執筆して思ったのが・・・戦闘描写が下手だ。
俺は白騎士でゴーレム達に挑みにかかったが・・・
「こ、これは・・・」
ゴーレム達を圧倒している。
最初は白騎士の性能が高いと思っていたけど違う。
俺の戦い方を完全に理解してる。いや・・・俺の考えた通りの動きができる!
「はあっ!」
気付けば、俺はゴーレム一体の頭を切り落としていた。
「次ぃ!」
ゴーレム達はシールドビットで俺の動きを封じ込めようと動いたが
「遅い!」
白騎士の左腕から放たれた荷電粒子砲で一体落とし、残りの二機を零落白夜で切り落とした。
「すごい・・・」
俺は改めて白騎士の強さに驚愕していた。
スピードは白式の三倍以上の速さ。加速のためのエネルギー充填時間及びエネルギー消費量も白式の半分。左腕は大出力の荷電粒子砲と零落白夜のバリアシールドと、白式の弱点だった「射撃」と「防御」がカバーできる。そして、零落白夜のエネルギー消費量は白式の三分の二までに抑えられてる。
「白騎士、これがお前の答えなのか」
俺には分かる。白騎士は俺の想いに賭けて、この力を託してくれたんだ。だから俺は負けられない。真耶のためにも、家族のためにも、友達のためにも、
「うそ!?三分も経たずにゴーレム五機が全滅!?」
束はこの状況を喜びながらも混乱している。
「束さん。どうしてこんなことをしたんです!」
「いっくんが強くなるためにしたんだよ!その女がいなければ、いっくんはもっと強くなって・・・」
「俺は強くなるために愛する人を犠牲にするつもりはない!」
結局、箒達と変わらない。自分の都合で真耶を傷つけようとするなんて・・・
「いっくん、その女はいっくんを弱くさせるだけだよ。それに紅椿がいれば、いっくんのISは・・・」
「真耶は俺に人としての強さを教えてくれた大切な人だ!」
「いっくんのIS・・・」
「白騎士はそれを理解して、俺に力を託してくれたんだ!紅椿が無くても俺は強くなる!」
「いっくん・・・」
諦めてく・・・
「姉さん!一体どうし・・・一夏!無事なのか!?」
どうして、こうもタイミングの悪い時に箒が現れるんだ・・・
「箒ちゃん・・・私、いっくんの心を動かす事ができなかった」
「姉さん・・・じゃあ、この紅椿を渡したのは・・・」
「いっくんに箒ちゃんの必要性を示すために渡したけど!いっくんのISがそれを必要としない姿になったから・・・」
「何・・・だと・・・!?」
何だ・・・この三文芝居?
「一夏・・・それがお前の求めた姿なのか?」
「これは俺が求めた姿じゃない。白騎士が俺に力を託してくれた姿だ」
少なくとも、この白騎士からは想いを表現できる力を持ってると思う。
「・・・そうか。お前は、私がいらないと言うのか」
「箒、俺は・・・」
「なら、お前に私が必要だと証明させる!」
「はぁ!?」
紅椿が雨月と空裂を構え始めた。すると、紅椿が金色に輝き始めた。
「これは・・・
勝手に箒が興奮してるけど、大丈夫か?
「これなら、一夏は私を見捨てたり・・・しない!」
箒はもはや敵なしと言わんばかりに俺に目がけて突撃し始めた。
「一夏ぁぁぁ!」
本気で戦わなければやられると覚悟し、俺は箒に立ち向かったが・・・
「遅い!」
「ぐはぁ!」
零落白夜の一閃で箒は吹き飛ばされた。専用機を持ったからってすぐには強くならない。真耶との特訓で学んだことだ。専用機の性能が良くても、搭乗者が性能を引き出さなければ意味はない。それに箒の動きが止まって見えた。ここを斬ってくれと言わんばかり隙が大きかったな。
「まだだ!まだ、終わらんよ!」
箒は完全に理解してない。というより、箒の
「くそっ」
こっちも応戦したいけど、さっきの連戦で零落白夜を使ったせいでエネルギーが三分の一ぐらいしかない。
「だけど、やるしかない!俺がたたかわなきゃ、誰が真耶を守れるんだ!」
「守らなくていい!私が一夏を・・・一夏を守るからぁ!」
俺は箒の一撃をカウンターで切り返そうと構えたが・・・
倒れたゴーレムが俺の足を掴み邪魔をする。
「しまった!」
「一夏ぁぁぁ!」
ゴーレムに蹴り飛ばしたが、箒が目の前に迫ってた。
「たあぁぁぁ!」
箒の一閃が俺の体に・・・
「待ていッ!」
刻まれる前に放たれた一本の剣が紅椿を突き放した。
「これは・・・剣狼!」
箒、その剣の名前を憶えているんだ。
「な、何なの!?」
束は剣が放たれた方を見た。そこには・・・
「人は誰でも宇宙を動かせるほどの無限の力を秘めている・・・」
箒は何かトラウマを掘り返されたのか、ガクガクと震え始めてる。
「しかし、その力を破壊と殺戮に使おうとする者もいるだろう・・・」
束は何が起こってるのか絶賛混乱中。
「創造に使うか、破壊に使うかは人に委ねられた最後の選択なのだ」
真耶はヒーロー番組のヒロインみたいに姿を現した。
「あらゆる生命の源である光を絶やすまいとする心・・・」
いつも気になってたが、どこからトランペットとギターが鳴っているんだ?
「人、それを愛情という・・・!」
・・・もう、ツッコむのはやめよう。
「お前はちーちゃんじゃない、偽物だ!お前の正体は何だ!」
「クロノス族の意思を受け継ぐ者・・・織斑千冬!闇の支配からこの世を守れとの命により、ここに正義の鉄槌を下す・・・!!」
聞いてて恥ずかしくなってきた。
「お前はちーちゃんじゃない!ちーちゃんを返せ!」
「束!私は貴様の友としてお前を倒す!」
会話が成立してないよ、二人とも。
「天空宙心拳!しょぉぉぉ雷ッ!」
千冬姉が右手を天にかざした瞬間、雷が千冬姉の右手に溜まってる。千冬姉・・・人間ですか?
「とおああーーっ!」
千冬姉は呆然自失となってる箒を・・・
「サンダァー・クロォゥッ!」
・・・殴った。何度見てるはずなんだけど、最初から見てみると・・・やっぱり人ができる技じゃないよね。
「ぐおわぁぁ!」
そのまま箒は吹き飛ばされ、岩盤に叩きつけられた。
「貴様はそこでおとなしく寝ていろ」
千冬姉はそのまま、束に迫って行った。
「ちーちゃん、何があったの!?」
「私は貴様の口車に乗り、過ちを犯した。その過ちを償うために私は貴様を討つ!」
「こんなの、ちーちゃんじゃない!ちーちゃんはどこにいったの!」
「貴様の知っている織斑千冬は死んだ!」
束は今の千冬姉を受け入れられずに混乱している。
「そうか・・・ちーちゃんがこうなったのも、あの女のせいなのか。だったら・・・早くこの世界から消さないと!」
束は真耶の所へ猛ダッシュで・・・
「させるかっ!」
襲わせなかった。
「いっくん!?」
「真耶に指一本触れさせない!」
「何、言ってるの!あの女のどこがいいの!?」
「俺は・・・」
だったら思い切って言ってやる。
「真耶の全てが好きだぁぁぁ!」
束を蹴り飛ばし、千冬姉にすべてを任せた。
「千冬姉!」
「分かった・・・すべてにケリをつける!」
千冬姉は剣狼を取りだし、最後の一撃を・・・
「天空真剣極意・・・二刀一刃!」
剣狼と・・・雪片?俺が持ってるのも雪片だけど・・・。
「天よ地よ、火よ水よ!我に力を与えたまえ・・・!」
剣狼と雪片を繋ぎ合わせて振り回してるけど、これはツッコまざるえない。
「これは、戦略的撤退!」
束は地面にバウンドする瞬間に方向転換して、お手製ニンジン型ロケットに乗って脱出を試みようとするが・・・
「とおああーーっ!」
「えっ!?」
時すでに遅し。千冬姉はロケットに連続回転斬りで斬りかかり、キックで蹴り上げた。
「はああっ!運命両断剣ッ!・・・」
跳びあがりロケットを突き、地面へ蹴り飛ばし・・・
「ツインブレェェーードッ!」
縦切りでトドメをさした。
「これぞすべてを断つ一刀なり・・・成敗!」
ニンジン型ロケットは無残に爆発し・・・
「グオアァァァァッ!」
そんな断末魔を上げながら、束は空の彼方へ飛んで行った。
「千冬姉、どうやって雪片を?」
「剣狼が起こした奇跡だ」
その理由はおかしい。
「篠ノ之、何か言うべきことはあるか?」
「わ、私は一夏・・・」
「言うべきことは無いようだな」
「待ってください!私は・・・」
「言っておくが、一夏が乗っているのは白式ではない。白騎士だ」
「な・・・!?」
「それに、紅椿が無くてもあいつはいつも通りに戦える。お前もいい加減、一夏から自立しろ」
戦いの後、小屋の一室で千冬姉は箒の説教してる中、俺は真耶の看護をしている。
「真耶、大丈夫?」
「大丈夫。ちょっと足を捻っただけだから」
「そうか」
俺は少し安堵しながら、真耶の右足に湿布を付け終えた。
「ねえ、一夏君」
「どうしたんだい、真耶?」
「私の全てが好きって言ったよね?」
「ああ」
「具体的に教えてくれない?」
顔を赤らめて質問してくる真耶に俺は想いの全てを・・・
「お前達、今は授業中だという事を忘れるな」
言えなかった。
「千冬姉、頼む。真耶に・・・」
「織斑先生と山田先生だ。公私混同するのもいい加減にしろ」
「・・・ごめん」
千冬姉、束の事でかなり不機嫌だからこれ以上のワガママはよそう。
「だが、お前の戦いぶりを見る限り白騎士はお前の専用機になったようだな」
「ああ。白騎士は俺の想いを理解して、力を託してくれたんだ」
「理解か・・・私には到底出来ない事だな」
千冬姉は自嘲しながらも、俺の成長を認めているようだ。
「私は銀の福音の後始末をする。お前は山田先生の看護を続けろ」
「分かった」
そう言い、千冬姉は風の如く消えた。自重しないんだ・・・
「一夏君」
「どうしたの?」
「私の質問、まだ答えてないよ」
「ああ、そうだったな」
でも、ここで答えたら
「答えは夏休みになってから言うよ」
「えぇ!それはダメです!」
俺の答えに真耶は不満げな顔をする。
「だったら・・・」
「え!?」
俺は真耶を押し倒し、顔を近づけた。
「真耶が満足するまで、俺の唇・・・味わっていいよ」
我ながら恥ずかしいセリフだ。後世には伝えてはならないセリフだ。
「じゃあ・・・いただきます」
真耶は俺を押しのいて形勢を逆転し、俺の唇を味わい始める。
夕陽が部屋に差し込み波の打つ音が静かに鳴り響く中、俺と真耶は互いの唇を味わいつつ一時の幸せをかみしめていた。
次回、一学期終業式と言う名の第一部最終回。
ちなみに夏休みも二学期も執筆する予定です。
ご意見、ご感想、お待ちしております。