コードギアスR2 ~去りゆく影~    作:三戦立ち

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第25話

「こうしてお会いするのは初めてだ。アレクセイ・ヤゾフ、私がゼロ、今回の作戦ご協力感謝する。」

 

攻略した要塞前に黒の騎士団を含めた連合軍が集結ここでゼロはアレクセイと直接対面を果す。

 

ゼロから差し出された手をアレクセイは握り握手を交わす。

 

「こちらこそ。」

 

「少数でありながら要塞の攻略の采配、お見事で。」

 

「いや、我々のようなゲリラ組織こういった戦法でないと戦えないだけ。」

 

 

処理を終えた星刻が2人に気づきそばに寄ってきた。

 

星刻の姿を見てアレクセイの顔が自然と綻んだ。

 

「星刻!作戦の成功おめでとう!」

 

「アレク!お前達のおかげだ。」

 

2人は握手し喜びを分かち合う。

 

「だが星刻、あくまでも今回は侵攻部隊を撃破したにすぎない。」

 

「わかってる。奴等はまた侵攻を再開するだろう。」

 

「それに関してだが…。」

 

ゼロが2人の会話に入ろうとした時要塞の裏側から爆発の音が聞こえ3人は要塞のようを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ……。」

 

激しい痛みでアキラは意識を取り戻した。前傾姿勢で跨るコックピットのため体勢は崩れることはなかったが狭いコックピットは今のアキラには苦痛でしかなかった。

 

アキラはモニターを映そうと計器を操作するが全モニターが移らず一部分しか見えないがここがあの崖から落下した地点なのだろうと推測した。

全体は見えないがどうやら暁は崖下からこの窪みに落ちたようだ。

 

狭いコックピットでアキラは体を仰向けにするが体が楽にはならず激しい痛みから呼吸が荒れまた意識が遠のきそうになる。

 

 

戦いはどうなったのか?救援は来てくれるのだろうか?そう思案するとアキラは苦し紛れに苦笑いを浮かべる。

 

今の俺を助けてくれる奴などいるのだろうか?求めるだけ無駄だとそう思うと不思議と体から僅かに痛みが和らぐ。凍える寒さを忘れアキラは意識がなくなっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆発が起こった現場に集まったゼロ達は現場の調査を行っていた。

 

「イゴールどうだ?」

 

残骸となった暁のコックピットから新生サドナ王国のイゴールが顔を出した。

 

「死んでるよアレク。パイロットはぐちゃぐちゃだ。これだけ銃弾浴びれば当たり前だがな。」

 

「扇、この暁は…。」

 

狭山(さやま)って奴が乗っていた。おそらく彼が……。」

 

だがゼロは狭山が搭乗していた暁の傍に落ちているもう1機暁らしき片腕が気になっていた。

ゼロは先程からアキラの姿が見えないことでもしやと思っていたがこの片腕に記載されてあったナンバーの照合結果の連絡が入った。

 

「……そうか、…わかった。」

 

「ゼロ……?」

 

「流崎アキラの機体のものだと間違いない。」

 

「何っ!?アキラだと!?」

 

アキラ、その名を聞きイゴールが慌てた様子で扇に詰め寄ってきた。

 

「おい!アキラが巻き込まれたって言うのか!?」

 

「あっあぁ…。」

 

イゴールはアレクセイと顔を合わせアレクセイは頷く。

 

「みんな!アキラを探し出せ!!」

 

イゴール達新生サドナ王国の面々は一斉に行動を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‐蓬莱島‐

 

用意された部屋で千鶴は1人で佇み溜息を吐いていた。

 

「おう、どうしたんだ?」

 

「何だオヤジさんか……。」

 

「何だぁ間抜けな声出して……アキラの事だろ?」

 

坂口の指摘に千鶴の表情が暗くなった。

 

「気にするなって悪いのはあいつのほうなんだからよ。」

 

千鶴は首を横に振る。

 

「そうじゃない。あたしアキラに声かけようとした時あいつ、すごく寂しそうに見えたの。あんなアキラ初めて。」

 

坂口は頭を掻き言葉を選びながら口を開く。

 

「それだけ俺達に見てほしくなかったってことだろうぜ。まぁそうだろうな、同族殺しをして平気でいられる奴なんていないだろうさ。あいつは考えるのをやめたんだ。罪悪感で悩んだりくらいなら何も考えずにただ引き金を引いたほうが楽だと思ってな。

だがカレンやお前達と会ってガキらしいところが出てきたんだがそれがかえって自分を苦しめることになったんだな。」

 

 

「あいつ…大丈夫かな……。」

 

「心配すんなって!あいつがこのまま押し潰されるわけないだろ!またいつものように……ん?」

 

何やら人の出入りが激しくなって複数の足音が何度も聞こえ坂口は部屋の外へと出た。

 

「何かあったのか?千鶴ちょっと待ってろ。」

 

1人残された千鶴は何か嫌な予感がしそれが的中することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3機のKMFが崖下へと降下し周辺を調査しその中でイゴールが乗るグラスゴーが岸壁にKMFの装色が付着している箇所を見つけた。

 

「見つけた、アキラのKMFはここへ落ちてるぜ。アレク、このまま降下してアキラを探して……。」

 

『イゴール!もう陽が沈む、これ以上の捜索は無理だ。』

 

「おいふざけるな!アキラがここへ落下してるのは間違いないんだ!今、やらないで……。」

 

『イゴール!!お前の気持ちはわかる!だが吹雪が止まないこの天候で夜間の捜索でこちらでも遭難者が発生する!明朝の天候を見て再開する。』

 

 

自分の乗るKMFが強風に煽られ左右に揺れる。

 

「…ちきしょう……。」

 

イゴールはランドスピナーのワイヤーを巻き上げる。

 

 

 

 

本陣として置いた大竜胆の中でアレクセイ、そしてゼロ達は経過を見守っていた。

 

「ゼロ、申し訳ないが捜索は…。」

 

「いや、アキラのためとはいえここまで協力感謝する。」

 

格納庫へ戻ってくるイゴールからの報告を聞こうとデッキから出た。

 

「アキラとはこの作戦で久しぶりに会えると思ったが…。」

 

「アキラがサドナ王国で戦っていた仲間があなたとは。面白いめぐり合わせとはこのこと。」

 

「せっかく生きてまた会えるのかもしれない。天候が戻り次第すぐにも。」

 

「……あなたはアキラが生きていると?」

 

アレクセイの話を聞くとアキラが生きている前提のように聞こえる。ゼロもアキラには生きていてほしいと願ってるがこの厳しい天候で満足な装備をしていない状況で生存率は0に近い。そう思ってるがアレクセイは微笑む。

 

「あいつだと死んだとは思えない。どんな状況でも生きて帰ってくる。ふっ…不思議な奴だ。」

 

「ふふっ、確かに。」

 

雑談しながら格納庫に来たが格納庫ではイゴールの怒声が大きく聞こえていた。

 

「てめぇらもう一度言ってみろ!!」

 

イゴールは黒の騎士団の団員らと衝突し今にも殴りかかろうとしていた。

 

「っ!? イゴール、何しているんだ!?」

 

「こいつら、アキラの仲間のくせに見捨てるなんてぬかしてるんだ!」

 

アレクセイは黒の騎士団の団員のほうを見て団員達は目を逸らした。すると団員の1人が口を開いた。

 

「あいつ1人のためにこれ以上は時間の無駄なんだよ。崖から落下したんだ。生きてるはずがない。」

 

掴みかかろうとするイゴールをアレクセイは前に出て遮る。

 

「私は短い間であるがアキラと共に戦ったことがある。私以上に彼と共に戦ってきたあなたたちが何故?」

 

「あんたらは知らないんだ。あいつ、陽炎の正体をな!」

 

アレクセイとイゴールは陽炎の言葉が出て何かアキラが彼らとの間に何か起こったのだと不安を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『    』

 

『    』

 

『    』

 

耳元でかすかに笑い声が聞こえる。まわりも凍てつく様な寒さは感じず逆に温かみを感じる。

どうしたのかと瞳を開くがまだおぼろげにしか見えないが6、7人の集団がある部屋に集まっている。一体誰なのか?次第に視界がはっきりしはじめアキラの目にうつったのは。

 

 

 

『また会長は~。』

 

『いいじゃない、楽しければ。』

 

『いつもの事だろシャーリー。』

 

ルルーシュをはじめアッシュフォード学園の生徒会のメンバーがそこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‐翌日、中華連邦 満州 大竜胆‐

 

 

この1日吹雪による悪天候のためゼロ達は身動きできない状態であった。黒の騎士団の中でも天候が回復次第捜索を打ち切り蓬莱島戻るとの声も出てきている。

 

しかし、ゼロはアキラを襲撃した敵の正体が掴めないまま戻ることはできないと考えていたが死んだ狭山がゲットーで自分達を襲った謎の部隊の生き残りだとは知る由もなかった。

 

 

 

一方、アレクセイ達は一刻も早くアキラの救出するためにすぐに動けるようKMFの装備の準備を行なっており、アレクセイは星刻と今後について協議をしている最中である。

 

「そうか、黒の騎士団は長居するつもりはないか。まぁ…当然だろうな。」

 

「アレク、ここは中華連邦だ。早く仲間の所へ戻ったほうが…。」

 

「サドナ王国のほうはワシリー達がなんとかしている。心配するな。」

 

「しかし、この役目はゼロ達黒の騎士団だ。お前が関わることは…。」

 

「俺はアキラを助けたいんだ!アキラの事は彼らから聞いたが、だからと言って見殺しにはできない。俺も……アキラと似たようなもんだ……。」

 

星刻はアレクセイが自らの手で兄の様に慕ったマクシムを殺めたことは知っている。

 

 

「どんな大儀名分があろうと手についたマクシムの血は洗い落とせない。星刻。アキラは必ず生きていると俺は信じてる!」

 

 

「………相変わらずだな。それでこそ兄弟だ。」

 

「茶化さないでくれ。」

 

 

お互い笑みを溢すが突如星刻が口元をおさえ咳き込む。

 

「星刻!」

 

口をおさえた手には吐血がこびりついている。

 

「もう休め、お前まで何かあればこの国はどうなる?」

 

「うぅ…、すまない。」

 

やまない吹雪を見てアレクセイはアキラの無事を願うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方ゼロ、ルルーシュは個室にてエリア11にいるロロと連絡をとっていた。

ルルーシュにこちらへ戻ってきて欲しいとの連絡内容であった。詳細については来てから伝えるとの事であったがどうやら学園絡みのようである。

 

『兄さん、吹雪が止んだらすぐに戻ろう。流崎アキラの事は諦めるんだ。』

 

「お前はアキラが死んでいると?」

 

『当たり前じゃないか!そんなのここにいる僕でもわかるよ。生きてるわけないよ。』

 

「……だろうな。」

 

『どうしたの兄さん?なんかおかしいよ。』

 

「いや、なんでもない。何かあればまた連絡をする。エリア11には予定通りに戻る。」

 

 

ルルーシュとの連絡を終えロロはルルーシュを彼の影武者を務めている咲世子が起こしたトラブルに巻き込んでしまうことに心を痛めるがもう1つ気になるのは自分がアキラの生存が絶望的だと述べたときのルルーシュの表情が曇っておりまるで生きていてほしいように見えた。

 

(兄さんは何を考えてるんだ。仮に生きていたとしてもまともな装備もしてないあの男が極寒の満州で生きられるはずがない。そこまでこだわる理由が……)

 

 

以前V.V.からの命令でサドナ王国でアキラの抹殺を行なったがあの時もアキラについての詳細は教えられなかったがV.V.はアキラのことについて何か知っているように見えた。

 

そして彼がいる時自分のギアスの力が打ち消される謎、アキラの存在にロロは憎悪にも似た感情が渦巻いていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もう会長また変なイベント考えたのですか?』

 

『今度はね~♪』

 

 

いるはずのない生徒会の面々にアキラは唖然とする。これは夢なのかそれとも自分はもう死んで…。

 

『スザク、ここ間違えてるぞ。』

 

『あっ!ホントだ。ありがとうルルーシュ。』

 

傍ではルルーシュがスザクの勉強の手伝いをしている。

 

するとリヴァルがルルーシュの肩に手を回し小さな声で呟く。

 

『ルルーシュ、また例の頼む。』

 

『あっ!リヴァルまたルルにチャスの代打ちを!』

 

『ははっ、違うって。』

 

何だこれは…、アキラは皆に近づくがみんなアキラの存在に気づかない。

 

 

隅には黙々とパソコンを操作するニーナ、咲世子に連れられて入ってきたナナリー、そして…。

 

『遅れてすみません。』

 

 

 

カレン……学園の中では病弱でおしとやかなお嬢様を装っているあの姿で現れた。

彼女の姿を見ておもわず手を伸ばすが彼女は気づかない。

 

 

『カレン、待ってたのよ。あのね今度……。』

 

 

 

 

カレン達が談笑するのを見てアキラは自分が何故こんな幻を見ているのか疑問に思った。

目の前の光景を懐かしみあの輪の中に入りたい自分がいる。だがカレンは陽炎が行なってきた事実を知っている。

 

‐今更、あそこへ戻れることは……‐

 

アキラは皆に背を向け見ないようにする。

 

『じゃあ、これにて解散~。』

 

皆が教室から出て行く。1人また1人と足音が消えていくのが聞こえ教室には自分1人しかいないことに気づく。

 

結局、俺は1人だ……そう思った時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の名を呼ぶ声に振り返るとカレンが優しく微笑み手を伸ばしている。

 

 

‐なんで俺にそんな顔を……‐

 

カレンは口を開くが何を言ってるのか聞こえない。彼女はアキラに近づいてくる。

 

カレンは手をアキラの頬にあて微笑む。

その微笑みにアキラは思わずカレンを力強く抱きしめた。

 

華奢な彼女の体をアキラは強く貪るように抱きしめ彼女の背中に手をまわす。

カレンはアキラの耳元でそっと囁き今度ははっきりと聞こえアキラは戸惑いの色を浮かべる。

 

‐カレン…お前……!?‐

 

ゆっくりと自分のもとから離れていくカレンにアキラははじめて手を伸ばす。

 

 

 

 

 

 

‐カレン!!俺は……‐

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!?」

 

目を見開き自分が暁のコックピットにいることを思い出し体中に伝わる激痛で意識が覚醒しアキラは自分がまだ生きているのに気づきアキラは取り憑かれたのように操縦席にある通信機器を取り外しはじめ次に外に出ようと傷ついた体を無理矢理起こしボタンを押しコックピットを開こうとしたが扉は途中で止まってしまった。

 

アキラは半開きになった扉へ無理矢理体を入れ外に出ようとする。脇腹から激痛が走るがアキラは構うことなく上半身を外へと出した。

暁も雪で埋もれアキラは下半身も出しコックピットから先程外した通信機器を取り出しアキラは窪みの奥へと逃げ込んだ。

 

アキラは通信機器を操作するが連絡ができない機器にアキラは適当な周波数に合わせる。

 

その直後アキラはまた痛みに苦渋の表情を見せ吹雪から身を守ろうと窪みにある岩陰に身を隠しそのまま体を横にした。

 

まるでやり終えたかのようにアキラはまた意識が遠のいていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‐1時間後 大竜胆‐

 

「妨害電波?」

 

オペレーターの部下からの報告でゼロはデッキへとあがっていた。

 

「1時間程前からこちらの通信に割り込んできているのですが……。」

 

「………発信元を特定できるか?」

 

「はい……今やってますが………。わかりました!この地域からそんな離れてはいない場所で……ここは!?」

 

 

「っ!? 星刻とアレクセイ達に伝えるんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思うように体が動かない。再び意識を取り戻したアキラであったが今の自分の状態を目を動かし見ると右腕に痺れるような痛みを感じ左腕でスーツを捲り上げると右腕が変色し凍傷の症状であった。

だがアキラは動じる事はなくまた瞳を閉じた。やるだけのことはやった。それでもダメなら……。そう身を委ねていると眩い光が差し込みアキラは再び瞳を開いた。

 

 

 

 

 

『見つけた!!アキラだ。間違いないぜ!!』

 

操縦者のイゴールからアキラ発見の連絡を受けアレクセイ、ゼロ達は安堵する。

 

『かなり衰弱しているみたいだ。すぐに回収する!』

 

「よしっ!わかった。こちらですぐに治療の準備をする。」

 

通信を終えたアレクセイは一息吐いた。

 

「アレクセイ、アキラの救助感謝する。ありがとう。」

 

「いやゼロ、それはあいつが五体満足で戻れるまで安心できない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……い…アキラ……!」

 

‐イゴールが俺に大きな声で呼びかける。もう…一言の声を出す気力もない。だが俺はまだ生きている。‐  

 

 

 

 

 

 

あなたを待っている……

 

 

 

 

 

あの幻の中カレンが俺に告げた一言、自惚れかも知れない、だたの俺の願望かも知れない。だが俺はあいつを力強く抱きしめた。まるで犯すように……あれが俺の本心なのか……。カレンから拒まれたにも関わらず俺はあいつを求めてる。俺の傍にいて欲しいと……お前が欲しいと……。カレンの身体と心を欲している自分の本心に戸惑いながらも俺はカレンのあの言葉で一筋の光が射し込んだように感じた。

 

カレンを助ける…!それが俺のやるべきこと、さだめなら俺は……!!‐

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-11日後 日本時間14:00 エリア11 トウキョウ租界-

 

長い廊下を車椅子を押して歩くスザクがいる。いつも座っているのはナナリーであるが今回はカレンが座っているが手足が車椅子で拘束された状態でいる。

 

そんなカレンをスザクは黙ったまま進ませある部屋の扉の前へと辿り着く。そこにはエリスが立っており2人を見て扉を開ける。

 

 

扉を開けた先は樹木を植えられ、噴水・花壇が設けられ小さな庭園が広がっていた。

 

その中で1人の初老の男性が立っていた。

 

「中華連邦以来2度目。またこうして会えるとは、紅月カレン君。」

 

「私の願いお聞きいただきありがとうございます。井ノ本寛司。」

 

優しく微笑む井ノ本に対しカレンは強面の表情を崩さず2人は対峙する。




アキラとカレン、幻での2人の描写は少し官能的にしたのはアキラが本心ではカレン、離れないでくれとアキラの心の願望により見た幻として描きそしてカレンに対し性的願望にも取れる描写も入れました。

モデルとなったキリコはサンサ編で衰弱したフィアナを守ることで立ち直りましたがアキラが1人だったので自分が本当はどうしたいのかと己に問いかけることで立ち直らせようとしました。

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