「ふぁ~・・・あれ?ここは・・・」
目覚めると畳で広い部屋、自分の家ではないところに寝ていると一瞬でわかった
「気がついた?」
「ん?」
白いワンピースを着た姫華がある、なぜ?
「ここどこ!?俺をどーするつもり!?」
「なにもしないわよ、あとここは私の家よ」
姫華の家・・・あーはいはい愛川家ね、なるほどね・・・・って、あそこには嫌な思い入れが・・・
「そうか、じゃあ帰るわ」
「帰さないわよ」
「うわ、やっぱなにかやる気だ、その感じ」
ゆっくりだが少しづつ後ろへ下がる
「逃がさないわよ!」
とびかかる姫華
「うわ!」
龍我はビックリして反応が遅れ見事にガッシリつかまれた
「さぁ、あなたは私のものよ」
うわ、でたよあの催眠術、誘惑にまける・・・あー俺死ぬな~、
「ちょっとお姉ちゃん、なにやってんのよ!!」
誘惑に負けそうになったところに恵華が割り込んできた、さすがだ
「恵華ちゃん」
「龍我くんにそんなことしちゃいけません!」
「あらやだ、龍我くんだってもう立派な男の子よ、大人にさせなきゃ!」
「ハレンチですハレンチですううぅぅ!!」
「!?」
話の状況はさっぱりだが
これはチャンス!!
龍我はパシッと姫華の手を弾き、姫華を転がし馬場乗りになった
「うっし、形勢逆転!どーだ!」
「龍我くん・・・」
顔を赤くする姫華
「え?」
「龍我・・・くん・・・」
顔を赤くし涙目の恵華
「ちょっ。どーした、おい、どーした!?」
龍我は立ち上がり周りをみわたす
「あぁわからん!!」
龍我はその部屋からでた
「んだよこれ」
「おはよ!」
「うわ!?」
「ビックリしすぎ」
誰かと思ったら良太だ、後ろに星嶺と花川さんもいる、なんで?
「今日なんかあったのか?」
「昨日異界の化物が現れてから会長が『1人でいるより皆でいる方が安全だわ』っていいだして皆集まったんだよ」
「ほ~、その割りにはルナと田中がいないな~」
「あの2人は別格なんだって、田中さんは未知なる人物だから却下、ルナはムカつくだからそうです」
「すげぇ理由だな、俺はルナのとこへ戻るぜ、じゃーな!」
「今日異界のお偉い方来るんですけど会わなくていいの?」
「異界のお偉い方!?興味な!」
「あれ会長さんから説明こなかったの?」
「説明?」
「数日会長の彼氏役になるんだよ」
「はああぁぁ!?姫華の彼氏!?やだよおおぉぉ!!」
「そんなにやだですか!」
「やだよ~、好きじゃないのに彼氏役とか、しかも愛川家で・・・」
「なにかあったの?」
「実はよ~、昔一度だけ恵華ちゃんとこの家に来たんだよ、恵華ちゃんのお父さんが『彼氏か!?』って聞いてきたら『違います』っていったら急に怒りだして・・・なんで違いますっていったんだろーな、恵華ちゃんの言葉を無視して正直に言ったほうがよかったかな~」
「あ、そのセリフ問題発言!」
「え!?」
「正直に言えばよかったな~ってことは好きだったのか!?」
「ち、ちげーし、本当だよ!ちちちち、ちっ、違うからな!」
「同様し過ぎ」
「ってかなんで姫華の彼氏役に!?」
「だから異界のお偉い方が会長のことを気に入って、会長のお父さんお母さんもその男を気に入って、結婚する雰囲気になってるんだって」
「良太、ファイト!」
「龍我くんにしかできないんだ!」
「なぜ!?」
「昔から会長とよく遊んでいて、顔を知られてるから」
「いや関係ない」
「僕はこの関係をずっと維持したいんだ」
「ぬ~、ルナに殺されそうだな~おい」
結局渋々やることを決意した龍我
「で、何時にくる?」
「あと10分です」
「辛いな~」
「龍我くん、ファイトです」
「そもそも愛川家の問題なんだからなんとかしろよ」
「まぁまあ」
「ったくよぉ~」
「来た」
星嶺は耳がいい、結構遠く離れていても歩く振動をキャッチできるくらいに、そして暗いとこでもしっかり見えるというすばらしさだ
「がんばれ・・・」
花川さんが俺にエールを!?頑張るぞ!!
つづく