最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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狂鬼狂戦士

「こんな時に喧嘩とかバカかよ」

「バカな2人だからしょうがないでしょ」

「ルナはそんなにバカなのか?」

「えぇ、超がつくほどバカで良い意味で自己中心な迷惑極まりない奴」

「良い意味の自己中心ってなんだよ…」

「ん、困っている人居るならば相手の返答構い無しに助ける、言い直すならお人好しね」

「んじゃそりゃ、そんな究極の自己犠牲野郎は龍我以外見たことも聞いたこともねぇぞ」

鬼豪が鼻で笑いながら言う

「似た者どうしなんだろ?」

「似た者同士の戦いか…」

「まっ、ルナなら余裕だろうけどな」

そうもしていると喧嘩をしてる場所へとつく

「おっ、やってるやってる」

「うらあぁ!」

バキッ

「ぐっ…」

「およ?」

龍我がルナを押しているではないか、これは狂鬼の影響か?

「ルナさんが押されているな…」

「………」

ここで冥は珍しく過去を振り返ってみる、龍我と本気の戦いをした時だ、あの時私は気絶した…あの時龍我がそれに気づいていれば勝っていたのをあいつはわざわざ起こしたのだ、だから結果的には勝ったのである

(私をあそこまで追い詰める程の実力に加え狂鬼の力、いい試合になりそうじゃないの!)

「やっぱ強ぇよ、龍我は」

「あぁ…、なんで悪来ごときに苦戦していたのかが不思議な位にな」

「龍我くん…」

「龍我…」

 

 

 

 

「死ねぇ!オラアァッ!!」

軽く飛び全体重を乗せた拳を叩きこむ龍我

「ぐっ…くうぅ」

くうぅ、なんて重たいパンチなの?こんな拳はお父さんのゲンコツ以来だわ、でも、こんなに楽しい戦いは久々よ

「はあぁぁ!」

高鳴る闘志を抑えつけることなく戦うルナは、全力で龍我とぶつかり合う

バキイィッ

「ぐはっ」

口から血を流し頭をさげる、だが倒れる事は無い

「うおおおぉぉぉぉっ!!」

龍我の全力で放つ大振りパンチをかわす

ガコオォン

ガードレールが曲がり根元が千切れる

おかしい、いくら狂鬼が宿っても本人の耐久力は変わらない、それなのに岩や木などを殴ってきた龍我の拳は血を流すことなく無傷

(もしかして、これが本当龍我の実力!?)

感情や情、周りにとらわれる事なく躊躇いのない攻撃、ただ相手を倒すだけの殺人拳になるとその人本来の強さがわかる、今までとわられて戦ってきたから現れなかった一面だと悟る

面白い…

こんな時嬉しくて笑ってしまう時今生きているぞと思ってしまう時、私はお父さんの血を受け継いだんだなと実感する

「はあぁ」

ルナの蹴りを掴み手の力のみで振り回し地面に叩きつける

「くっ…」

「うらあぁぁぁっ!!」

倒れているルナの上に乗り連続で殴る

ドコッバキッドスッゴッバコッ

「はははははははは、はーっはっはっはっはっ」

立ち上がり、ルナの顔を踏み潰し高らかに笑う龍我、その狂った笑い声が海に響きわたる

「ははははは、はぁ~……」

ルナから離れ新たな獲物を見つようとする龍我

「!?」

瞬時、凄まじい力を悟ったのか、後ろを振り向くと鮮やかな真紅に染めあがった髪、紅の瞳のルナが真っ赤な闘志のオーラを出しながらたっている

「フイィ」

その姿を見て笑い、攻撃をしかける龍我

バキイィッ

ルナのカウンターであっさり吹き飛ばされる

「がっ!?」

「調子に乗りやがって……なめてんじゃねぇぞッッ!!!」

「!?」

「オラオラオラオラオラオラ!!」

凄まじいパンチのラッシュを叩き込む

「オラァ!」

バキィ

「ぐっ…ぬあああぁぁっ!!」

右手を高らかに上げ一気に振り下ろす

バクウゥン

削りとる技をかわし、カウンターの蹴りを叩きこむ

「がっ…」

かがんだ所を更に胴体を蹴り後ろへ倒れる所を顔面に蹴りを叩き込み潰す

ドオォッ

「かっ…かかかかかかか」

それでもなお立ち上がり戦いを挑む龍我

「うおおぉぉぉっ!!」

再び右手を大きく上げる

バクゥン

バキッ

「!?」

気がつくと倒れているのは龍我である

「全てを削り放つ力、私にも出来るのよ?」

「…………」

「さぁ、座ってないで立ちな、カタをつけてあげるわ」

「~~うおおおおぉぉぉっ!!」

力強く立ち上がる、後ろには手を6本はやした鬼が現れる

「おおおぉぉおあああぁぁぁぁっ!!」

バギィッ

ルナを殴り

「ハアァァ」

倒れる所を更に殴る

「はあぁ!」

しかしルナは回転するように受け流し逆に龍我を蹴る

「ぐっ」

崩れた態勢をすぐに整え

「ハハハハハハハハ!!」

削り取る右手で消しにかかる

バグウゥン

「ハハハ!」

連続で右手を振るうが全てかわされる

「ハアアァァァァッ」

再び大きく振るうがルナにかわされ

「もらった!」

その隙を逃すまいと攻撃に出るが

「フハハハ」

左手を振るうとルナが吹き飛ぶ

「ちっ、削ったものを吐き出したわね」

「フハハハハハハ」

バグウゥゥン

空間を削りルナとの距離を縮めた龍我はその右手で連続で振るが、ルナの凄まじい柔軟で驚異的体勢になりでかわす

「ウオォオォッ!!」

右手による一撃はかわされ、アスファルトを削る

「はぁ!」

バキッ

「動きがバレバレなのよ、そんなんじゃ当たる訳ないじゃない」

右手だけで攻撃をするので分かりやすい

「ウガアァァッ!!」

「無駄よ」

ギリギリの所でかわし、殴る

「グッ…ウオオオォォォォッ」

狂鬼の6本の手から武器が現れる

すると龍我の手には剣が握られている

「フハハハハハハ」

手にした剣でルナを切りにかかるが、どれもかわされる

「はぁ!」

手を蹴られ剣から手を放す

しかし

「ハハハ」

龍我の左手にはナイフが持っており、それで切りにかかる

ズジャ

「くっ」

よけるが腹部をかする

「フハハハハハ」

今度は右手に握り締められた斧を振りおろす

「くっ…次から次へと武器を…」

長ランからナイフを取り出し受け止め

「上等だわ、私も対抗してあげるわ!」

力で斧を弾き返す

「ハハハ」

斧を投げるが、ルナに殴り粉砕される

その瞬間すぐに槍が飛ぶが折られる

「こうやって投げるのよ!」

大量のナイフを一気に投げるが右手により消される

「アハハハハハハ」

今度手に持ったのは鎖に繋がった棘のついた鉄球、それをふり回し投げるが

ゴジャアァン

「随分脆い鉄球ね」

「ハアアァァ」

ハンマーを取り出し殴る

ゴシャン

ルナの頭突きでハンマーを砕く

「ふん、貧弱!!」

手に持ったナイフで龍我を切りにかかるが左手にかするだけにおわる

「グヌゥ…」

「どうかしら?武器で負けた気持ちは?」

「ヌウゥ、ウオオォォ」

武器を投げ捨て殴りにかかる

「ウオオォォォッ!」

ドドドドッ

狂鬼も混ざったラッシュだが全部ギリギリの所でかわされる

「あれだけ打っても一発も私には届いてないわよ」

「グッ…グヌヌ」

「…当てて見ろよ」

「!?」

「教えてあげるわ、あなたの実力を」

「グッ…グヌ…ウオオオオッ!!」

ルナの挑発に憤りを感じた龍我は助走をつけ全力で殴るゴキャアァッ

その狂鬼とともに放つ渾身の拳はルナの顔面を捉える

「!?」

しかしルナは表情を変えることなく受け止める

「その程度の威力ならモノは壊せても…私には効かないわ」

「!?」

「意志も、威力も、陰も、力も、狂気も、全てが半端なあなたの攻撃ごときが効く訳ないんだろ!」

ルナの迫力に後ろに下がる龍我

「覚悟が違うのよ覚悟が!!」

「…そのようだな、ルナ」

「あら?正気を取り戻したの?」

急にまともに喋り出す龍我を見て少し驚く

「ついさっきな…、ルナの声聞いたら目が覚めたわ」

「そう、じゃあやめる?」

「冗談じゃねぇ…意識も無く戦い負けるなんざぁ俺が許さねぇ!」

「でもあなた、また狂鬼に呑まれるんじゃないのかしら?」

「安心しろ、お前の気迫で消えたわ」

先程のルナの覚悟と龍我の力により抑えつけられた狂鬼

「これが本当の俺だ、裏も表もなんにもない、全てをさらけ出した俺だ…!」

「なるほど…じゃあ潰しがいがあるわけね」

「そういう事だ、テメェも本気でかかってこい!」

「死んで後悔しない…わよね」

 

 

 

 

 

 

つづく

 




桜義 黎明(さくらぎ れいめい)

田中と零の娘だが3分の2が母親に似ているので基本的に冷静で無口で無表情の不思議な女性(残りの1は父親に受け継いだものだが、それについてはまた違う所で)
言ったことが本当になる能力、真実の声を持つため喋れないが本当は聞く者を魅了する美声をもつ、魔神(ジニー)はずば抜けた圧倒的力を持ち更に全てを破壊する力を秘められている為取り扱い注意である、その他にも2つの力を所持している

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