Libe   作:エアフォルク
<< 前の話 次の話 >>

3 / 8
翌日の出来事

コン・コン・コン・コン・・・・

リズムのいい音となんだか懐かしい匂いで栞は起きた。
うっすらと目を開けると白い壁と寝ていた布団。
体を起こすとエプロン姿の女性

「・・・・綾さん」

だから・・・本人無意識だと思いますが・・・反則だと思う
(*^^*)ポッ

「起きた。ご飯作ったよ」

「あ・ありがとう」

「一人作るのも二人作るのも余り変わらない」

「食べれる?」

「食べれます」

テーブルの上には
ご飯、味噌汁、鮭の焼き魚、沢庵
って何処の昭和の食卓なんだろう

「口に合うかわからないけれど」

「「いただきます」」

「食べないの。嫌いなものでもあった?」

「うんん、好き嫌いないよ。私は」

「そう」

食べ方がさまになっているってば

この魚美味しい

「私は学校に行くけれど、あなたはどうする?」

「まだここにいていいの?」

「乗りかかった船だから別にいい」

「それじゃ行ってらっしゃい」

「ん」

一日中家に居るのひまだなぁ
この部屋TVもラジオも雑誌もないなんてどんな環境
あるのは教科書と参考書ばかり

ちょっと失礼かなと思ったけれどたんすの中を見たら
おしゃれなのが何もない。
下着も服もそこらのお店で買ったものだと思う・・・
本当に世捨て人みたい

外に出たいけれど、ばれたら厄介だし
でも女性に助けられて助かったかな
男性だったらちょっと危なかったかも

自分の思考の迷路にはまって、
気がつくと夕方になっていた。
学校ってこんなに遅かったかな
部活かもしれないから
ご飯でも作っておこうかなぁ
まぁ
たいしたもの作れないけれど

22時になっても帰ってこない
私が居るからどこかにとまってるのかなぁ
心配していたら24時に帰ってきた。

「起きてたんだね」

「一応ご飯作っといたけど、学校ってこんなに遅かったっけ?」

「あぁ、バイト」

「こんな時間まで」

「そうだね」

「差し支えなければ何のバイトしてるの?」

「今日は、5時から8時までG・Sで」

「で・・・」

普通バイトって掛け持ちでも違う日じゃないの

「8時30分から11時30分までファミレスだよ」

「そんなにしているの?」

「あと3時から新聞配達をしてる」

「・・・・・・」
なにその過密労働
高校生の生活じゃない

綾は一呼吸を置いてから
「余り干渉しないで、この家に居たければ」
そっけなく栞にそう言った。

「ちょっと興味があったから」

「あなたは興味があるとタンスを開けたりするの?」

ばれてる何で?

不思議そうに顔をかたむけていたら

「別に難しい話じゃない。タンスの引き出しが少し開いてるから」

少し開いてただけでわかるんだ

それはそれですごい

「っていうか、綾さんずぶぬれじゃない
すぐにお風呂沸かすね。」

「途中で降られた」

「はい、これタオル
沸かすまで時間かかるし、
とりあえずこれで体拭いていて」

「あぁ、ありがとう
なんだか家の主人が反対になった気分だね」

「一日中居たからかな。
この部屋何にもないから」

「そうだね」


綾は言われたとおり体を拭いて、お風呂が沸いたらお風呂に入った。

でもだいぶ雨にぬれて冷えていたのだろう。

昨日と同じ二人でシングル布団で寝ていたら、
深夜綾の寝息が苦しいことに気づいた。

「どうしたの綾さん」

気づいていないみたいだった。
おでこに手をそえるとすごく熱かった。

綾さんすごい熱

「起・き・た・の? 今・何・時」

「朝の2時」

「2・時、ほ・ん・と・う・に」

「い・か・ない・と」

「そんな体で無理に決まっているよ」

「でも、行かないと・・・」

「そんなふらふらで無理でしょ」

「や・す・む・わけには」

「連絡するから場所教えて」

「だ・か・ら・や・すめ・ない・の」

「多分このままだったら遅刻するから私が知らせに行くから教えて」

「ま・え」

「前、そういえば前に新聞屋があったよね」

そういった瞬間綾は栞に、もたれかかった。

「いった~じゃない綾さん・・・・って」

返事がないから見ていると赤い顔して
意識がない綾が栞にもたれかかっていた。

綾はうっすらと目を開けた。
あれ、人影が見える。
栞が見える
私ってどうしたっけ

は・そうだ

綾は勢いよく布団から出た時
時計をみたら夕方の4時
栞は座りながら寝てる
でも起こすといけないから
布団を上にかけて
仕事場に向かった。

そこで奇妙なことがおきていた。
バイト先のG・S、ファミレス、新聞屋と
謝りにいって、私の友人が来て仕事をしてったこと
そして私は3日3晩寝ていた事
今日と明日は大事をとってお休みになった。


私は家に帰った時
部屋には誰もいなかった。

あれ・・・外出しているのかなっと思ったら、
丸テーブルの上に手紙が置いてあった。

「綾さんへ
治ったんだね良かった~
でも本当は帰ってからお話したかったんだけれど・・・
そうそうちょっと勝手なことやってごめんね
綾さん自分の体よりバイトの方が大事みたいだったし、
行かせれないぐらい意識がなかったから、
勝手に手伝わせてもらいました。
でもこの数日間
本当に楽しかった~
シンデレラの気分だったよ
ここ数日こんな風に感じたことなかったし
綾さんには本当に感謝してるよ
でもその時間も終わっちゃった。
何も知れせずにいなくなるのは嫌だったから
手紙を書かせていただきました。
本当にありがとう~綾さん
栞」

は~本当に勝手な子だったなぁ~
私こそありがとうだったよ
変わった子だったなぁ

それから数日後
まさかこんな所で彼女のことがわかるとは
綾は思ってもいなかった。

彼女の名前は
「霧生 栞」
現役のトップアイドルで女優らしい

新聞配達のチラシを入れていた時に判明した。
同僚のパートのおばさんが
「そういや綾ちゃんがお休みしていた時の友達
この子に似ていたね」

綾もそのチラシをよく見た
そしたらまさしく栞だった。

そういえばあの子
「私の事知らないの」
って最初の時聞いてきた覚えがある。

言うことは
仕事を捨ててあそこにいたって事
ならもう会うことなんてないわね

そんな事を思っていた時
少しなぜか悲しく思ってきたが
何でそんなこと思うのか綾には不思議だった。