最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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番外編 41

「…お姉ちゃん?」

いつも通り書いて話す先輩

ヤバい、何言ってるか全然理解出来ない

そんな俺とは別で普通に会話をする2人

「黎明、お前もここの生徒だったな」

お昼来るって言ったのに来なかった、嘘つき

「ちょっと気分を害してな、忘れてた」

意外

「すまない、今夜は家に帰るから久々に話そうか」

うん

「…先輩のお姉さん、龍那さんが?」

会話を見計らって改めてて聞くと、そうだよと紙で見せてくる

「知り合いか」

私の友達

「黎明の友達か…まぁ龍我なら受け入れてくれるだろう」

「先輩のお姉さん……全然似てないじゃないですか?」

聞いてみると

私のお姉さんじゃない

…ますます分からなくなってきた

ユリアのお姉ちゃん

…ユリアのお姉さん、龍那さんが

「ユリアさんのお姉さん!?」

いつもニコニコしているユリアさんといつもクール龍那さん全く似ていないと思うのは俺だけか?、いやでも笑顔は似ている気がするな

「ユリアとも知り合いなのか?」

「そうですね」

「そうか、なら色々話す手間が省けるな」

それよりも、なんで龍我と抱き合っているの?

この姿を見て誰もが聞いてくる質問をしてくる

「龍我、4年と148日前から私の愛する夫となっている者だ」

夫?

「そうだ、まだ式は上げていないが結婚している」

「龍那さん、式はそうですけど結婚はしてないでしょ?まだすると決まった訳じゃないですし」

「何を言っているお前は私のものだ、お前に拒否権などない」

「えぇ~…」

「与えたらまたどこかへ行ってしまうかもしれないからな、それまでは私の側から離れさせないぞ」

そう言って更に強く抱きしめてくる、なんか痛い気がするのは気のせいか…いや、ミシミシ言っている、気がする…。

「勘弁してくださいよ龍那さん」

「勘弁ならないぞ」

「またまた、じょ、冗談悪いッスよ!」

「冗談なんかじゃないぞ」

お姉ちゃん

「なんだ、黎明」

お姉ちゃんだけズルい

「…ズルい?ズルいとはどういうことだ」

龍我は私のもの

「…いくら妹とはいえその言葉、容赦はしないぞ」

怖い顔になる龍那、それは戦う時の顔だ

そんな中俺は1つ気になることがあった

「…龍那さん」

「なんだ」

「帰る家ってもしかして石井先生の家ですか?」

「そうだが…そうか、石井さんはここで教師をやっているんだったな」

最悪だ、よりによってあの人の家とは……

こんな姿石井先生が見たゲンコツだけじゃ収まらない

「ちょっと、自分がその場に居合わせるのはよくないッスね」

「何を言っている、家族なのだから気まずくは無いだろ?」

「いや、そんなこと無いですし…何よりその、ほら、大人数じゃ迷惑ですし」

「そんな事は無い、人数は多い事に限ることもあるぞ」

「あー、そういや今日自分バイトがあってもう行かないと」

「嘘はダメだぞ」

何!?なぜわかった

「いや、そんなこと無いですよ」

「お前は嘘をつく時目が泳ぐ癖があるからすぐに分かる」

なに!?そんなバカな、自分の顔は自力じゃ見れないからわかんねぇよ、対処も出来ないじゃねぇか!くそぉ

「寮に戻ってお風呂掃除しないと、今日当番なんスよね」

「…これは嘘ではないようだな」

当然だ、本当の事だもん

「…仕方ない」

お?諦めたかな?

「終わったらすぐに迎えに来るからな」

…そう簡単には諦めてくれないか

心の中で溜め息ををつく俺、そんな俺に肩を叩き紙を見せてくる先輩

一緒に帰ろう

「黎明、言う相手を間違えてはないか?」

龍那さんが言う、確かに帰る場所が正反対だから言う相手を間違えたのだろうと俺も思った

私も寮で生活している

…あれ、そうだっけ?

「本当か?家から通わせてくれと頼んだのだが」

「………」

「心を無にしたか、怪しいな」

怪しくない

そう書く黎明先輩、絶対に怪しいと俺でも分かる

「…嘘と見た、帰るぞ」

先輩の手を取り歩く龍那さん、おっ?これって俺解放?やったね

「おー龍我、そんな所で何してんだよ!」

後ろから姉さんの声が聞こえる、解放にはまだ遠いか

「あれ、龍那はどうした?」

「妹連れて先帰りましたよ」

「なんだー、つまんねぇの」

「何がつまんないですか、大変だったんスよ!」

「はいはい、じゃあお前の部屋で飲もうぜ」

「なんでですか!」

「夜空はもう準備しに行ってるぜ」

「勝手に行かないでくださいよ!」

「ジョーダンジョーダン」

「冗談に聞こえないんスよね…」

「そう言うなよな、明日速く学校行かなきゃいけないからまた今度飲みに行こうぜ」

「わかりました、飲みは行きませんけど遊びほうけましょう」

「だよな、お前が新鋭に勝ったおかげで明日学校が忙しくなりそうだからな、飲めなかった理由はお前のせいだからな」

「んなムチャクチャな、相手が弱かったのがいけないんスよ!」

「そー言うけど相手は一応堂道館大学代表で龍那を抜かして国内で三本指に入る猛者だぜ」

「たかが国内ベストスリーに興味はありませんよ」

「一応私よりも強いんだけどな~、もしかして私達よりも強い?」

「まさか、昔はボロクソやられましたから今もそうなんじゃないんですか」

「だよな~、また戦おうぜ」

「はい」

「じゃあ帰るから、もし龍那が来たら速く学校に来いよと伝えてくれ」

「はい、伝える状況にならないかことを願います」

「だな」

そういい俺の肩を叩き帰る、肩痛い…

さて、いろいろ一段落ついたから寮にでも帰るとしようか

1人になった俺は気楽に歩き靴を履き替え校舎を出る、帰ってカツオをさばかないとな何がいいかな~、そのままでもいいし焼いても揚げても煮てもよし、タタキもいいな

そうだ畑に行って野菜も取っていこう、そろそろ取らないと育ち過ぎてしまうからな

帰る前に畑により作物を収穫する、取り過ぎたがなぁなんとか持ち帰れるだろう

…とは言うがダンボール4箱、しかもかなり大きい、バイクで来てないからまだいいもののこれを一気に持ち運ぶのは視界が遮られ周りに迷惑をかける、周りに誰かいないものか

偶然にも磐城が通りかかる、偶然過ぎるなーおい

「おー、磐城、おい!」

この偶然を逃してはならないと呼び止める

「…どうした、また手助けか?」

「そーそー、荷物運んでくれない?」

「荷物?お前なら手伝う必要無いんじゃないのか?」

ん~確かにその通りだな、だが行って帰ってするのが嫌い、ましてや学校なので手伝ってもらう

「野菜取り過ぎてさ~、速く寮に行かないと鮮度が落ちちゃうのさ」

「…今日でそれを全部食べるのか?」

「…柊さんにあげるんだよ!」

「なるほど、だがこの時間じゃもう遅いんじゃないのか?」

「んなの知ったことか、とにかく手伝ってくざい」

「…わかった」

ここで断らないのが磐城の良い所だな、一部を除く1F共とは大違いだ

早速持って貰い帰る

「なぁ龍我」

「なんだ?」

「お前、強いよな」

「…どうした急に」

なんか磐城が変なことを言ってきたぞ、大丈夫かおい

「堂道館高校の代表だけじゃなくて大学の代表まで倒すなんて、お前相当強いんだな」

「まだまだ弱い弱い、下の下だ」

「…それは本気で言っているのか」

「当たり前だ、上には上が必ずいるからな」

「…その考えがその強さを生み出しているのか」

「戦いを学ぶには環境が良かったからな」

先生や、死神女、龍那さん達、師匠とまぁそういう面での出会いが多かったから今の俺がいると言っても過言ではない

「そういうものか?」

「そういうものだ、でも滅茶苦茶厳しいしツラいぜ」

「…何をしたんだ」

「聞きたいか?」

「参考にな」

そうか、聞きたいかなら少しだけだけど聞かせてやるか

「俺には師匠がいてよ、最初にやらされたのは弾丸をよけることからだな」

「弾丸…銃か?」

「そうさー、最初は弾道とか見てタイミングよく動けば普通によけれるんだけど目を閉じろとか耳を塞げとか動かずよけろとか、今思えばまームチャクチャよ」

あれで何時打ち殺されそうになったか、痛みにもがき苦しんだか

「それと同時進行で殺意殺気の操り方、気の練り方をやって、できるようになったら戦術まぁ殺し方だな、それを学んでさ~それの相手が獣やら凶悪犯やらで」

「…わかった、もういい」

俺が語っていよ所で磐城が止める

「お、そうか、どう参考になったか?」

「……多分な」

多分か~、もっと上手く説明しなきゃダメだな

「やはり俺が勝てる相手じゃないな」

「なんか言ったか?」

「いや、なんでもない」

「?ならいいが」

なんか言ってた気がするがまぁいいか

会話しながら歩いていたらもう寮についてしまう、はやいものだ

柊さんに野菜を渡し部屋へと戻る

「助かったぜ、ありがとな磐城」

「これぐらいなら手伝ってやる、いつでも言え」

「Fクラスよりも頼りにしてるぜ!」

「当然だ」

「はは、磐城も野菜いるか?」

「料理はやったことがないんでな、遠慮しておく」

「なんだそりゃ、料理できないと自立した男になれないぜ」

「…そうだな」

「俺を見習ってくれよな!」

「…ってことは結婚しないのか?」

「当然だろ?」

「………」

「それよりさ、またまた頼み事で申し訳ないんだけどさ」

「今度はなんだ」

「ちょっとさ~、石井先生がさ~、俺だけ特別課題としてプリントを渡してきやがってよ~、俺1人じゃ出来る訳がないからさ~、手伝ってください!」

「……数学か、俺はあまり勉強は得意じゃないんだが」

「3人いれば文殊(もんじ)の知恵っていたうだろ?」

「…2人しかいないぞ、あと文殊(もんじ)じやなくて文殊(もんじゅ)な」

「うるせ、いーから手伝ってください」

「はぁ、別に構わんがあてにはするなよ」

「大丈夫大丈夫、あてにしてるからよ!」

「おい」

「俺よりはあてになるだろ?」

「…そこは知らん」

「おっ、優しいお言葉だね~」

「はぁ…それより特別課題ってお前何をしたんだ?」

「ダメだな磐城、何を<した>じゃなくて<しなかった>んだよ」

「……なるもど」

つまり、何もしてないから課題がきたということである

「全然自立してないじゃないか」

「まだまだ未熟ってことだ、人生死ぬまで日々鍛錬だ!」

「そこを勉強に向けろよな」

「そこは言っちゃダメね」

「いいからやるぞ」

「へーへー」

課題を手伝ってもらう為に俺の部屋へ向かい磐城を招く

「……」

ドアノブを掴み入ろうとする、おっとカギを開けてなかったな……あ、あれ?

「どうした?」

ドアの前で止まっている俺に声をかける

…あれ、カギかけたよな…

なんで開いているの?

「…なあ磐城」

「なんだ」

「この寮に空き巣とかに狙われやすいかな?」

「どうだろうな、指定の寮だから狙われ憎いんじゃないのか?」

「…だよね」

考え過ぎだ、そう思いドアを開け入る

そこには部屋で鼻歌を歌いながら調理?をしている龍那さんがいる

「龍我~~おかえり~~」

こちらに気づくとそう言って飛び抱きしめてくる

「りりりゅりゅりゅ、龍那さん!?なんでここに?」

「黎明に場所を聞いた」

「黎明先輩は?」

「石井さんに任せた」

なるほど、それならここにはこれないな

「いやでもなんでここにいるんですか」

「私はお前の妻でお前は私の夫だからだ…まてよ、だったらおかえりあなたかな」

そこじゃないんだよな…

「…と、とりあえず離れてくれませんか?友達も来ていますし」

「友達?」

視線を俺から磐城へと変える龍那さん

「これは失礼、初めまして織田龍那と申します」

「磐城雄大です」

「いつも夫がお世話になっております」

「いえ、こちらこそお世話になっています」

と礼儀正しく挨拶をかわす2人

「でもなんで磐城を連れてきなんだ?」

「これから俺の部屋で課題を手伝ってもらうから来てもらったんですよ」

「課題?そんなもの私が手伝ってあげるぞ」

「そんな龍那さんに手伝ってもらう程じゃないですよ」

「何を言う、さぁ来る前にマドレーヌを焼いておいたぞ、食べながらゆっくりやろうではないか」

そういい見せてくる

マドレーヌって、ここにはそんなものを作れるような器具は置いてないぞ、一体どうやって作ったのか

「…俺はこの辺で失礼しよう」

帰ろうとする磐城の腕を掴む俺

「磐城~、行かないでくれ~」

逃がしてたまるか、誰か1人第3者がいないと色々とマズい方向に発展しかねないので居なくなってもらうわけにはいかない

「…俺がいたら邪魔だろ?」

「んなことないさ、一緒に食べようぜ」

「食べると言ってももう5時過ぎだ、夕ご飯が食べれなくなる」

そう言えばそんな時間だったな、本来ならもう帰って体を鍛えている時間なのにどっかのバカのせいでこんな時間になっているのである

「…そういやそうだな」

思わず納得してしまう、そんな場合じゃないんだけどね

「夕ご飯はいつも6時に食べているのか、なるほど」

龍那さんはその情報をメモ帳に書いている

「そう言えば龍我、冷蔵庫に食材ほとんど無いぞ」

冷蔵庫まで見たか、確かにか必要最小限以下しか持っていない

「今から買い出しに行くぞ」

「いや、下に食堂あるんで」

わざわざ一緒に買いに行ったり作ったりしなくても食堂でお金を払えば食べれるのにな、安いし美味しいし量もある完璧だね!

「何を言う私はお前の妻だ、夫の為に料理は作って当然だ」

「いや、妻ってまだ決まった訳じゃ」

「もう決定事項だ」

「時効が切れてますよ」

「私達の愛に時効など存在しないぞ、永遠だ」

ダメだ、何を言っても通用しない

「ほ、ほらそういうことは新鋭さんに言ってあげてくださいよ」

「嫌だ」

「…なんでですか?」

「あの男には魅力が無い」

「み、魅力なら新鋭さんの方があるんじゃ」

「現に私を惹きつけられないんだ、だから無い」

くそぉ、そう言われたらおしまいである

「私に恋というモノを教えてくれたのは龍我、お前だけだぞ!」

そう言い抱きつく、これで何回だ…

「ちょ、勘弁…磐城助け…」

横を見ると磐城が居ない、きっとあいつの中で勘違いによる勘違いでここに居るのは迷惑だなと邪魔だなと思って帰ったんだろう

「龍我~~~!!」

「うわっ!?」

「龍我、龍我龍我、ン~~、ン~~」

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

学校

「zzzZZZ」

授業中、静かな教室に響く誰かのいびき

「………」

生徒はそいつに注目を集めている

「………」

石井先生は黒板に書いている最中にチョークを指で潰す

「zzZZZ」

「起きんか龍我あぁぁっ!!」

チョーク…ではなく黒板消しを罵声と共に投げつける

しかしその声も届かない所か黒板消しをキャッチし何もなかったかのように寝ている

「zzZZ」

「はぁ~、この馬鹿げては何をしたんだ、分かる者はいるか」

授業を一旦放棄し聞く石井先生

「さぁ?」

「わかりませーん」

「知ってた…授業を続けるぞ」

特にあてにはしてなかったのですぐに授業へと戻る

「凄いよな、石井先生の授業であんなに堂々と寝れるなんて」

「しかも枕持参とはな、寝る気満々だな」

「いびきもかいてな、授業全部寝ているんじゃねぇの?」

龍我を見て言う優香とタイチ、勇

「授業連続寝とか、これじゃ何しに学校に来ているか分からねぇよな」

「それお前言うか?」

鬼豪の発言に首を傾げるタイチ、なんか噛み合わないんだよな

「どういう意味だ?」

「いや、特に深い意味は無いな」

「意味って、勉強もしないで授業もまともに受けないで、体育と昼ご飯、遊びの為に学校にきているバカに言われたくねぇな」

「あそこまで堂々と寝れるか、ましてやあの石井のやロッ!?」

スコーンと鬼豪の額にチョークが突き刺さり砕ける

「いっつぅ~」

「授業は静かに受けろ!」

獣より化物より虎より龍より鬼より悪魔より死神より魔王より怖い怖いこわあいこわぁいこわーいお顔をする石井先生、それを見て注意を受けてない人でもピシッとさせる大迫力である、おかげで暑さは飛び冷や汗がダラダラと流れる

「って~、差別だなんで俺だけ」

そう言い周りを見るが

「黙って授業受けろ」

「巻き込むな」

と、軽視軽蔑するように真面目に授業を受ける生徒達

「くそ、裏切り者め」

そう言いノートに問題を解くのではなく黒板の書いたやつを書き写すのでもなくただ落書きをするだけであった

 

 

 

 

 

 

「ん~~…ん?」

ふと気がつくと皆ご飯を食べている

……寝ていたな

そういや学校についてからの記憶が全く無い、昼まで寝ていたのか

「お、やっと起きたか」

「寝過ぎだバカ」

俺の近くでご飯を食べているタイチ、勇が言う

「…今何時?」

「12時10分」

まだ昼休みになったばかりか、まぁいろいろ先生方に言われると思うがとりあえず弁当を食べよう

俺は鞄の中から風呂敷に包まれたでかい弁当箱を取り出す

「なんだそれ?」

「でか過ぎないか?」

見た3人は当然の反応をする

「…そういや、作ってもらったんだけっけ」

この風呂敷を見て昨日の事を思いだす

「誰に作ってもらったんだ?まさかお前が作ったのか」

「なわけ…はー、申し訳ない」

風呂敷からおせちとかで使われる五十箱が出てくる、開けてみると美味しそうなおかずが奇麗にびっしりと詰まっている

「すげぇ豪華だな」

「もしかして恵華か?」

「んなわけあるかよ、距離考えしろよな!」

3段目を開け終え続いて4段目を開けるとご飯が出てくる…色付きのそぼろででっかくハートが作られた

「なっ、なんだこれ?」

「ハートとか、お前誰に作ってもらったんだよ」

「龍那さんだよ」

「なんだとおっ!!??!?!?」

タイチや勇、鬼豪だけではなくクラスのみんな全員が反応する

「お前、作ってもらったんか!」

「気を使って作ってくれたんだよ!」

「料理も出来るなんてすげぇ…」

「理想を超越する女性だ!!」

「羨ましいぃぃぃっ!!羨まし過ぎるううぅぅぅぅっ!!」

「龍那さんありがとうございます…いただきます」

うるさい吉川を筆頭とする男子共を無視して食べる

「やっぱ旨いな、懐かしい…」

何度かご馳走になったことがある、やっぱ料理上手だ

「テメェだけ食べるなんてずりぃぞ!」

「そうだそうだ!」

「俺にもよこせや!」

と奪いに来る男子共

「やめろや、自分の食ってろ!」

俺は弁当を全て積み重ね持ち飛び距離を取る

「逃げるなボケェ!」

「大人しくしてろ!」

殺気漂わせ構える男子共、やべぇなこいつら

「うるせぇ、お前らに勿体無さ過ぎてやれねぇわ!」

「見苦しいから座りなさいよ男子達」

「そうよ、ご飯の時ぐらい静かにして」

女子からも静かにしろと言われる

「うるせぇ、こちとら大事なことやってんだ!」

「そうだぞ!」

その男子の反応を見た女子は

「はー、みっともないわ」

「これじゃモテないわけだ」

「モテないは大前提だけどね」

「そこは基本事項よ」

「それより龍那さんのお弁当ってどんなんなんだろ」

「美味しいのかな」

「あの容姿で料理出来るなんて完璧よね」

「憧れるわ~」

男子に呆れるがすぐに龍那さんが作った弁当に興味を変える

「さあよこせクソタコ野郎が!」

「よこせば死体ぐらいは残しておいてやるぞ」

そんなの知ったことかと男子は構えている

さて、どうするかな

と考えていると

「龍我~~っ!!」

ドアを開け入ってきたのは龍那さん、俺を見るなり急に飛びついて抱きしめる

「おわ!?りゅ、龍那さん!?」

「龍我~、一緒にご飯食べに来たよ~」

「ご飯食べに来たって、仕事は?海外に言ったんじゃ」

「あんなものすぐに終わらしてきた」

「が、学校は?」

「食べ終えたら行く」

「いや、それじゃダメなんじゃ」

「そんなことはない仕事だってちゃんとこなしたし学校だってちゃんと行く、だがその前に私が龍我より仕事や学校を優先にする訳がないだろ?」

「…出来れば俺を後回しにしてください」

「何を言う、また今日も行くからな」

「か、勘弁してくださいよ」

そうである、昨日俺の部屋で一緒に一夜を過ごしたのである、おかげで睡眠不足だ

「大丈夫だ、まだ何もしないから」

「何をさせる気なんですか!!」

「色々とだ、それよりご飯食べようじゃないか」

そう言い使ってない椅子を持ち俺の机の隣に置く

仕方が無いので俺は自分の席に座り弁当を置く

「はい、あ~~ん」

俺を囲い見ている男子共がさらに殺気を立てる

「自分で食べれますよ!」

「そう言うな、昨日はちゃんと食べてくれたじゃないか」

「いや、状況が違うですから」

「そうだな、さすがに人前では恥ずかしいか」

「そうですよ」

「ラブラブだな~龍我」

「こんな美人と付き合えるなんて羨ましい限りだな」

と言ってくる勇とタイチ

「鬼豪も、あーん」

「自分で食えるっつーの」

「…いじわる」

「どっちがだ!」

これを見て鬼豪と玲子さんもいちゃいちゃしだす

「……龍那さん、どうすれば男子を素直にさせれるんですか?」

鬼豪が素直にならないからどうすればなるのか玲子さんが龍那さんに聞く

「さぁな恋とは難しいからな、私も分からない…ただこんな風に」

俺を優しく包むように抱きしめる、当然俺は顔を真っ赤にする

「抱きしめれば素直になるんじゃないかな?」

「なるほど、参考になりました」

そういい鬼豪を抱きしめる

「や、やめろおい」

「素直になっていいよ…」

「これが素直だっ!」

「龍我~、あーん」

「だから、自分で食べれますから」

「私じゃダメなのか…?」

瞳をうるうるにして不安そうな顔にする龍那さん

うぐっ、そんな顔されたらダメですよ卑怯

「……」

仕方がないから無言で口を開ける、するとあーんと言い食べさせる

「龍我~~っ!!」

そう言い抱きめる、事あるごとにされてはさすがに困るな、というか事あるごとじゃなくても困る

「ちょ、普通に食べさせてください」

「何を言う、これが普通だ」

「いや普通って…」

「今度は私に食べさせてくれ」

「え、いや…」

「してくれないのか…?」

再び俺の苦手な顔をしてくる、卑怯だよ

「………」

「ちゃんと声も入れて欲しいな」

「……あ、あーーん」

「ん~~~、美味しいぞ龍我~~」

食べたら極上の笑顔を見せ再び抱きしめる

このような感じで大変な?昼休みが過ぎていく

「もう終わりの時間か、幸せな時間とはあっという間だな龍我」

「そうですね」

「じゃあまたね、あなた」

「あー、自分今日バイトなので」

「大丈夫だ、ちゃんと帰ってくる前に掃除もしておくし料理も作っておくから安心しろ」

「いや、そうじゃなくて」

「なんだ、他にしてほしいことがあるのか?」

「いやー、そのほら自分のような所に居るよりも黎明先輩とか家族と一緒に過ごしたらどうでしょうか?」

「…確かにそうだ」

おっ?乗ってくれたぞ、このまま

「みんなに改めて紹介するから帰ってきたら向かおう」

いける訳がないかった、やばいどうしよう墓穴を掘ったか?

「それじゃあ待っているからな」

「え、ちょっと待ってくださいよ」

「?まだ何かあるのか?」

「いや、そうじゃなくて…ほら、ですね」

なんて言えばいい、来ないでくださいって言うのも嫌だしな~

「…そうか、わかったぞ」

何かに気づいた龍那さんは手を叩き俺の方へ近づき静か唇を合わせてくる

「~~~~~ッ」

「さよならのキスを忘れていたな」

「………」

頭が真っ白になった為何も言えずただ顔を赤くして口を押さえているだけである

「じゃあ私は行くからな」

そういい出ていく

「………」

辺りはしばらく静かになったままであった

 

 

 

 

放課後

「6時からバイトか~」

「まだ2時間あるな、遊ぶか?」

タイチが言ってくる、おっ?いいね~

「やめとけ、こいつには彼女がいるんだからそんな暇ねぇよ」

それに勇が口を挟む

「そうだったな、すまない龍我気を使えなくて」

それに納得するタイチ

「あのな~、別に付き合ってる訳じゃないんだぞ」

「勿論知ってるさ」

「うんうん」

お?知っていたのか?

「付き合っているじゃなくて結婚しているだもんな」

更に悪い方に解釈されている

「それも違うわ、付き合ってもないのに結婚出来るか!」

「違うのかよ」

「当たり前だ!俺とじゃ釣り合わんわ!」

「釣り合わないって言うけどさ、その基準ってなんなんだ?」

タイチが言ってくる

「そこは気になるな、あれだけお前一筋だってのに付き合わないなんておかしいぜ?」

確かにあれだけ龍我の事を思ってくれている龍那、龍我がOKすれば良い話なのになぜ拒否するのか聞いてくる

「龍那さんて綺麗だろ?」

「当然だな」

「強くて料理も出来てなんでも出来るんだよ」

「普通に分かるぞ」

「俺も含め誰だって好きになるだろ?」

「当たり前だな」

「それじゃあ幸せになっもらいたいだろ?」

「当然中の当然だ」

「それじゃあ俺は無理ってことだよ」

「…どういうことだ?」

「だから俺じゃ幸せに出来ないって言ってるんだよ」

「なんだそりゃ、考え過ぎだバカ」

「考え過ぎるわ!アホ」

「俺も含めて好きって言ってるんだからいいだろ!」

確かにタイチの言う通り、俺だって好きだ大好きだ、だけどな

「好きだからこそ幸せになってもらいだろ!」

「…気持ちは分からなくはないな」

「そういうことだ、とにかく俺じゃダメなんだ」

「はぁ~、バカがバカらしいバカみたいなバカ事をバカ共に言ってるわね」

その会話に優香が入ってくる

「優香」

「バカばっか言いやがってこのやろ!」

「当たり前を言っただけよ、それより龍我さっき幸せになってもらいたいとか言ってたわよね」

「そうだが?」

「女性が一番幸せなのは好きな人といる時なのよ」

「へー」

「…言っている意味わかっている?」

「わかっているさ、だから俺以外の好きな人と」

「全然分かってないわよっ!」

ドゴッと勇の背中を蹴り飛ばす

「な、なんで俺を蹴る」

「近くにいたからよ!」

「あんまりだ、ふざけるな!」

「いい龍我」

「俺を無視するなっ!」

「龍那さんは龍我が好きなの、だから一緒に居て幸せになりたいのよわかる」

「わかるけど…俺じゃ幸せに出来ないし」

「自分を非難しないの!」

「でも俺ダメな奴だから龍那さんに頼りっぱなしで負担かけたくないし」

「だったら自分を非難してないで努力しなさいよ!」

「………」

「わかった、自信持つのよ」

「……んなの昔っから分かってたよ、はぁ、でも」

「でもじゃないの!男なんだからうじうじしないの!」

「そうだぜ~龍我~、このお嬢ちゃんの言う通りだぞ~」

なんか重たい、誰かがよりかかっている……まぁ声を聞けば誰かは一目瞭然だがな

「…姉さん?」

「よー龍我、また来たぜ~」

振り向くとやはり姉さんだ、笑いながら言ってくる

「なんでここに?」

「いやー、昨日言った通りお前が新鋭を倒したから当然大学に衝撃が走ってさ~、んでお前に興味を示したから他の先輩方が外で待っているわけよ」

「…姉さんは呼びに来たんですか?」

「正解!パパッと倒せよな」

「いや、姉さんの先輩に勝てる訳ないじゃないですか?」

「昨日勝っただろ~、ほら行ってこいよ」

「え~…」

「まぁそれより、そこのお嬢ちゃんが言った事は正しいからな、もっと自信持てよ」

「いや自信持ってもさ」

「そー言うなよな、龍那はお前と別れてからあんな笑顔で喜ぶ姿私は一度も見てなんだ、だから龍那の幸せ崩さないでやってくれ親友として言わせて頼ませてもらうよ」

「…もう5年が経ったんてすよね」

「そうだぜ」

「…考えときます」

「そうか、なら外にいる奴パパッと倒しながら考えてくれ」

「今日バイトですよ~」

「戦うのとバイトどっちが疲れる?」

「場合によりますけどこの場合はバイトっすね」

「だろ~、じゃあ頼んだぞ」

「はぁ」

仕方がないのでとりあえず玄関へ向かう

「いやー、良い事を言うなお嬢さん」

「当然です」

「あいつこーゆー事には奥手でよ、覚悟は決めてても自分で踏み出せないからよ、これからも頼むな」

「任せてください」

急に馴染む2人

「夜叉姫さんと会話出来るのは光栄な事よ」

「夜叉姫?」

「獅子虎大河さんの異名よ」

「おー、知ってるのか?私もついには有名人か~」

それを聞いて笑いながら照れる大河

「気にいったわ~、大人になったら一緒に酒でも飲もうな」

「はい」

「………」

「さて、龍我を見に行こうぜ」

 

 

 

その頃校舎の外では

外に出ると知らない人々が多数いる、少なくともここの生徒ではない

「おい、あいつが例の男か?」

「そんな訳無いだろ、あんな普通そうな奴が我々に勝てる訳がない」

「そうそう、大河もいないし」

出てきた俺を見るなりなんかボソボソ言

っている、聞こえているけどね

出たは良いが別に何もされないのでそのまま帰ってもいいいいのでは?と思い駐輪場に向かって歩く

「すみません、ちょっと尋ねたいんですけど」

その集団から1人やってきて話かける

「なんスか?」

「この学校で一番強い人って知らない?」

「さぁ?自分、1年生なんでわからないッスね」

この学校で一番強いやつ、そんなの俺が知る訳がない

「そうか~、じゃあ有名じゃないんだね」

「?言っている事がよくわからないんですけど?」

「あぁ気にしないで、時間使ってごめんね」

「それじゃ」

そこから特に言われることないので帰る、早いけどバイト行こうかな~

「おーい龍我、何帰ろうとしてるんだよーっ!」

後ろから姉さんのデカい声が聞こえる、タイミングが悪い

「大河、例の奴はいたか?」

「こいつらか?」

大河と一緒に外に出てきたタイチ、勇らなどを指さし聞く

「ちげぇよ、今帰ろうとしている奴だよ」

「あいつってさっき呼び止めた奴だろ」

「嘘だろ、あの体格でか!?」

「体格で惑わされるな、何か強い能力を持っているかもしれん」

「はやく来いよ~」

見つかり呼ばれたからには行くしかない、はぁ、ついてねぇなー

「なんすか」

「ほれ、こいつが例の男だ」

「こいつがか」

「やっぱり強そうには見えないな」

「むしろ弱そうだな」

「だな」

本人の目の前だと言うのに平気で言う大学生、もうすこし気を使えよな

「そう見えるかもしれんが戦えばわかるさ」

「そうだな」

「じゃあ一戦頼むよ」

姉さんの言葉に納得し戦いを挑んでくる

「ヤです」

当然断る

「なんでだ?」

なんでって?そりゃ当然

「お前らと戦っても俺に利益は何も無いだろ?時間は消えるわ無駄に体力使うわで不利益ばっかだ」

に決まっているだろう

「なるほど、かなり礼儀知らずな奴だな」

「礼儀知らずか…戦いを暴力とでしか見てない奴に言われたくはない」

「そんな事は無いさ」

「そうだから俺は入らなかったんだけどな」

「そうなのか、何かあったのか?」

姉さんが聞いてくる

「堂道館と俺の考えが違ってた、それだけですから別に対した事じゃないですよ」

「なんかお前の兄貴と同じような事言ってるな」

「兄貴はお人好しなだけ、自分は自分勝手なだけですよ」

「自分勝手も大事だぞー」

「そうですね、自分勝手は大事……」

殴りかかってくる大学生、とうぜんかわす

「つまり…こういうことだろ?」

「わかっているね、さすが先輩」

この先輩の言う通り、戦いに試したいだのむかついてるからだのの理由をつける必要はない、戦いたいならその場で殴れば始まるものだつまり無理やり戦いに引き込ませればいいだけなのである……時と場合、状況にもよるけどね

「異次元マップは使ってないから怪我するぜ」

「それが?」

「自分から望んでいるんだ、責任とらねぇぞ!」

「怪我恐れて戦えっかよ、それより自分を心配したらどうスか?」

「ほざけ、はあ!」

左腕で殴りかかってくるので首を曲げかわし踏み込み右腕を相手の首に回し左腕で掴みしっかりクラッチし密着し倒すと同時に足で相手を刈り上げる

すると簡単に投げれる、しっかりクラッチして密着しているから逃げることは出来ないだから

ドサッ地面に叩きつける、本当は肩を使って頭を上げて受け身を取れないようにしてやりたいが危険なのでやめておく、そのかわり

「………」

倒れると同時に腕に力を入れ脈を止めおとす

「はい終了、もういいですか?」

ほんの一瞬で終わらす、まぁこんなもんだろ

「これで終わらしせるかよ」

そう言い剣を持った男が立つ

「素手相手に武器かよ」

「得意分野同士で戦うものだろ?」

「まぁそうだな」

「異次元マップは作動してある、安心して死ね」

「だけど俺も同じ土俵で戦いたいからさ~」

斬ってくる剣を白羽取りで取り蹴り飛ばし取り上げる

「もう一本抜きな」

「くっ、俺と剣で競(戦)うつもりか面白い」

そう言うと剣を持ち構える

「素人が勝てると思うなよ!」

縦に斬りかかってくるのでしゃがみ振り下ろす前に腕を蹴り止め下から斬る

「ん~、久々の剣術だな…刀の方が得意だけどな」

「ぐっ、なんという動きだ」

斬られる瞬間後ろに下がり致命傷を避ける、さすがだな

「死ねえぇ!!」

フェイントを入れ横に斬ってくる

確実に当たったと傷をつけたと確信するが

「なっ!?」

斬られた所から血が出てないどころか傷1つない

「ば、バカな」

「なんでだろうね?」

答えは簡単だ、逆らわず受けながしただけ、つまり加えられた力の分だけ動き威力を弱め無力化しただけ、これは打撃にも当然利用可能である

「くそおぉ!」

斬りにかかる大学生、それに対して緑色のオーラをまとわせ受け止めるのではなく斬る

相手の剣が砕けそのまま斬る

「崩緑…、久々だけど使おうと思えば案外使えるものだな」

相手は光となり消える、やっぱこういうのは躊躇わず斬ってあげた方が楽だよなうんうん

農業をやってそういうことをやったし俺自身何度もやられてきたのでよーくわかる……つもり

「次は私だ」

そう言い槍を持った男が前に立つ、そして槍を投げ渡す

「槍か~…薙刀がいいな」

「相手の土俵で戦うんだろ?」

「それもそうだな、こいよ」

「せぇや!」

踏み込み勢いよく突くので軽く払い貫く

「まっ、俺は剣より槍の方が得意だけどな」

槍を持って振り回す、ちと軽いな~でも馴染むなやっぱ

「ってか動きが単調過ぎる、弱い弱い!」

さっきの戦いを思いだすとみんなすぐにやられている、本当に戦いを学んでいたのか?さすがに疑いを持つ、疑惑だ!疑心暗鬼だ!

「くっ、こいつ見かけによらずかなり強いぞ」

「本当に年下かよ」

戦いを見て驚き怯む

「…もう終わりでいいッスか?」

誰も挑んでこないので聞いてしまった

「うっ…」

その場に立ち尽くし動くことはない

「…じゃあ終わりですね、ありがとうございました」

頭を下げみんなの元へ向かう

「よー、終わったぜ」

「強くなったなー龍我」

「当然ですよ、でもまだ姉さんには勝てなさそうですけどね」

「おー、そうか?勝てるかもしれないぞ?やってみるか?」

「勘弁してくださいよ、この後バイトあって明日学校あるんですから」

「んなの休んじまえよ、かったるい」

「そーっすよね」

無理して学校には行くものではないしな、うんうん

「じゃ、俺バイトあるんで失礼させていただきます」

「まて、このまま帰れると思うなよ」

帰ろうとする俺を呼び止める1人の男、この集団の中では体格が良く動きを見る限り鍛錬を積んだ熟練者と見た、つまり兵(つわもの)だ

「大壁 鉄兵(おおかべ てっぺい)先輩…なかなか強いぞ」

「戦うのかよ…」

「俺達はこて調べの為に来ただけだ」

「へー、じゃあもういいですよね」

これだけ戦えばこて調べとしてならもう充分である

「このまま素人に負けて帰ったら面子がまる潰れだ!」

「素人ね~、俺素人じゃなから大丈夫ですよ」

「そーそー、私達も教えているしな」

「大河お前はこっちの味方だろ!」

「残念ながら友達を優先するんで」

「何が友達優先だ女々しい…さぁこい、叩き潰してやる」

「…鬼豪、かわりにやってくんね?」

「お前の喧嘩ならちゃんと筋通せよ」

「ちっ、わーったよ…このまま倒すのはつまらんからちったー変わったモノを見せてやるよ」

「こい、オラァ!」

両手を合わせると体が銀色へとかわる

「さぁてやったるか」

仕方がないので構える、ぱぱっと終わらせてやるか

「てっぺきの防御を誇る鋼鉄兵士(アイアンアーミー)の前で素手で勝負とは愚かな選択だな!」

バカみてぇに突っ込んでくるからかわして腹部を貫くように殴ってやる

「ぐわぁ」

「あー、わりぃ鉄なら毎日殴ってるから別にどうってことないんだ」

「ふ、ふざけるな!これは鉄を纏っただけの姿じゃないんだぞ!硬さも重さも全てが違うんだぞ!」

そんな事言ったってな~

「あ~…もしかして痛かった?わりぃちと手加減し過ぎたわ、もう少し力抜いてみるよう頑張ってみるわ!」

「なんだと、まだ本気じゃないのか…」

「さて、変わったものでも見せてやろうか!」

「死ねえぇ!!」

「ッ!」

ゴシャァッ

鉄の拳を受け止め怯む事無く相手の鋼鉄ボディを殴り貫き倒す

「鉄ってこんなに柔らかかったっけな~、まぁいいか」

「ばっ…バカな、鉄を貫くなんて」

異次元マップから出ると一瞬で負けたのに驚き悔しかったのか鉄兵はかなり落ち込んでいる

「弾丸も大砲もミサイルも効かないのに…なんで」

「さて、帰らせていただきます」

「おいさっき何をしたんだ」

帰る俺にタイチが聞く

「あぁ、倍究拳だよ」

「倍究拳?」

「自分の能力を倍に引き出すことができる技だよ、さっきのは1,5倍かな?」

「マジかよそれ、無敵か?」

「いや、上げるごとに体にかかる負荷が半端無いから無理に上げると身を滅ぼす危険がある」

「なんだ、自滅技か」

聞いた勇がつまんなそうに言う

「だが体を鍛え対応できる体になれば2倍3倍4倍と引き上げられるだからうまくいくば倍を究極にまで上げられる拳なんだよ」

「なるほど、じゃあいつも鍛えている理由はこれか」

おっ?さすがタイチ、鋭いな

「そうだな、今の俺なら5倍は耐えられるぜ」

「お前の5倍って…」

「けっ、考えたくねぇな」

「敵だったら恐ろしいな」

「大丈夫だ、普段は絶対に使わないからさ」

こんなのを使ってしまっては面白くない、やはり自分が持っている素の能力で戦い勝ちたいものだ、俺にとって相手との実力差を補うものでしか捉えてない決して圧倒的力で勝つとか有利に進める為とかではない、基本ね!

「倍究拳か、知らないな~大学でも習わなかったぞ誰に教えてもらったんだ?」

姉さんが聞いてくる、誰か、誰って

「師匠ですよ」

「師匠?名前は?」

「言わない約束してるんで」

「なんだよつれないな~」

「約束ですからね、言いませんよ」

「ちぇ、義理固いな~」

「ほっておいてください、じゃあ今度こそ帰らせてもらいますよ!じゃあ失礼します、お前らもはやく帰れよな!」

「待て…」

今度こそ別れを告げ帰ろうとするがまたまた呼び止められる、あーもうついてねぇーやってらんねー一回で全てを終わらせろよな!ったくよー!

「来て見て取れみればこの様か…堂道館大学生徒ともあろう者が無様だな、これが同学年と思うだけでヘドが出る」

漆黒の鎧を身につけたいかにも戦士という奴がやってきた、まさかここに来るまでそんな格好で来たのか?だったらバカじゃないの?周りからコスプレに思われているならまだセーフかもしれんがこれで学校に来るのはな~

「…誰あいつ?」

「神田川 帝(かんだかわ みかど)、こりゃとんだ大物が出てきたな」

「そうなんすか?」

「実力だけなら大学No.1と名高い」

「あれ?新鋭なんたらさんは?」

「あいつは代表、だから一番強いとか言われているけど帝…一応先輩つけておくか、帝先輩が一番強いと大学内では言われている」

「姉さんよりも?」

「さぁ?でもあんまり戦いたくはないかな」

「なるほど」

「強さは龍那も一目置いてるからな、気をつけろよ」

「へー」

「…なんだその棒読みは?」

「なんとなくッスよ!」

「あいつが例の男か?」

俺に指を指し生徒達に聞く帝

「は、はい、そうです」

「ふん、あんな小僧にやられるとはな…貴様ら明日はきっちりしごいてやるからな、覚悟しろよ」

「そ、そんな」

「あいつが意外にも凄く強くて」

意外にもって…本人目の前やろうが!デバリーだがデリカシーやらなんやらの微塵も欠片もない奴だな

「全ては貴様らが弱いからいけないのだ、恨むなら己の弱いを恨めそして強くなれ」

帝の体付き動き視線そしてオーラ、見ただけでわかる…この男、できる

相当鍛錬を積まなければあのようには、いや積んだ者でも極一部の者でもなれるかなれないかわからない、つまり簡単に言うと新鋭さんを超え今年入って一番強い奴ということだ

「我と決闘をしろ…堂道館大学、いや戦いというのを教えてやろう」

「いやもう実力は大体分かったので遠慮しときます」

「まさか貴様、断るつもりか?」

「はい、無駄な戦いはよくないんで」

「無駄だと…貴様は決闘を侮辱したな、決闘とは」

「いや普通の学生にそんな理論言われても分かるわけないじゃないですか、それとたかが素人相手にムキになるだけ格が落ちますよ」

「…そうだな」

「素人って、戦いのプロだとかほざいてた奴が言うことかよ」

「これだけ倒しておいて素人って…」

「バレバレな嘘だな」

後方からあの3人が言ってくる

「うるせっだぁっとれぃ!」

「速く終わらせろよな」

「うーせー!みせものじゃねぇんだ帰れ帰れ!」

「つれないなー」

「本当は見て欲しいんだろ?」

こいつら~…あとでぶん殴ってやる

鬼豪、勇、タイチに殺意を抱きながら帝の前に立つ

「龍那さんに一目置かれてるんならちょうどいい、相手にさせてもらいますよ」

「ふん、矛盾の多い奴だ…こい」

とは言うが腕を組んだままぜかまえてこない、なめているな…

「………」

「…どうした?こないのか?」

「いや、隙ばっかだからなんか行きにくいなーって思ってよ」

「お前が戦いやすいようにしてあるんだが?」

「そうか……なら、体に流している電流を止めてくれないか?」

「!…ほお、わかったのか?」

「気を消費しているからな、バレバレだ」

「お前も気術使いか…面白い!」

そういい腕組みをやめ片手を突き出し片手を引き締めるように構える

「せぇあ!」

帝は距離を詰め勢いよく拳を真っ直ぐに放つ、俺はそれをかわし

「ウルァ!」

ガゴッ

腹部を殴り鎧に拳の後をつける

「なかなかの威力だな、だが」

腕を掴み振り回し真上へ投げる

「斬り刻んでやる」

両手を広げ高速回転し龍我めがけて飛び上がる

「くたばれい!」

空中じゃさすがに素早い動きは出来る訳がない、なので

ズバッズバッズバッズバッズバッ

体全身を切り刻まれる

…とは言ってもこの程度の傷は日常茶飯事朝飯前の生活習慣だ

「剛赤!!」

ボッゴオォン

やられっぱなしじゃ腹立つから帝めがけて降下し爆発するラリアットで吹き飛ばす

「ぐうぅ、なかなかの威力だな」

「いぃりゃあぁ!!」

追撃を仕掛ける為距離を縮め両手を合わせ殴りにかかる

「だが、」

「はぁ!」

「甘い!」

腕を掴み顔面に膝を叩き込む

バリバリバリ

顔だけじゃなく体全体に焼けつくような痛みが走る、ただの膝蹴りじゃない、電流が流れている

「また電流かよ」

「ほぉ、悲鳴をあげないとはな…たいしたものだ」

「この程度の痛みじゃ日常生活以外だ」

「ならばその日常覆してやろう!」

そう言い両手を上げ

「大爆撃!」

地面に拳を突き刺す、するとボゴォンと爆発が起こり龍我めがけてどんどん爆発する

「剛赤!」

龍我も地面を殴り爆発を送り対抗する

ボッゴオォン

互いの爆発が交わると更なる巨大な爆発が起こる

「ぜぇや!」

黒煙が漂い視界が悪いなか龍我は帝の位置を特定し攻撃にでる

「はぁ!」

それに気づいた帝は距離を上げ黒煙から出る、そうはさせないと距離をつめる

「サンダーボルト!」

帝を中心に激しい稲妻が放たれる、当然射程範囲内なためくらう

これまた凄まじい威力だ、普通ならもう死んでいる…俺を覗けばな!

「覇黄…はぁ!」

帝が放つ稲妻よりも威力の高い稲妻を放ち飲み込む

「なに!?ぐわああぁぁぁ」

「たかがこの程度の威力で声あげてんじゃねぇぞコラァ!」

「ぬうぅ、おのれ~…もう手加減無しだっ!」

そう言うと返り血がついているシンプルな仮面をかぶった加熱した石炭のように黒く赤い人型の大男が刃が真っ赤に染まっているまがまがしい大斧を持って静かに現れる

「俺の能力、血の金曜日(ブラッディフライデー)に勝てるかな!」

「実体型能力か…試すならもってこいだな」

「俺ら2人に勝てるかな!?」

ブラッディフライデーが手にもつ斧を振り上げる

「ふん!」

腹部を殴るが微動だにしない

ズドォン

人を裂き地面を割る威力間一髪でかわすが上から帝が現れる

「風炎!」

激しい炎の風を放つ、龍我とブラッディフライデーごと燃やす

「ぬいるぬるい!」

かき消し今度は帝に狙いを定める

「やれブラッディフライデー!」

手を伸ばし俺の足を掴み片手で斧を持ち振り落とす

「死緑…くたばれや!」

全身をぶきみな緑のオーラをまとい触れる斧は砂のようにサラサラと砕け掴んだ腕はシュワッと消える

「使っちまったか…まだまだ甘いな俺…!」

「ちっ、無敵状態かよ」

消えた腕は再生し新たに武器として槍を持っているブラッティフライデー

「再生付きか…上等よ!」

「喋っている場合か!」

帝とブラッディフライデーの2人が連携して攻撃してくる

ズドドドドドッ

「ちぃ、ぬえああ!!」

青い波動を放ち距離を離す

「倍究拳!!」

相手が実体型能力持ちなんだ、上げさせてもらうぜ!

「はやい、さっきまでの動きとは違う、パワー、スピード共に約1.5倍上がったといったところか」

観察をするほど余裕を持つ帝

「しぇらぁ!」

「だが…俺には勝てん!!」

帝は炎を作りあげブラッディフライデーの槍に与えまとわせる

「せいや!」

帝の斬る回し蹴りを受け止める、横から槍をついてくる、かわしようがないからそれを掴む

ジュワッと音を立て燃える

「ぐっ…この程度の気術か!」

炎を消し槍を握り潰す

「死ねぇ!」

間髪入れず腰を深く落とし真っ直ぐに拳を放つ

「ふん!」

帝の拳を殴りグシャッっと砕く

「ぐぐっ!?」

後ろから振り落とされるハンマーを蹴りで砕きブラッディフライデーを殴り飛ばす

「うるあ!」

狙いを帝に切り替える、本体を倒せばおしまいだ!

「はあぁぁ!!」

高速のパンチのラッシュを浴びせる、これには帝もかわしきれず受ける

「ぐっ、ぐうぅ」

「だぁらっ!」

何も考えずに全力でぶん殴る

ドゴオォッ

「くっ…くぐ…」

よろよろと立ち上がる帝、鎧はゴナゴナに砕け下に来ていた服を破けている

「ぬうぅ…ゴミムシがぁ~もうここまでだっ!!」

帝の筋肉が盛り上がり身長を高くなりさらに体を異様な無骨、肩から角が生えるなど物々しい装甲をにみつけたようなかんじになる、それは人間離れしたまさしく異形な姿、バケモノになる

「なに!?」

「暴なる帝王(キングペラード)、能力は1人1つとは決まっている訳じゃないんだぞ!」

「こりゃすげぇ力だ、新鋭さんを超えるエネルギーを感じる」

「さぁ地獄といこうか!」

カシャンと仮面を作り顔を覆う

「うるぁ!」

距離を詰め攻撃をするがかわされ後ろから蹴り上げられる

「ぐっ、だぁ!」

後ろに蹴りをあけるが掴まれ地面に叩きつけられクレーターをつくる

「ぐっ…ぬあああ!!」

「どうした、この程度か?」

「ぶっ殺してやるっ!!」

ブラッディフライデーが俺の前に立つ、くそ能力者と実体型能力をまとめて戦うのか…実に面白い!!

「倍究拳2倍!!」

2倍に引き上げ挑むが未来を予知されたかのように龍我の一歩前を動きカウンターをいれる、完全に動を読まている

「無駄だ、その程度の力では俺には勝てない」

あいつの言う通り3倍4倍に上げても勝てるかわからない恐らくだが勝てる可能性は半分も無いだろう、5倍に引き上げてもいいが体がもたないから長期戦になったら不利だ

「どうした、新鋭を瞬殺した力を見せてみろよ」

「はっ、この程度で使っかよ…よし、はああああっ!!」

バキッ

龍我のぶん殴りをよけることなく平然と受け止める

「ふん…ほぁ!」

ドムッ

龍我の溝を刺すように殴り

ドドドドッ

そこから無慈悲なまでの激しい殴打、それに加えブラッディフライデーの激しい突き

「終わりだ!」

とどめの一撃と言わんばかりに炎と雷、風を纏わせた拳を叩き込む

ボゴオォォン

吹き飛び校舎を破壊する

「ふん…つまらん、この程度か」

瓦礫の中から立ち上がる龍我、体は傷と痣で痛々しいという言葉では片付けられなれないぐらい傷ついている

「こ~ろ~す~、コロスゥ…殺してやる…

!!」

目は赤く髪を逆立てながら帝に近づく

「ほぉ、まだ立つか」

「信じてるぜ俺の体ぁ…壊れんじゃねぇぞ!」

ただ勝つだけじゃだめだ、戦いを通して強くならなければならない今ここであの姿に変身したら楽に勝てるだろう、それじゃ意味がない戦いの中で俺をギリギリまで追い込み極限状態にする、そして更なる高みへ限界の先へ、未知なる領域へ、最強へ、俺は行く!!

大きく足を上げ四股を踏み地面を砕き大地を揺らす構える

「うおおおおぉぉぉぉっ!!!」

龍我から放たれる凄まじい爆風

「な、なんだこの変わり様は…これが新鋭を倒したヤツの本気なのか!?」

この気迫を見て特に変わった所は無いがさっきまでの龍我とは違う事に気づく

「ふっ…はっはっはっはっ、楽しませてくれるぜ、ほあぁ!!」

距離を詰め両手を合わせ殴りにかかる帝、だが振り下ろす瞬間龍我が消えると同時に背中に凄まじい痛みが走る

「ぐぁ、きえぇぇ!!」

帝とブラッディフライデーの攻撃のラッシュ、しかし龍我はその場を動かず当たるギリギリの所を必要最小限の動きでかわす

「はあぁ!」

パシッ

帝の拳を掴んだ龍我はと力んだ拳を腹部にに叩き込む

ボギャア

ブチャァッ

腹部の辺りにある骨が折れ覆っていた装甲が砕け吹き飛ぶ帝、その時掴まれていた腕は一緒に吹き飛ぶことができず千切れる

吹き飛ばないようにブラッディフライデーの足を踏み反撃の余地を一切与えない殴打のラッシュ、槍で防ぐが肉体もろとも殴り壊す

「ふん!」

ベキョッ

拳を頭に叩き下ろし地面に埋め込む

「ば、バカななぜこんな急激なパワーアップが」

急激なパワーアップに驚きを隠せない帝、千切れた部分からはおぞましい量の血が流れ出ている

「俺が負けるかあぁ!!」

手から火炎砲を放つがそれを弾き消し背後から襲うブラッディフライデーを拳で両断し上半身と下半身に分ける

「なっ…あぁ…」

「この程度の火力、俺達家族に比べりゃ無力以外だぜ…」

「くっそおぉぉ!!」

剣を取り出し斬りにかかる

「俺は負けねぇ!誰にもだ!うおおおぉおぉおぉぉぉっ!!」

片手ながら無駄の無い素早い斬撃だがかわされ

スパァン

首を斬りかすり傷をつける

「なっ、目の前が…どこだ!?」

「ふん!」

一歩大きく踏み込み足先まで真っ直ぐに伸ばした槍のような前蹴りを放つ

ドブシャァア

頑丈に覆われている帝の体をいともたやすく貫く

「あ…アァ…」

意識が無く倒れる所を体を大きく捻り放たれる全力パンチが顔面を捉え全てをゴナゴナに粉砕する

吹き飛ぶ帝に追い討ちをかける龍我は強靭な脚力で一気に距離を詰め両腕を後ろに引き締め体を反る、そして

「憤破ッッ!!」

一気に放つ、空気を切り裂くような爆発音が響き受けた帝は消えている、おそらく現実ならば爆発したかのように肉片が飛び散り死んでいたであろう

「ふぅ、終わった終わった…」

何ごとも無いように光となり消えながら歩き皆の元へ向かう

「さっき背中に悪魔みたいな奴いなかったか?」

「さぁ、俺達の幻覚じゃね?」

「…だな」

「ほれ、戦ってきたぞー」

トボトボ歩きいつも通り接してくる龍我

「よーおつかれ」

「おつかれてねぇよ」

「最後は圧勝だったな、演出か?」

「なわけ、ちと限界を超えようと試してみたんだが案外いけるもんだな」

「なんだそりゃ」

「俺はバイトあるからさようなら!」

「あれだけ戦っておいてまだ動くとはな」

「化け物かよ」

「違うぞタイチ、俺は人間だぜ」

「…もういいよ、はぁ」

「皇帝(龍那)と双璧をなす帝王(帝)を倒すか、やるなー龍我、本当に強くなったな」

「龍那さんと双璧をなすって冗談は程々にしてくださいよ、足下にも及ばない、いや土俵にすら立っていないッスよ」

「まぁ、確かにあの強さは次元を超えているからな」

「そーっすよね、龍那さんによろしくと伝えておいてください」

「おー、わかった」

「それでは失礼します」

そういい龍我はバイトへと向かうのであった

 

 

 

 

つづく

 


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