コードギアスR2 ~去りゆく影~    作:三戦立ち

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第28話

-十数分前-

 

高山との戦いを終えルルーシュと合流する途中でアキラはロロと会いそこで血を流して倒れているシャーリーがいた。

 

「………どういうことだ?」

 

何故シャーリーが?っと一瞬戸惑ったがアキラは血のついたナイフを持ったロロに問うた。

 

「彼女のギアスが解けていたんだ。」

 

「ギアスが?」

 

「たぶん、ジェレミアの仕業だと思うんだ。あの男、ギアスを解除できる力を持っている。」

 

「ギアスを解除……。」

 

アキラは倒れているシャーリーと目が合った。どうやらまだ意識があるようでアキラの姿を見てシャーリーは何か伝えようと必死に口を開くが痛みで声が出ない。

 

 

「しまった!まだ息が…!」

 

まだ生きているシャーリーにロロは止めを刺そうとナイフを構えるがアキラが横から手を出し制した。

 

「流崎アキラ、何を?」

 

アキラは黙って懐からハンドガンを取り出しその銃口をシャーリーに向ける。

 

「えっ!?」

 

予想外の行動にロロは目が点になる。そしてアキラは躊躇することなく引き金を引いた。

 

撃たれた衝撃で荒くなっていたシャーリーの呼吸が静かになり彼女の瞳が閉じていった。

 

シャーリーの口元に手を当て呼吸が止まったことを確認するとアキラは怪我をした肩にシャーリーを乗せる。

 

「ルルーシュにはありのままを伝えておけ。」

 

「彼女をどうするつもりだ?」

 

「ゲットーで後始末する。いいか、こいつはこの騒ぎに巻き込まれたんだ。ルルーシュは何も関ってないことにしろ。今、あいつが疑われることはあってはいけない。」

 

「でもっ!」

 

「ここの地下を使えばすぐにゲットーに行ける。ゲットーに関しては俺がよく知ってる。」

 

アキラはロロを残し先程とは違う階段から地下へと降り姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……っという事はアキラがシャーリーの遺体を持ってゲットーに。」

 

 

 

-そんな所が甘いな。シャーリーの件も殺すのが一番得策だったはずだろ-

 

 

 

以前、シャーリーにギアスをかけた件にアキラが苦言を呈したときのこと思い出しアキラなら遣りかねないと確信する。

今溢れんばかりの感情を必死に抑えルルーシュは冷静を装いロロの話を聞いた。

 

「兄さん、あいつの言うとおりすぐにでもここを離れて。」

 

「あぁ、わかった。………いや、待て!」

 

ルルーシュはある事を思い出し足を止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見失った!?」

 

「申し訳ありません。おそらく建物の中に。」

 

連絡を受けスザクはシャーリーが建物の中へと入ったことを知った。

 

(直ぐに連れ戻さないと!!)

 

「スザク!!」

 

野次馬の中にルルーシュの姿が見えた。

 

「ルルーシュ、君は……。」

 

「避難指示があってこっちへ来たんだが……どうしたんだ?」

 

スザクはルルーシュがこの騒動に関っているのではないかと思ったが。

 

「ルルーシュ、ここは危ない。学園に戻るんだ。」

 

「……わかった。お前も気をつけろよ。」

 

 

ルルーシュは野次馬の中へと消えスザクは急ぎ部下に指令を送った。

 

「これから、建物に突入する。逃げ遅れている者がいれば保護を!!」

 

今はシャーリーを助けるのが優先でルルーシュに対する疑惑はそのあとだと。スザクは急ぎ駅へと入るのであった。

 

 

 

群衆から離れ1人歩くルルーシュに携帯が鳴った。

 

「……あぁロロ、こっちはうまく行った。………そうか、お前も無事か。…………いや、1人で帰れる。心配するな。」

 

携帯を切りゆっくりと歩くルルーシュの背中が震えだした。

 

「シャーリー………!!」

 

瞳から涙が溢れ出し拳に力が入る。

 

(守れなかったっ!! 君を……取り戻すと誓った。皆と約束したはずが!!なのに!!!)

 

彼女の家族を不幸にしギアスで苦しめそしてついには……。

 

ルルーシュは涙を流しながらその表情は怒りに満ちていた。

 

(ロロ…!!もうお前を生かしてはおけない!!)

 

そして怒りの矛先はもう1人

 

(アキラ!! お前もスザクのように俺を……!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日、この駅での事件はニュース等で扱われシャーリーの血痕が発見され彼女がこの事件に巻き込まれ現在消息不明と扱われ。アッシュフォード学園でもこの事件で持ちきりであった。そして生徒会では…。

 

 

生徒会室にてリヴァルは携帯でミレイと連絡をとっていた。

 

「そうですか……。じゃあまだ何も。」

 

『えぇ……こっちのほうでも有力な情報はまだ…。身代金とか何かあれば生きてるってわかるけど。何分この事件、わからないことが多くて。ただの愉快犯とか、黒の騎士団の仕業とか……軍や警察の話だとシャーリーの血痕があるってことはもうシャーリーは………。』

 

「そんな事言わないでくださいよ!!まだ死んだって決まったわけじゃないですよ!!」

 

『っ!!ごめんなさい。リヴァル、ルルーシュは?』

 

「えっ!?あっあぁ、ルルーシュは隣にいますよ。いつもどおりで。」

 

『そう、ならよかった。塞ぎこんでるじゃないかって心配して。……また何か知ったら教えるわ。』

 

連絡を終えたリヴァルはため息を吐いた。

 

「こんな時にどこ行ったんだよルルーシュ。」

 

リヴァルの隣には誰もおらず生徒会室はリヴァルだけで誰もいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ギアス嚮団-

 

「あああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

手術台の上で拘束された高山が苦痛による絶叫がこだましていた。横からV.V.が顔を出す。

 

「君を回収するのにもえらく苦労したんだ。それなのに収穫が何も無くジェレミアが戻ってこない。聞くよ、彼はルルーシュにやられたの?」

 

「あぁぁぁ!!知らん!!」

 

「嚮主V.V.おそらくジェレミアは敵の手に。」

 

「この男がアキラを追いかけていたんだ。アキラが関わっていたらやられてもおかしくない。」

 

V.V.は研究員の1人と目を合わせると研究員はダイヤルを回し高山の脳神経に直接送られる痛みに高山の苦痛の叫びが更に木霊する。

 

「ほとんど死んでいた君を元の人間にするのに時間と労力を費やしたんだ。目的はアキラの抹殺。命の恩人に対して恩返しする気はあるのかな?」

 

 

「があぁぁぁ、殺す。あの男だけは必ず……!こんな体になろうがあいつを殺すまで……!!ああぁぁぁ!!!」

 

V.V.はため息を吐く。

 

「この男も流崎アキラに狂わされた哀れな男だね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-チバ-

 

アキラが坂口の仕事の手伝いでいるチバの港にいた。

 

「とっつあん、蓬莱島からの荷物はこれで全部か?」

 

「おう、だがラクシャータ達だな。このKMFは。」

 

KMFが数機ある。見た目は無頼だが背後には見たことの無いロケットエンジンが2つ装備されてある。

 

アキラは少し気になりこのKMFを見回した。

 

「このエンジンは無頼が装備できるものじゃない。」

 

「アキラ。こいつはラクシャータ達がフロートユニットの試作ものだ。」

 

坂口は資料に目を通しアキラに渡した。

 

「固体燃料ロケットか……フロートユニットの試作にしては時代と逆行してるな。」

 

「だが機動性と推力がフロートユニットと比べて桁違いだ。……急激な姿勢制御を可能とする広帯域推進技術か……。だが……。」

 

アキラはもう1枚めくり爆発の写真が載せていた。

 

「テスト中に事故発生。大推力、高加速を併用した急激な方向転換で機体構造に大きな負荷がかかったことで空中分解。続けて暁に搭載したが………。」

 

もう1機ある暁にも同じエンジンが搭載されている。

 

「なるほど、この2機は余り物でテスト中止で邪魔になったってことか。けど俺らに渡して使い道が無いんじゃなぁ。」

 

頭をガシガシと搔く坂口を尻目にアキラは物陰からチラッとこちらを見る人物を見つけこっそりと近づく。

 

「どうした?お前から顔を出すなんて珍しいことがあるな。ロロ。」

 

あまりアキラと会話をしないロロである為アキラも珍しがるがロロが口を開く。

 

「確認したいことがある。」

 

「………。」

 

「お前が本当にシャーリーを殺したのか。」

 

「お前も見たろ。」

 

「けどわざわざゲットーで処理する必要がないと思う。」

 

「聞いた話あの場にスザクもいたと聞く。シャーリーの遺体があればスザクはルルーシュを真っ先に疑う。」

 

「だがっ!」

 

 

ロロは確かにアキラがシャーリーを撃ったのは目撃している。元々彼を信用していないのも理由にあるがロロはどうしてもアキラの言うことが信じられなかった。

 

尚も疑うロロにアキラは近くにある自分の鞄からあるものを出した。それは紐で束ねている人の髪だ。

 

「シャーリーの遺髪だ。それをルルーシュに渡すなり好きにしろ。」

 

「シャーリーの………。」

 

「じゃあな。」

 

 

遺髪を渡したアキラはロロを置いて坂口のところへ戻った。

 

「とっつあん、例のところへ行く。また、あの男に頼めるか?」

 

「何だ急用か?あぁいいぜ。すぐに連絡するぜ。」

 

「頼む。」

 

そう言うとアキラは自分のバイクに乗り込みある場所へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャーリーの事件は捕らえられているカレンにもスザクによって伝えられた。

 

「そんな……シャーリーが!?まだ見つかってないの?」

 

「……死んでると思う。」

 

「えっ…?」

 

 

「現場から大量の血痕が見つかった。彼女の血だ。おそらくもうシャーリーは……。」

 

「まだ死んだってわけじゃないでしょ!!それより誰がシャーリーをやったの!?」

 

「そうだ。彼女を殺した犯人がいるとすれば……」

 

スザクはゆっくりとカレンににじり寄りそれにカレンは何か嫌な空気を感じ後退りする。

 

「そう、ルルーシュだ。全ての証拠が証言がルルーシュを白だと言っている。僕も彼と話した。」

 

「だったら……。」

 

スザクは懐から1枚の写真を取り出しカレンに見せる。

 

「騒動が起こった直後屋外の監視カメラが映し出しものだ。」

 

「アキ……ラ……!」

 

「それから彼は駅の中へと入って行きそれからの動向はわからない。だが……。」

 

「アキラがシャーリーを殺したって言うの!?」

 

「ルルーシュがいたんだ。だからこの事件は黒の騎士団が裏で糸を引いてると。ルルーシュが犯人だ…、ゼロであると。」

 

「ゼロの正体は知らない。捕まった時に言ったでしょ?」

 

「ならアキラはどうだ?陽炎だったあいつなら殺したとしてもおかしくない。異能生体は自身の生存のために環境を変える。誰かを犠牲にしてでも。」

 

「あんた、あの話を信じて…!?」

 

「もう、手段にこだわってはいられない。シャーリーを見つけるために、だからこれで。」

 

スザクは懐からリフレインを取り出しそれを見てカレンは真っ青になった。

 

「あんたっ!!」

 

近づこうとするスザクの手を振り払おうとするが手を取られ組み伏せられた。

 

「怖がらなくていい。君はすぐに自分の意思を失い、僕の質問に答える。」

 

リフレインの恐怖を知っているカレンは恐怖で目を瞑ったがアキラの顔が思い浮かびリフレインを打とうとするスザクをキッと睨み付けた。

 

「やってみな!!でもアキラと同じで私は誰の支配を受けない!!例え薬漬けされてもね!地を這ってでもあんたを殺してやる!!」

 

自分を睨むカレンの瞳がアキラとダブり注射器を持っているスザクの手が止まる。

 

(何だ!?僕は恐れてるのか?彼女を?アキラと重ねて見てるのか僕は?)

 

「ふっふふふ。」

 

首筋に注射器を突きつけられてるのにも関らずカレンは不気味な笑い声を出す。

 

「何がおかしい!?」

 

「シャーリーのため?あんたいつか言ったよね?間違ったやり方で得た結果に意味はないって。じゃあこれは正しいことなんだ。相手を意思を殺して支配することが。」

 

 

「支配……っ!?」

 

 

支配。その言葉にスザクは我に返った。そう今自分がやろうとしているのは……。

 

「お、俺は……アイツのようにはっ!!」

 

スザクはリフレインを投げ捨て逃げるように独房から出て行く。その姿を見てカレンは力が抜けたように床へ座り込んだ。

 

「はぁはぁはぁ。」

 

額から汗が滴り、床に落ちているリフレインを見て今、自分が置かれていた状況を思い返す。

 

緊張の糸が切れスザクの行為がいつもの彼ではなかったとそれに対し自分の姿勢は虚勢ではなく本音であったが半分、捨て台詞のようなものであった。

 

「アキラ……。あなた、本当にシャーリーを……。」

 

カレンはハッと我に返り頭を振った。自分はアキラを信じると誓った。しかし一瞬彼を疑った自分を恥じた。

 

血を流しているとはいえまだ彼女の遺体はまだ見つかっていない。なら生きている希望もある。

 

「アキラ、私はあなたを信じてる。」

 

今のアキラは昔のアキラじゃない。シャーリーを手にかけることは決してない。皆がそう思っても自分だけはアキラの味方でいる。そう心に誓うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗い地下鉄の奥から僅かに光が漏れている。ここはあるゲットーにある使われていない地下鉄にある控室にアキラが坂口と医療器具を持った1人の男と話している。

 

「今日の分だ。助かったぜ。」

 

坂口は男に封筒を渡す。

 

「いいってことよ。もぐりの医者の俺が働けるのもあんたのおかげだ。そのあんたの頼みなら断れないさ。」

 

アキラは薄汚れた部屋にある簡易のベッドに1人の女性が眠っている。

 

「最初はあんたの話聞いた時は訳がわかんなかったぜ。殺そうとした人間を助けてくれっておかしな話だ。まっあとは俺には関係ないことだからな。じゃあな。」

 

 

医者が出たあと坂口は煙草に火をつける。

 

「っで、その子をどうするつもりだ?」

 

「しばらく匿う。頼みがある。ゼロや他の黒の騎士団の連中にこの女のことは漏らさないでくれ。ばれたらこの女がまた狙われる。」

 

「お前が人助けするなんてな。それほど大事な女か?もしかして新しい女か?」

 

「やめてくれ。そんなんじゃない。」

 

坂口はがっはははっと豪快に笑う。

 

「わかってるさ。お前がそんな男じゃないってことぐらい。そうだな千鶴に面倒見てもらったほうがいいな。」

 

「あぁそれでいい。」

 

アキラはベッドに眠っている女性、シャーリーは小さな吐息を吐き穏やかに眠っておりアキラは黙って見つめているのであった。

 

「人助け………っか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

 

 

-蓬莱島-

 

 

ゼロの私室にてルルーシュとC.C.が2人きりでいた。

 

「C.C.、ジェレミアとロロの協力で嚮団の位置は特定できた。ゼロ番隊を導入し、嚮団を一気に殲滅する。」

 

「殲滅?利用するんじゃなかったのか?あれは武装組織ではなくギアスを研究するだけの…」

 

「殲滅だ!!」

 

エリア11から戻ってきてから様子が変わったルルーシュにC.C.は彼に何かあったのだと悟った。

 

「………何があった?」

 

「……シャーリーは最後までギアスに翻弄されて、信じていたアキラに殺された!」

 

「アキラがっ!?ほんとに奴が殺したのか?」

 

ルルーシュはロロから渡されたシャーリーの遺髪を見せた。

 

「ロロと共謀してあいつは……。」

 

 

「だから嚮団を消すのか?同じ悲劇を繰り返さないために、贖罪として?」C.C.

 

「これが王の力だというのなら、力ある者は1人で十分だ。ロロはもちろんギアスという力を、アキラもそうだ!俺の障害になるのなら俺の手で消してやる!!シャーリーに対してそれがせめてものっ」ルルーシュ

 

「ロロはともかくアキラもか?」

 

「同罪だ!!シャーリーの全てを奪った。死で償わせる。だがすぐには殺さない。奴も俺のチェスの駒として働いてもらう。そして役割が終われば……。」

 

「……果たして殺せるかな?」

 

ポツリと呟いたC.C.の言葉にルルーシュは反応する。

 

「どういう意味だ?」

 

「なんでもない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-アッシュフォード学園 機情 地下司令部-

 

ここ数日、シャーリーのためにルルーシュだけではなく黒の騎士団との連絡を断っていたアキラは地下司令部へと来たがそこはルルーシュだけではなくロロやヴィレッタがおらず、更にギアスをかけられた局員が殺害され死体が転がっていた。

 

また嚮団からの刺客かとアキラは警戒するが

 

「動くな。」

 

数人のライフルを構えた兵士達がアキラを狙う。

そしてその中に

 

「ご覧の通りだ。この機密情報局は我々陽炎が制圧した。」

 

「井ノ本……!」

 

「ふふっ、そう邪険するな。今日はお前と戦うつもりは無い。」

 

「……ブリタニアはルルーシュの記憶が蘇ったことをもう知ってるのか?」

 

「いや、これは陽炎が単独で行ったことだ。彼ら皇帝達は知らない。」

 

「なら何故?」

 

「お前に用があるのだ。一緒に来てもらおう、もちろん拒否はできない。」

 

銃口を向けられアキラは大人しく持っていた銃を渡すのであった。

 

 

 

 

 

 

車に乗せられアキラは市街地を抜けてく。

 

「あんた、何を企んでる?」

 

「ふっ、役者が揃うステージにお前をあげるだけだ。」

 

「ステージ?」

 

1時間、一般道から外れた旧道を通りある山の入り口前へと辿り着いた。

 

「ここは……?」

 

山のある1箇所に大きな洞穴のような場所がありその周辺に陽炎の隊員たちが警備している。

 

「ここへ入るんだ。」

 

井ノ本達に従いアキラはついていく。穴は大人が入っても少し余裕のある大きな穴で皆暗い穴の中を電灯の明かりを頼りに進んでいく。

 

「お前は神根島を覚えているか?お前や私達が突如別の場所へと移動した謎の現象。」

 

「ここがあの島と何か関係が?」

 

すると穴の先に光が見えてきた。穴を抜けた先を見てアキラは驚愕した。

アキラの目の前には金属で作られた祭壇にその前に大きな金属状の扉があった。

 

「これは!?」

 

あの神根島にあった遺跡に似ているが構造物が最近作られたように見える。

 

「26年前に発見され当時の日本政府が極秘で調査していた遺跡だ。」

 

「遺跡!?これが!?」

 

アキラにはこれが遺跡には見えなかった。

 

「ここで俺に何をさせようって言うんだ?」

 

「その扉に触れるんだ。」

 

「扉を?」

 

彼ら(・・)がお前をある場所へ導く。」

 

「彼ら?」

 

アキラは井ノ本が言った彼らとは何か引っかかったが、アキラはこの大きな扉に触れると何かわかるのではないかと感じアキラはゆっくりと手を扉に触れてみた。

 

「っ!!?」

 

その時扉がゆっくりと開き眩い光が差しアキラの視界を奪った。

 

そして井ノ本の前からアキラの姿が消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ……っ!? ここは!?」

 

視界が開き目を開くとアキラの目の前には大きな扉があるが先ほどのような扉ではなく、地下のある施設にいる事に気づく。一体何が起こったのか外から銃声の音が聞こえアキラは急ぎ駆け出していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

-俺の前に現れた謎の遺跡。これが俺に深く関ることにこの時の俺はまだわからなかった-

 




ご覧のとおりシャーリーを生存させました。

原作では悲劇の最期を迎えたので自分の作品だけでもと思い描きましたがその代わりアキラにはペナルティーを課すことにしました。

敵からも味方からも狙われる中アキラはどう戦って行くのかお楽しみに。

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