最強を目指して   作:匿名希望ただの人

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番外編 2

「………」

落書きをされた机を見る俺、周りはクスクスと笑っている者や知らん顔をしている者、無関心な者などがいる

「………」

絶ってもしゃーないからとりあず座ろう

椅子に座ろうとすると「臆病者」とかかれている

うむ、実にくだらねぇ

何もないように座る

すると俺の前に誰かが立つ

「よぉ…龍我」

コートを着た茶髪の不良、鬼豪

こいつとは中学からの付き合いだ、通う学校は違うが親しい仲だからこの学校の生徒唯一の知人でもある

「鬼豪…どーした?」

「お前、昨日のクラス戦争に出なかったらしいな」

「まーな、お前は?」

「俺も出てないからよぉ、俺の机にも書かれててよぉ~、ナメられたもんだ」

結構名前が知れ渡っている鬼豪にもやるとは、度胸あるな

「出てないお前が悪いんだよ」

「しるか、んなぐたらねぇことで俺を巻き込むなって話だよ」

「同感だ」

「だからよぉ~…ぶっ殺してもいいかなぁ?」

「やめとけ、能力使えば怒られるぞ」

「知るかんなもん!!」

「落ち着け落ち着け、まぁ座れや」

言われるがまま隣の席に座る鬼豪

「で、これどーするんだ?」

「別に無視しておけよ、嫌なら消せ」

「んなかったりぃこと出来るかよ」

「でも良いんじゃね?俺らはFクラスだけどFクラスじゃねぇんだ、面倒事はゴメンだから気が軽いさ」

「アホ、面倒事だらけになるぞ」

「んなの知るか」

「お前、ナメられっぱなしでいいのかよ」

「今はそれでいい俺にはやることがあるからな、それより授業始まるからとっとの座れ!」

鬼豪を席に座らせ、授業を受けるまぁ寝たりするんだけどね

昼休み

屋上で鬼豪と飯を食べながらダラダラしている

「鬼豪~…飯ン時ぐらいカッカッするのやめろよな」

「うるせぇクソボケがっ!!」

怒りながら飯をかきこむ鬼豪

「冷静になれって、たかが落書きじゃねぇか」

「俺にとってはたかがじゃねぇんだよ!」

「ほれ、茶でも飲んで落ち着けや」

俺が渡すペットボトルを奪いゴクゴク飲む

「…お前、本当にこのままで良いのか?」

「あ?」

「やるならデカくやるぞ」

「…フッ、そうだな」

「でよ、話は変わるけど昨日柚子に会ったらよ、生徒会長に立候補したんだってよ」

「なに!?姫隠のか!?」

「スゲェな、一年が立候補するなんてよ」

「あいつなら当選しそうだな」

「だろ~」

などと話ていると昼休みが終わったので、授業へと向かう

農業室

「龍我、お前イジメられてるって本当か?」

「あ?」

植える作物の話をしている時に急に話をふってくる野原先生

「何言ってるんスか急に」

「泉先生から聞いたぞ、心配してたぞ」

「大丈夫ッスよ、なんとかなる」

「…お前、確かFクラスだったよな」

「そースけど、どうしたんすか?」

「昨日FとBがクラス戦争してよ、Fが負けたんだよ」

「へー」

「お前出てないだろ?」

「そうスけど、何かあるんスか?」

「やっぱな、お前がいるのに負けるとは思えないし」

「なんすかそれ」

「まぁなんだ、昨日のBクラスには能力を持つ奴が2人いたんだよ」

「へーじゃあその2人にボロ負けしたのか」

「だろうな、負けた怒りを出なかったお前にぶつけたんだろ?」

「んだよそれみっともねぇな、だから負けるんだよ」

「勝っても負けてもお前は省かれる対象になっていただろうげとな」

「…どーゆこと?」

「クラス戦争はクラス同士の喧嘩を合理化したものと同時にクラスの絆を深める為のモノだ、クラスの輪に入らないお前はイジメになるだろ」

「知ったことかッスよ、俺にはやることがあるんだ」

「何をしてるんだ?」

「バイトとか免許とか、体鍛えたりとか」

「高校生ならもっと遊べよ」

「これからっスよ、先生」

「そうか、俺が気にしてもしゃーないし、とにかく泉先生を困らすなよ」

「わーってますよ、それより先生、俺スイカ植えたいな~」

「おっ、作るか、大玉を」

「いいっスね」

と今回の農業は会話と花壇の手入れで終わった

んで掃除を終えSHRをやる

「みなさい、何があったか私は知りませんけどイジメはよくありません、この用な事をするなら二度とクラス戦争はやらせません」

と、泉先生のお説教が始まる

「先生ー、出なかったこいつらが悪いんですからしょうがないですよ」

と、勇が反論してくる

「そーだそーだ、こいつらが悪いんだ」

「やられて当たり前だ」

次々に生徒達が反論する

「やめなさいよあんた達!」

ここで1人の女子生徒が抗う

「いくら負けたからって出てない桜義と鬼豪に当たらなくても良いでしょ!」

「…優香、これは当然の報いだ、少し黙っていろ」

「こんな雰囲気のクラスに3年間過ごせないわ!」

「俺もその意見に賛成だ、これはイジメに他ならないぞ」

「私も…そう思う」

ここで男子生徒と女子生徒も加わる

「そうだな、確かにやり過ぎかもしれない、お前らの言う通りだ」

「わかったなら二度とやらないでね」

それでなんとかおさまり、SHRは終わる

「さっきはありがとうな」

俺は抗ってくれた3人にお礼の言葉を言う

「いいのよ、気にしないで」

「そうだぞ、このくらい」

「いや、これは大いなる恩を作った、俺なりに返させてもらう」

「そんな事しなくてもいいのに」

「いや、それじゃ俺の道に反する」

「…律儀ね」

「俺ぁ、桜義龍我、お手軽気軽に龍我って呼んでくれ、あいつが鬼豪闘志、そちらは?」

椅子に座っている鬼豪に指さし伝える

「私は夏目優香、なんかあったら言ってね」

「俺は九道蓮」

「玲子…よろしく」

「今からカリを帰させてもらう、いくぞ鬼豪!」

「…やるのか」

ゆっくりと椅子から立ち上がる

「何をする気だ?」

「ん?こんな良い人に肩身の狭い生活を送らせる訳にはいかねぇからな、ちょいと軽くぶっ潰しに行くのさ」

「この胸グソ悪ぃ気分をぶつけるには最適だなぁ!」

「ま、まてあんた達、もしかして」

「Bクラスに喧嘩売るの?」

「せーかい」

「負けたクラスは1ヵ月宣戦布告は出来ないのよ」

「あー?俺達は負けてねぇから良いんだよ、それにFクラスじやないって言われたしな」

「それに、こっちが売れないなら売らせるまでよ」

Bクラス

「たのもー、か弱き諸君!」

ガラガラとドアを開け入ってる俺と鬼豪

「誰だおまえら?」

「1年F組桜義龍我」

「同じく鬼豪闘志…テメェらをぶっ潰しに来た」

「F組…確か昨日負かした組だな」

「負けたら宣戦布告できないんじゃなかったっけ?」

「負け組は黙ってろってことだ」

「俺はFクラスだけどFクラスじゃないんだ、アレだ、省かれた」

「…昨日出なかったのか?」

「その通り、正直この戦争なんざぁどーでもいいが恩人が困っているからね、叩き潰しに来た」

「来たって…たったの2人でか?」

「俺らがいれば余裕だ、特にこいつは強いぜ」

鬼豪を指さし言う

「…そうか、だがそんなのに構っている暇は無いんだ、帰れ」

「ほ~…テメェら俺達怖いのか?」

ここで煽りにはいる鬼豪

「なに?」

「たかが2人とか言ってるのに本当は負けるかもしれないって心の中では思っているだろ?」

「そんな訳ないだろ、たかが2人に使う時間なんかなんいだよ」

「俺にはそうは見えねぇな、焦りがあるぞ?おー」

「て、テメェ…」

「まっ、怖いなら仕方ねぇ、俺は弱い者イジメをするバカな人じゃないんだ、俺の優しさに感謝しろよ、行くぞ龍我」

「ザケやがって…上等だ、テメェらFクラスをもう一度叩きのめしてやる!!」

「Fクラス?俺らはFクラスじやねぇよ、まっ、やるなら宣戦布告してこいや」

そう言い教室へ戻る俺と鬼豪

「ぶっ殺してやる!!」

 

教室

「ただいま~」

「どうだった?」

教室で待っていた3人が聞いてくる

「完璧ね、明日になれば」

「Fクラス擬の2人に宣戦布告をする、今すぐ戦え!!!」

先程のBクラスの生徒が声を上げながら入ってくる

「ほらね」

「先生の許可は得た、テメェらも得てるんだろ?」

「いや、俺らどのクラスにも入ってないから、許可いらねぇんだよ」

「そーそー、俺はいつでも挑戦を受ける!てきな?」

 

「なら話が速い、テメェらには今日と明日戦ってもらう!」

「あ?2日戦うのかよ」

「もし全て勝てば昨日の試合は無かったことにしてやるよ、どうだ」

「別に構わねぇぜ」

「まっ、それぐらいのペナルティはつきものだ」

「なら、あと5分後に開始する…覚悟しておけ!」

そういい出ていく

「だってよ、だから帰んな」

「で、でも2人だけじゃ負けちゃうよ」

「大丈夫大丈夫、任せておけって」

そう言い女子を帰らす

「ほれ、危ないから帰りな」

「…俺もやる」

「あ?」

「俺も参加するから…」

「…本当に良いのか?」

「あぁ、付き合ってやる」

「いいね~…格好良いぜ、え~っと」

「蓮だ」

「レンね、よし今日から俺らのダチだ、楽しくいこうぜ!」

などと会話をしていると5分が過ぎ廊下へと出る

BクラスからFクラスのちょうど真ん中にBクラスの連中と先生が集まっている

「なんだ、1人増えてるな」

「巻き込まれて可愛そうに」

相手は15人以上に対してこっちは3人、余裕はあるわな

「互いに恨みを残さないように正々堂々と戦ってください」

「はい!!」

「それでは、クラス戦争を開始します!」

そう先生が合図を出した直後

「うおらああぁぁっ!!」

Bクラス全員が速攻をかけてくる

「くたばれぇ!」

「き、来た」

鬼豪が一歩前へ出る

「うらぁ!」

バキッ

立ち向かってきた一人の生徒の顔面を殴り倒す

「なっ…あぁ…」

それを見た生徒達は足をとめる

「たかが十数人…ちとたりねぇな~?」

「す、すごい、一撃で0点にするなんて」

「あ?0点?」

倒れている生徒を見ると頭上に赤字で0とかかれている

「この戦争の大量はテストの点数なんだ、もし0になると戦闘不能になるんだ」

「へー、じゃあその100は俺らの点か~」

俺と鬼豪の頭上の点数を指して言う

「蓮は52じゃん、無理するなよ」

「この状況じゃ無理だろ」

「まぁそうかもしれないが…ようは0にすれば良いんだろ~」

前に出る鬼豪

「くっ、怯むな行けぇ!」

「うおらぁ!」

「死ね!」

「なんて分かりやすいルールなんだよ!」

次々と蹴散らしていく鬼豪

「くそ、あいつは強いぞ」

「なら、最初にこっちを潰せ」

おっ、俺を狙いにきやがってんな

「死ね」

「どぉん!」

顔面を殴り倒す

「オラ!」

蹴ってくるので足を掴み

「ふうぅん」

大きく振り回し周りの生徒をなぎ倒し投げる

「うおおぉぉっ!!」

こうやって投げ終わった時に叫ぶのは定番だよね

「くそ、なんだこいつら、つえぇ」

「たった一撃で瀕死にさせるなて、異常だろ」

「す、すごい…」

その戦いっぷりを見て驚くタイチ

「よそ見するなや!」

鉄パイプで殴ってくるのをかわす

「わっ、危ない」

「死ねや」

「危ないだろーが!」

その男めがけてドロップキックで飛ばし蓮を助ける

「大丈夫か」

「あ、あぁ」

「これって武器あり?」

「一応許可されている」

「そうか、なら使おうかな~」

俺は周りを見る、おっ、武器にちょうどいいもんあるじゃん

「おい、それって掃除ロッカーじゃん、ホウキじゃすぐに折れ」

「よっと」

俺は掃除ロッカーを抱えて持ち

「おい、それじゃ」

「しゃがめ鬼豪ぉ!」

前線で戦っている鬼豪によけろと伝え、軽く助走をつけ、やり投げのように投げる

「おわ!?」

真っ直ぐに飛ぶ掃除ロッカー、鬼豪はしゃがみよけるがBクラス生徒にはガシャァンと音をたててあたる

「てぇめぇ、危ないだろーが」

「うるせぇ、いいからとげ!」

俺は走り、ロッカーをどかしている生徒じゃなくてロッカーめがけてドロップキックをする

それでさらに生徒達にダメージを与える

「ッシャアァ、どんどんこいやー!」

「死ねオラ、オラァ!」

このように暴れるといつの間にか全員倒していた

教室

「あ、お前に顔に傷あるじゃねえか情けなそうない」

「あっ、お前もあるだろーが」

「いや、あの状況で傷それだけってのが凄いよ」

「いや、普通だろ、ってか今回の人数少ない少ない」

「100人相手とかあったしな」

「あの京東中学だろ?懐かしいな」

「あははははは」

「よく笑っていられるよ」

「喧嘩なんざぁ慣れだよ」

「慣れたくない慣れだけどな」

あははははと笑う俺と鬼豪

「でもタイチもなかなかやるな」

「タイチ?…俺のことか?」

「そうだよ、名前なんか堅いからタイチ」

「なんでタイチなんだ?」

「なんでって、タイチっぽい顔してるからだよ」

「なんだよそれ」

「あははは、でも似合ってるぞタイチ」

「今日からよろしくなタイチ」

「やめろよ~」

「あははははは」

その後しばらくたわいもない会話をしてそれぞれ家に帰るのであった

「そうか、タイチも寮生活か、何号室?」

「530だ」

「あ、けっこう離れている、俺は575だ、一番はじっこさ」

「へー、今度遊びに行ってもいいか?」

「何もないんだったらいいけどな」

「別に構わないさ」

「そうか、ならいつでもこい!」

そう言い別れ部屋へと戻る

「さて…明日が楽しみだな」

しばらくゴロゴロしていたらタイチがやってきて飯食べようと誘ってきたので食べる事に

食堂

6時なので人もそれなりに集まっている中端の席で食べることに

「へー、鬼豪は実家通いなんだな」

「意外だろ?不良なのに家族思いだからな」

「人は見かけによらないもんだな」

「その通りさ、俺だって最初タイチを見た時普通だな~って思ったけど、意外に普通じゃないんだもの」

「…それってどういう意味だ?」

「格好いいってことだよ」

「本当か?」

「あぁ、今日だって普通は負ける戦いに加勢しないぜ」

「負けなかったじゃん」

「普通の人間だったら負けるって悟るんだよ」

「なるほど、俺は普通じゃないのか」

「まぁそういうことだろ?」

などと楽しく話していると

「あ、いたいた」

ここで夏目が入ってくる

「あ…えっと、夏目さん」

「優香でいいよ」

「じゃ、優香さん」

「…さっきの勢いはどうしたんだ?」

さっきまでハツラツと話していたのに急に大人しくなるから聞くと

「俺、シャイだから初めての女性には話せないんだよ…」

俺は小声でそう告げる

「そうなの?さっきは普通に話してたじゃん?」

「あの時はアドレナリンが出てたからだよ」

「なんだよそれ」

「……なにコソコソ喋っているの?」

「え、あ、いや、なんでもないです」

「…なんで敬語なの?」

「え、いや、なんとなく…かな?」

「……変わっているね」

「よく言われます」

「でさ、あの後どうなったの?」

「勝ったよ」

タイチが俺の代わりに教える

「え?勝ったの?あの人数差で?」

「あぁ、龍我と鬼豪が強くてな、あっさりと勝ったよ」

「へー、凄い強いんだね」

「いや、鬼豪が強いだけですから…俺は…別に…」

「明日の戦争で勝てば無かったことになるんでしょ?」

「そうだな、明日も2人だけ?」

「タイチも、出るから3人かな?」

「タイチ?タイチって誰?」

「…俺のあだ名だよ」

「え?でもなんでタイチ」

驚く顔で聞いてくる優香、そして当然の質問をしてくる

「タイチっぽい顔しているからだって」

「あ~…意味が分からないけど言いやすいから別にいいんじゃない?」

「そうかな?」

「嫌なら変えるか?」

「別に構わないし、言っても変えないだろ?」

「おっ、わかっているね」

「なんか慣れた…」

「そうか…俺この後用事あるから、先にあがるわ」

俺はそう言い食べ終えた食器を片付け寮ではなく共同の車庫へと向かい黒のビッグスクーターに乗り出かけ、しばらくして寮に戻り

「体ぁ鍛えて寝るかぁ」

バッキバキに体を鍛え風呂に入り寝るのであった

次の日

「おはよう龍我」

「おータイチ、おはよー」

「いよいよ今日だな」

「何が?」

「何がって、戦争だよ」

「あー、はいはいあったなそんなもの」

「…忘れていた?」

「若干ね」

「………」

「さぁて、放課後やるか~」

「今日は授業の時間を裂いてやるみたいだ」

「は?」

「3時間目にやるそうだ」

「へー、3時間目?確か今日は体育だったな」

「俺達はその時間を使ってやるそうだ、」

「向こうは?」

「向こうも同じ体育、種目は10時間ごとのローテーション」

「へー、なるほどじゃあ俺ら以外はスポーツ観戦になるんだな」

「え?みんなで戦わないの?」

「俺はこのクラスの為に戦ってる訳じゃねぇ、お前らの為に戦っているんだ…そこを忘れるなよ」

「龍我」

「恩は返す…任せろ」

と格好良く?きめる俺の元へ

「よぉ龍我」

鬼豪が俺の所へ来て腕を首に回し

「昨日国志連合の組長と闘魂会の会長のタイマンの立会人になったそうじゃねぇか」

「おろ?よくそんな情報仕入れたな」

「俺は顔が広いんだよ、で、結果教えろよ」

「俺が言っちゃイカンやろうが、顔が拾い上げてなら聞け」

「誰も教えしてくれないんだよ」

「ならそのままだ、俺に聞くな、あの2人の威信にかかわる」

「ちっ、変に硬いやつだ」

「ほっとけバーカ」

「ならその話は置いておいて、今日でケリつけるんだろ?」

「とーぜん、完膚なきまでに叩きのめしてやらぁ!!」

「そうだな」

その闘志を持ったまま3時間目の戦争に望むのであった

 

 

3時間目

「本当に3人だけでやる気なの?」

「とーぜん、敗北しないし負けわせん」

体育館へと向かう道中、心配して声をかけて来た優香

「でも痛いよ」

「痛くねぇよ…それよりなんでジャージ?」

俺と鬼豪以外みんな学校規定のジャージ姿である

「なんでって、体育だから?」

「なるほど…戦う俺には関係無いな」

「普通は逆だと思うけどね…」

「何を話ているだ2人して」

ここでタイチと鬼豪が話の輪に入ってくる

「タイチ、あんたも出るんでしょ?」

「当たり前だ、友達の加勢ぐらいはしないとな」

意気揚々と言うタイチを見て、やっぱ格好いい男だと思うのと同時に自分の弱さを知る うぅ心配させちまうなんて情けないぜ俺

「まっ、頑張ろうぜ、全ては俺達の為に!!」

「おぉ!!」

体育館

そこには中央にある金網で覆われた円状のリングと客席

「おー、本格的」

「金網デスマッチかよ…」

「ってことは、個人戦?」

「どっちでもいい、俺達の勝ちに揺るぎはない」

「おっ、主役がやってきたな」

「やれやれ、この為に貴重な体育の時間を削るのかよ…」

「はぁ、観戦とかダルぃ」

「俺らを巻き込むなよな…」

と、俺らにたいして不満があるようだがんなの知ったことではない

「へっへっへっ、逃げずにやって来たな」

昨日俺らが宣戦した時話しボコボコにした男がやってくる

「あ?誰だテメェ」

「なっ、ふざけんなテメェ」

とやはり喧嘩腰の態度でつっかかってくる

そこへ

「君達か、また挑んできたのは…」

ここで1人の男がやってくる

「…誰、この人?」

「坂東 拓哉(ばんどう たくや)、Bクラスのルーム長だ」

何も知らない俺と鬼豪に教える

「ルーム長?」

「…そのクラスの頭だよ」

「な~るほどねぇ」

「俺は桜義龍我、悪いな姑息な手を使って巻きこんじまって」

とりあえず今回の件について謝罪をする

「お前、これから闘うて相手だぞ」

「謝るって」

「悪い事をしたら謝る、当然の判断だろ?」

「悪い事ですか…でしたらやらない方が良かったんじゃないですか?」

「いや、それはない…とにかく、戦うからには恨みっこなしで、戦おう!」

そう言い俺は握手を求め手を出す

「…そうですね」

坂東も手を取り握手してくれる

「その態度と覚悟に敬意を表して全力で叩き潰してあげるよ」

「当然だ、俺達も全力でやらせてもらう」

そう言い別れる

「おいおい、そんなこと言ってよかったのか?」

「ん?戦う時は挨拶せんと、礼儀だろ?」

「まぁ、そうだけど」

「ただ今よりBクラス対Fクラス、5人制クラス勝ち抜き試合を始めます!!」

先生がアナウンスをかける

「おっ、始まるな」

「勝ち抜き試合?んだ、戦争じゃないんだ」

「坂東はフェアプレイを望むからね、少数を多数で潰す事はしない」

「おっ、いいねその考え、俺は坂東の好感度が上がったぜ」

「戦う相手に好感度を上げているんじゃねぇよ、ほれ、リングに上がるぞ」

鬼豪に言われるがままリングへ上がるとBクラスの代表5人が並べんで待っているので、その通りに俺達3人は一列に並ぶ

「んだよ、たったの3人かよ」

「そんなんで俺達に挑むなんてバカバカしいぜ」

と煽りを加えてくるがんなの無視無視と

「正々堂々戦うように…それでは互いに礼」

合図と共に礼をし

「…Fクラス、先鋒は誰だ?」

と先生が聞いてくる

「俺だ!」

「俺だ!」

見事に鬼豪と息ピッタリに合わせる

「あぁ!?ザケんな、テメェ遠慮しろよ」

「テメェこそ遠慮しろ」

「ふざけるな、俺に戦わせろよ」

「はぁ!?俺にも戦わせろよ!」

と言い合いをする

「何を言い争っているだ、はやく決めろ」

「ザケんな、テメェ1人で終わらす気だろ」

「お前もだろーが」

俺達が争う訳、それは先鋒で全員を倒す、つまり5人抜きをどちらかがするかで争っている

「…どちらが名簿が早い」

「俺だ!」

「じゃあ最初は君だ、その他は残りなさい」

「なっ!?」

鬼豪に先鋒を奪われ、シブシブ外へ出る

「ちっ、もう勝ち決定だ、遠目で見てよ」

「おい、そんなうまく行くのかよ」

「鬼豪はチート野郎だから平気だよ」

「チート野郎?」

リング上

「テメェが俺の相手かよ」

「鬼豪闘志…相手に不足無し」

リングに立っている上半身裸のボクサーパンツ姿の男

「俺を知ってるのか…なら不運だな」

「かかってきなさい」

「いいぜ…上等だぁ!!」

男めがけて殴りにかかる

「甘いですよ!」

バババッ

鬼豪の大振りをかわし連打をくらわす

「ぐっ、ボクシングかよ」

「ボクシング県ベスト8の実力です」

「んだよ、たかが8位かよ」

「なっ、たかがですって!?」

「世界一なら別として、たかが県8位たぁ…笑わすなやボクサー擬」

「…いいでしょう、笑いを消してあげますよ」

拳を握り締め構える男

「はあぁぁ!」

シュパパパッ

素早い連打を鬼豪に的確に当てる

「あぁ、鬼豪がやられちゃう」

「大丈夫だって優香、あの程度のパンチならやられないさ」

「で、でも相手はボクサーだよ」

「ボクシング県ベスト8なら、鬼豪は中学生喧嘩県ベスト4だから負ける要素はない」

「なによそれ…」

「今作った」

「………」

俺の言葉を聞いて唖然とする優香

「あぁ!?」

今度はタイチが声を上げる、リングを見ると倒れている鬼豪

「鬼豪……」

「痛…やるな~…兄ちゃん」

「まだ72点か、なかなか固いな」

「生憎、元気と頑丈が取り柄なもんでねぇ…反撃させてもらおうか!!」

再び殴りかかろうとする鬼豪だが

「ふっ、そんなんじゃ俺には勝てないよ!」

鬼豪は殴るのではなく男の肩を掴み

「うらぁ!」

腹部に膝を差し込む

「がはっ…」

「これなは戦いだぜ、ボクシングやってるんじゃねぇんだよ」

「くっ…不覚、だが二度はない」

立ち上がり構える

「はあぁ!」

ステップを踏みながら攻撃をしかけてくる

「うらあぁ!」

ダン

「え?」

鬼豪は走り男をタックルで地面へ倒し

「終わりだな~……」

笑顔で拳を握る鬼豪

「うっ」

「死ねやぁぁ!」

「うわあぁぁ」

「勝者鬼豪生徒」

「しゃあどんどんこいや!」

「なっ、言った通りだろ」

「う、うん」

「続きましてBクラス…」

「ちっ、ボクシングの次は空手かよ…」

「空手をなめるなよ、ボクシングとは違う!!」

道着のズボンを着たまたまた上半身裸の男

「別になめてねぇし…っつーかお前こそ空手をなめてないか?」

「なに!?」

「空手はこういう暴力に使うものじゃねぇ、それぐらいわきまえろよ」

「うるさい、不良のお前に言われたくはない、後これは神聖なるリングでの試合、使っても良いはずだ」

「そうかよ…じゃあやるか」

「やれやれ、次は空手かよ」

「噂によるとBクラスは武闘派が多いらしいからな」

「なるほど、そりゃ負けても仕方ないな」

「本当にそれよね、素人が勝てる訳ないじゃない」

「いや、そうでも無いぞ」

「え?」

パシィィン

リングから音が聞こえ見てみると空手男が倒れている

「なっ?」

「嘘…?」

「蹴りを受け止めすぐ相手の顎へ蹴りを当てる、鬼豪強いな」

「まっ、当然だろーな」

「オラオラ、はやく3人目ださないか!!」

「次は僕が相手をしてあげよう」

「あぁ?」

今までとは違いキザッぽい1人の男が現れる

「誰だお前…」

「僕は半島 健(はんどう たける)」

「んだよお坊ちゃまみてぇな顔しやがって…俺に勝てるのかよ」

「うん、勝てるよ」

「ほ~…対した発言だ、いいぜかかってこい」

「うん、いくよ~」

「!?」

気がつくと鬼豪の近くによっており

「そ~れ」

ゴオォン

鈍い音共に鬼豪は倒れる

「かっ……」

「ごめんね、君強いから能力を使っちゃた」

「の、能力…者かよ…」

「衝撃(インパクト)だよ、痛いでしょ~」

「へへ…あぁ、痛い、さすが能力だ…これなら、相手が能力者なら俺も…全力で戦えるぜ…」

「無力感しない方良いよ~、もう12点じゃん」

「うるせぇ、まずは自分の心配をしろボケェ」

「なに?逆ギレ?」

「はっはっはっ、久々にいくぜぇ」

「やばい、離れるぞ」

鬼豪の行動を察した俺は非難するべくタイチと優香を連れ離れる

「ちょっと、何よ」

「どうして逃げるんだ」

「危ないからだよ」

「うざいから…もう倒れて!!」

男は鬼豪に近づこうとした時鬼豪は片手を前に出し

「くたばれやあぁぁぁっ!!」

ボッゴオオォォン

凄まじい爆破を放つ

金網を溶かし、生徒にもダメージを与える

「ひゃっはっはっはははは、最高だせこの能力はよぉ!!実に痛快っ!!」

リングで高らかに笑っている鬼豪

「なに…あれ」

「鬼豪の能力、死の爆破(デス・エクスプロージョン)」

「デス・エクスプロージョン?」

「体から爆破を放てるんだ、近ければ近いほど威力はあがる、まっ遠くても威力はあるけどな」

「は、ははは…」

「なんという恐ろしい能力を持っているの…」

「ダイナマイト鬼豪になったら手はつけらんねぇぞ」

「オラオラ、次だせ次ぃ!!」

ドバドハとアドレナリンが放出され興奮状態の鬼豪(ダイナマイト状態)、立ち向かった4人目の男も爆破で瞬殺

「歯ごたえが無いなぁーおい!!もっと楽しませろよ!」

続く5人目は

ボッゴオオォン

「なんだ、もう終わりか?歯ごたえねぇなー!」

と、結局1人で勝ってしまい

「0対5でFクラスの勝利!!互いに礼」

と、あっけなく終わってしまった

「お前能力使い過ぎだ」

「向こうだって使ってきたんだ、遠慮はいらねぇだろーがおい!」

まだ興奮が冷めていない鬼豪はオラオラしている

「さて、20分余っているな、どーするんだ?」

「さぁ?」

「強いね、君達」

「ここで坂東がやってくる」

「あれ、お前試合に出てなかったよな」

「みんな出たいって言うからね、僕が出る出番はないんだ」

「ふ~ん、そっか~…実は俺もなんだよ、戦いたかったな~」

「あははは、そりゃ残念だ、でも君弱そうだよ」

「なに!?」

「あははは、冗談だよ、次は戦おうね」

「おう!」

そう告げ別れる

「残りの時間は体育のオリエンテーションを始めるぞ~」

ってな訳で、無事Bとのクラス戦争を終えこの後は飯を食い授業では野原先生にしごかれ、掃除をやり、SHRも終わり帰ろうとした時だ

「よー鬼豪、今日ゲームしない?」

「おー、いいなやろうぜ」

「タイチもくるか?」

「勿論だ」

「龍我、鬼豪、ちょっといい?」

ここで勇が優香に連れられやってくる

「なんだ優香と…え~っと」

「勇だよ、ここのルーム長」

タイチに教えられ

「へー、で、どうしたの?」

「ほら、言いなよ」

「チッ…お前らに悪い事をしたと思っている」

と頭をさげ、真剣に謝っている中

「…なんかされたっけ、俺?」

「さぁ?」

と、よくわからないので鬼豪に聞くとこいつも知らないようだ

「お前達の机の落書きの件だ」

「あ~…んなのあったな」

「確か鉋で削ったんだっけ?」

「お前らが裏切ったと勘違いしていた…」

「あっそ、別に気にしてねぇよ」

「まっ、出なかった俺らも悪いがな」

「でも二度と出ないけどな」

「おい、それ言うなよ」

あははははははと笑う俺ら

「お前ら、それじゃまた同じ事の繰り返しだぞ」

タイチが言うが

「こうやって宣言すればならないだろ?」

「いやだからな、これはクラスの団結力を高める為もあってな」

「…それもそうだな、だってよ鬼豪」

「お前もだろ龍我」

「んだと調和協力NGの一匹狼擬!」

「シャイで内気なテメェに言われたくねぇよ!」

「んだと!?」

「やんのか!?」

「や、やめろよ2人共」

「うっさい」

「黙れ!」

「黙るのはあんた達の方よ」

バンッと四角い何かで叩いてくる優香

「いて~…」

「これは効くな~」

「まったく、喧嘩するんじゃないよ」

「へーへー」

「お前のせいで叩かれた」

「お前のせいだろ?」

「お前だよ」

「いいやお前だ」

「だからお前だ」

「絶対数お前だ」

「お前らは子供かよ…」

言い争う俺と鬼豪を見てタイチが言う

「とりあえず、気にするな、以上!!」

「でさ、タイチ~お前行進曲やったことあるか?」

「行進曲?なにそれ?」

「やればわかる、行くぞ」

「っと、このゲーム4人用なんだよね勇も来るか?」

「あ?」

「ほら、行きなよ」

「…わかったよ、相手してやる」

「よーし、なら来い歓迎するぜ!」

よく分からないが勇とも仲良くなれたので寮へと招きゲームをする事になった

数時間後、ゲームで盛り上がった俺達はうるさいと怒られたのであった…

 

 

 

 

つづく

 


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