。そして大きなガラスの先にある青々と光る星、地球を睨み付けた。

アークスシップは今、異次元の扉の先へと進み、地球のすぐそば、地球の衛星のすぐ目の前で停止している。

念のためカモフラージュし、向こうからは認識されないようにはしてある。

「どうしたシンキ。なにか気になる事でも?」

オキが恐る恐る質問する。シンキはオキをみていつもの微笑みを見せオキの頭を撫でた。

「いいえ。大丈夫よオキちゃん。後、私はしばらく一人で行動するわ。何かあったら呼んで頂戴。」

カツカツと艦橋を後にしたシンキ。それを見ていたシエラはおどおどしていた。

「どうしたのでしょうか。なにか思い当たる節があるようですが…まさか私たちに迷惑にならないようにとか?」

「いや、あいつが迷惑云々考えるような奴じゃないのはここにいる全員が知っている。シンキにはシンキの考えがあるんだろう。俺はそれを信じるし、何も言わない。」

出て行った扉を見つめるオキと同じくと頷く面々。

「しばらくは情報収集に努めよう。相手になんの目的があるのか。何をしようとしているのか。事と次第によっちゃこっちもただじゃ済まさねぇ。」

「もしも、喧嘩を売られたら?」

アインスが壁に寄りかかり、質問してくる。もちろん当たり前の話だ。

「売られた喧嘩は買う。俺達が誰であるかを教えてやろう。」

オキの言葉にハヤマ、アインス、クロが強く頷いた。ミケはいつの間にかいなくなっていた。

ハヤマとアインスはしばらく登録不明アークスの調査を続けてもらい、常に監視してもらうことに。またシエラはオキのつながりにより、日常が断片的ではあるが映像として見れるようになったらしいので、日常会話の中から情報を得られるものをできる限り引っ張ってもらうことにした。

そしてオキとクロはというと。

「やはりな。同じ位置に同じものがない。生態系やらのおおざっぱなところは一緒でも、全く一緒ってわけじゃないんだな。」

オキとクロは地球へと降り立ち、人にまぎれて調査を開始した。開始した直後、オキやクロがまず確認できたことが惑星スレアとほぼ同じであって、一部違うモノのレベル度合だった。

生態系、歴史、文化、はてには各地名までは一緒だがそこからは違ってくる。

まず同じ人物はいない。簡単に言えばスレアにいる圭子だが、地球には圭子という存在はない。

建物の位置も形も似ているが合ったりなかったりする。都心にある『東京駅』。これはスレアにもあったが、あの喫茶店、ジョーカー達の喫茶店はなかった。

「さて、あらかた調べはついたな。だーいたいわかってきたな。」

オキとクロはテラスとなった喫茶店に入り、コーヒーを飲んで一服していた。

オキは普段よりも髪を伸ばし、オールバックにして後ろに束ねポニーテールに。真っ白なコートは相変わらず。今日はハット帽をかぶってない。

クロは小さなベルトが腕に巻かれた黒いコートを羽織り、下は短めのスカート。首にはスカーフを巻いている。

その二人の姿は地球の一般人とそう変化はない。

「そういや、今日は髪を伸ばしてるんだね。」

「ああ、ちょちょいっとフォトンで。できるだけ、ばれたくないからな。」

オキはクロに、オキの背中の向こう側を見るように目で合図した。

クロがその方向に目をやるとあのヒツギという子とその友人、そして謎の少年がいるではないか。

「ここにいる事知ってたの!?」

小さく叫ぶクロ。オキは口に人差し指をあてウィンクした。

「シエラがつながってるって言ってたろ。俺はどうやら向こうの居場所が何となくわかるらしい。もしかしたらバッタリ、なんてこともあるかもと思ってな。」

ふぅと加えたタバコの煙を上に向かって吐き出す。

オキの見た方向にはビルにつけられた大きなモニターがあり、一人の男性がインタビューを受けていた。

男の名前はハギトというらしいが、オキには全く興味がなかった。興味があったのは彼がしゃべっている内容だった。

ここ近年で大きく発達したエーテル技術をより発達させたのが彼らしい。エーテルを使用し、情報インフラの拡張、日常生活には欠かせないモノへと進化させたようだ。

そしてオキが興味をひいたもう一つ。

「へぇ。こっちの星にも大和があるんだな。いやあったが正しいのだろうか。」

ハギトはインタビューそっちのけで戦艦大和について語っていた。スレアで言うところのミリタリーオタクというやつだろう。

圭子たちの居る国の海軍に所属する国を象徴するほどの大戦艦、大和。それがこの国にもあったようだ。

「大和?」

クロが首をかしげた。

「そう。『超戦艦大和』。知り合いなんだ。惑星スレアにも『いるんだよ。彼女達は。』」

「彼女? 女性なの? 戦艦なんだろ?」

今度会わせるよとオキが微笑みながらコーヒーをすすった。

オキとクロが座っているテーブルから少し離れた場所。

ヒツギとその友人であるコオリ。そしてゲームの中から出てきたヒツギのアバター姿のアルという少年がテーブルを囲んであれこれと話をしていた。

会話を聞き耳たてて聞いている最中、マザーの話が出てきた。オキとクロは目を合わせてより詳細な中身を確認しようとしたところに一人の男性が現れた。

「あれは…さっきの?」

先ほどモニターでインタビューを受けていたハギトという男性が彼女たちに近づいたのだ。どうやら商品の宣伝らしい。

興味を無くしたオキは席を立ち、クロと共にその場を去った。

「聞かなくていいの?」

「興味ねぇ。情報がないんじゃ長居は無用。いくぞ。」

オキはそう言いながら街の中を歩き、本屋や電気屋等いくつかの情報を得た。

ファンタシースターオンライン2。それはエーテル通信を利用して現在爆発的に人気が出ているオンラインゲームだ。どこでも持ち運び簡単な媒体で遊べるアクション系のゲームらしい。実際に電気屋でお試しコーナーがありプレイしてみた。

オキとクロの画面の目の前には実際のアークスシップの映像が見えており、こっそりハヤマに連絡。オキの操作しているキャラクターを創作してもらい実際にハヤマが目の前にいることも確認した。

「こいつは一体何をしたいのだろうか…。」

ゲーム自体はアークスシップで実際にクエストを受けてダーカーや原生生物等とあーくすとして戦うというアークスにはなにも影響はない。むしろ人での足りてない現状に大きく貢献できている。しかし…。

「これ、アークスの情報ダダ漏れだね。」

「ああ。幸い、俺たちのような上位クラスの秘匿性高い位置にいるメンバーとの交流はなさそうだ。」

オキとクロはより一層警戒を強めることをシエラに通達した。

「ん? これは…。」

「どうしたの?」

オキが道端で見つけたのだとあるポスター。そこには『ザ・ライナー』と書かれ、巨大な電車の頭をしたモンスターの写真が載った宣伝ポスターだった。

「こういうの大好き。映画みたいだぜ見に行こう。」

「ちょ、ま、マスター!?」

目をキラキラ輝かせてクロの腕を引っ張り、近くの映画館に入っていくオキであった。

 

 

私は悩んでいた。またPSO2に再ログインに成功した。成功したのだが、今の自分。外の自分と全く同じ姿でログインした。姿だけではない。生身でだ。

そしていま目の前にはアルも。

生身でこられているということが証明された。ここは現実の場所である。

そして、そんなことはマザーも言っていなかった。一体なにが起きているのか。何をマザーは行おうとしているのか。何のためにここを調査していたのか。

ヒツギの中では謎がうずまき、悩みはより一層深くなっていくばかりであった。

「シエラさん。」

ついこの間、アルが来てから、あの事件が起きてから初めてログインした時にシエラさんに呼ばれて艦橋へと導かれた。そこにはあの人もいた。

ちょっと怖そうな顔だけど優しいアークス、オキ。

まるで来ることを知っていたような様子だったけど。

すくなくともここが宇宙で、しかも本物の宇宙船で。

そしてアルが何者かはまだ分かっていない状態。幻想種とよぶようにしたあのバケモノ。

その幻想種が私たちの生活のすぐそばで、あのアークス達と戦っていること。それも沢山。人の害する生物であるのは間違いないという判断がされたために時々戦っては助けてくれていること。

まさかそんなことをしてくれていたなんて知らなかった。

マザーは、そんなこと言っていない。そう一言も…。

『悩むなんて、ヒツギちゃんらしくない』

コオリからの言葉を思い出した。悩みに悩んだ私は…コオリからの言葉で決意がついた。

だから…。

 

 

 

「あちらの世界。製造技術はローテクなのに、通信技術だけはやけにハイテクなんですよね。」

「通信速度、インフラそのへんに関してはスレア以上だな。」

「ええ。下手すればアークスと同格クラスですよ。」

なぜかいびつに感じるシエラとオキ。不自然というか、異常進化。

何らかの作為とも思える。

「シエラさん。」

シエラにひとつの通信がはいる。演算したとおり向こうからもう一度連絡が来た。

「はいはい。シエラですよー。」

「アルのこと、調べて欲しいの。オキさん、もいる?」

「いますよー。ではお待ちしております。」

ヒツギからの通信。あのアルという謎の少年の調査を依頼しにやってきた。

あの少年、アル。その正体がこちらの世界のモノなのか、それとも向こうの世界のモノなのか。未だに分かっていない。オキにもその懸念があった。もやっとしてなんとなく気持ち悪いその感覚。それを晴らすためには、彼女らがここに来ること。

そしていま、目の前に来た。

「よお。元気か?」

「多分…。っていっても筒抜けだよね。あまり元気じゃない。でも覚悟は出来てる。」

何も知らないのはいやだ。なにもできないまま失うのは絶対にいやだ。そう口にしたヒツギの言葉にオキはふっと笑った。

「ようし! よく言った。その言葉、絶対忘れんなよ。おめーが言ったんだからな。シエラ。」

「はい! ではアル君おねーさんとあくしゅしようか。」

「うん!」

 

ダイレクト接触確認。これよりスキャンを…

 

スキャンを開始しようとした瞬間。シエラのてからアルが離れた。一瞬の出来事。急な発光によりオキも油断した。

目の前から、ヒツギとアルがいなくなったのだ。

「シエラ! 大丈夫か?」

「は、はい。私は大丈夫です。ですが、ヒツギさんやアル君が…。接触した瞬間をトリガーに彼女たちが何かによって引き戻され、強制的にリンクが断線…アルくんと、私たちの接触を恐れた?」

「っち…。」

オキはモニタをにらめつける。画面には現在のヒツギの状況が映し出される。

この間襲ってきたあの化物がヒツギたちをヒツギの部屋で強襲したのだ。

幸いにもその友人、コオリが手助けしてくれている。だが、なにか様子がおかしい。

「まずい。彼女とあの子との繋がりを途絶えさせるわけにはいかん! こっちでなにやってるか、まだわかってないんだから!」

学園にて幻想種に囲まれ、さらに金の使徒、マザークラスタの幹部。『ハギト』が襲いかかった。コオリの手引きで、アルをわたし、いつもの日常に戻ろうというコオリ。

それを断るヒツギ。そしてハギトの『具現武装、エメラルドタブレット』が光り大量の兵器とあの化けモノゾンビたちが現れヒツギの絶体絶命。そう思えた。だが、彼女の手に光り輝く刀が一本。

ニヤリと笑い、オキはシエラに向かって目で合図する。こくりと頷いたシエラはモニター前に座り操作し出す。

「いけます。助け出してください! 私たちには、彼女達が必要です。」

「まってました!」

オキはコートをバサリと翻し、キャンプシップへと走った。

 

 

 

「なるほど。そういうことか。なかなかのエーテル適正。私に仕事が回ってくるだけある。だが、それくらい…。なんだ? この反応…上空? っな!?」

追い詰めたハギトは空から向かってくる巨大な反応に目を奪われた。

空からの来訪者。未知なる存在。ハギトの知らないソレは空から降りてきた。

見たこともない飛行船。しかしそれは手に余る。あくまで少年の回収。

だから少年へと手を進めた。しかし…。

「うえからしつれーしますっと!」

一人の青年が現れた。そしてハギトの軍勢を一瞬のうちに吹き飛ばした。

「なんだと!? なんなんだ…貴様は!」

「なんだかんだと聞かれたら…答えてあげるが世の情け!ってなぁ。大丈夫か?」

オキは後ろで震えるアルを守るヒツギをみてコクリと頷いた彼女の次にハギトを睨みつけた。

「マザー…。話が違うぞ。これは…追加料金では物足りんなぁ!」

更なる兵器とゾンビたちが現れる。オキはそれをみてニヤリと笑った。

「アークス、オキ。参る!」

軍事へりに戦車。ロードローラーまで現れる。しかし、オキにはなんてことはない。

「へへへ。戦車なんざ、こうやって!」

オキは向かってくる巨大な戦車の砲台を輪切りに。気が付けばともにミケも一緒になって戦っている。いったいいつから居たのだろうか。だが、そんなことはどうでもいい。

「ロードローラーなのだー!」

自分の何倍もの大きさでさらに重量もあるロードローラーを鷲掴みにしぶんぶんと振り回して空中にいるヘリを叩き落としている。

「このぉ!」

ヒツギもアルに近づこうとするゾンビを一閃、また一閃と切っている。

オキは戦車の上部に乗り上がり、エルデトロスを突き刺した。

「よっと!」

ビリビリと電撃を喰らった戦車は大人しくなり、オキがエルデトロスにさらに電撃を加える。

「そーら! パンツァー・フォー!ってなぁ!」

電撃にフォトンを乗せ、戦車に流すことでその制御を乗っ取ったのだ。そして目の前にいる別の戦車へ砲撃。吹き飛ばしたあとにさらに別の戦車に突撃さ横転させる。

ジャンプしエルデトロスを乗っていた戦車と横転した戦車に突き刺し、電撃を喰らわせた。

巨大な爆発音と同時に消えてなくなる戦車。

「全く。向こうの戦車道で覚えた戦車の動かし方がこんなところで発揮されるなんてな。」

スレアの交流にて、戦車道と呼ばれる武道をやっているという高校生たちに混じって戦車の扱い方を教えてもらったことがある。彼女たちは元気だろうか。また会いに行ってみるか。そう思いつつまわりを見渡せばもう戦車もヘリもいない。

「さぁて? どうする? お前さんのご自慢の軍隊、けちょんけちょんにしてやったぜ? まだやるか?」

ハギトに向かって火のついたタバコで指差す。周囲にいた大量のハギトから生み出された幻想種は壊滅したのだ。

「やめたやめた。これ以上イレギュラーが発生しては、損失がでかすぎる。」

「逃げる気か?」

「ああ、そうだ。私がやっていたのはビジネスだ! だからここで引く。だが…次に会った時はマザーもなにもかも一切関係なし。一切考慮なしだ! 徹底的に…潰してやる。」

ハギトは捨て台詞をはきその場から消えた。

追おうとするヒツギに深追いは禁物と伝えるオキ。まわりを見ればきがつけば ミケもいなくなっていた。何しに来たんだあいつ。

「ヒツギちゃん…うそだよね…。裏切ったなんて…うそだよね? 私は、ヒツギちゃんを信じてる…信じてるのに…。」

「私は…裏切ってなんか…。」

「だったら、なんでマザーの言うことを聞いてくれないの!? 裏切っていないなら…私の手をとって…戻ってきてよ…。」

泣きながら叫ぶコオリ。だが、ヒツギは首を振った。もう戻れないと。

ごめんと何度も背中でコオリに言うヒツギと、悲しそうにヒツギの手を取るアルを、オキは無言で煙を吐きながら一緒にキャンプシップへと転送した。

「良かったのか?」

「うん。私は、やるって決めたんだ。だから…もういいの。」

「そうか。アル、一緒にいてやれ。俺は操縦席にいるから。なんかあったら呼べ。」

コクリと頷いたアルはヒツギのそばへ近寄り、今にも泣きそうなヒツギの頭を胸へと押し当て、なで続けた。

 

 

 

「ヒツギちゃん…どうして…どうして…。」

泣き続けるコオリは校庭の真ん中で泣き崩れる。そこへ、一人の少女が現れた。

「…。」

「うん…。わかった…。私…。」

そうしてコオリとその少女はどこかへと消えていった。

その瞬間を遠くから、空の上で浮かぶ金色の飛行物体にのってじっと見ていた女性が一人。

「マザー…。」

細くした眼でそれを睨みつけるシンキ。それは違うものだとわかっている。それがなにかまでもわかっている。だが、その二つの『答え』であるからこそ、胸に渦巻く苛立ちを消すことは不可能だった。




みなさまごきげんよう。
EP4の一話一話がなげぇ! ヒツギメインのEP4をどうやってアークスメインにするかを悩みつつ書いてますはい。
さて、次回はあの大和戦です。いろいろ問題ありましたね。いまでは懐かしい思い出です。
この大和戦。大きく変化させます。それは次回のお楽しみということで。
以前出たい!と申してくれましたアークスの方にもほんの少しだけ出番がありますよ。(名前覚えてるかな…。もし書いてくださった方がいましたら名前を感想の方に書いていただけると助かります。たしか2名だったはず。NさんとGさん)

では次回にまたお会い致しましょう。

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