最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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全く親睦を深める気がない交流企画

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宿

 

「まさか、龍我が進学高に転校しているとは思わなかったな」

「そうだな、それに関しては意外だったな」

「お前、俺をなんだと思っている」

「バカ」

「即答すんなよ!しかも2人で息合わせて!」

「まぁそう怒るなって、バカはバカでも純粋、稀に見るバカだから」

「結局はバカじゃないか!全っ然っ落ち着けねぇよ!」

「そう騒ぐと教師に怒られるぞ」

「けっ、そしたら道連れだけどな」

「それよりお前着替えねぇのか?いつまでも制服じゃかったるいだろ」

「というかなぜ学ランなんだ?指定のブレザーは?」

「あ?俺は特別なんだよ」

「…納得」

「あーテメェ今悪い方で納得したな!」

「当然!」

「くそ、タイチはそんな事思ってないよな?」

「いや、そうとは限らない」

「くっそおぉ、テメェらだってバカだってのに!」

「お前に言われたくない」

結局は似たもの同士、バカなのである

「それより龍我」

「あぁ!?」

「お前今どんな生活を送っているんだ?」

「そうだな、親の力を借りないでどう生活しているから聞きたいな」

「あぁ、バイトの掛け持ちで仕事三昧、やってらんねーよ」

「それは今も昔も変わってねぇだろ」

「あの時は色々と転々してたけど、今は違う、コンビニ、スーパー、ファーストフード店にファミレス、ラーメン屋、あとガソリンスタンドでも働いているな」

「す、凄い量だな」

「それぞれ週2日づつ、まぁスーパーは早朝、コンビニは合間ぬってだからな」

「生きるって大変なんだな」

「そうだぞ、親に感謝しろよ」

龍我の説得力のある言葉に頷く

「そういうお前らは……まぁ変わってないだろ」

「なぜそう言う!?」

「俺の知っているお前らは生き方にブレないからな」

「よく言うぜ」

「それより、この後何するんだ?」

「交流を深める為のレクリエーションをするらしいが…」

「内容は?」

「代表者混合戦のようだな」

「代表者混合戦?なんだそれ?」

「お前まさか忘れたとは言わせねぇぞ」

「???」

勇の言葉に首を曲げる龍我

「戦争だよ戦争」

「戦争って…まさか!?」

「そのまさか…クラス戦争だよ!」

「…でもそれって、聖蘭の文化だよな」

「あぁ、イジメやいざこざが起きた時、もしくは審議を決める時に使われるルールである、自我が人1倍強い生徒があつまる聖蘭ならでは規則だよな」

「まっ、近年能力者が増えてきているから持って来いの規則だよな」

「強い敵には皆で戦う、あの校長らしい考えだよな」

「でもなんでこんなことするんだ?」

「互いの文化を共有する為だ、お前らの所は勉強教え合おう会らしいな」

うわ、俺らの地味…

「まっ、この戦争が終わったらやるんだろな、会話するついでに」

なるほど、結局は勉強するのか…

「さて、そろそろ時間になる、広場に行こうぜ」

 

 

 

 

 

 

広場

そこには数多くの生徒がいる、総勢四捨五入とかめんどくさいから大体なんとなく約600人

「これより、レクリエーションを始めます!!」

「うおおぉぉぉっ!!」

「クラス戦争改めて、親睦戦争の代表者前へ」

親睦を深めたいのか戦争をしたいのかわからない交流になってきたぞこれ

そんなことはともかくとして、ステージに勇と俺らの学校からは…誰だお前?

「聖蘭高校の代表不動勇だ」

「星蘭高校、代表星影陰狼、よろしく」

眼鏡をかけている、いかにも真面目!!って感じ人である

ホシカゲ?インロウ?いたっけ?

「2学年副会長だよ、君は何も知らないのか?」

町田が言ってくる、ってかいつの間に!?

「ちなみに勇くんも副会長よ」

あいつが…出世したな

「さて、ここからは6対6の戦闘になる、それぞれ3人づつ引き抜き仲間になる、お前は誰を選ぶ?」

「そうだね~…代表リストを見て、白石君と武田、前田君を頼む」

「そうか…」

「なんだい?強い者を貰って困っているのかい?」

「まさか…その分こっちからも戦力を貰う」

「ご自由にどうぞ」

「…と言いたか所だがお前らが渡した代表リストはみんな弱いじゃねぇか、これじゃ話にならん」

「ならばどうするのですか?」

「リスト外から派遣する!!」

「それでよろしければ、ご自由にどうぞ」

「では、遠慮なく…桜義龍我、お前を指名する!!」

声を張り上げ、龍我を指さす

「え、うそ、龍我を!?」

「なんで?」

「さぁ?」

「龍我?」

「龍我だって」

「マジで!?」

各高校ざわめきだす

「やるよな、龍我」

「断る!!」

全面的に否定する龍我

「はあぁ!?ふざけんなよ!俺が格好よく言ってやったのに断るか普通」

「はっ!生憎俺は普通じゃねぇんでな!」

「それは知っている、いいからとっととステージへ上がれ」

「嫌だね、なんで上がんなきゃいけねぇんだ」

「何を恥じらう、どの学校もお前のこと知っているからいいだろ?」

「それとこれとは違う、っつーか俺が入ったら…勝ちは確定じゃねぇか!」

「…言ってくれますね、龍我くん」

勿論怒りを買ったのは星蘭の方である、星影が笑顔で言ってくる

「あ?」

「いいでしょう、あなたがどれだけ強いか確かめさせてもらいます」

「ってことだ、龍我、諦めろ」

「俺じゃなくて町田とかさ~」

「ごめんね、会長は出ないルールなの」

隣で町田が言ってくる、クソが…

「それで、後は誰を選ぶのです?」

「そうだなぁ~…」

龍我が出る確定で話をすすめる2人

「鬼豪、お前でろ」

「鬼豪?」

「誰それ?」

「私達の学校を襲撃した主犯よ」

「えぇまじ!?」

「鬼豪だと!?」

「鬼豪ってあの?」

「嘘だろおい」

こちらもその名前を聞くとザワザワし始める

「…………」

その鬼豪は玲子の隣で黒焦げになっている

「げっ!?なんでここに!?」

「うわ、鬼豪がいる」

気づいた生徒達は距離を取る

「玲子、すまないが鬼豪を貸してくれないか?」

「…やだ」

「そう言うな、愛する夫の勇姿を見たくないか?」

「是非」

「っておい!俺は認めないぞ!」

目を覚ました鬼豪がすぐに否定する

「鬼豪って他校だから関係なくね?」

「なんでいるんだ?」

またまた騒ぎだす生徒達

「いいか?星影?」

「僕は構わない、むしろ例の事件のお礼ができるから好都合だよ」

「はぁ!?勝手に決めあばばばばばばっ!!」

抵抗する鬼豪に強烈な電流が走り気絶する

「そうか…なら、もう入らないかな?」

「何を言っている、それでは5対6になってしまう」

「それくらいちょうどいいハンデだ」

「…そうですか、なら全力で叩き潰させてもらいますよ」

交流を兼ねた戦いなのに、両者全力で勝ちにきていることが伝わる

「それでは、今選ばれた代表者と前持って選ばれた代表者は前に!!」

ステージへと上がる生徒達

「まずは、星蘭高校の代表者、星影陰狼さん、高見澤 強(たかみざわ つとむ)さん、岡田 鉄磁(おかだ てつじ)さん、そしてトレードした選手は白石聡さん、武田 明(たけだ あきら)さんと前田 正(まえだ ただし)さんです」

「うおぉぉ、強と岡田が出るのか!?」

「これは俺らの勝ちかな?」

「味方も強そうだしな」

「対する聖蘭高校からは、不動勇さん、九道蓮さん、吉川良(よしかわ りょう)そしてトレードしたのが、龍我と鬼豪です」

「おいこら、俺らだけ呼び捨てかよ!」

「敬意を表せ!」

司会に文句を言う2人

「ったく、バカ共が多い学校だ」

「うおー、本当に龍我だ」

「テメェまた戻ってきたのか」

生徒からヤジなどが飛ばされる

「うるせぇタコ共、黙ってみていろ」

「今日はどんな戦いをするんだ?」

「今日…そうだなぁ…」

顎に手を当て

「完膚無きまでに叩きのめす!テメェら楽しんでよーく見やがれぇ!」

「うおぉぉぉっ!!」

「自分の学校相手に酷い言葉だな」

「るせぇ、自分の学校でも敵となりゃ全力全開で叩きのめす!それが礼儀だ!」

「さすがだせ龍我!」

「さすが最強の高校生!」

「やかましい、へんなこと言うな!」

「あの時みたいに変身しろよな」

「するかバカ!」

「しろよなー」

「龍我!龍我!龍我!」

なぜか盛り上がる一部の生徒達

「お前のクソみてぇな人望まだあったのか?」

「まぁな、クソでバカみてぇに厚い人望は健在だ」

「久々に見えるぞ、BKの戦いが!」

「試合開始は10分後、会場はこの宿の1/3です」

 

 

 

 

 

 

廊下

「なんで俺を指名したんだよ」

「龍我はともかくなんで無関係な俺まで…勝たなかったら玲子に殺される」

「勝ったら?」

「勝っても殺される、なんて絶望的なんだ~」

前にも後にも転べない鬼豪に未来はなかったのであった

「だが、あのホシカゲとかいうやつ龍我に強い恨みでもあるのか?」

「はぁ?何言ってるんだよ、そりゃあ俺だって悪いことしてきたが勇みたいに他人から恨まれるような事はした記憶がないな」

「テメェ…いちいちムカつく返答をするな」

「あら?そんなこと言ったか?悪い悪い」

「はっはっはっ、相変わらずの仲だな」

「龍我、貴様まさかとは思うが転校してからむこうで彼女とか作ってたりしないだろうなぁ?」

吉川が龍我に聞いてくる

「作るわけねぇだろ」

「よろしい、我らの意志を忘れるなよ」

「へーへーっと」

そこへ

「みんた気合い充分みたいだね」

優香と氷堂がやってくる

「氷堂、久しぶりだな」

「お久しぶりね、鬼豪」

「氷堂、悪いないくら親睦を深める交流試合みたいなもんでも、俺は全力で潰しにいしからな」

勇がそう言う

「…当然よね、逆に負けたら…わかってるわよね」

うっ、でた、氷堂の威圧、そういえば負けるのが嫌いなんだっけ?

「トップがそういうんだから仕方ないなぁ、気合い入れてくぞぉ!」

「頼んだわよ」

「龍~我~!!」

突如龍我の背中に凄まじい衝撃が走る

「つぅ…んだテメェ」

後ろに居たのはルナである、ったくいつの間に、っつーか関係者以外立ち入り禁止の場所に

「どうしたんだ?」

「いや、自分の学校と戦う気持ちを聞きたくてね」

「自分の学校だの関係ねぇ、叩きのめす!それだけよ」

うむ、我ながら酷い事を言ったなと思う

「それでこそ龍我よ、頑張ってね」

「任せろ」

「勝たなかったら…わかってるわよね」

「任せろ、絶対に勝つ」

「期待しているわよ」

そう言って行ってしまうルナ、っつーかお前自分の高校を潰せと言っているな

ルナもルナであった、悪いやつ…

「き、貴様龍我!俺達の鉄の掟を破ったな」

ここで吉川が龍我に嫉妬と悲しみに満ち溢れた憎悪の視線と言葉でといてくる

「破ってねぇよ、ただの友達だ」

「あんな可愛い子と友達だなんて許せん」

「まぁまて吉川、処刑するのは試合後だ」

「ちっ、しょうがない」

俺が処刑されるのは前提なんだな

「さて、ついたな」

4Fについた5人

「ここが俺達のスタート地点だ」

「ルールは?」

「敵の殲滅かリーダーの死、その2つだけ」

「相手は今地下にいるんだな」

「あぁ、そこまで通じる階段は1つだけだから正面突破しかない」

「待ち伏せが無難だな」

「そしたら勝負が長引く、俺はこんな試合をとっとと終わらせて、鬼豪の幸せを見るんだ!!」

「ちょまてぇ、やっぱそれがテメェの考えなんだな」

「なんかおかしいこと言ったか?」

「言ってないよ勇」

「タイチと同じく」

「その後に俺達の拷問が待っているだけだ」

「ちょっと待て、最後の吉川の台詞は聞き捨てならねぇぞ」

「ふん、幸せ者は不幸になれ、リア充は砕け散れ、頂点は底辺へ落ちろ、ラブラブはバキバキになればいいんだ」

相変わらずとんでもないことをいう吉川

「さぁて、ここで作戦なんだが…この宿は、守防により頑丈にされているからどんなに暴れていても平気だ、思う存分戦え」

「まっ、俺達が戦うんだから当然だよな」

「あぁ」

「んじゃあお前ら行くぞ!!」

「っしゃああぁぁぁっ!!」

 

 

 

 

 

 

観客席

広場につけられたモニター、そこでエリア全てを見える

「大丈夫ですかね、龍我くん」

「恵華心配するだけ損よ」

「そうそう、自分から燃えてる男にかける心配はないのよ」

「クックックッ・・・ま、死んだら死んだだろ?」

龍我の扱いが雑な星蘭女子

「龍我、どんな扱いを受けているんだか」

「今も昔もかわらないんじゃないかしら?」

優香に氷堂が教える、その言葉に黎明も頷く

それでは、試合開始!!

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 




不動 勇(ふどう いさみ)

聖蘭高校2年、龍我とは元クラスメイトで、悪友である、そしてクラス長でもある
強い意識を持ち決して曲げない屈しない不動の男
中学の時は喧嘩をしていた時期もあり、腕っぷしには自信があり、身体能力の高さ、頭の回転の速されそして勝利の為なら友達でさえ捨て駒にする残忍性を持つこそから悪戦の異名が貼られた男(本人は別になんとも思わない)だかその勝利は皆の為にすることなので皆は怒り狂うが仕方がないと思っている、その為何度騙されようとも皆は必ずついてくる人望厚い男でもある

           そしてバカである

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