最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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ちょっとした才能

 

 

 

 

 

 

 

学校

「お前が学校に出るなんて珍しいな」

「何言ってるのよ、私は真面目な優等生なのよ」

ルナと一緒に家を出て、バイクの後ろに乗せ通学し、教室へ向かう

「しかも俺と一緒に登校、今日は雪が降るってか?」

「やあね、今日は晴れ100%、雲1つないわよ」

「…いや、そういう意味じゃねぇんだけどな」

「…どういう意味なの?」

「まぁいいや」

とかなんとかくっだらない話をしながら廊下を歩いてると

「およ?」

目の前に町田と仲良く話している冥が目に入る

「なんであいつに友達が!?」

「ん、最近友達出来たんだってさ」

「へ~、意外ねこれは今日雨が降るのかしら?」

「…お前さっき俺が言った意味理解してたろ?」

「え?さっき龍我は今日雪降るかもって、バカな事言ったから私が優しく丁寧に分かりやすく今日の天気教えて上げたんじゃない」

……本当に理解してないみたいだ、抜けてるな~ルナ

「…まぁいいや、教室行くぞ」

「はいはーい」

ガラガラ

「花川さん、おはようっス!」

まず教室に入り自分の席に座る前に花川さんに挨拶をする、花川は静かに首を縦に振る

「龍我くん、おはようございます」

近くで友達と話していた恵華が龍我に挨拶をする

「おはよう恵華ちゃん、今日も可愛いね~!」

龍我もいつもの調子で挨拶をする、周り仲が良過ぎて多少引いているが、気づく訳ないし、気にしない2人

「あ、そうだ、昨日鬼豪の奴にばったり会ってよ、今度遊ぼうぜって誘い来たけど遊ばね?」

「いいですね、その日になったら誘ってください」

「わかった、鬼豪の奴喜ぶせ」

そう言い会話を終え恵華は友達の方へ戻っていく

「恵華、あんた鬼豪と友達なの?」

「はい、龍我くんに紹介されました」

「紹介って…でも不良と遊ぶのって危険じゃない?」

「鬼豪くんは不良じゃありませんよ、それに龍我くんが居るから大丈夫ですよ」

全然平気、安心安心と笑顔で言う恵華

「龍我が居るから大丈夫って…そんなに頼りになるの?」

「はい、龍我くんが居れば心強いですよ」

「心強いね~」

チラリと龍我を見るが…やっばり頼り無さそうに見える

「…どんな所が頼りになるの?」

見てもさっぱり分からないので聞いてみると

「友達の為なら一生懸命になる人ですよ」

「へ、へ~」

イマイチ理解できないが、取りあえずその話はやめにし、違う話題をふるのであった

 

授業中

「ここの文章を、そうだな」

英語の授業中、龍我や花川でも真面目に受けている中ルナだけが寝ていた

「…俺の授業で寝るとはいい度胸だな、ルナ、起きろコラァ!」

寝ているルナに一喝をするが、起きない

「…近くの人、起こしてやれ」

「は、はい」

近くの女子が背中をさすり、なんとか起きる

「せんしぇーにゃんでしゅか?」

眠い目をこすりあくびを1つし、先生になぜ起こしたかを聞く

「教科書の文章読め、読めなければ放課後居残りだ」

「…教科書かして」

先程起こしてくれた女子から教科書を借り

「ここでいいのね」

女子に読む場所を確認し

「Have you got used to the new garbage sorting system?」

「は?」

先生だけでなく生徒もほぼ同時に思わず言ってしまった、その発音の良さに

そんな事など知らずにペラペラとスムーズに読むルナ、そして

「先生読み終わりました」

「あ、あぁ じゃあ意味を訳してみろ」

「新しいゴミの分別方式には慣れましたか?」

意味もあっさり理解し全部止まることなく言うルナに

「…ちょっとその教科書貸してしろ」

借りた教科書だからそこに読み方、意味が書いてあろうと睨んだ先生はさっそく確認するが教科書は綺麗にそのままである

「…お前英語出来るのか?」

「少しだけ」

「昔勉強したのか?」

「少しだけでね」

…こいつは天才だ

そう悟った先生はこれ以上つっかかるのを止め授業に戻るのであった

 

 

 

 

昼休み

「お参りやっぱ天才だな」

教室で机を固め昼飯を食べる龍我と花川、ルナ

「そんな事無いわよ」

「じゃあ遺伝か~…ルナのお母さんは天才だからな~」

初めて会った時なんとなくお茶目で英語で自己紹介したらまるでそれが母国語のような慣れた発音で話してきた事を思いだす

「嘘よ、お母さんに教わったのよ」

「何日で習得した?」

「3ヵ月」

はや過ぎる、それは天才を超えているぞ、さすがはあの2人の子供と言った所か

「お母さんも頭は私に似ていて助かったって言ってたわ」

「なるほどね」

その発言からして父鬼塚龍ノ助はバカという事実がわかった

「他にも色々教わったけど大半は使う所ないわ」

その発言からルナは普段絶対に使わないことを教わってきたことがわかった

「それより聞いてよ、三者懇談で知ったんだけどお母さん12歳でトップクラスの大学に入って1年で卒業したんだって」

「12歳!?小学校言ってる時期じゃねぇか!」

大学行くまで何してたんだと聞いて見ると

「違う大学言ってたんだって」

「…もはや化物だな」

ちなみにその学歴を持つ母には我らが担任も嘘だと思い信じてくれてない(なんでそんな事を話たかと言うと、この学校も進学校なので親の学歴も教えて貰わばないといけないルールなのである)

「ちなみに聞くけど鬼遣さんは?」

「お父さんは確か中高何度か転校してた見たいだけどちゃんと卒業したみたいよ」

「へー」

「まっ、私も本気になれば大学なんて余裕よ!余裕!!」

そう言いながら弁当を完食する…弁当?

「なんでお前だけ自炊してるんだ?」

パンを食べながら聞く龍我

「自炊よ自炊、パンは高いのよ」

「…あのな、だったら俺の分まで作れよ」

「あら、作ってほしいの?仕方ないわね~明日からね」

「頼んだぞ」

「任せないさいって」

ルナに昼飯を作ってもらうと約束をした所でチャイムがなる

「おっと、授業が始まる」

 

 

 

 

 

放課後

「ん~、学校終わった~」

ルナと共に廊下を歩き玄関へ向かう、ちなみに花川はもう帰っている

「帰って荷物づくりしなくちゃね」

明日修学旅行と知り、何も準備してない龍我とルナ

「帰って準備するか」

「そうね」

靴を履き替え駐輪場へ行きバイクへまたがる

「ほれ、後ろ乗れよ」

「…私にも運転させなさいよ」

「は?」

「運転させなさいよって言ってるのよ」

「運転って…お前乗ったことあるのかよ」

「あるわよ、お父さんのを勝手に…」

相変わらずめちゃくちゃなルナ、しぶしぶルナに運転させてやることに

「私の運転は激しいからね、しっかり掴まってなさいよ」

「何を言って」

「波紋」

手からバチバチと電流のようなもの放つ

ギュルルルウゥゥゥッ

タイヤが一気に回転し始める

「行くわよぉ!」

「ちょ、おま、うわああぁぁ」

凄まじい速さで突っ走るバイク

「な、何キロ出してるんだよお前」

「120、文句ある?」

「ひゃ、ひゃくにっ」

高速道路でも出さない速さを下道でだす、しかも夕暮れ仕事から帰る者が車に乗り混み合う中平然と信号無視をしまくる

ブオォォォッ

そのおかげで横からトラックが出て通路を塞ぐ止まるにもこの速さ、止まれない

「お、おい」

バイクを傾け、トラックと地面の隙間を滑り混みそのまま何もなかったかのように走る

「は、ははは」

さすがの龍我もプロ顔負けの走りに呆然と笑うだけであった

「ふぅ~…やっぱり楽しいわ」

「ルナ…これは誰の遺伝を継いだんだ?」

「両方よ両方、まっ、私の腕だけどね」

笑いながら一足先に部屋へ入るルナ

「遺伝っつーても遺伝じゃここまで出来ねぇだろ…」

ルナが何でも出来るのは遺伝とか関係なく、ルナの努力では?と疑う龍我、きっと遺伝遺伝と言うのは照れ隠しなのだろうと

先程の運転により足がガクガクしてる為ふらふらしながら家へ戻るのであった

 

 

 

 

 

 

つづく




鬼愛 星月(きあい るな)

顔はとても可愛いらしく美しい、スタイルも抜群な度胸も根性も気合いも男共を越える紅一点の女性!熱血で冷静、そして素直で正直(嘘ついてもバレるだけ)!とても燃えやすくとても冷めさすい性格、その為喜怒哀楽がとても激しい、そのためた楽しい反面面倒くさい奴なのである
学校に来てからまともに話たこともなく、学校に顔を出すこともない浮いた存在であったが龍我の出会いで学校に面白さを感じ学校へ顔を出すようになった、周りからはルナと呼ばれている(ちなみにみんな書き方はカタカナだと思っている)

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