Libe   作:エアフォルク
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グランドにて

栞が外に出てみると

グランド上で男子サッカー部と
女子サッカー部が練習をしていた

昨今のなでしこブームから
女子サッカーの人数も増えていた

相変わらずかなと思っていたが
今日はパスを出すときなどは相手に
合わせていた。

アマチュアの中にプロが独りいる感じ
それぐらい周囲と綾のレベルが離れていた。


サッカーは仕事で見に行ったことがあるけれど
やはり男子と女子では違うのかなと思っていた
そんな風に栞が思っていたとき

綾の前に2人DFがいて
スピードを落とさずに
綾は足のアウトサイドでボールを軽く外側に押し出し、
同じ足のインサイドで逆側に切り返して
一人抜き
そして一回転して2人目を抜いてしまった。

栞はそれを見てすごく格好良いと感じてしまった。
少し周囲の声が大きくなった

「あんなのプロでもいねぇんじゃねぇ」
「サッカーで、女子って言うだけで日本サッカーの損失だよなぁ」
男子サッカー部員からそんな声が聞こえていた

敵のDFが動いた瞬間に
鋭いパスが炸裂したけれど
ミスパスみたいに
誰も反応が出来なかった。

男子サッカー部の補欠から
「南條はテクはあるけれど
パスは相変わらず下手だよね」

???
そんなこと言っているからあなたたち補欠なのといいたくなった
レベルが違いすぎて
好きなサッカーでも孤立している
あそこに誰か走っていれば
すごく良く
1点返せれたのに

3-0で迎えた
男子対女子

後半残すところ10分というところで変化が起きた。

30mのフリーキック
綾がブレ玉でボールが急に落ちたのを
キーパーが反応し切れずに3-1

その5分後
カウンターで10メートルのロングロブシュートで
キーパーの頭を通り越して3-2

アデェッショナルタイムで
綾がシュートしたのがクロスバーにあたり
誰もが終わったと思った瞬間
跳ね返ったボールをオーバーヘッドで
3点目のハットトリックが決まったところで
練習試合が終了

いやいや
どこのサッカー漫画の主人公ですか
あなたは

結局一人で3点取ってしまった。

「最後まで気を抜いたらダメだよ」
綾は男子にそういっていた

いつの間にかギャラリーも増えてきていた。

そして反省会があり
解散となった。

綾が校舎を出ると
後ろから呼び止められた。
「南條さん」

後ろを振り返ると栞が立っていた。
「なに?」
「すごい活躍だったね」
「ありがと」
帰宅道を帰っている最中

「私と一緒に帰って大丈夫なの?」

「ん~私は大丈夫だけど、南條さんの方がやばいかも」

「ならいい」

「二人抜いた技のことでしょ
この間言っていたの」

「あぁ見てたんだ」

「丁度ね」

「ふ~ん」
おぉ夕日に当たっているけれど
少し赤みがあるぞ
もしかして照れている。

「なんで私にかまう?」

「好きだから?」
「!!」

「そんなに照れないでよ」

「別に照れてない」

「ふ~ん」
この瞬間
綾さんって
ギャップ萌だよね

栞は周囲を神経を研ぎ澄ませて
人がいる気配が下ので

「私こっちだからじゃね」

「気をつけて」

もちろん綾も人の気配を感じていたのだが

敵意は私にあるといった感じだったので

気にしずに家路に帰った。

次の日このことで
面倒なことになるとは
わかるはずが無かった。