最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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波乱の試合

「いててて・・・ろくな転送の仕方ねぇな」

今回のステージは廃都市だ、今に崩れそうだ

「そうですか」

良太が後ろから声をかけてきた

「お前は慣れてるかもしれんが、俺は運動神経クソ悪だからよ、難しいんだよ」

「そうですか、そうには見えませんけど」

「よく言われる、意外に運動できないんだってな、無駄に期待してんじゃーねぇっつー話なんだがよ」

「お喋りはもう止めた方が良さそうですよ」

「え?」

「でてきな」

「気づかれてしまったか」

廃墟と化したビルから3人の男がでてきた

「3人・・・勢力的にあっちが強いな・・・」

確か6対6のバトルだったな、ならあっちは大丈夫だな

「さて、やりますか」

「あっち2人は能力者、こっちは非能力者だから、全力でいける・・・・いくぞ!!」

「スターロック!!」

ブゥン

「威力があっても、当たらなくちゃダメだな!」

ドスッ

龍我の脇腹を蹴る

「ぐっ・・・」

この蹴りの重さ異常だ・・・鉄板入りだな・・・

「やろぉ・・・おもしろくなってきたぜ・・・!!」

「おもしろくなってきた?恐怖で震えちまうの間違いか?」

「その程度の威力で震えるほど弱くねぇよ」

「強がるなよ若僧がぁっ!!」

 

 

 

「お友達が気になるようですね、良太・・・」

「気になる?龍我くんはそんな柔な体してませんよ」

「そうか、ならお前はどうかな!」

カキンカキンカキンカキン

武装した2人の猛攻撃を避ける

「はぁ!」

ガキン

男の剣を折った

「この剣だって、そんじゃそこらの剣じゃ折れることはないのだが・・・・やはりその無限の剣には勝てないな」

「だったら諦めて降参して欲しいんだが・・・」

「断る!!」

シャッ

折れた剣を捨て格闘に入った

「くっ」

「どうした、素手相手の男に剣は振るえないのか?」

「くっ」(このやろぉ・・・)

シャッ

「おわっと」

背後からもう1人の男が剣を振る

戦いのプロ2相手は手がやく、早めにケリをつける!

「はあぁぁっ!!」

バリバリ

「なっ!?」

良太の剣に稲妻がはしる

「手加減無しだ!!くらえ」

「くっ」

素手の男は距離を置き、剣を持った男は近づいてきた

「死ねえぇっ!!」

「両断雷電斬り!!」

「ぐああぁぁ!!」

近づいてきた男はズパンッと切られ、距離を置いた男にも稲妻が走った

「うわーーーー」

「2人終了っと」

「やるな・・・」

「!?」

 

 

 

 

ドコッ

「グハッ」

「さっきの威勢はどこへいった」

「はぁ・・はぁ・・・」

「ご自慢のスターロックを出さずになにありもしない余裕かましてるんだ!?」

「あぁ!?今思いだしてんだよ、黙ってかかってこいや」

「戦いのプロに素人喧嘩スタイルで勝てるのか?例えるなら素人が柔道の達人に挑むと同じくらいだ、つまり自殺行為ってわけだ」

「あぁ!?なんやと誰に向かっていってんだ」

「終わりだ!」

パシッ

パンチを龍我は止めた

「なっ!!」

「へへ、戦いのプロって割には大振りのパンチだ・・なっ!!」

そのまま大きく一歩踏み込み掴んだ手を降り下ろした

ドオォン

「まさかこんな初歩中の初歩にかかるとは思わなかったが、本当に戦いのプロなのか?」

「ぐっ・・つつ・・やろう・・・殺してやる」

「殺ってみろよ!」

「ホザケ青二才があぁ」

シャッ

踏み込みアッパーを避け

「そらっ!」

パアァン

相手の耳元を思いっきり叩き鼓膜を破る

「ぐあぁ」

この程度なら素人でもできる、だからセーフだセーフ

「はあぁ」

今度は蹴ってきた

ズスッ

「ぐっ、」

素早い蹴りに避けきれず当たってしまうが

「はっ、はなせ」

「捕まえた獲物を離すバカいるかよっ!」

龍我は掴んだ足に肘を落とす

「ぐあぁ」

「折ったらあぁぁっ!!」

龍我は軽くジャンプし肘を思いっきり当てた

ボキッ

「ぐああぁぁ」

見事に膝にあたり折れたようす

「はぁ、はぁ、どーよ」

「・・・あ・・・ああ・・」

「ぐっ」

動こうとすると脇腹が痛い、折れたかな、まぁどーでもいいやそんなことより死ぬほど鈍ってやがるな俺の体、今まで史上最弱だなこりゃ

「ぐあぁ」

ズザザザ

良太が地面に滑りながら龍我の目の前に止まった

「おっ、おい良太、どうした良太」

「・・・に・・げ・・ろ・・・」

「逃げろ?」

「2ラウンド28秒KOで俺の勝ちだな」

紫色のブレザーを着た巨漢の男がノッシノッシ歩いてくる

「逃げろ・・・龍我・・こいつらは・・」

「ザコは大人しく寝てな!」

ドスッ

「ぐあぁ・・あ・・」

「さて、やろうかお兄さん・・・」

「くっ・・・」

あの良太が2ラウンド28秒負け?しかもザコ扱いしてやがった、そんな相手に歩くのがやっとのボロボロの俺は勝てるのか・・・

「俺の名は山田拓郎、元生徒会長だ」

「いや、しらんし」

そんないきなり自己紹介されてもこまるんだけどな

「テメェ、武帝大会を制した俺を知らないだとぉ!?許せんなぁ~・・殺す!」

 

 

 

 

 

ある所で敵に囲まれて奮闘してる男がいた

「くたばれ!!」

「・・・」

究極とも言える戦いに超大振りのパンチを放つ

バチイィィン

「ぐあぁ」

「やろおぉ!」

「・・・」

無言で敵を見つめる

ヤツは花川、素手喧嘩最強の男である

「死ねえぇ」

ドッゴオォン

「がっ・・・」

壁にぶち当たりビルが傾く

「・・・」

「ばっ・・化物め・・・」

「どいてろ!」

「熊田さん」

花川とは少し小さいがそれでも巨漢といってもいいほど体はでかい

「一発俺と殴りあいをしようぜ」

「・・・」

ネクタイを緩めすっと構える花川

「へへ、そうこなくちゃな!」

「・・・」

大きく振りかぶったパンチを繰り出す

ドゴオォン

熊田の腹に直撃した

「ふん、その程度か」

「!?」

「鋼の鎧(メタルガード)自分の体を鋼のように堅くする、鉄壁の鎧を身に付けるそれが俺の能力だ」

ズムッ

「!!」

ドスン

花川は膝をついた

「俺が繰り出すパンチも堅く重たい、この俺に勝てるかな!?」

「・・・」

花川に近づく熊田に星嶺がたちふさがる

「おやおやそんな小さい娘が俺に勝てると思ってるのか?」

「ストロングチャリオッツ・・・」

ドゴオォン

「ほう、体格には似合わないパンチ力だな、だが」

ゴッ

「!?」

星嶺は吹き飛ばされた

ガシッ

手を伸ばし星嶺をキャッチする

「ぐっ・・」

ストロングチャリオッツという能力にルークという圧倒的パワーを加えた星嶺をひとけりした熊田

花川は星嶺をおきスッと立ち上がり熊田の前にたった

「いいねぇ、そうこなくっちゃ」

「ぬうぅっ!!」

ドゴォ

「軽いパンチだなあぁ!」

ドスン

ズザザザザ

倒れず持ちこたえた

「ぐっ・・・」

「どうした、こいよ」

「ぬうぅ・・・!!」

花川は白いスーツを脱いだ

「動きやすくしようってのか、そんだけでかわるのかぁ」

バリバリ

花川の筋肉の膨張でシャツ、ネクタイが破けた

「いい肉体をしてるな、だが!」

ドゴォン

「いつまでもそんなパフォーマンスに付き合うと思うか!」

「・・・」

「なっ!?」

ビクともしない花川

「なっ・・・なに」

後退りすり熊田

「!!」

星嶺は驚いた、熊田のパンチにビクともしなかったからじゃない、花川の背中に驚いた

「ぬううぅぅえぇいぃぃっ!!」

ドッゴオォン

「ぐあぁ」

吹き飛ばされ転がる熊田

「なんてパンチだ、桁ハズレだ、非能力者になぜこんなパンチを繰り出せる!!」

「・・・」

花川は無言で背中をみせた

「なっ!?」

花川の背中には燃えさかる炎を背景に金剛力士像と鬼をかけあわせたような男の巨大な刺青をほどこされている

「ぐ・・・そんな刺青を披露してもなんのダメージにもならんぜ!」

「くたばれ、必殺」

「ぬうぅ!!」

「百裂鋼鉄パンチ」

「うおぉぉっ!!」

花川と熊田との激しい殴りあい、総合格闘技のヘビー級選手もビックリするほどの激しい殴りあいだ!

ドスンドスンドスンドスンドスン

「ぐっ、あがああぁぁ」

熊田が怯み始めた

ドスンドスンドスンドスンドスン

「くっそおおおぉぉっ!」

熊田は大きく踏み込み花川の顔面を殴る

ドッゴオォン

しかし花川は怯むことせず逆に向かってきた

「なっ、なぁにいぃ!?」

「うがああぁぁっ!!」

ドッゴオォーーン!!

花川の強烈なパンチが熊田の顔面を殴る

「ぐごげえぇ~」

熊田は吹き飛び壁を壊しビルのなかにはいった

グゴゴゴゴ

その衝撃でビルが崩れる

「背負ってるものが・・・違い過ぎる・・・」

ズドオォォン

熊田リタイア

「なに、その刺青・・・」

「65代目・・・剛和会組長の刺青・・・」

かつて剛和会を世界中に広めた伝説の男、その刺青はほるとき普通の刺青の数十倍の痛みを我慢するため歴代の組長はいれることなくやめていった、花川は初めていれた男である

ドサッ

花川は大の字になった

さすがの花川もにあの殴りあいにはこたえたようだ

「・・・」

「・・・」

「休憩中すいませ~ん」

 

 

 

つづく


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