最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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……俺………何言っ(書い)てるのかな?(サブタイトル)


偶然による偶然の為の偶然

「あー、明日でこの旅行も終わりか~」

「そうね…」

「今どこに向かっているの?」

「次はワールドオブ沖縄に行くんですよ」

「なんだそれ」

「テーマパークみたいな所ですよ」

「へー、何があるの?」

「洞窟の中を歩いたり踊りが見れたり蛇と記念撮影できるんですよ」

「へー、そうなんだ~」

「そうですよ」

「楽しみ?」

「楽しみです」

「じゃあ俺は楽しめるように寝るからルナの相手よろしく」

そう言い眠りにつこうとする

「まもなくワールドオブ沖縄につきます」

寝かしてもくれなかった

 

 

 

ワールドオブ沖縄

「ファイヤーダンスしているぞ」

「沖縄関係あるのか?」

「うわ~、この蛇でか!?」

「金運アップだな」

「ガラス玉作りだって」

「可愛い、やってみよ~」

「ん~…やっぱりシーサーは高いな」

「おい見ろよ、このをシャツ」

「おぉ!?巨乳シャツだ、買えよお前」

「俺は貧乳買ったから」

「買うのはや」

などと未だに楽しんでいる生徒達

「あ~、ダリィ~」

それに比べお疲れの龍我はヤシの実ジュースを飲んでいる

「マ~ズ~」

これは先程松沢から貰ったものである

「そりゃあミネラル豊富だからね、マズいわよ」

「なんだそれ」

とは言うが全部飲み干し

「じゃあどこか行くか!」

恵華は友達と見て周り、冥は町田とその友達と見て回っている、今はルナと2人っきりである

「どこ行くの?」

「…適当に見て回ろうぜ」

「そうね」

取りあえず歩き見て回ることにする

「おー、ファイヤーダンスだ、ルナ踊れよ」

「あんなの余裕だわ」

「まぁ、お前なら余裕だろーな」

「龍我は?」

「ん?全焼して良いならやってやるよ」

「やっぱりね」

「おっ、蛇との写真だってよ、撮るか?」

「ヘビ?蛇って美味しいのよね、あのサイズなら肉質も固くて歯ごたえがあって美味しそうだわ」

「蛇の写真はやめて、あれなんかどうだ~?」

「洞窟なんて興味ない」

「…じゃあ何するんだよ」

「そうね~、歩いていたい」

「は?歩く?」

「やること見つけるまで、歩こ」

「…まぁ、正論と受けておこう、行くぞ」

ってことで歩く、お土産屋でも寄ってみたり、ショーを見てみたりとまぁこれはこれで充実した時間であった

「お、もう帰りの時間だ、バスに戻るぞ」

「もう終わり?案外はやいのね」

「そーゆーもんだよ、行くぞ」

バスへと戻り

「次はホテルルームインへと向かいます」

「ビシネスホテルか、急にしょぼくなるな」

「そこからだと空港に近いのよ、だから今日の夜は自由時間、明日はお昼前までレクリエーションよ」

「へ~…」

「夜の街か、どうする龍我」

「繰り出すに決まってんだろーおい」

隣に座っている鬼豪と話、夜出かけると案を出す

「夜の国際通りか~…どんな感じなんだろーな」

「夜の街だからな、楽しめそうだ」

胸を高鳴らせながらホテルへと向かい荷物を置き、自由行動になる

「じゃあ行きますか」

龍我、鬼豪、花川の3人は一息ついてから行くことに

「おー、やっぱ昼と夜とじゃ雰囲気違うな」

「賑やかだな」

「………」

「花川さんはどこへ行きます?」

「…用事がある、2人で行ってくれ」

そう言い花川は単独で動くことに

「行っちまったな」

「何かあるんだろ?」

「そうだな、俺らガキとは違う世界の人間だからな…そういやよ、前見て気になった店があるんだけど行かねぇか?」

「行かねぇ」

「即答するなよ」

「テメェが行きたい店ってーのはだいたい危ない店なんだよ」

「なんだよ、キャバクラじゃねぇぞ」

「じゃあエロい店だな、変態め」

「そう考えるお前が変態だ」

「男が変態で何が悪い!!」

「水商売の意味すら知らねぇ純情が何を言う!」

「うるせぇ!」

笑いながら歩いていると

ドンッ

「おい待てや」

「あ?」

先程ぶつかった人が声をかけてくる

「ん、なんすか?」

「テメェ、人に当たっておいて謝りなしか?おーー?」

「謝り無しかって、お前も当たっておきながら謝り無しかよ、おー?」

すかさず言い返す鬼豪さすがは不良である

「ガキが、なめたこと言ってんじゃねぇぞ」

「うるせぇおいぼれジジィが、わけのわかんねーこと言ってんじゃねぇぞ、認知症かよ」

「テメェ、死んだぞコラ~…」

「まだ足ついてんだよ、勝手に殺すな!」

「これから死ぬんだよ!!」

殴りかかってくるがなんなくかわす

「おっと、こんな人混みで喧嘩すつるたぁ、気性が荒いってーのは本当だな」

「じゃかましぃ、死ねえ!」

「だが」

再び殴りかかってくるのをかわし、腹を殴り、怯んだ所に顔面を殴り倒す

「場慣れはしてねぇみたいだがな…」

喧嘩とは気迫気合い根性である、修羅場をぐぐり抜けてきた鬼豪にはこの程度の喧嘩(事)は朝飯前である

「さ~て、財布財布っと、んだよ2000円だけかよシケてんなー」

「チンピラなんてそんなもんだろ?」

「んだよニートかよ、恐喝してるんじゃなくて働けよな…おっ?」

ポケットから1つの紙がでてくる

「名刺だ…」

「んなの見てないでとっととずらかるぞ、ケーサツ沙汰は勘弁だ」

「そうだな」

「よし、走れ!」

と、走りその場を去る

「ここまで来ればいいだろ…おい」

「あ?」

鬼豪を見るとまだ名刺を見ている

「なんの名刺だよ」

「NO DREAK(ノーディブレイク)」

「んだそれ、ってかお前英語読めるのか」

「ふりがな付きだ」

「なっとく…で、なんの店だ」

「キャバクラだ」

「破り捨てちまえそんなもの!!」

「バカ野郎、めちゃめちゃ可愛いんだぞ!!」

そう言い名刺を見せてくる

「……俺の好みじゃない」

「知るかそんなもん!」

「第一キャバクラで働いている時点でアウト!」

「んだよそれ、水商売なんか女性の嗜みだろ?」

「くっだらねぇ、行くならお前だけで行ってこい」

「ちょっ、待てよお前はどこに行くんだよ」

「知らん!」

「待てって、おい!」

どかへ行く龍我を追う鬼豪

「んだよ、ついてくるな軟派野郎!」

「お前が変に硬派なだけだ」

「うるせー中途半端な軟派野郎!」

「わめくなうるさい、キャバなんか行かないから、さっき見たステーキ屋でも行こうぜ」

「よし行こう!」

あっさりと機嫌を直しステーキ屋へと向かう

「沖縄のステーキってデカくて安くて旨いって聞くから楽しみだな~」

「手持ちは?」

「へへ…安いのでいいや」

「同情するぜ、俺は5000円までなら出せるぜ」

「けっ、無駄使い魔め」

「ケチ節約魔」

「あぁ!?俺はな、2人分養うんだから自分の為にお金はかけられねぇんだよ!」

「お前は良い父になるな」

「俺は結婚しないけどな!」

と、話ていると

やめて、痛い

道で女性の悲鳴が聞こえる

「おい、あれヤバいんじゃねぇのか?」

「警察に電話した方が良いんじゃないか?」

やじうまも居るが、見ているだけである

「なんだなんだ?」

2人の男が女性を脅し恐喝している

「おー、やっぱ荒いね神楽街に似ているな龍我」

見ていやっぱりなと顔をしている鬼豪を無視して前へ出る龍我

「おい龍我」

「なめやがって事言ってんじゃねぇぞアマァ」

「やめて、離して」

「へっへっへっ…たっぷり落とし前つけさせて貰うぞ」

「いやぁ、やめて」

「ダセェ…」

「あっ?」

「男が女を恐喝たぁダセェ真似してんじゃねぇぞハゲとデフが!!」

「んだとこら」

「学生(ガキ)はすっこんでろ」

「テメェみてぇな大人がなぁ…一番腹立つんだよっ!!」

「後悔させてやる」

「腕の一本は置いてけや!」

バキッ

「ぺぶしっ」

ハゲの大人の顔面を殴り飛ばし

ズムッ

「ぐおぉ」

デフの男の腹を殴りダウンさせる

「大の男ならんぐらいの常識わきまえろ!」

「くそ…おいいくぞ」

「まっ、待ってくれぇ」

逃げ出す2人

「何やったか知らんが気ぃつけろよ」

「あ、あの…」

「あ?」

「その…助けてくれて…あ、ありがとう…」

「気にするな、じゃっ!」

「ま、待って」

「あ?」

「その、助けてくれたお礼がしたい」

「んなのいらねぇよ、ダチが待ってんだからじゃあな」

「おい龍我、また危ない事しているな」

ここで鬼豪がやってくる

「困っている人を助けるのが俺の仁侠だ、弱きを守り強きを挫く!わかったか」

「お前の主義なんか聞き飽きた、いーから行くぞ」

「わーってる、じゃーな今度っからは気ぃつけろよ」

「…ん、この女、この名刺の人じゃねぇか?」

鬼豪が名刺を龍我に見せてくる

「…分からん」

「いや、絶対そうだ、SYURI(シュリ)だろ?」

「え、そうですけど」

「…嘘だろ?」

名刺を取り見比べる

「全然違うじゃねぇか」

「当たり前だ、化粧してないからな」

「へー、意外だな着物とか似合いそうだってのにキャバ嬢だなんて」

「家の事情があって…」

「言ってみろよ、聞き手程度ならなってやるぜ」

「実は借金があって」

「借金?自業自得だな」

「友達の肩代わりになったんだけど、友達が消えて、私に全部押し付けられて…」

「そりゃ不幸に」

「でもキャバクラで一生懸命働いて返したんだけど、辞めさせてくれなくて」

「そりゃそうだな、人気No.1が居なくなれば商売にならないしな」

「鬼豪、なんで知っている?」

「名刺だよ名刺」

「さっき辞めるって言って辞職書を出したら、追われて」

「なるほどね~…キャバクラか…俺に宛があるけど、見たかんじキャバクラはもうやりたくないんだろ?」

「私、コミュニケーションが苦手で」

「苦手でNo.1かよ…」

「私には合ってなくて、それにやりたいこともあるし」

「まぁ、なんだ…こんな道で話すのもなんだ、どっか行こうぜ」

ジュワアァッ

香ばしい匂いが広がるステーキ屋で話すことに?

「ん~…美味いなこの肉」

「1ポンドが980円って安いな」

「…………」

「どったの?食べないの?」

「いえ、その」

「お金は良いさ、俺が払うから」

「お前金無しじゃねぇのかよ」

「いーんだよ」

「いえ、その…私、お肉、ダメなんですよ」

「……アレルギー?」

「いえ、食べちゃいけないんです」

「なるほどね~…じゃあ違うの食べなよ」

メニュー表を渡す龍我

「言え、助けてもらったのにも関わらずご馳走になるなんて」

「小さい事は気にするなって、これも何かの縁なんだからさっ!」

パクパク食べ進め、あっという間に食べ終え

「で、なんだっけ」

「え?」

「何を聞く為に俺はしゅりさんをここへ招いたんだっけ?」

「分かる訳ないだろーがタコ」

「うるせぇ、あっ、そうだ、まず名前を聞こう」

「名前ですか?」

「俺は龍我、こいつは鬼豪だ」

「桜姫 朱理(おうひめ あかり)」

「そうか、朱理さんか…朱理さんなんか悩んでんだろ?言ってみなよ」

「でも…」

「黙って溜め込むより話して出した方がいいぜ、もしかしたら力になれるかもしれないしな」

「じ、実は…」

「なんだなんだ?」

「沖縄を出ようと思うの」

「……は?」

「家の事情でここへ来たけど友達とか全然出来なくて、学校ではイジメられるし…」

「イジメ?」

「私、気が弱くてすぐにメソメソしちゃうから」

すぐにメソメソするか、いいね女の子らしくて、俺の知人達に見習わせてやりたいぐらいだ

「なるほどね~…でも良く今日まで生きたな」

「え?」

「イジメられて、借金の肩代わりになってたら死にたくなるだろ?」

なるほど、鬼豪の言葉に一理あるな

「なにがお前を支えているんだ?」

「…私ね、好きな人がいるの」

「おー、良い事だ」

「でもね、小学校の頃転校してから会ってないの」

「……」

「でもその時、その人といつか絶対にまた会おうって約束したの…だから私それを信じているの」

「…泣ける話だな」

「そんな奇跡ある訳ないのに、私ったらまだ信じているの…ダメな人だよね、もう19歳だよ」

「19!?」

「俺らより2個上かよ…」

「もう学校はお金払えないから中退して…なんと生きてこれたけど、もう終わりだよ」

「ん~…じゃあその好きな人を探すしかないな」

「無理だよ、見つかる訳ないよ」

「嘆くな!やるだけやってから嘆け!」

「…うん」

「じゃあとなんか無いか?名前とか外見とか?」

「名前は分からないの」

「はあぁぁ!?」

「頭を強く打ってから記憶がもう曖昧になって、たしかタイガーがあった気がするの」

「名前がはっきりしないなんて絶望的だな」

「鬼豪は黙って飯でも食べてろ!」

「希望を無くす事言ってごめんね」

そう言い食べ始める

「タイガーがある、つまり虎だな、後は何かないか?」

「確か自衛隊になるとか言っていたわ」

「自衛隊か…俺に宛てがある、聞いてみるか」

「でも、やってないかもしれないよ」

「んなのやってみなきゃわかんねぇーだろ…おいケータイ貸せ」

「ほらよ」

鬼豪からケータイを借り

「…どうやって使うんだよ!!」

「電話ボックス使えボケッ!」

「うるせぇ」

「ふん、時代遅れが、ほらよ」

「サンキュー」

ロックを解除し、すぐに電話番号を打てるようにしてから渡す

「ちょっと待ってろ」

ピッポッパッと番号をうち

トゥルルル……

ガチャ

「おー兄貴、俺だ俺~」

「オレオレ詐欺か!?」

「ちげぇよ、俺だ、桜義龍我、今日一緒に写真撮ったろ?」

「…んだ龍我か、お前ケータイ買ったのか?」

「買ってねぇよ、鬼豪のだ」

「買えよいい加減」

「金ねぇんだボケエ!」

「そうかそうか、で、なんの用だ?」

「ちょっと頼みがあってな」

「なんだ、飯食って金が足りないのか?」

「ちげぇよ、今ある人を探しているんだけどさ」

「なんだ、人探しか、で、誰なんだ?」

「名前は良く分からないけど、自衛隊に入っているかもしれない人なんだ」

「そうか、そんな手掛かりじゃ探せない」

「まぁ待てって、名前に虎ついている人だよ」

「虎?ちょっと待ってろ、今調べるから」

「…わかった」

「ど、どうだった?」

「今調べている」

「虎がついた名前か…お前の兄貴じゃないのか?」

「まっさか~…」

おーい龍我、聞こえているか~?

ケータイから鷹田のバカデカい声が聞こえる

「鷹田さん、うるさいッス!」

「あははは、悪い悪い」

「で、なんのようですか?」

「お前今人探しているらしいじゃんか、どーしたんだ?」

「ちょっと人助けです」

「お前、あんまり他人に首突っ込むのは良くねぇぞ」

「でも、可哀相ですから」

「ははは、お前らしいな、どんな人だよ」

「個人情報は漏らさない約束です」

「おっ、珍しくまとも言うね」

「あざーっす」

「でも、どんな事情があって助けているのかが聞きたいなー」

「個人情報ですので」

「つれねぇーなー」

「おい龍我」

急に兄貴に代わったことに驚きつつも結果に期待する

「虎のつく奴は俺の所にはいない」

「他は?」

「聞いても良いけどあんまり話をデカくする訳にはいかないだろ?」

「ごもっともです」

「ってな訳だ、力になれなくて悪いな」

「ちょっと待て」

「なんだよ、俺は忙しいんだよ」

「朱理さん、名前出していい?」

「え?いいけど」

「よし、兄貴、朱理って人しつているか?」

「アカリ?んなのよくある名前居過ぎてわかんねぇよ」

「…そうか」

「俺は今忙しいんだ、もう電話してくるなよ」

「忙しいって、休みだろ?」

「俺は今やることがあるんだよ」

「今人探ししているんだよ」

ここで鷹田の声が入ってくる

「おいこら」

「へー、どんな人?」

「お前に言っても無駄だと思うが、沖縄へ転校した奴でよ確かシュリって言うんだがな」

「へー、しゅりね…知らん」

しゅりってどんな名前だよ、ん、でも沖縄に転校した?

「だよな、じゃあ切るぞ」

「ちょっと待て」

「なんだよ!しつこい!」

「その転校した人、いつしたんだ?」

「あ?小学校の頃だよ、俺が5年で、しゅりが4年だったな」

「そうか、他に特徴とかないか?」

「特徴?俺の記憶だと、髪は短くて大人しい、優しい、和服が似合う人だな、あっ、歌が凄い上手いんだよ」

「なるほど…ちょっと待ってろ」

一旦兄貴との会話を辞め、朱理を見る

髪は黒で、短い…な、んで大人しくて…優しい…?のか?

外見なんぞで分かる訳がないので

「そう言えば、朱理さんはしゅりって名前でキャバ嬢やってたよね」

「は、はい」

「何か思いいれある?」

「その、人が私のことをそう呼んでいて…忘れないようにその名前をつけたんだけど…変?」

「いいや最高だ」

再びケータイを手に取り

「兄貴、今国際通りにあるステーキハウスジョーに来れるか?」

「今忙しいんだって」

「宛もないのにか?」

「うるせぇ」

「後でちょっと写真送るか、気が向いたらこい」

「あ?なんだそ…」

虎我が喋っている間に切り

「よし、メールを送る、まだ借りるぞ」

「わかったわかった、で、メールだろ、かせ」

「その前に写真を送るけど…良い?」

「え、あ、はい」

「よーし、鬼豪写真を撮れ」

「へーへー」

カシャッ

「で、どうするんだ?」

「その写真を兄貴に送る」

「メアドは?」

「安心しろ、ちゃんとわかる」

生徒手帳をとをだす

「記入してあんのかよ」

「俺にぬかりなし…これでよしっと、さー後は待つだけだ」

送信をし

「もしかしたら会っているかもよ…でも期待しないでね」

「は、はい」

「さて、すみませーん1ポンドステーキ追加で」

「まだ食べるのかよ」

「腹減ってるんだよ、朱理さんも食べな、奢り奢り」

その後平らげ、再び1ポンドステーキを注文した時のことである

「お前、まだ食べるのかよ」

「あ?、お代わりは安いんだぜ」

壁に貼ってある紙をさす

お代わり800円3皿目700円4皿目600営円5皿目以降500円 最高10皿 最高記録を更新すると無料!!※残したら罰金2000円

「…で、10皿目指すのか?」

「いや、無理」

「じゃあ頼むなよ」

「うるせぇ!」

龍我と鬼豪が愉快に話ているときだ

「見つけたぞこの女ぁ」

「谷口組から逃げれると思うなよ!」

数人のガラの悪い男が店に入ってくる、勿論客は驚き戸惑う

「あっ、こいつです、さっき邪魔したガキは」

さっき龍我が倒した男2人がいる

「テメェら…こんな時代遅れの時代ヤンキー小僧にやられてよー九龍会の代紋背負えるな!」

紫色のスーツを着た男が叱りつける

「すいやせんしたっ!」

「俺は谷口組の組長、谷口進登(たにぐち しんとう)って者だ…こいつらが随分世話になったな…女取り返すついでにこいつらと遊んでいけや」

「どうする龍我」

「決まってんだろ、やり始めたんだから最後までやり抜くさ!!」

「だろうな…」

「すいませーん、ステーキの注文取り消しでお願いしまーす!」

「お代はおいておく、釣りはいらねぇ…」

「ここじゃ迷惑だから外いこーぜ」

「上等だ…」

「龍我さん…」

「おろ?名前教えたっけ?」

先程の厳しい顔つきとはうってかわって優しい顔になる

「自己紹介しただろ」

鬼豪もこれから喧嘩するのににこやかである

「そーいやそえだったな」

「龍我さん、鬼豪さん、危ないからやめてください」

「おろ?心配してくれるの?優しいね」

「俺らには不要でもったいねぇ言葉だ」

「なーに心配するな、安心して見てろ」

「うおおぉぉっ!」

相手は10人、しかも暴力を本職とする集団

「死ねガキ!」

バキッ

「ぐわっ」

一筋縄ではいかない…だが

「なめんなオラ!」

こっちだって修羅場をくぐり抜けてきたベテランである、この程度で負ける気はしない

「オラオラ!」

「ぐはっ、なんだこいつら」

「強ぇ…」

「沖縄ヤクザの実力はこの程度か、あー?」

「クソガキが、ぶっ殺してやる」

鬼豪の煽りにカチンときた男が懐からドスを取りだす

「死ねえぇ!!」

「おわ!?刃物かよ…ならこっちも全力で行くぜ!」

ボボッ

「ヒッ!?」

「死ねオラァ!」

ボッゴオォン

「うわああぁぁ、熱ぃ!!」

「なんだ、能力者か!?」

「くそ、かまうな殺せ!」

全員がドスを取り出し構える

「めんどくせぇから、一気に行くぜ」

左右の手を広げ

「フラッシュバズーカ!」

ズドオオォォン

両手から爆発を放ち、自分中心に爆破が恐る

「はっはっはっ、最高に痛感な力だぜやぱ!」

「鬼豪テメェ、朱理さんの事を考えろよ」

しゃがみ小さくなっている朱理の前に立っている龍我が破片を払いながら叫ぶ

「あ~?テメェが守ることは想定内だバーカ!」

「けっ、刺されて死ねば良いのに」

「うるせぇ」

「ほ~…やるやないか、小僧」

「次はテメェの番だぜ、谷口組長さんよぉ」

「今さら逃げは無いぜ」

「ふっ、分かっている…だから俺が直々に始末してやるよ」

谷口が地面に沈む

「て、テメェ、能力者か!?」

「どんな場所でも潜り込める力…これが便利なんだな」

完全にアスファルトの中に潜り込むと

ガシッ

鬼豪の足を掴む

「くっ」

「死ね!」

ナイフで腿刺そうとするが

「うらあぁ!」

爆破を放ち追い払う

「奇襲戦法かよ…」

「なんて堂々とした奇襲だよ」

「次はテメェだ小僧!」

店の建物から現れ龍我に飛びかかる

「あぶねぇ龍我!」

龍我を蹴りどかし爆破を放つ

「ちっ、外したか、身のこなしのいいジジィだぜ」

「邪魔な能力だな…大人気ないが…拳銃を使わせて貰うぜ」

地面から現れ、懐から拳銃を取り出す

「くっ」

「極道をなめたらいかんで…地獄で後悔するんだな…」

銃口を向け

「あばよ」

「銃をおろしな、谷口」

「!?」

そこへ割って入ってきたのは杖を持った老人と花川である

「は、花川さん」

「くっ、九龍さん!?」

「く、九龍だって!?」

谷口と共に驚く鬼豪

「……誰?」

「九龍 竜永(くりゅう たつなが)、九龍会の頭…」

「九龍会って、関西一の組織じゃねぇか…なんでこんな所に……」

「学生相手に拳銃など使うなど恥を知れ恥を!」

「す、すみません」

「友人の目の前にそんな事をしてワシの顔に泥を塗る気か!?」

「も、申し訳ございませんでした」

拳銃を懐にしまう谷口

「すまんね、ワシの部下が迷惑をかけた」

「あ、いえ…とんでもないです」

関西一の組織のトップがこんなに優しいとは…意外である

「花川さん、九龍会長と知り合いだったんですね」

「あぁ…俺が組長の時に良く面倒を見てくれた人だ」

「そうなんすか!?」

「は、花山恵ぃ…」

剛和会の組長にして最強の喧嘩師で有名な花川、やはり知られている

「龍我、これはなんの騒ぎだ…?」

「え?あー、その、ちょっとイザコザで」

「…その女か?」

朱理を見て言う

「あ、分かりましたか?」

「……またか、あんまりそっちの世界にちょっかい出すな」

「心配かけてすいません、ですがこっちにも訳があるんですよ」

「……なんだ?」

「えっと~…」

「考えてからものを言えよバカ」

しょっぱなから言葉を詰まらす龍我に鬼豪がツッコミを入れる

「いや、その…やっぱり困っている人は助けたくなるもんで…」

「………」

「何困っている人を助けるだ、助けて欲しいのはこっちの方だ」

「あぁ!?嫌々やらせてるテメェらに同情する義理も価値もねーんだよ」

「この女が入ってから更に商売繁盛したんだ、手放す訳ねぇだろうが」

「知るかんなこと」

「いいからこい!」

朱理の手を掴み引き寄せる

「朱理さん!!」

「なんだなんだ、喧嘩か喧嘩?」

「走るなバカ、俺達は喧嘩しちゃいけないんだぞ!!」

「喧嘩をけったら女じゃないぜ、とおぉ!」

ここでヤジウマを退けてやってく鷹田

「おっ!?龍我、やっぱ原因はお前か」

「俺じゃないッスよ」

「人に罪をなすりつけるか、わかるぞー、その気持ち」

腕を組み数回頷く

「違うんだって」

「それより、あの写真の子は?」

龍我は無言て指さす

「あ、やべ…」

「鷹田、俺達が騒ぎ起こちゃいけねぇんだぞ」

ここで虎我がやってくる

「タイガーくん?」

「しゅ…しゅり?」

「オラ動くんじゃねぇ」

前へ出る朱理を引き寄せる

「しゅりに触ってんじゃねえぇぇっ!!」

バキャァッ

「ぐげあっ!?」

ガジャアァン

その一撃は凄まじく、店の窓を割り店内では騒がれている

「あ~あ、やっちまった…」

「ほ~…そこの若いの、いいパンチを持っているな」

「虎我さん…」

「虎我?なるほど、この若者が能力無しで仁を倒した虎我くんか」

「しゅり、お前しゅりなんだよな!」

「タイガーくん」

「やっぱ兄貴の知り合いだったか」

「龍我、よくわかったな」

「説明のまんまだったからな…いや~運命とは凄いものだ」

「この名刺から始まったみたいなモンだからな」

鬼豪が名刺を見せる

「名刺?」

「ち、違うのタイガーくん、これは」

「これは…キャバクラの…」

名刺を見て驚く虎我

「これは、その、友達の借金の肩代わりになって…」

「言わなくていい」

「え?」

「苦労したんだな…頑張ったな」

「タイガーくん」

「今何してるんだ、学校は?」

「学校は、その、」

「そうか、職は?」

「お、お仕事は…その…」

「そうか…大変だったな…」

「でもね、ちゃんと仕事に就くよ、頑張って働くもん」

「…でもな、高校出てないと良い仕事なんか無いぞ」

「で、でも…」

「仕事なら良い所あるぜ」

鷹田が自信げに言ってくる

「却下」

「はあぁ!?まだ何も言ってないぜ」

「お前の言う事は大抵変な事だからな、しゅりを不安な所へはいかせない」

「そんな事言わないで聞けよ」

「…しょうがない」

「私らの職は何だ?」

「自衛隊…まさかしゅりを自衛隊に入れる気か!?」

「まぁ~…そうなる」

「あのな、しゅりは体が弱いんだぞ、こんな心身共に酷な仕事は出来ない」

「何も陸上って訳じゃないさ」

「…じゃあなんだ、海上か?空上か航空か?」

「給養員」

「…あのな、陸上にはそんなの無いし、あるのは海上で」

「私達はなんだっけ?」

「武能?」

武能とは対能力者を専門にする部隊であり、能力者が集まった特殊部隊である(別に能力持っているからこの部隊に入れとかない)が基本的に陸上と同じ訓練+aをしている、少数精鋭である(ちなみに虎我は能力無しで初めて入った人でもある)

「あそこは練習が厳しいから料理とか家事してる暇ないだろ?」

「まぁ、そうだな」

「そこで働けよ」

「んな勝手出来る訳無いだろーが」

「助気さんも助手がほしいな~ってぼやいていたぞ」

「そうだな…でもしゅり料理苦手だからな~」

「あははは、大丈夫だろ?あいつら変なもん食べても死なねぇし、助気さんが教えてくれるさ」

「…しゅりは、良いのか?」

「え?」

「あんな、ケダモノくせぇバーロー共と一緒に暮らす」

「は、はい」

「…そうか、なら帰ったら掛け合ってみるか」

「…ありがとう…タイガーくん」

「いいってことだ…龍我、鬼豪、しゅりを見つけてありがとうな」

「偶然だ偶然」

「そーそー」

「ふっ、そうか…」

「まっ…待てや…ガキィ」

ここで谷口が起き上がってきる

「…こいつはぁ俺んとこの店の看板なんじゃ、手放す訳にはいかん…」

「やめんか谷口」

しかし九龍の一言により動きを止める

「し、しかし」

「言っただろ、ワシの友人の前で恥をかかせるな…それに虎我くんには借りがあるからな」

「九龍さん…」

「今後の活躍に期待しているぞ、わっはっはっはっ」

「ありがとうございます」

九龍に頭を下げる、笑いながらその場からゆっくりと去る九龍と静かについていく花川

「…龍我、どんな偶然が積み重なったかは知らんが、ありがとう、感謝する」

「いらねぇ感謝だ、俺はたた困っている人を助けただけだ、感謝されることは何1つしてねぇよ」

「ふっ、兄の感謝の言葉も受け取れねぇとはな、可愛くねぇ弟だ」

「うるせぇ」

「まっ、その方がお前らしいがな…また会おうな」

「今度こそな」

「あぁ」

わっはっはっはっはっと笑いながらハイタッチを決めその場所から鷹田、朱理と一緒に去る

「んにしても凄い偶然だったな」

「あぁ、そうだな」

「………」

「………」

「帰るか」

「……だな」

今日は色々あったので非常に疲れているので寝る為にホテルへと戻るのであった

 

 

 

その後朱理の事を軽く話ておこう、あの後お手伝いとして入るが出来た朱理は持ち前の器用さと優しさで家事や訓練生の手伝い、聞き役などをしている、料理がちょっと?ダメなので只今修行中である

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 


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