一般人15歳で〝ちょっと〟変わった彼のIS生活(完結) 作:A.K
ありがとう
終わる世界よ
さようなら
愚者達と共に消えなさい
その醜い魂と共に
暗黒の時代は終わる
さあ......始めよう
事件は直ぐに世界各地に伝わった。
IS関連で重要施設であるIS学園に襲撃があった。それは世界各地で大混乱を招いた。現代の最高技術の最先端を行くIS学園は、存在自体に価値がある。そこが襲撃されたと言うのはとてつもないマイナスなのだ。
特にそれを嘆いたのは日本であり、膨大な金額と資材を消費したのにIS学園の大半は破壊尽くされた。損失は計り知れない。幸い『学園側』は織斑千冬を除いて行方不明者、死者や怪我を負った者が居なかったがすぐ様IS学園は閉鎖。代表候補生や専用機持ち、それに一般生徒達はそれぞれの企業や国へ帰還した。
そして、IS学園学園長夫妻が行方不明。それに加えて織斑一夏と篠ノ之箒が姿をくらまして行方不明となる。織斑千冬は姿が見えず、長期間の捜査が続けられたが見つからずにいた。
亡国に救助された中にいた専用機持ち達は救助された数日後、所属国家から秘密回線で亡国に合流してその作戦に参加するよう指示があった。その為そのまま専用機持ち達は亡国に参加し、一般市民であったものは護衛をつけながら家族の元まで送り届けた。
これと同時に、IS委員会と女権団がIS学園を武力による不法占拠があった事も知れ渡った。学園からIS委員会と女権団の所属武装組織に所属する者達の遺体の情報が何処からか漏れたのがキッカケだった。これにより各国からバッシングが相次いたが、両者は沈黙を保っている。
それから数週間後の8月中旬、とある日の正午の事だ。突如世界各国の政府がある組織の世界同時発表を行った。
超国際連合治安維持組織『亡国企業』
この腐った時代に終止符を討つため、裏社会で第二次世界大戦後から存在し長年隠されてきた人類史上最大規模の存在を表社会に出した。その情報は驚くべき速さで知れ渡り、たちまち話題になった。さらに、これを機に作ったネットにある亡国企業のHPには様々な情報が掲載されていた。協力者・協力企業・参加国家など数多の情報がある中、IS関連での今まで起きた事件の情報やIS委員会と女権団によって秘匿されていた情報の強制解禁も行われていた。
この結果、世界の女性主義者では無い人々はIS委員会と女権団、女性主義者たちに対して怒り狂った。それは女性主義国家・非女性主義国家同様に起きて、その勢いは止まらず勢いは増すばかりだ。
これに対してマスメディアは『あれは嘘だ!ネットのニュースやあの様な間違った情報を信じてはいけない!』と言っているが、信ぴょう性が高い情報ばかりで、実際それが本当だった事も数多くあった。
これにより、今まで女性主義者達によっての冤罪で捕まった者達が急速に釈放されるという事態になり、それに対して不服だと世の中の女性主義者達は騒いでいた────────────しかし、とある人物が世界に向けて亡国企業のHPからとあるメッセージを発信したことにより全てが変わった。
『世界の皆様、こんにちわ。
わたしは篠ノ之束。ISを作った本人であり、この間違った時代を築いてしまった者の一人です。
無駄な時間は省き、本題に入ります。
私はこれより、『亡国企業』に参加しこの間違った時代を終わらせます。
恐らくこれに反対する者達は戦女神......織斑千冬に頼ろうとすると思います。しかしそれはもう無駄な事で、彼女は既に法に基づいて死刑判決を下され、処刑済みです。
裏で数多の違法行為、IS学園における生徒における体罰を含むを数多くの罪に対する制裁処置として処刑されました。
何はともあれ、もうこの世に彼女は存在しません。』
本当は澪とナターシャがIS学園襲撃(救援作戦)で、偶偶出てきたから故になった結果だった。これに対し、亡国を含み世界各国の首相達は頭を悩ませた。しかし、織斑千冬がIS学園での隠蔽工作・ISにまつわる機体情報の横領・倉持技研に対する圧力をかけて無理矢理IS『白式』を建造させた......等と違法行為が篠ノ之束によって見つけ出された。そして、なおかつIS学園における生徒における体罰なんかは刀奈から聞いていた話なんかが参考だ。それを利用してこのような結果となった。民衆はこの内容を知ることはなく一部の者達にだけ本当の内容は知られ、これから先真実が語られることはないだろう。
それに対して全てが終わった者達がいる。
IS委員会と女権団......女性主義者達から『絶対的神』のような存在からの宣言。それは彼女達が信じる女性が一番という時代を終わらせるというメッセージそのもの。そこへ初代にして最強の戦女神である織斑千冬の死亡報告は、女性主義者側に対して心理的ダメージを増加させた。
世界は変わった。
世界各地のIS委員会と女権団の施設が、暴徒化した市民らの襲撃を受けた。至る所で女性主義者狩りが行われた。
そこでIS委員会と女権団達はISと雇った傭兵達で、その市民らを全員殺害。それによって更に怒った市民達とIS委員会と女権団達による世界最大規模の紛争やデモ活動が勃発し、史上最大規模の虐殺行為も開始された。
女性主義国家は、非女性主義者たちを武力により強制的に鎮圧。捕縛し、殺すか刑務所へ送るという事態に発展。
それに対して人々はさらに反発する......そんな世界と時代そのものを巻き込んだ戦乱がついに始まった。
そして、遂にIS委員会と女権団は『女の敵は掃除しなければならない』と言う声明を発表した。それに加え、遂に量産型ISコアの開発を成功させたと発表。それと同時に世界各地のIS委員会支部から量産型ISコア仕様のラファールと打鉄が次々に出撃された。それにより街は、人は、ISにより血の海に......炎の海に包まれた。
「我々、IS委員会は女性にとって敵であろう者達を徹底的に排除する。
IS委員会がそれを許す。
敵を排除せよ!我々が正義だ!」
それでもこの時代の真実に人々は怒り、絶望する。
あまりの辛さに膝を屈する。だが立ち上がる。
この絶望を、この虚無を、この悲しみを、怒りを。
狂った時代を破壊する希望に人々は全てを託す。
この間違った時代と戦う者達に
この時代に抗う全ての人々に
破壊を持って悪を討つ者に
後に語られるとある男を
破壊の英雄に
『作戦開始まで......3......2......1』
日本IS委員会近畿地方西側本部、直上高度1万メートル上空。その高度にそれはいた。
全てを壊し続ける破壊の化身
怒りと悲しみの願望機
狂った時代を壊し
正しき時代に戻す
反女性主義者達の希望にして
女性主義者達の絶望そのもの
その役目を果たす一人の男とそのIS
『作戦開始』
真紅の流星は地上に落ちた。
ISの歪んだ誕生に世界は変わった。
だが、今また世界は変わる。
彼のISによって歪んだ人生とその運命
それは一つのきっかけを生んだ。
この狂った時代に嘆く者、怒る者......その全ての人々
篠ノ之束が知った怒りで生きる男が全てを変える。
その男の奇妙な人生が世界を巻き込み全てを変える。
決して怒る事は無駄では無い。
決して嘆く事は無駄では無い。
かの者は決してその人生に後悔はしない。
「破壊者が来たぞ!」
「撃てぇーーっ!!」
その人生を、託された願いを叶える願望器としての役目だけに変わっても────────例え全てが終わって世界に棄てられても。
自分がその役目を終える事でその生涯に終わりを告げようとも、その男は間違ったモノ全てを壊し続ける。
さあ......始めよう。
「破壊する」
次回予告
開戦から数週間
亡国企業は一つの情報を得た
それを元に澪はとある場所に
独りで向かう事となる。
「......待ってろ■■■」
次回=単独行動=