最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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急に対戦相手変更ってアリ?

「にっ、逃げるぞおぉ!」

龍我は柚子の手を引っ張り走りスクーターに乗った

「飛ばすぞっ!」

「まって」

「あぁ!?」

慌ててるのでちょっと怒ってるように聞こえる、しかし今はそれどころじゃない

「あの津波じゃ家が・・子供達が」

「わかった、いくぞ!」

ブオォォ

スクーターを飛ばす飛ばす、ガンガンスピードをつけたので速く着いた

「速く連れてこい!」

柚子は慌てて家に入ってった

「速くしろぉ~・・・」

津波はまだ来ていない、だが

バッチャアァァン

凄まじい水飛沫の音がした、堤防が突破された、急げ柚子!

「連れてきたわ」

あの4人の子供がいた

「このサイズならいける!」

龍我は女の子を膝に乗っけて柚子は女の子を抱き、スクーターと龍我の合間に女の子を乗せた

あの1人

「お前、絶叫マシンとか好きか」

「お、俺に怖いものはねぇ」

「いい根性だ、いくぜ」

龍我はいい根性を見せた男の子を肩車した

「飛ばすぜ!」

ブオォォ

いつもより重たいからスピードは遅い

「堤防が突破されてる・・・ヤバいぞ」

「波が、水が流れてくる」

「なっ!?」

龍我は後ろを振り向いた、振り向くと水が近くまでにやって来てる、ヤバッ!?

「うおぉぉっ!!進めえぇ」

ブオォォ

「ギリギリよ、急いで」

んなこと俺に言うなとか言いたいが言ってる暇もねぇ

しかし龍我には逃げ切れる自信があった、目の前は坂、しかも登りで急、これを登れは少しは時間稼ぎになるし、街にでれる

「いくぜえぇ」

アクセスを回し急回転し一気に登る

ブオォォ

うお、さすがは急な坂、辛い、だが

「波紋!!」

手からなにかを流しスクーターの勢いをあげる

坂を突破し、下りだから勢いよく進む

「うおおお、速い速い!」

ブオオオォォォォ

「あと数分で家につく、そこなら大丈夫だ!」

「そうかしら、その場から離れた方がいいかも」

「そうだな」

よく見りゃ街の人々は皆避難している

「避難するなら二葉幼稚園がいいわ、あそこ高いから」

「いやダメだ、二葉は海に近いしやや低い、俺の家に近いとこに避難場所があるそこにする」

「そう、妹さんは避難してるの?」

「難しいな、一応見てみるか ついでに・・・」

ブオォォ

 

「うし、ちょっと待ってろ」

龍我は走る

ガラガラ

「ただいま~じゃねぇや、妹よ、いるか?」

「ん、あ、兄貴どうしたの?」

「お邪魔してます」

妹と男の子一緒に勉強していた

「親父とお袋は?」

「妹と一緒に買い物いったけどまだ帰ってないわ」

「おい地震で崩壊寸前だぞ」

「え?マジ!?」

「あー、そういえば避難警報でてたわね」

「いや逃げろよな、力は禁止されてんだからよ」

「わかったわよ、じゃあ逃げるからいこ」

「うん」

 

 

 

 

「バイクに乗れん・・・」

「僕自転車ありますよ」

「ナイスだ!うし、妹よバイクを運転しろ!」

自転車に紐を縛りバイクにもつける、これで同等の速さで逃げれるな

「はいはい」

「俺は…時間稼いだる、先にいけぇい!」

「無理しないでよ」

「安心しろ、壊しわせん」

「じゃあがんばってね」

ブオォォ

妹が行ったのを確認すると

「さて、やりますか」

振り返り迫り来る波の前に立つ

 

 

 

 

 

「はぁーしんど、押し返してもまたくるとかこりゃただの津波ちゃうな」

時間をした?龍我は避難場所のとこに着いた

避難場所には人が少ない、逃げ遅れたのか、それとも違うとこに避難したのか?

「兄貴・・・」

妹が声をかける、無事でなによりだ

「ん?」

ここはかなり高い、ここから街の半分くらい見渡せる、よくここで星を見ていたからな

しかし今度のは違う

「・・・」

その景色に龍我は言葉を失った

街が海になっているではないか、高いビルが低く見える、あの二葉幼稚園も水に浸かっている、素直にそこに避してたら死んでいたな、俺泳げないしい

「・・・」

龍我は絶望的な光景に固まっている子供達に声をかける

「怖かったか」

「ううん、平気、それより家が・・・」

「なぁに家がなくとも生きていけるさ、お前は強いだろ?」

「そうだね」

「おーい龍我~!」

松沢が走ってきた

「おぉ松沢、生きてたか」

「ちょうどここで皆と遊んでいてな、それよりお前よく生きてたな」

「死ぬかと思ったぜ」

「龍我、松沢」

クラスの男共がたむろってきた

「これからどーするんだ」

「まず俺は腹減った、松沢飯とりにいくぞ」

「はぁ?バカかお前、こんななか店いけるかよ!」

「バーカ、近くにスーパーがあったろ、そこなら行けるだろ?」

「んな無茶苦茶な」

「それに今回は無料だしな」

「よぉしいってくる!」

龍我と松沢はスクーターに乗ってでかけた

「やるな、龍我と松沢」

「中に入ろうぜ、クラスの奴等とかいるし」

「そうだな・・・」

 

 

 

 

しばらくしてビジョビジョの龍我と松沢が食べ物と飲料が入った袋をもって帰ってきた

「死ぬかと思った~ 」

「スリル満点で楽しかったろ?」

「無茶し過ぎなんだよ!」

「龍我・・」

「よぉ柚子、これからはここで住むんだからよろしくな!」

「あれ、この人が柚子さん」

「そうだ」

「すげぇ可愛いな」

「本当だ本当だ」

クラスの男共が群がる

「こんなやつイジメるとか頭いってんだろ」

「な~ 柚子、こいつらはイジメなんて絶対しねぇよな」

「ったりめぇだ!」

男共は息ピッタリの大声で叫ぶ

「んで、親とかいたか」

「いました~」

ここでもピッタリだ、絆一のクラスだけはある

「そーかそーか、お前らは親んとこいってな、俺もそーするから」

「うっす」

男共は解散した

「松沢、お前は・・ってお前は一人暮らしだからいいか」

「一人暮らしは楽だね」

「そーかじゃあ一人でいろ」

「あ、嘘、すみません」

「よろしい」

そしてしばらくその避難場所で柚子と松沢と妹で辛い雰囲気だが楽しく生活した

 

 

 

現在に戻る

 

 

 

「うんうん」

「どうしたの龍我くん」

「あれ、柚子は?」

「つれてかれたよ」

「なんと、久々の再開だというのにか!?よしいってくる」

「まちなさい」

愛川に引き留められる

「さっきの柚子って子は元生徒会長なだけで試合はでないんだって」

「おーよかった、ってかあいつやめたのかよ

「それと今回の戦う相手は姫隠丘じゃないんだって」

「はっ!?」

「なんか人数が足りなすぎて無理っていってきたわ」

「戦う相手は?」

「富士山田高校よ」

「めんどくせぇ名前だな」

「富士山田高校、凄い強豪高じゃないですか」

「そうなの?」

良太の発言に首をかしげる、確かに強そうな名前だが富士山田って・・・

「人数は能力者、非能力者を足して50人いる高校よ」

「なっ、数では圧倒的に不利か・・・」

「でも試合は特殊で6対6の戦い」

「なに、なめてるな・・・」

「でも会長は調子に乗ってるやつが大嫌いだから、相手は本気でぶっ潰しにくるはず」

「なるほど・・・」

「でも・・・卑怯な高校・・・」

星嶺はボソッと呟いた

「・・・」

「さて、そろそろ試合開始よ!」

「転送いきますよ」

「え?え?」

ボワアァン

 

 

 

 

つづく

 


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