最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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覚悟の分かち合い

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、こうなっていると?」

「その通りでございます」

腕を組んで立っているルナの前に正座をしている龍我その訳は隣にいる冥と家で雑談していたら色々とあって口論し、組み合ってるところにルナが帰ってきたのである

「っつーかなんで俺が正座しなきゃいけないんだよ!」

立ち上がりルナに言うと

「勝手にあんたがやったんじゃない?」

別に私がやれとはいってないルナ、確かに正座は自分でやったが、この雰囲気は正座しかないと思ったからした行動であって…まぁ結局はルナが正しいんだけどね

「そうよ、こんな奴にする正座なんて無駄よ無駄」

龍我の隣で横になっている冥、もとはと言えばテメェが俺につっかかってこなければ

そんな龍我の気持ちなど知りもせずくつろいでいると

ドォッ

冥の顔横スレスレに足で踏みつけるルナ

「聞くの忘れたけど、なーんであんたがここにいるのよ死神擬」

「奇遇ねね、私もあえて聞かなかったけど、なんでここにいるのかしら鬼擬さん」

鬼塚龍ノ助を父にもつルナと夜神龍大を父にもつ冥、やはり知人同士だったが

「誰が」

「擬だって!?」

ルナと冥、同時に大声をあげ睨み合う

「殺されたいのかしら?」

冥の挑発を

「その言葉、そっくりそのまま返してあげようかしら?」

挑発で返すルナ

「クックックッ・・・何なめたこといつてるのかしら?死神が鬼の半端者であるあなたごときに殺さるわけがないわ」

「確かに私は鬼としは半人前、たけどねできそこないの半端死神に命とられるほど弱い造りじゃなくてね」

「言うじゃないの?」

「言ってあげますよ、いくらでも」

売り言葉に買い言葉、徐々に喧嘩ムードになってゆき

「ケリをつけてあげるわ」

「二度となめた口聞けなくしてやるわ」

ついに2人の導火線に火がつき爆発した

「落ち着けテメェら!!」

熱く燃え上がっている2人に冷水をかけるように頭を冷やせと言葉を放つ龍我

「そんな安っい挑戦如きに乗ってるよーじゃ半人前以外じゃ、そんなんじゃテメェらの偉大な親に顔みせらんねぇだろ?」

その言葉が響いたのか

「確かにそうね」

「私もまだまだね」

2人の頭が冷え冷静になってくれた、ふぅとりあえず一安心

「で、なんであんたがここにいるの?」

全然安心できない言葉をいうルナ、また喧嘩か!?龍我がとめようとするが

「時間を操る能力じゃないかぎり、あなたはあの時代、あと戦いで死んでいるはずよ」

なんでこの場所に冥がいるのではなく、ルナがきになっていたのは、なんでこの時代にいるのかが気になっているようだ

「・・・私にもわからないわ、なんとなくだけど黒い穴の中に落ちて、“まだ死ぬ時ではない”その声が聞こえた時、私は施設の人に拾われていた」

「…なるほど、私みたいに時の狭間にいた訳じゃないのね」

黒い穴?時の狭間?何が何だかサッパリの龍我

「時の狭間ってのはね、未来でも過去でもいける時の世界でね、私はお父さんに時飛ばしをされて・・・」

理解できてない龍我に説明でもしようと喋るが、段々と暗い表情になってゆき

「あーわかった、わかったからもう話さなくていいぞ」

「本当?」

「あー本当本当!」

そんな涙目で言われたら聞きにくいしな、あーマジ勘弁!

「大変な奴を家に入れたわね」

「うるせ!」

「なんなら変わってやろうか?ルナと」

「アホいえ、テメェの作った飯には毒が入ってそうだから嫌だ!」

「なんだその理由」

「まっ、ジョーダとして・・おいルナシャキッとしろシャキッと!」

すっごい悲しい顔をして力無く横になっているルナ

「はぁ情けないこれがあの鬼塚さんの倅なのかしら」

夜神は溜め息をつきやれやれしていると

「お前は、悲しくないのか!?」

立ち上がり冥の胸ぐらを掴む

「あの時私に力があればお父さんは死なずにすんだ、お母さんと一緒に逃げれた…それなのに、私は・・・」

いままで隠していたルナの暗い心、それは父母を失った悲しみと自分の非力にあった

「フッ、やっぱり駄目な子だなお前・・・」

胸ぐらを掴んでいるルナの手を払い

「そうやってウジウジしていつまででも嘆いてたって、なったものはもどらない、ならどうするか、やること1つ父さん母さんの敵を取る、それが親の無念を晴らす方法でもあり、親を越えた証明にもなる・・・私はそれだけを考えて生きてきた!」

冥は拳を強く握りしめ、感情を現にし大声で叫ぶ

「テメェもやるんだろ?敵取りを、親越えを!!」

強く握っていた拳を開きルナに差し出す

「・・・いわれなくても、そのつもりよ」

冥が差し出した手を叩き掴む

「私は倒し敵をとる、そして超えてみせるわ!」

その目はさっきまでのふてくされた悲しい目ではなく覚悟を決めた凛々しい目つきだ

「冥・・・」

久しぶりに冥が感情的になるところをみた龍我は声をかけずにはいられなかった

「私だって母さんを目の前で殺されてるんだ、気持ちは分かるさ・・・」

冥が感情的になった理由を知った龍我、そして冥の精神力の強さも同時に知った

「ただあいつは誰の血に似たのか、優しい過ぎるんだよ・・・勝手に1人で抱えこんでいる、人に迷惑にならないようにな・・・お人好しのあまちゃんなんだよ」

戦いにおいて必要な残忍性、だがルナは残忍な行動をとっても残忍になりきれない裏を返せば人として素晴らしいという意味にもなる、つまり戦いに不向き

「その点を抜かせば無敵に等しいんだけどね」

「そっか、じゃあお前は人として性格ヒデェんだな」

龍我が手を叩き笑いながら言うと

「なっ、なにが人として性格がヒデェよだ」

「だってお前戦い以外のこと(日常生活)でも残忍じゃん」

怒っている冥に追い討ちをかけるかのように言う龍我に

「うるさいわね、私の非道さは戦いだけよ」

「嘘つけ、デデデデッイデッ」

龍我の手をとり握りしめる

「こ、このどこが非道じゃないか説明してみギャアァァァッ!!」

「これが説明よ!!」

龍我の腕を更に締めつける

「全然説明なっとらんわあぁ!!」

その後全く認めない龍我、ルナが仲裁に入りなんとかとめる

「どう、私は優しいのよ!」

骨を折らない程度の力加減で握りしめたことを自慢げに言う冥

「全然優しかねぇってんだ、おーいてぇまだルナの方がマシやな」

「なんですって」

「本当のことやろ」

「チッ」

本当のことをいわれ言いえせない冥は黙りこむ

「じゃあ私の方が性格いいんだね」

ルナがいうと

「いや、紙一重だな」

瞬間龍我は宙を舞った、と思ったら床に叩きつけられ間接をとっていた

「ぐわででででっ」

「なにが紙一重よ、圧倒的に私の方が上よ、う•え•!」

「どこがじゃどぉわあああっ!!」

更に引っ張る力を入れ本気で?外しにかかっている

今度は冥の仲裁のおかげでなんとか助かった

「やっぱり冥の方が優しいかも」

「なに!?」

「なんでもないッス!はい!」

鋭い睨みで睨まれたので素直に謝る龍我

「よろしい」

「で、その間接技は星華さんから教わったんですか?」

「そうよ」

「あー、じゃあそのすぐに接を決めたがる性格はお母さんからの遺伝か~」

「・・・もう一回間接決める?」

「マジ勘弁マジ勘弁」

仲がよいのか一方的ずきるのかわからない2人を見て冥は

「あんたら2人見ていると飽きないわね」

笑いながら2人のやりとりをみていた

 

 

 

 

つづくつづく

 


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