IS 一夏の彼女は副担任   作:陸のトリントン

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今回は朝の特訓と言ったな。

それは前半部分だ。後半は甘々だ!

前回、甘さが足りないと感じたので、少し増やしてみました。(作者の体感です)


第4話

早朝、第一アリーナ。

 

俺はそこで、ISの基本動作と戦い方をなぜか箒と一緒に教わりに来たんだが・・・

 

 

 

(これは・・・想像以上に・・・キツイ・・・)

 

 

 

俺と箒、そして真耶はISスーツを着てるんだが、ヤバい。二人ともプロポーションが良いから出るとこは出て、引っ込んでる所は引っ込んでて、エロい。箒はともかく真耶は直視できないよ。昨夜顔をうずめたにも関わらず、俺の欲望が抑えきれないよ。なんか、メダルの音が聞こえそうで聞こえない。

 

「二人とも、来ましたね。これからISの基本動作と戦い方のレクチャーをします」

 

笑顔で特訓を始めるのはいいけど真耶、俺・・・欲を抑えるので精一杯なんだ・・・

 

「篠ノ之さん。打鉄を装着したまま歩いて、あのカラーコーンの所で曲がって戻ってきてください」

 

「分かりました」

 

箒は真剣な表情で打鉄を装着し、カラーコーンの所までふらつきながらも歩いて行った。

 

 

 

俺は真耶にある疑問をぶつけた。

 

「大丈夫なんですか?先生の補助も無く、歩かせるのは」

 

「大丈夫です。篠ノ之さんは、入学前にISの練習をしてたので問題ありません」

 

え?じゃあ昨日の無言は、ISの経験が無いとかじゃなくて、経験があると俺との訓練ができないから黙ってたのかよ・・・

 

 

 

「一夏君・・・」

 

篠ノ之を見つめながら、小声で俺の耳元で囁いてきた

 

「もしかして、私のISスーツを見て・・・ドキドキしてる?」

 

・・・なんで分かるの?

 

「もし嫌じゃなかったら・・・放課後の特訓の後、部屋で好きなだけ見ていいから」

 

「え・・・それは・・・」

 

「私のせいで今日の授業集中できなくさせちゃったから。その・・・部屋で私のISスーツ姿、好きなだけ見てもいいし、触っても・・・良いよ」

 

真耶、それは自分へのお仕置きのつもりだろうけど、自分へのご褒美だから。

 

「でも・・・危険じゃないですか?職権乱用に・・・」

 

「大丈夫。何着か予備のがあるから、問題ないよ。一夏君、昨日言ったでしょ。部屋にいるときは、いっぱい私に甘えていいって。だから、私にいっぱい甘えて欲しいの。だから・・・ダメ?」

 

上目づかいで真耶は俺を見つめてくる。

 

「じゃ、じゃあ・・・お願いします」

 

俺・・・正気を保てるのか不安だ。

 

その後、何とかカラーコーンを曲がり戻ってきた箒は、俺を見るなりドヤ顔をしてきた。箒、俺知ってるから。ISの経験があるのに黙ってたのは。

 

「次は、い・・・織斑君」

 

俺は打鉄を装着し、カラーコーンの所まで難なく歩いて行った。

 

「せ、先生!一夏は本当にIS経験は初心者なんですか!?」

 

「え、ええ。そうですけど・・・」

 

「そんな・・・歩行を難なくこなせるなんて・・・・・・ウゾダドンドコドーン!」

 

 

 

箒、最後なんて言ってるのか聞き取れない。

 

その後、飛行訓練を行ったが俺と箒は問題なく飛べたので、ISでの戦い方を教わることになった。

 

「さっきまで二人が乗ってたISは打鉄(うちがね)で、日本が開発した純国産の第2世代型ISです。近接用ブレード(あおい)とアサルトライフル焔備(ほむらび)を標準装備しておりますが、第二世代でも最大数の追加装備(パッケージ)に対応していまして、超長距離射撃装備の撃鉄(げきてつ)の命中率の,世界記録を保持しています」

 

真耶による分かりやすいIS講座を聞いた後、俺と箒による打鉄の模擬戦闘を始めるため真耶は走って、ピットの方へ向かった。

 

 

 

真耶の説明、分かりやすかったなあ。実物を見せながら丁寧に説明する姿なんて、天使みたいだったよ。

 

でも・・・

 

箒と二人きりはキツイです。

 

「一夏・・・聞きたいことがあるんだが」

 

箒。俺、お前が何を考えてるのか・・・少しだけ分かってきたよ

 

「なんだ?」

 

「その・・・山田先生とは・・・どんな関係なんだ?」

 

まあ、昨日部屋が一緒だったところを見たからな。恋人の所は伏せて話すか。

 

「千冬姉が一年間ドイツに仕事で言ってる間に、お世話になった間柄かな」

 

「そ、そうか。ならよかった・・・」

 

何が良かったんだ?

 

「なあ、箒。お前、去年の剣道の全国大会、優勝したんだって?」

 

そういえば、これだけは聞きたかったんだ。

 

「な、なぜ知っているんだ!?」

 

「いや、新聞に載ってたから」

 

「なんで、新聞なんか読むんだ・・・」

 

世の中の事を知っちゃダメなのかよ・・・

 

 

 

「織斑君に、篠ノ之さん・・・」

 

「先生?どうしたんですか?」

 

真耶が暗い顔をしている。どうしたんだろう・・・

 

「いや・・・その・・・特訓の件なんですが・・・」

 

「今日はここまでだ。織斑」

 

「ち・・・織斑先生」

 

真耶の後から、スッと白いジャージ姿の千冬姉が現れた。千冬姉ってNINJAみたいな現れ方したっけ?

 

「モンド・グロッソでの特訓は伊達ではないのだよ」

 

だから、なんで俺の考えが分かるの?後、そんな口調じゃないでしょ

 

「中止とは・・・一体」

 

箒は中止の理由を聞いてるけど・・・まあ、察しが付く

 

「それは、篠ノ之。お前が原因だ」

 

「なっ!一体どういうことですか!?」

 

「私は織斑とオルコットの決闘のために、教師が特訓相手を務めると言ったはずだ。それに、篠ノ之。お前は二人の承諾も無しに特訓に参加しているのではないか」

 

「ど、どうして・・・」

 

「周りが喋っていれば、嫌でも聞こえてしまうからな・・・」

 

千冬姉、ちょっと・・・・人相が悪くなってきてるよ。

 

「篠ノ之。お前が勝手に参加した罰として、今日の特訓は放課後を含め禁止だ。」

 

「「えええええ!」」

 

ちょっと待ってよ!時間が少しでも惜しいというのに、それは無いよ!

 

「ま、待ってください!私が勝手にやったことです。二人が罰を受ける理由はありません!」

 

「お前のワガママに付き合ってる時点で共犯だ。悪いが、織斑。今日は自主トレで我慢しろ」

 

「わ、分かりました」

 

真耶、そんな落ち込んだ顔をしないでくれ。別の意味で授業に集中できないよ。

 

「篠ノ之。お前には昼休みと放課後、私の特別授業を受けてもらうことにする」

 

「特別授業?」

 

「そうだ。それまで楽しみに待ってるんだな・・・」

 

千冬姉・・・もう、顔が善人の顔じゃない

 

「ということで、今日の特訓は放課後を含め禁止だ。解散!」

 

千冬姉の掛け声と共に今日の特訓は中止になった。箒、恨みはしないが・・・成仏しろよ

 

 

 

 

 

 

その後、真耶と会うこと無く授業は進んでいた。その日は真耶が教壇に立つ授業が一切ない。しかも、セシリアは体調不良で欠席をしているが、今頃三途の川で永遠の孤独を味わってるんだろうな・・・

 

そんなこんなで、昼休みも一人で昼食をとってたんだが、どこからか箒の断末魔が聞こえたが・・・空耳だ。疲れているんだ俺は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、放課後は走り込みなどの自主トレをしてたけど、どこからかNINJAに耐性の無い人の叫びが聞こえたが・・・気のせいだ。NINJAなんていないからな。

 

 

 

 

 

 

夕食の時間になり、俺は真耶がいるであろう寮の部屋の前にいた。いるのかな・・・いや、いるだろうさすがに。少し疲れを感じながら、俺はドアを開けた。

 

「お帰り、一夏君。今日の晩御飯はビーフシチューだから、ちょっと待っててね」

 

「あ、ああ・・・」

 

真耶は、笑顔で俺の帰りを迎えてくれてけど・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ISスーツにエプロンって反則じゃないか?

 

 

 

 

 

 

エプロンは深緑の首掛けタイプで無駄な装飾がない一般的なもので、その下にISスーツを着込んでいる。

 

遠目から見たら、裸エプロンと寸分変わらないじゃないか。

 

俺はそう思いつつ、真耶の手作りビーフシチューを堪能していた。・・・うまい。

 

 

 

 

 

「一夏君。今日の特訓中止になってごめん」

 

「真耶のせいじゃないよ。俺が箒を止めなかったからこうなっただけだから」

 

真耶が悪いところは一個もないよ。悪いと言えば、箒と俺なんだから。

 

「真耶は俺のために特訓の時間を作ってくれたんだ。むしろ感謝される方なんだ」

 

「一夏君・・・」

 

顔を赤くして照れる真耶って、かわいい。

 

「ごちそうさまでした。さて、お風呂に・・・」

 

「待って、一夏君」

 

「どうしたの真耶?」

 

「デザート・・・残してるよ?」

 

「デザート?」

 

テーブルにはビーフシチューしか置いてないけど・・・

 

「真耶、デザートって・・・」

 

「・・・私だよ」

 

・・・やっぱり。予想してたけど、いざ聞くと胸の高まりが収まらないよ。

 

「だから・・・」

 

「ちょっと待って」

 

「え?」

 

俺はエプロンごとISスーツを脱ごうとする真耶を静止した。それじゃ昨日と変わらないし、さすがに千冬姉が来たら殺される。

 

「今日は好きなだけ、見る事と触る事だけだよ真耶」

 

「でも・・・」

 

「気持ちは分かるけど、毎日ヤッてたらさすがに危ないって」

 

「・・・分かった」

 

ごめんね、真耶。ツライ思いばかりさせて。

 

「だから今日は、思いっきり私に甘えて、思いっきり私をメチャクチャにして!」

 

俺の理性が崩壊するから・・・

 

 

 

「でも、どうすれば・・・」

 

「だったら・・・」

 

俺が悩んでたら、真耶が俺の腕を掴んだ。

 

「私を・・・触って」

 

そう言い真耶は、俺の腕を自分の胸に優しく押し付けた。しかも上目づかいで俺を見つめてくる。そのダブルパンチは・・・強力すぎる!

 

「・・・分かった」

 

覚悟を決め、俺はそのまま真耶の胸を優しく

 

 

 

「優しく何をするんだ?織斑一夏?」

 

 

 

・・・離した。

 

 

 

千冬姉。その神出鬼没さは、どこの経験値泥棒をする忍者ですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前達二人の関係は知っているが、限度というものを知らないわけがないだろ」

 

「「・・・はい」」

 

俺と真耶は正座して、千冬姉の説教を聞いていた。真耶はISスーツじゃなくて、いつも通りの服に着替え直した。

 

「山田君。一夏の件については、並々ならぬ感謝はしている。だが、仮にも教師だ。一夏を甘えさせるのはいいが、自制心をもう少し持った方がいい」

 

「はい。申し訳ございません」

 

「一夏。お前はまだ若い。真耶ばかりでなく、クラスメイト達と交流を深めて見分を広げろ。今日の授業の態度は好ましくないぞ」

 

「すまねえ、千冬姉」

 

昔はこんなことを言う人ではなかったけど、俺は今の千冬姉は安心できるな。憑き物が落ちたという感じがして、弟としては嬉しい限りだよ。

 

「それが分かればいい。私は部屋に戻る。そろそろ、箒にハイクを詠ませる時間だ」

 

仮にも教師がそんな事言って大丈夫なの・・・

 

「後、夜の営みは程々にしろ。匂いが若干だが、まだ残ってるぞ」

 

千冬姉・・・分かってたのかよ。しかも、ニヤケ顔で言わないで欲しい。真耶が轟沈してるから・・・

 

千冬姉は部屋を後にし、帰って行った。

 

 

 

 

 

 

「真耶・・・大丈夫?」

 

「うぅ・・・」

 

駄目だ。轟沈してる・・・

 

「真耶。千冬姉は怒ってたけど、俺は嬉しかったんだから」

 

「え?」

 

「だって、俺のために特訓に付き合ってくれて、今日のデザートを用意してくれて、ワガママ言ってくれて、俺はものすごく嬉しいんだよ」

 

「一夏君」

 

真耶の顔に輝きが戻ってきた。やっぱり真耶は明るくなくちゃ。

 

「でも、今日はさすがに度を越した言動が目立ってたから、俺がお仕置きをします」

 

「お、お仕置き!?」

 

「うん。だから、その場を動かないで」

 

「は、はい!」

 

ちょっと、力んでるな。なら、お仕置きはこれだな・・・

 

 

 

チュッ

 

 

 

擬音に表すならこんな感じかな。

 

 

 

「え?これって・・・」

 

「真耶へのお仕置き。二度と度を越えたことをしないためのキス」

 

「・・・一夏君」

 

「何?」

 

「一回だけじゃ、また・・・しちゃうよ?」

 

「だったら、しなくなるまでお仕置きだけどいい?」

 

「・・・いいよ」

 

その後、俺は真耶と満足するまでキスをし続けて、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、篠ノ之箒の顔はムンクの叫びみたいな顔になっていた。




次回はセシリア戦になりますが、

戦闘描写を減らして、甘々を増やすか?

戦闘描写を増やして、甘々を減らすか?

皆様は、どちらが良いですか?

ご意見、ご感想、お待ちしております。

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