フーと散歩   作:水霧

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おまけ

フ:ダメ男。

 

ダ:なに?

 

フ:今日は何の日か知っていますか?

 

ダ:今日っていつ?

 

フ:十二月二十四日です。

 

ダ:もっもちろん知ってるよ。というか、有名すぎて知らない人はいないだろ。

 

フ:そうですよね。さすがに馬鹿にしすぎました。

 

ダ:まったく……。(何の日だったっけ……ぶっちゃけ覚えてないけど……多分あれだな、うん……)

 

フ:まぁ重要なのは今日ではなく明日なのですけどね。

 

ダ:えっ? 明日何かあるのっ? 重大な課題をクリアしたのに、まだ何かあるのかっ?

 

フ:いや、課題とかそういうことではないですけど、メインイベントみたいなものですよ。

 

ダ:あれが前座扱いなのかよっ?

 

フ:それはそうですよ。

 

ダ:じゃあ明日、何があるんだよ?

 

フ:そうですね。子供たちの枕元にプレゼントが置かれているのですよ。

 

ダ:プレゼント?

 

フ:えぇ。毎年行われるので、お財布が痛む時期ではありますけどね。

 

ダ:そんなすごいことが毎年起こるのかよっ! もはやルーティンワークだろっ! 確かに莫大なお金はかかるけどっ。

 

フ:そんなに驚くことではないでしょう? 子供たちのためにプレゼントを配っている人がいるのですよ。赤白の格好をしたおじさんです。

 

ダ:そ、そうなのか……。(おいおい、N○○Aの人たちって宇宙船の開発より接待費用にお金かけてるのかよ……。イメージ変わりまくりだし、宇宙に行った人たちのこと考えると心配でしょうがないよ……)

 

フ:その赤白のおじさんはサンタクロースというんですよ。

 

ダ:へぇ。(三択ロース? 三つのロースの中から選んでくださいみたいな感じか? ポ○モンかよっ)

 

フ:サンタクロースは一夜で世界中の子供たちにプレゼントを配らなければならないので、その速さは光速を超えると言われてるんですよ。

 

ダ:すごすぎだろ! もうその人に任せればいいだろもう!

 

フ:しかもトナカイの引くソリに乗るんです。

 

ダ:その人よりトナカイの方が優秀なんじゃないかっ? 乗り物もトナカイに任せればいいよ、本当にっ。(もう人間じゃないだろ、……! そうか! 三択ロースはアポロ8号を擬人化した人のことだったのかっ。ということは、日に日に三択ロースはグレードアップしてるってことだから、十一号の時は光を超えた超光速で……? 技術の進化ってめざましいんだな……)

 

フ:ダメ男、そういえばサンタさんに欲しいものを頼みましたか?

 

ダ:? なんだそれ?

 

フ:サンタさんを信じる人はプレゼントがもらえるのですよ。

 

ダ:それ本当かっ? (○AS○ってもしかして宗教的な事業も展開してるのか? だとしたらフーはすごく危ない状況だぞ……)

 

フ:ダメ男はサンタさんを信じていますか?

 

ダ:いやっ、オレは信じないぞっ! いくら軌道に乗ったからって、そう簡単に信じるかっ。

 

フ:確かにそうですよね。そもそも十二月二十四日と五日も宗教的な意味合いが強いですし。サンタさんはとある国で商業的な目的で流行らせたものですから仕方ありませんね。軌道に乗らせたとも言うべきでしょうか。

 

ダ:あれ商業的な理由だったのっ? 大成功の裏にはそんなヤラセがっ? すごく上から目線だしっ!

 

フ:……先ほどから思っていたのですが、何か勘違いしていませんか?

 

ダ:いやいや? だって今日ってアポロ8号が月の周回軌道に乗った日だよな?

 

フ:……。

 

ダ:え? もしかして……違うの?

 

フ:今日はクリスマスイブですよっ!

 

ダ:……あぁ。なんだクリスマスかよ。

 

フ:何十年も前のことは知っているのにクリスマスを覚えてなかったのですかっ?

 

ダ:だってクリスマスって何千年も前の出来事だろ?

 

フ:……そうでした。

 

ダ:はいどうも、ありがとうございました~。

 

フ:ありがとうございました。

 

 

「君たち、あまり面白くなかったね。それも仕方ないかぁ。素人さんだし」

「無茶ぶりもいい加減にしてくれ……。漫才やらないと入国できない国って。……恥ずかしすぎる……」

「ダメ男が気持ち悪いから、お客さんも白けたままでしたね」

「顔じゃなくて存在自体かよっ」

「……とりあえず、これが入国証だね」

「どうも」

「なんにもないけどゆっくりしてってな」

「そうするよ……」

「あぁそうそう、一つ言い忘れたことがあった」

「? 何でしょうか?」

「出国する時も漫才をしないと出れないからね」

「……」

「……」

 結局、漫才をリトライしたが、寒すぎて凍りついてしまったとかなんとか。

 

 

 




 皆さんこんにちは、水霧です。『キノの旅』の二次創作を書かせてもらいました。「空を眺めて」の章は以上で終わりです。
 この小説は主にオリジナルキャラを主体とした小説です。原作キャラやそのお話はあまり登場しません。そして、この“あとがき”は水霧が適当に痛々しく勝手に語って遊ぶ場になります。もし、こんなの誰が読むか! とか、興味なし、という風であれば、ささっとスクロールしてしまって構いません。ちょっと寂しいですけどね(笑)
 ちなみにですが、この“あとがき”は2015年2月14日に改訂しております。その理由を知りたーい、という方は「活動報告:フーと散歩、改訂・謝罪」をご覧いただきたく思います。こんなとこで活動報告の報告すんな! という声が聞こえてきそうです……。
 このような“改訂”は現段階まで進んだ第六章までとなります。その度に“改訂済みです。”という言葉が出ますが、どうかご理解の程、よろしくお願いします。
 また、原作に近づける一環ということで、「はじめ」の“まえがき”にその章の“あらすじ”を載せています。ネタバレにならない内容になっていますので、ご安心ください。
 では、次章もお楽しみくださいませ。ありがとございました!



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