最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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番外編 23

 

 

 

「あ~…暑ぃ~」

暑さにダウンしている鬼豪

「夏だから仕方がないだろ」

タイチが団扇を仰ぎながら言う

「んな暑いか?」

だが、俺はそれほど暑いとは思えない

「お前の感覚が狂ってんだよ季節障害!」

「今31度なのに、感覚おかしいんじゃねぇのか?」

タイチまでも言ってくる

「まぁ確かに暑いけど、そこまでじゃないだろ?」

「お前31度バカにするなよ!」

「はぁ、お前ら普通の人間だからまた良いぜ、氷堂なんかヒドいぜ」

「氷堂?何かあったのか?」

「あまりの暑さで学校に行けないって言ってきてよ、仕方無いから後ろ乗っけてさ」

「そういやあいつ暑いの駄目なんだな」

「能力が氷だからか、その返は不便だな」

「どうりでいつも日傘してるわけだな、夏は地獄だろう」

「ってことでお前らは幸せということだ」

「まぁ、そうだな」

納得する2人

「…だったら鬼豪爆破の能力持ちなら暑いの平気なんじゃないのか?」

タイチが聞く、確かにその通りだ

「あぁ!?んなの知らねぇよアチいもんはアチぃんだよ!」

なるほど、必ずしも能力が身体に影響するものではないんだな

「だが、こんな暑い日だというのにまだイライラしている奴もいるぞ」

タイチが勇を指さす、未だに機嫌が治っていないのである

「もう数日経つってのにまだ引きずってんのかよ!バッカじゃねぇ!?」

鬼豪が言う、バッカじゃねぇのはヒドいかもしれないな

「あぁ!?うるせぇんだ腐れ爆弾野郎が、暑さで爆死しろや!」

声が聞こえな勇は勢いよく立ち上がり座っている鬼豪の机叩く

「ただでされ暑いってーのに燃えあがるなよ、石炭かお前は」

「黙れボケ、あーくそイライラする」

「いい加減機嫌治せよ」

「あぁ!?」

「ジュエリーの島田だろ?」

「さんだろうが、呼び捨てすなクソボケが!」

呼び捨てしたタイチがめったくそ罵声を浴びせる

「ちくしょ、あーイライライライラするぜぇ」

「ってか、あの事件拉致されなかったからまだ良かった方だろ?」

鬼豪がいう、確かに拉致られる前に救出されたんだから良い方である

「犯人も許せねぇが救出した奴も許せねぇ!」

なんでだ?普通は感謝するのに、そこを聞いてみると

「感謝の言葉を受けらずに立ち去るだなんて格好良いだろー!ってか人気アイドル目の前にしてよくできたな!ちくしょー俺が助けしたかったあ!」

…なるほど、羨ましいのか、いわば嫉妬!あぁ情けない

「…ジュエリーってアイドルなんだっけ?」

「そうだ、ってか前説明したろ?」

「勇があれほどうならせるアイドル、俺も興味がわいた」

「仕方がない、俺がジュエリーを教えてやろう」

不機嫌だった勇が少し機嫌を取り戻す、おっ?なんか効果良かったのか?

「まず、これがジュエリーの集合写真でだな」

ケータイから写真を探し見せる、カラフルな服を着た4人の女性が華やかしく写っているもの

「右から、佐藤美香さん、光月美穂さん、小鳥南さん、島田愛理さん」

なるほど、確かに可愛い?…気がする?うんそうだな

そんな事よりも引っかかることが1つある

「光月(こうげつ)…か、」

「おっ?これが龍我のタイプか」

短い黒髪の着物が似合いそうな節操な女子、まぁ嫌いでは無いけどね

「なんか龍我のイメージ通りだな」

「…いや、そういう訳じゃない、光月…あれ~、アイドル、やるって言っていたような~、ん~…」

なんか胸が今モヤモヤしているな

「なにブツブツ言っているんだ?」

「勇、今から特徴を言うから合ってたら言ってくれ」

すっきりしないので一応確かめてみる

「京都弁で、マイペースでもやるときやる、天然だけどすっげぇ頭良くて、剣術を心得ている…どうや!?」

「おぉ!全て合っているぞ」

ん~…まさか合っているとはな、だがこれで合っていたら紛れもない正真正銘になる

「…姉1人いるよね、強い」

「強いかどうかは知らないがいるぞ」

「名前知ってる?」

「当然、メンバー全員の知識はそれなりにあるからな!」

勇に似合わないオタクマニア発言、そんなの気にしない

「…光月夜空…」

「おっ?合ってるよ、お前結構しているな」

…やっぱりか、不運にも当たるとはな

「実はマニアだったりとか?」

「まさか、龍我に限ってそれはない」

「究極の時代遅れの最強の世間知らずだぜ」

鬼豪がヒドい事を言う

「いや、なんてんだ、俺、夜空姉さんの知り合いでよ」

「は?」

「そこで一応面識はあってな、確か4年前だったかな、アイドルになりたいなって話を聞いたな」

曖昧だな、後で飛鳥聞こう

「ッザケンなよ!テメェ!!」

「いや、さすがに嘘だろそれ」

「いや俺もハッキリとは覚えていない、逆にもしも同じ人だったらマズいな」

「何がマズいんだ?」

「いや、それといってマズい事はなかったわ、ごめん」

「くっそっ、こんな奴に知り合いがいるだなんて!」

「一応全員高校だからね」

「2年3人3年2人なんだっけ?」

「そうだな最初は3年の2人だけだったけどメンバー増えて、今年も増えるのかな?」

「4人がちょうどいいだろ?もう増えん!」

「…で、この、島~田…さん?の良さを俺に教えてくれよ」

「そうだな、島田さんはまず笑顔が可愛いんだよね、歌も踊りを上手でさ」

「歌も踊りも上手じゃなきゃアイドルじゃなくねぇか?」

「それな」

「うるさい!ダントツで上手いんだよ!」

俺と鬼豪の会話に文句を言う、だって本当のことだろ~?

「で、他は?」

「凄い努力家なんだよ、個性豊な周りと比べて劣っているから負けないようにさ」

「…なるほど、その辺りは共感できる、応援したい気持ちになる」

「だろ!そこなんだよ!」

おっと、勇もそうだったのか

「はん、個性無いってことは落ちこぼれだろ?争いに負けんじゃねぇの?」

鬼豪の心無い言葉に

「ザケンな鬼豪!」

「島田さんの悪口言うんじゃねぇよボケ!」

「心無し!死ね!バーカ」

勇だけではなくFクラス男子も声を上げる、凄い人気だな…

「何も努力せず落ちこぼれたお前と違って努力してるんだよ!」

「そうだそうだ!」

「普通の家からスターになったんだぞ!凄いんだぞ!」

「バーカ!」

「アーホ」

「ドジ!マヌケ!」

「変態短足!豚足!」

「お前はそれでも人間か!」

「脳みそ腐って死んじまえ!」

底辺にも等しい悪口をいう、レベル低いな~

「あー悪かった、これだけ人気があるならやっていけるな」

ファンの数と圧を見て感じて知った鬼豪は納得する

「二度と言うなカス!」

「わかったなゴミ!」

そういい元の場所へもどる男共

「そういやジュエリー神楽町でライブやるんだろ?」

タイチが聞く

「そこなんだよ」

「襲われたってのによくここら辺でやろうとするな」

「ジュエリーのほとんどのメンバーの地元だからな」

「それじゃあ励ましと犯罪禁止の宣伝だろ?よくやるぜ」

「ライブ明日だろ、行くんだろ?」

「行くに決まってるんだろ!」

勇だけでなくF男子まで、チケット間に合うのか?

ジュエリーの公式サイトを見てみる

「道路を封鎖しての前代未聞の路上ライブ、大規模だな」

「余計危ないんじゃないのか?」

「うんうん」

「でも何かあったらこのF男子筆頭のファンが犯人を殺しに行くだろうがな」

ただでさえ危なっかしいF男子、それが本気になれば血の雨、あるいみジュエリーのメンバーにトラウマを植え付け恐怖を与えるであろう

「いやー、明日楽しみだな~」

「チケットの予約は?」

「最前列!一番高い所!」

なるほど、そりゃ嬉しいな

「分かるぞ、俺も最前列で見るプロレスは嬉しかったもん」

「あんな男苦しいのみて何が楽しいんだ!」

「お前も女苦しいの見て何か楽しんだ!」

「こっちは花があるんだよ!ドMの男同士の叩き合いなんざぁ嘔吐じゃ」

「テェメェ!プロレスバカにすんなや!」

「やめろよ2人共」

とっくみあいの喧嘩になるところをタイチが止める、鬼豪は笑いながら団扇を仰いでいる

「っはー、っはー、暑くなってきたぜ」

「俺もだ…氷堂に氷でも作ってもらうか」

「いいな、かき氷食べたい」

「何バカ言ってんだ」

「次授業始まっから席つけよ、石井先生がくるぞ」

「うげぇ!?」

「社会かぁ~」

「ウボォエ」

「死ぬー地獄だー絶望しかねー」

嘆くFクラス、当然だろうな3分の2は男で全員バカなのだから(女子は頭がよく、おかげでクラス平均点は普通である、そのため+-0むしろ無いである(知ってるこのギャグ?)

ガラガラ

おっとドアがあく、立っている奴らはすぐに席にすわる、が入ってきたのは石井先生ではない

「りゅ、龍我さんいますか?」

入ってきたのは息を切らした凛花である

「おー凛花、どうした」

「お前学校はどうしたんだ?」

俺達の質問を無視して龍我に近づき

「お、お姉ちゃんの、お姉ちゃんの学校が!!」

こう言ってくる、そうのうパニックになっている、一旦落ち着いてもうらう

「それでどうしたの?」

凛花を落ち着かせた優香と玲子、俺らが出来る訳ないだろー!

「お姉ちゃんの学校が占拠されているんです」

「占拠…?」

「なに?それって大きな事件?」

「あぁ、本当だ!」

ケータイにあるテレビ機能を使ってニュースを見るとライブで姫隠が報道されている

「ま、マジかよ」

「学校の職員室のテレビを偶々見たらお姉ちゃんの学校で…私…」

「なるほど、龍我頼ってきたのか」

「どうするんだ龍我…龍我?」

隣を見ると龍我はいない、そして窓があいている

「…行ったな」

「行動速しね」

「さすがにどうすることも出来ないだろ」

「いや、あいつなら大丈夫だろ」

キーンコーンカーンコーン

「…それよりも帰ってきてからの方がツライだろうな」

「…そうね」

「授業を始めるぞ、貴様授業につかないか」

「先生ー、龍我体調悪いから保健室にいまーす」

勇が龍我が休むことを言う

「ぬあにぃ!?あんのバカが体調を崩す訳がない!サボりだな」

信頼されてないな龍我、ってか生徒をバカって…事実だしどうでもよいことなので無視!

「むっ、お前は凛花、何をしている」

石井先生も知り合いだったのか、凛花に話かける

「い、石井さん…実は…」

石井先生にも事情を説明する

「なんだとおおぉぉぉっ!!」

事情を知るなり大声を上げる石井先生

「ってことは龍我め、先に行ったな」

さすが先生、察しがよろしいようで

「貴様!今日は自習!優香、玲子は凛花を頼む!このバカ共に近づけさせるな!」

そう言い窓から外へ行く

うーわヒドい事言うな、急いでるならんな余計なこと言うなってーの

「大丈夫よ凛花、あの2人がいったから」

「2人とも…頼りになる」

「うん…」

 

 

ブオオオオォォォッ

聖蘭から姫隠はかなり遠い、だからバイクでかっとばす!!

正門から入りたいが警察だの報道陣だので面倒なのでここは違う所から行く!

学校の近くにバイクを止め、マンホールをあけ入る、あの学校にはマンホールがあるんだよね

 

 

 

 

 

姫隠丘高校

2階2年Bクラス教室

「オラ動くんじゃねぇ!!」

全身黒の男が拳銃を持っている、この教室の生徒が人質というわけだな

「へっへっ…前はしくじったけどこれで一緒になれるなぁ、島田ちゃん」

女子生徒を抱き寄せ頬をナイフでなぞるイカレている男

「うぅ、こんなヒドいことして…天罰が当たりますよ」

「天罰ぅ?んなの恐れちゃ島田ちゃんと一緒になれないじゃない、だから怖くなーい」

「そんな」

「あと警察の対応が悪かったらここにいる生徒皆殺しにするからねぇ」

男が拳銃を生徒達に向ける

「ひっ」

「そもそもこの学校にはあと8人仲間がいる、もし警察が突入してきたら血が流れるねぇ、ひっひっひっ」

「いや…みんなにヒドいことしないで」

「いいねぇその顔、かわいいよ島田ちゃん」

「サツの反応が遅いですね」

「そうだな…暇だから~、そろそろお楽しみの時間といこうかにゃ~…ははは」

不気味に笑う男、拳銃を天井に向け発砲する

バリィン

蛍光灯あたり破片が飛ぶ

「さぁて、1人づつ殺していくか~」

拳銃を生徒に向ける

「い、いや…助けて」

「ははは、まずお前が最初の犠牲者だな~」

バリイン

廊下側にある窓ガラスを突き破って入っくる俺

「なっ!?」

それに驚く犯人

「オラァ!!」

まず1人、人質を抱えている方を殴り飛ばす

「なっ、なんだテメェ」

生徒に向けていた拳銃を俺に向けてくる、この構え…素人とみた、よけるのは容易いがそしたら後ろにいる生徒に当たってしまう、ならば

「し、死ねぇ!」

走り近づく俺に放つ、弾丸は俺の右肩に当たる、痛い、凄まじく痛い…だがここでやめればここにいる生徒が殺される…やめる訳にはいかない!!

痛みに耐え走りそのまま殴り飛ばす

「押さえろ!!」

唖然としている先生生徒達に声を上げ命令する、すると我を取り戻し動き出すベルトやらネクタイやらで犯人を捕らえる

「ぼ、ボス何ごとですか!?」

「な、なんだこれは」

共犯者が教室に入ってくるなり身構える、8人か…

「このガキ、死ね!」

拳銃を向ける犯人、手を弾き天井に発砲させがらあきになった腹部に拳を叩き込む

ゴキッとかいったが自業自得、知ったことかよ!

「テメェ!」

ナイフで刺しにくる、横によけ手を脇で挟み腕を折る、これも自業自得だ

「うっ」

怯む犯人、これはチャンス

1人の腹部を殴り沈ませ、そいつを台にして違う男の顔面に肘を落とし倒す

「なんだこのガキは」

「死ねぇ!」

前から2人後ろから1人の挟みうちでかかってくる

目の前の奴が最初に襲いかかってくるのでまず殴り飛ばす

「しぇら!」

後ろの奴も襲いかかってくる、こいつは裏拳で沈める

「もらった!」

振り向くとナイフで刺そうとしてくる、これをかわす

が転がっている犯人に躓き倒れる、これはマズい

「もらったぁ!」

刺しにくる、どうよける

「させるか!」

勇気ある生徒が犯人を突き飛ばす、これは嬉しい助かった!

俺は立ち上がりバランスを崩している犯人の顎を蹴り上げる

「うぅ…」

意識が戻り起き上がろうとする犯人、その頭を踏みつける再び寝かせる

「見事だな少年」

「あ?」

もう1人の犯人が生徒を人質に取っている、しまった完全に見逃していた

「よくもやってくれたなぁ、おい」

「くっ」

犯人はナイフをさっき人質にされていた生徒の首元を触れている、これはマズい殺す気だ

「やめろ、んなことしたら」

「やめねぇよ、せめてをこいつは殺す!」

目が本気だ、どうしよう

「あ、ぁっ…」

怯え震える女生徒

「俺達全員を逮捕できなかった無能警察を恨むんだな」

「そいつに罪は無いはずだ、刺すなら俺を刺せ」

「ほぉ、なら自分で刺してみせろよ」

近くに落ちてあるナイフを手に取り太腿を刺す

「ぐっ」

「もっとえぐれ!」

いわれるがままえぐる、くぅいてぇ~

「ほぉ、悲鳴をあげないとはな…なかなか肝のすわったガキだな」

「これで許してくれるのか?」

「ダメだね」

ここまでしたのに非情な言葉を告げる

「そうか…かわいそうに」

「さすがの島田ちゃんでも見放されたな、アイドルでもこんなもんよ!」

笑いながらナイフで突き刺そうとする

「犯人が」

「あ?」

瞬間

ズッシイィン

犯人の手が床にめり込む

「あ~あ~言わんこっちゃない、あのまま人質を離せばよかったものを…ご愁傷様です」

俺は手を合わせ合掌する

「な、なだこれ手が重い、痛い痛いギャァァッ」

メキメキと潰される手に悲鳴を上げる

「貴様ら~…生徒達を恐怖に落とし入れた罪、償え!!」

凄まじい形相の石井先生、ズシイィィンと犯人全員が床にひれ伏し潰れる

ナンマイダー

「龍我!貴様何勝手な行動を取っている!」

俺の頭に拳骨を落とす、くぅ~拳銃よりもナイフよりも痛いってどういうこと~?

「はぁ!?無能警察がなんもしねぇからだろうが、あと少しで生徒死ぬ所だったぞ!」

「その前にお前が死ぬ所だったろうが!」

確かに犯人1人を見逃し人質を取られた、だがあれは

「犯人を助けようとしただけだろうが」

あれは後ろに石井先生がいたからの行為である、このごに及んで犯人に気を配る俺は甘いな~

「どういう意味だ」

「石井先生がやりすぎるんだよ!」

「犯人の為に自分が傷ついてどうする!」

「少なくともあの状態で俺が反撃してもこの少女は傷を負った!俺の行動は正しい!」

「このガキがぁ!」

俺に重力をあげる

「ぐぬおおお!俺は屈せぬぞ」

えぐった太腿から血が吹き出る、だが俺は負けん!

「かっ、気分害した!あと処理任せた」

「けっ、ちゃんと授業に出ろよ!」

「わーっとるわ!!!」

クソが、あーイライラする

俺はマンホールから元の場所へ戻り学校へと戻る、そういや柚子いなかったな、非難したんだなよかった~

 

 

 

教室

「ただいま~」

普通に帰る俺に

「おー龍我」

「おつかれ~」

普通に接する男共

「血流れているじゃない、やられたの?」

「…太腿と肩、大丈夫?」

俺の傷に気づき心配する女子、これが差ですよ

「やられた、まぁやられただな」

「学校に戻るんじゃなくて病院に行きなさいよ」

「これぐらいどってことねぇよ、それより凛花は?」

「泉先生が学校に送ったよ」

「そうか、ならよかった」

「で、どんな感じだった?」

鬼豪が聞いてくる、状況を聞きたいんだな

「どんな感じって、狂った犯人共が人質を殺そうとしている時に入ったからななんともいえんわ」

「かなりギリギリだったのね」

「警察動かねぇからな」

「それより止血ぐらいしろよ」

タイチが言ってくる、さすがはFクラスで俺と同じくまともな男子なだけはある

「わーったよ、行ってくらぁ」

「保健室か?」

「あたぼーよ!」

俺は保健室へ行き肩に入ったままの弾丸を取り出し止血する「むちゃしないでね」と注意をかけられ保健室から出る、何度目の入退室なのだか…。

「止血してきたぜ~」

「おっ、意外に速かったな」

勇とタイチ、鬼豪は机を合わせ弁当を食べている、もう昼休みか~

俺も弁当を持ち座る、沢山食べて血をつくらないとな~

「お前、いつにまして食べる速さが速いな」

「腹減っていますから」

「食べる量いつもと変わらないのに」

「腹減っていますから」

「足りんのかよそれで」

「腹減ってますから」

全ての質問にこれで返す

「龍我くん!」

ここで氷堂がやってくる

「おろ氷堂、元気か?体調どう?」

「私は大丈夫だ、それより君はどうなねだ?」

「どうって、普通?」

「普通って、怪我しているじゃないか」

「これが普通なんだよ、んだよ急になにかあったのか?」

「あなたが事件現場に向かったって聞いたか心配したのよ」

「はっ、あいにくお前に心配されるほど弱く無いし義理も無いんでな」

「そんなことはない」

「そうか、なら君にこれを差し上げよう」

ポケットから弾丸を取り出し渡す

「これは、銃弾か?」

「おー、久々に撃たれたけどやっぱ痛いぜ」

肩をさすりながら笑顔で言う

「うたっ…病院にいかなくて大丈夫なのか?」

「だーいじょうぶ大丈夫、これが普通日常!こんな痛みに負けてちゃ強くはなれん」

「強さとか関係ない、さすがに死ぬぞ」

「俺の知っている人だと、銃弾数百発、切り傷数十、ナイフ数個刺さって普通にしている人知ってるんで、この程度平気平気!」

「…さすがに嘘じゃないのかそれは」

「なわけ、ちゃんとこの目で見たぜ、やっぱ格好いいぜあの人は!」

「…だが君はその人じゃないだろ?」

「そうだけど、俺も死ななかったし、ってかこれが初めてじゃないんだ、慣れだ慣れ」

「慣れって、死ぬぞ君は」

「死んだら死んだ、俺が弱いってこと」

「だからって命を大切にしなさい」

「別に粗末にしているわけじゃないんだが」

「だったら、今回みたいに考え無しで動かないで、無謀よ!」

うむ、いつにもまして真剣そのもの、よっぽと心配したんだろう

「…仕方が無いだろ、こういう質なんだから」

「でもいくら友達を守る為とは言え君が死んでしまったらダメなんだぞ」

「ダチの為に死ねるんだ、俺は本望だ」

「本望…」

「まっ、俺は死なないけどな!かーっかっかっかっ」

笑いながら飯をかきこむ

「用がすんだら行った行った、こんな話すると飯がマズくなる、はやく飯食え時間なくなるぞ~」

「…そうだな、失礼する」

そういい氷堂は教室を出る

「堅苦しい輩だぜ」

「タイチ、今どんな感じだ」

ケータイをテレビにしニュースを見ているタイチに聞く

「犯人の目的は、自分ものにしたかった、だってさ」

「はぁ!?んなのみんな同じだっつーの!」

勇が怒る、そりゃファンだからね

「これじゃ明日のライブ出来ないんじゃねぇのか?」

「ぬあにい!?」

その言葉に反応すする勇、楽しみにしていたのに残念だな

「くっそっ、許すまじこの犯人」

「ぶっ殺してやるぅ!」

「うおぉぉ!死刑だ死刑!」

嘆くFクラス男子、楽しみが奪われればそうなるものだ

「…ん?なんで明日のライブが中止になるんだ?」

「…お前、知らないのか?」

「何が?」

「島田がそこの学校の生徒だから狙われたんだ」

「はぁ?」

「で、人質も島田になったと」

「…ってことはだ」

鬼豪の言葉を来て俺の中で1つの答えが導き出される

「島田さんって人が居なければ柚子は危険な目に合わずにんだってことか!?」

「まぁ、そうなるな」

「許せん、犯人共々散りにしてやる」

「あのな~、本っ当にバカだな」

「うーせー!ってか勇は高校しってたのかよ!」

「まあ一応な、でも迷惑になるから学校に行って会うのは禁止、ファンの中では暗黙のルールだからな」

「へー、守る奴いるんだな」

「そりゃ正統派ですからな!」

「そもそも仕事で忙しいから会えないだろ」

「そこなんだよね、くぅ!」

「…俺には関係の無い話か」

俺は普通に飯を食いその後の授業(農業)を全力でこなした!

 

 

 

放課後

「今日ゲーセン行こうぜ」

「俺飛鳥と稽古する約束あるからパス!」

「稽古とか堅苦しいな~」

「誘うならタイチにしとけ」

「…まあそうだな」

勇は色々とショックショウゲキカナシミでお疲れのよう、すぐに帰って寝ろ!

「んじゃあ飛鳥またせているから!」

俺が鞄を持ち帰ろうとする

「龍我はいるかぁ!」

石井先生が入ってくる、タイミング悪!

「いませぇん!」

俺はすぐに否定する

「本人が言うバカがいるか!」

「あっ!?しまった!!」

「バカが、まぁいいお前にお礼の言葉を言いたい奴がいる、こっちこい」

「さいなら」

俺は窓から逃走する

「くそ、あのやろお…」

急がないと遅れるぜ俺は走り武道場に向かう

 

 

 

「すまない、奴はお礼の言葉なんていらないみたいだ」

「そうですか…」

「あいつはそういう奴だからな、悪いが諦めてくれ」

「ちゃんとお礼はいいたいです」

「あいつはそれを望んでいない、君が有名人だろうが同じさ、帰って寝て今日の事は忘れたほうがいい」

「…はい」

 

 

武道場

「………」

道場の真ん中で目を閉じ立つ龍我

「はっ!!」

力強く瞼を開け、投げられたモノを次々と殴り壊していく

「はっ!!」

「凄い、全部当てたね」

飛鳥が褒めてくる、いやーそれほどでも~

「いや、そうでもない…力に無駄があった」

なんだよなーこれが

「そうだね、6発目の時壊せていなかったから」

うっ、見られていたのか…俺の力量のなさを知られてしまった、とほほ

「くそ、次は飛鳥だぞやれぇい」

「う、うまくできるかな」

「急に不安になるな!でききなくても別にいいんだぞ」

「そ、そうだよね、よし」

飛鳥も立ち木刀を手に構える

「はっ!」

木刀のに次々と切っていく、全てきれいに無駄なく切っている

「…やっぱすごいな」

さすがは飛鳥、技量力量が半端無い!

「そ、そんなことないよ」

「悔しいな~…悔しいから組手お願いしていいかな?」

「勿論、でもその前に片付けようね」

ブルーシートの上でやったといえモノの破損物が飛んでいる、武道をやるもの道場は常に清潔綺麗にだ!

「はーい」

片付け、室内でやると壊す危険があるので外でやることに

「お願いします!」

互いに礼をし構える、飛鳥との試合、久々だなー、ちゃんと反応できっかなー、うー、楽しみー!

木刀を持ち構える飛鳥、俺は手にグローブをはめる、これで平等なり

「……」

武器使いは素手に比べるとリーチも威力も高い、ならば素手が勝っている機動性を生かして戦うしかない、よーし、いこっ!

「はっ!」

真っ先にしかける俺、間合いだの考えていたら俺が不利、真っ向勝負に持ち込む

飛鳥めがけて走り距離を縮める、直線的だがこれが良い

「いよぉりゃ!」

踏み込み飛びパンチをすると見せかけ飛び後ろ蹴り

飛鳥はひょいっとよける

こんな底レベルなフェイクはあっさりかわされる、やはりな

「飛ぶなんて甘いよ龍我くん」

まだ飛んでいる俺を斬りにかかる、体をくの字に曲げかわす、突きじゃなくてよかった~

「うおっとあぶねぇ」

着地し体勢を整えたらすぐに攻撃、遠距離じゃ不利だからね

それに対して飛鳥は木刀を上に上げ構える

うおっ!?この構えは…

「はあぁぁ!!」

縦横無尽、四方八方から攻撃を繰り出す猛攻斬

「ぐっ」

木刀だからよいものをこれが本物となると相当マズい、だから俺は打ち合う、今だから出来る体験だ

「うるらあぁぁ!!」

木刀をかわし隙を見つけては殴る、だがペースは相手、このままじゃやられる、どこかでリズムを崩さなければ

「はぁ!」

木刀が俺の頬をかする

「うぐっ」

後ろへ怯む

「はぁ!」

追撃しようとした飛鳥の一歩前に出した

今チャンス!

出した足を払う、飛鳥は転ぶことはなかったリズムを崩すには充分

「いよらぁ!!」

俺のターンだぜ!拳をがむしゃらに打つ

それをさばきつつを攻撃をしてくる、うん、これじゃあ当たらねぇな

人間相手にはコンビネーションが最適と聞く、だから

「はっ!」

素早いジャブ、これはダメージを与えるよりも怯まばせる為に使う

案の定飛鳥の胴に辺り怯む、次に本命のダメージを与える攻撃

「しぇらぁ!」

シンプルにストレート顔面にあてようとする、それをかわす飛鳥、まぁ当然だわな

「せい!」

飛鳥も攻撃を繰り出してくる、右左、上下斜め突きもしてくる

再び飛鳥のペースになってきた

ひとまず距離を取り作戦を考える

「雷鳥!」

木刀をふり、鳥の形をした雷をはなつ

使ってきたな、よーし俺もやろうじゃないの!

「斬碧!」

鋭い蹴りで雷鳥を斬り

「お返しじゃ!」

両手を高速で振りカマイタチを作り放つ、が、斬り落とされる、木刀で斬るとかやっぱすげぇな

「白王!」

そんな関心してる場合などなくこの隙に俺は距離を詰め懐に潜り正拳突きを放つ、普通なら反応できずこれで終わりであるが飛鳥だとそうはいかない、後ろへ下がり木刀で防ぐこれで威力は激減!ただ後ろへ飛ばすことはできな

「剛赤!」

続けて距離を詰め攻撃する

ボゴオォン

「ぐっ、ぐぅぅ」

飛鳥は先程と同じ用に防ぐが今回はラリアットで爆発する、ほとんど意味は無いはず

ズザァァッ

綺麗な2本線をつくり止まる、やるな~

「うるあ!」

再び距離を詰め殴る…と見せかけ背後に回り込み胴に両手を回しクラッチし持ち上げる

「…どうだ降参するか?」

「ほどけそうにもないから、そうするわ」

ふぅ、よかった終わった。一応下は地面、こんなとこでジャーマン決められたらただではすまない、なんとか回避できるかもしれないが危険、そこを見据えての降参だと思う、安全第一無理はしない!だな

「やっぱり強いね龍我くん」

「いやー、正直危ない所だらけだったぜ」

「僕もだよ、3年間の間に更に技量が上がったね」

「まあな…」

技量よりも力量の方が増えた気がしたんだが、まぁよいか

「確かに中学では色々あったからな」

柔道やって投げ投げ寝技覚えたり、色んな奴と喧嘩したり、師匠に色々教わったりなどしたもんな

「龍我くん怪我しているから今日はここまでね」

「え~…まだやろうよ」

「ダメですよ、怪我はちゃんと治さなきゃ」

ぬぬ!?こやつ、俺と知ってそんな言葉をかけるのか、俺はこの程度の傷でとうのこうのなる人間ではない!!

「ちぇ、わーったよ」

…だがこれも俺のタメを思っての言葉、素直に従うか

「んじゃあ飯食べようぜ」

「また外食?」

前回は昔一緒によく行ったラーメン屋に行って昔話をしながら食べたな

「…それもそうだな」

今回はどうすつるかは、寮の食堂…じゃあ外食か、そーだな自炊するか

「俺の部屋で何か作るか」

「何作るの?」

「ん~…、俺と飛鳥の調理技術に見合ったものだな」

「…それ、どういう意味ですか?」

「さぁ、なんでしょう」

剣術一筋?だった飛鳥は家事が多少出来るぐらいで苦手である…俺もだけど

「と、言うことで我が農業科で取れた無農薬安心安全の野菜を使って、何かを作ろう」

ってな訳で畑へ行き

「ん~…サラダと野菜炒めしか思いつかないのは俺だけか…」

「私もだよ」

「トマトって、何に使うんだよ」

「さ、さぁ」

「キューリって生だよな」

「焼いて食べるは聞いたことないね」

ま、まずいぞ、このままじゃ今日の召し上がっはサラダになってしまう…それだけは避けねば!!

はっ!

ここで俺の頭から思いつく!それはカレー!

以前収穫祭で夏野菜カレーを作ったことを思い出す!…だから

「ハヤシライスを作ろう」

「…カレーじゃないの?」

「カレーは前回食べたからね」

「でも作れるの?」

「ハヤシライスもカレーも似たようなもんだろ?」

確かカレーにトマトが入れたのがハヤシライスという俺の認識力、果たして合っているのか不安である

「…一応言うけど、カレーとハヤシライスは大きく違うからね」

「…そうなの?」

「…やっぱりカレー作る?」

「…そうしよう」

ハヤシライスは恵華ちゃんがいる時にしよう、いやまて明日休日だから呼ぼうかな…、でもその為に呼ぶのは可笑しいよな~…

その前に、寮に戻り飛鳥が使うヘルメットを取りにいかなければならない、多いなる時間のロス!

仕方が無いので一旦寮へ戻る、どのみちスーパーへ行くには寮を通らなきゃいけないからね

っと、その前に収穫収穫と、トマト、ナスにキュウリ、ピーマン、トウモロコシ、ジャガイモと出来てあるものを少しだけ持っていく、鍋に入らないからね

 

 

 

「あっ、龍我くん」

部屋へ向かうと、ドアの前で恵華ちゃんと柚子が待っている

「およ、どーした2人共!」

「龍我くんが怪我したと聞いたのできました」

「私はお礼を言いにかな?」

うむ、なるほどね

「そちらの人は誰ですか?」

恵華が聞いてくる

「あー、初めまして…だな2人は、自己紹介!」

「ふ、文林飛鳥です」

おっと、飛鳥は初対面の人との会話苦手だったな、一応俺もだけど、緊張しているな

「愛川恵華です、よろしくおねがいします」

「よ、よろしく、です」

「あら文林さん、お久しぶりですね」

「あ、柚子さん」

「…知り合い?」

「道場でね」

…そういや、柚子は2年間合気道やったんだっけな、俺のススメで

「1年ぶり、文林さんも同じ学校なんだ」

「はい、偶然にも同じ学校になりました」

「まあ偶然だな」

3年間会ってないもの

「柚子さんも知り合いなんですか」

「えぇ、素直でとてもいい人よ」

「そ、そんなことないです」

「私も仲良くなれますか?」

「恵華ならすぐなれるわ」

「ならよかったです」

「…自己紹介は終わりにして、部屋入るぞ」

「そうね、立ち話」

「あ、いっとくが明日休日だからって泊めないからな!今日中に帰れよ!!」

「あら、ヒドい事言うわね」

「常識だ!!」

部屋の鍵をあけ、中にはいる

「で、今から夕食の買い物に行く!」

「献立は?」

「…どうしようか今のところカレーかハヤシライスの2つに絞られています!」

「カレーとハヤシライスね、私はハヤシライスがいいわ」

「その心は!?」

「昨日カレー食べたから」

「…なるほど、いやしかしハヤシライスを作るのは難しいと聞く…俺らではとても」

「私作れますよー」

「恵華ちゃん、さすがですね」

「文林さんは?」

「えっと、僕はどちらでもいいです」

「じゃあ決まりね」

「うおい!?俺の意見は」

「3対1、抗っても多数決には勝てないわ」

くそ、それでも聞いてくれよな

「…気を改めて、買い物に行く方挙手を!!」

すると全員手を上げる、え~

「…俺以外行ってら」

「勿論龍我くんも行くのよ」

柚子が行ってくる、ですよね

「…だよな、ゴホンでは行くか…歩いて」

さすがにバイクでの移動は無理、車の免許があればな~…くそー歳が足りん!

しょうがないので会話を交えながら歩くことに

「他の友達は来るんですか?」

恵華ちゃんが言ってくる、他の友達…すなわちいつもの面子だな

「…部屋、狭いよ」

ただでさえ狭い部屋だと言うのに、人数が増えたら更に狭くなる上に暑くなる、イヤ!

「そうね、誘ってみる?」

「いやいや、やめとこ狭いし連絡取れないしさ」

「同じ寮でしょ?」

「……」

「みんなでやるほうが楽しいでしょ」

「あんな~…もう飯食べてるかもしれんし、やってもせめて買い物後だぞ」

「当然よ、大勢で買い物に行っても買うものが増えるだけだもの」

「でも買い物っつーてもルーと肉買うだけだぞ」

「他に作らないの?」

「…お前、俺のお金無くす気だろ?」

「そんなことないわよ」

「くっそっ、次来たらなにか奢れよ」

「はいはい、次がある時ね」

「一生来ないな」

「あら、分かってるじゃない」

「ちくしょーなんだいなんだい、もういい行くぞ!」

「柚子さんってあんな性格でしたっけ?」

俺と柚子のやり取りをみて首を傾げる

「飛鳥…あいつは俺には遠慮なく来るからな…」

「そうね、龍我くんだけの態度ね」

「そうなんですか」

「いい迷惑だ!」

「それだけ仲が良いってことですよ」

恵華ちゃんも言ってくる

「恵華にはかなわないけどね」

「そんなことないですよ~」

「お前らな~…はぁちんたら歩いてると朝になるから急ぐぞ」

会話が弾み歩くスピード遅い、このままじゃご飯作るだけで食べれない

やっとスーパーにつく、こんなに時間かかんないだろ、多分

「で、何を買うの?」

「材料は知らん!」

「ルーを買うじゃないの?」

ハヤシライスというものを作ったことがないので分からない3人

「そうですね、野菜はあるのでしたら牛肉と赤ワインですかね」

「へー」

「本来ならデミグラスソースを作りたいんですけど時間がありませんので缶詰めを使います」

やっべぇ、恵華ちゃんすっげぇ詳しいんだけど、え?なに?料理が本職なの?と疑ってしまうほどである

「…ちなみに何人前作るんですか?」

「龍我くん沢山食べますから10人分ですね」

最適4人、つまり俺1人で6人前か…まぁ普通か

「恵華さん色々考えて料理作るんですね、すごいです」

すっごい関心する飛鳥、俺も初めて知った時も関心感心しかできなかったからな

「じゃあ買いましょう」

その後恵華は必要なものを値段をよく見ながら買い低価格ですむ、さすがだね!

 

 

 

「第3回!チキチキこれ食べたかってん、夕食作り!!」

「…何そのコーナー」

「俺の部屋で料理をする時に発するコーナー、過去2回恵華ちゃんが作っているから3回目です!」

「どうでもいいわね」

うっ、痛いとこを言う柚子、変に厳しい

「で、恵華先生の指導のもと調理をしたいと思います!」

「こんな狭いのに調理って…」

「僕も4人は多いと思うな」

「恵華先生何をすればいいですか」

「まずは手を洗ってください」

「わかりました!」

周りがうるさいが俺は手伝うぞ!更なる調理技術を上げる為に!うおおぉおぉっ!!

「お前ら2人見て学べ、料理出来ないんだから」

「失礼ね、恵華ほどではないけどできるわよ」

「僕は勉強になるかな」

「よし飛鳥、頑張って学べ!」

「はい」

「まず野菜を切ってください」

「おっと、包丁が1つしかない!?」

「…僕の刀で良いのなあるけど」

「ダメダメ、真刀はこんなことにつかってはならぬ!」

「そ、そうだよね」

「隣から借りてくる、ついでに誘ってやる」

「タイチくん達もよろしくね」

「へーへー」

ドアを開け隣の部屋のドアを叩く

ゴンゴン

…おっかしいな、こんだけ強い威力でノックしてるのに反応無し、中から人の気配も感じない……じゃあいないんだな、やったね!

ノホホーンとする俺、ちょっとまてよ

……ドアが冷たいな

ドアを触ると他の部屋のドアよりも遥かに冷たい、一体何が

「おーい氷堂!いるか~いないのか~?」

なんか心配になってきたので声をかけてノックをする、反応無しか

これは俺の勘違いか、最近こんなのばっかだから変に深く考えちまうぜ、あーダメダメ俺ダメーっ!

気を取り直してタイチの部屋に行こう

氷堂の部屋から離れようとした時

「!?」

中から微かながら声が聞こえる、死にかけのかなり弱った声が、いや気のせいか!?…どっちだ?…………ええい迷ったら確認!違ったら謝るだ!

「おじゃましまぁっす!」

鍵がかかっているので蹴り破り入る

「邪魔するぜ氷堂!」

ドアを蹴り壊し入る無礼者だがをせめて靴を抜いで上がろう、土足じゃ悪いからね

本当は揃えたいがんな時間は無し?脱ぎ捨て中へ入る

「うお!?」

中に入るなり凄まじい冷却を感じる、まるで冬のような

これはやばいな、とにかく中へ入る

奥へ行くたびに寒さが増していく、痛みが走るような冷気、凍死もありえる冷たさ、だが俺にそんなもの効かん!

部屋へ入ると凍っているベッドの上に寝ている氷堂、顔が赤呼吸が速いこんな寒いというのに汗がかいている

やはりな、俺は五感鍛え上げ普通の人間よりも良い、目は100m先のものでも見えるし、集中すれば振動で相手のだいたいの場所もわかるほどにだ、つまり多少は自信があったということだ!…本当は合ってほしくはかったけどね

なんて思っている場合じゃねぇ、どうする、ひとまずここから出さないと

しかし布団が凍り剥がせない、ベッドふんとに挟まれ一体化している、どうするかな、ベッドごと運ぶのは別にいいがドアでつっかかるし結局は剥がすことになる、なら今やった方がはやい

殴って壊すか蹴って壊すか、どちらにせよ打撃、ゴナゴナに砕ける、下手すれば氷堂も怪我を負う…なら、これしかない

「剛赤」

ボゴォン

爆発で解凍する、多少は溶けたがダメだ、連発して少しづつ解凍し

「いよし!」

ふんとを剥がすことに成功する、あとは抱えて…って、ベッドにくっついてやがる、あーもうめんどくせぇ!

ベッドを壊すのはマズい、さすがに弁償は無理!仕方無し、断腸の思いで服を破り抱える

冷たい、すっげえ冷たい、顔赤くて息荒くて汗かいてるのになんで冷たいんだよ

能力の暴走か…とりあえず体を温めよう、だが部屋の外へ出す訳にはいかない、だしたら周りのモンを凍らす、この部屋で対象する方法、何か熱のあるもの……俺しかいない

不本意過ぎるが背に腹は返られねぇ!

タンクトップを脱ぎ、氷堂を抱きしめ短ランで包む、これしかねぇ

幸いにも氷堂上半身は下着以外脱いでいる、これは手間が省けた運がいい!(さっき自分が脱がしたというのに忘れれているバカ、今は一大事だから免除してバカとは言わないでやろうバカ者!)

うぅっ、冷てぇ…死ぬほど冷たい、あーんで俺がこんな目に合うんだよ、こんなことしなきゃいけねぇんだよ!答えは簡単、ダチだからだ!

やれるだけやってやろう

とにかく収まり治るのを待つ、しばらくして次第に冷たさ消えていく、俺が慣れたのか収まったのか、んなの知らんわ!とりあえず俺は意識ある、周りを見ると凍結してた壁床が夏の暑さで解凍してってる、これは弱まったということ

これはチャンス!急いで部屋を出て自分の部屋に戻る

「ドケオラァ!」

調理している3人を突っ切りベッドの中に放り込む

「はぁ、はぁ、」

ん~…温かいさっきまで暑かったのに嘘のようだ!体が解凍されていくのがわかるぜ「どうしたの?急に」

「…飛鳥、お前服持っているか?」

「え?どうしたの急に」

「今すぐに大きめの服持ってきてくんねぇか」

「別にいいけど…」

理由も聞かず貸してくれる、なんていい子なんだ!死んでも絶対に天国に行くなこりゃ

「恩に着る!」

「で、龍我くんはどうしたの?暑いの?」

柚子が聞いてくる

「柚子、俺に温かい飲み物を…」

「だったらまず服着なさい」

上半身裸の俺に言う、その通り!

「まず体を温めないと」

「夏なのに温めるね、はいどうぞ」

ハヤシライスをお湯で割ったものが出てくる、うん薄いけど美味しい!

「は~…生き返る」

「で、何があったの?」

「あ?雪女を助けたとでも言っておこうか」

「…どういうこと?」

「ベッドを見ろ」

そう言い俺はベッドを背に向ける

「あら氷堂さん…どうして下着姿?」

こちらをさっきより冷たい視線で見てくる

「な、なんだその目は!?」

「いや、なにかやましいことしたのかな~って思ってさ」

「んなわけあるかアホ!」

「ヘー…冗談はさておき熱なの?」

「みたいだな、看病してやれ」

「風邪薬ある?」

「あるわけねぇーだろおい」

「ごめんなさい知ってたわ」

くっそっ、こんな時にコケにしやがって

「恵華風邪薬ある?」

「ありますけど、風邪引いたんですか?」

調理を止めやってくる

「氷堂が風邪でね」

「ちょっと見せてください」

「夏バテですね、栄養の偏りと強い刺激、ストレスを受けていますね何か悩み事でもあるでしょう」

と、見るなりなんなりして症状と原因も言ってくる恵華、え?なに?医者が本職?と疑問に思ってしまう

「よくわかるわね」

「医学部ですから」

だからってわかるものではない、高校生と思えないキャリアを積んでいるな

「ですから風邪薬は入りません、しばらくすれば起きますからご飯食べてぐっすり眠れば治りますよ」

「なるほど、じゃあしばらくこのままだな」

「部屋に返さないの?」

「今氷堂の部屋がヤバい状態だからな、治してくる」

部屋を出て氷堂の部屋のドアをつけなおす、鍵だけ壊そうとしたら勢い余っちまったからな~マズい!なので治す、こーゆーのは慣れっこだからな!

「龍我くん、何してるの?」

服を持って戻ってきた飛鳥が聞いてくる

「修理中…」

「そ、そうか…大変そうだな」

「終わったらタイチ共を連れてくるから、先入っててろ」

「わかった」

飛鳥は俺の部屋に入る、俺は無言で直す、直しているとタイチがやってくる、それも不信な目をして

「なにしてるんだ?」

「ドア直し」

「忙しそうだな」

「…飯の誘いか」

「そうだが、無理そうだな」

「今俺の部屋でハヤシライスパーティーやっているからお前は中にはいり俺の財布を持ち食堂へ行き白飯だけを買ってこい」

「ハヤシライスパーティー?」

「中に入ればわかる」

だいたい察しはついているタイチは言われた通りに部屋へ行き財布を持ち買い行く、戻ってくるまでの間に俺はみこどなおした!鍵直せなかったので南京錠をつけてやったぜ!

 

 

 

 

 

俺の部屋

「いやー、ご馳走になって悪いね」

「毎回すまない」

と、俺ではなく恵華と柚子に言う優香とタイチ

「いいんですよ!」

「おかしいだろ!フツーは俺だ!」

「そうだね、ありがとう」

「適当すぎ!ってか優香いつの間に!?」

「柚子から連絡あってね~」

ケータイを見せいう、くぅ~変に便利な道具だ!

「でも美味しいわね」

「うむ、この酸味が食欲をそそるな」

「ありがとうございます、野菜は龍我くんが育てたものを使っているんですよ」

「へー、さすが農業、食事には困らないね」

「野菜はな、今度は焼き肉やるからな」

「焼き野菜でしょ」

「この方が響き良いだろ!」

「まぁね、焼き野菜なんてどこぞのベジタリアンしかやらないし食いつかないわよ」

くそ、こいつあっさり言いやがったな!

「その時は誘ってよね」

嫌みたいな言い方してそれかよ、死ぬほど野菜食べさせて健康体にさせてやる

「でも、今隣に飛鳥がいるとはね」

「そんなこと言わないでくださいよ」

飛鳥と優香、同じ中学の出で友達なんだそうだ

「まさか龍我と知り合いだなんてね」

「こっちのセリフだ、飛鳥が優香の知り合いとはな」

「おかげでまた高校でも楽しく付き合っていけそうよ」

「そうしなきゃ俺が怒るわ!友達を大切にね!」

「命はさすがにはれないけどね」

うっ、早速今日のこと言ってきたな

「龍我くん助けに来てくれたもんね」

「お前いなかったからアレだったけどな」

「無理しないでくださいよ」

「大丈夫大丈夫」

「行動はお兄さんとそっくりですね」

「そういう血が流れてんだよ」

「そうですね」

「血は争えないってやつね」

「龍我の兄さんもやっぱり凄い人なんだな」

話を聞いて凄いんだなと勝手にイメージするタイチ

「どんな人なのかな?」

優香が聞く

「龍我くんを冷静で頭良くした感じかな」

「…ごめん想像出来ない」

なるほど、つまり頭の良い俺が想像できないってことか…はは…   なんだとー!

「兄貴の話はヤメヤメ!」

「もう夜遅いから泊めてよ」

「優香、飛鳥頼む」

「え?私ですか?」

「僕の部屋、今散らかっていて…」

うーむ、なんか泊めてくれそうにない

「布団借りてきて」

「あのな~…柊さん困るだろ?」

「大丈夫よ、優しいから」

「あのな~…」

「泊まるってことは明日どこか行くのか?」

タイチが聞く、そこらへんは俺も思った!明日休日だし

「考え中、決まったら言うわ」

「またみんなでお出かけですね」

「楽しみだな~」

楽しみじゃないのは俺だけか…トホホ

その後会話しなが食べ終え、風呂入って解散するのであった

 

 

 

 

つづく

 


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