やはり彼女たちの青春ラブコメはまちがっている。   作:眠り羊

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そして周りも気付きだす

 

教室に入り悟られないよう教室全体を伺う

今日は由比ヶ浜の方が俺より早かったようだ・・・川崎はまだ教室には来てないか

 

まぁあそこからなら自転車の方が早いだろう

そんな事を考えつつ席に着き寝た振りをしようとした時、川崎が教室に入ってそのまま自分の席へ向かって行った

気にせず俺も寝た振りを

「おはよヒッキー」

しようとしたら由比ヶ浜に声を掛けられた・・・いや睨むなよ

 

「うっす」

これはあれだな私はまだ激オコスティックファイナリアリティぷんぷんドリームですよって事の意思表示だなきっと・・・

言ってて意味わかんねーんだがドリームってことは結局怒ってる事が夢なの?

 

「今日は川崎さんヒッキーに挨拶しなかったね」

「ああそーだな」

もう既にしたからなんだが・・・ウチで・・・

 

じーっと由比ヶ浜が俺を見つめる

「な、なんだよ・・・」

何なの?俺の顔に何かついてるの?

やめてくれるかな、女子に見つめられるとか普段無いからドキドキしてきちゃうんですけど・・・これが不整脈・・・

 

「・・・ヒッキーまた何か隠して無い?」

 

こういう時の由比ヶ浜の勘って鋭いよな、勘ってゆーより空気を察してるのか?

どんだけ空気読めんだよこいつ・・・

 

「別にそんなことはねーよ」

 

由比ヶ浜がじーっと俺の顔を見ながら表情を読み取ろうと段々と近づく

近い近い!

その近さに耐え切れず俺がふぃっと顔を背ける

 

「あー!顔逸らした、やっぱり何か隠してるんでしょ!」

「いやそーじゃなくてだな」

「そーじゃなくて何なの!?」

「いや、顔、近いんだけど・・・」

 

「あ・・・ゴメン・・・」

由比ヶ浜が頬を染めながら身体ごと後ろに引きモジモジする

 

チッっと川崎の席の方から舌打ちが聞こえた・・・

 

八幡イヤーは地獄耳どんな言葉も逃さない

よく何あいつキモイとか目が怖いとかなんでアイツがいるの?とか聞こえてくる

・・・何故か全部悪口なんだがな・・・

 

ちょっと川崎さん女の子が舌打ちとかあんまり良くないと思うんですがねぇ、八幡的にポイント低いですよ?

 

川崎の方を見るとこちらを睨んでいた・・・だから整った顔で睨むなよ恐いんだから

川崎の視線に耐えられず更に違う方へ顔を向けると・・・三浦にも睨まれていた・・・いや、なんでだよ

ブラックさんとピンクさんに睨まれるとか俺は何処かの怪人なの?そしてお前らは何レンジャーだよ、最終的には巨大ロボで倒されちゃうの俺?

 

「ヒッキー」

 

呼ばれて視線を由比ヶ浜の方へ戻すと不安げな顔をしていた

 

「今日、教えてくれるんだよね?」

「ああ、部活の時に雪ノ下にも一緒にちゃんと説明する」

 

「うん、わかった信じてるから」

 

そこで始業のベルが鳴った

 

 

 

HRと一時限目がほどなく終り休み時間に入る

 

寝たふりをしている俺の机がいきなりガコンという音と共に少し動いた・・・誰かのいぢめか?と思い無視していると二度三度とやられた

 

顔を上げると三浦がいた・・・普通に声かけるとか出来ねーのかよ・・・

教室を見渡すと由比ヶ浜と海老名は居なかった、手洗いにでも行ったのだろう

 

「なんだ?」

 

「ちょっとヒキオ顔貸しな」

顎でついて来いと指示される

 

何このデジャヴ・・・ブラックさんといいピンクさんといい顔を借りるのが趣味なの?

 

 

三浦は人気が無い所まで来ると俺を壁際に立たせ鋭い目つきで俺の顔の横に手を突いた

これが噂の壁ドン・・・やだ惚れちゃう・・・

「あんさーヒキオ分かってると思うけどあんた結衣を泣かせたらぶん殴るかんね」

ふぇぇ~怖いよぉ・・・開口一番ピンクさんに殴打予告されてしまった・・・全然デジャヴってなかった

 

「いったいなんの」

疑問を口にしようと思った時海老名に声をかけられた・・・三浦が・・・

 

「いたいた優美子こんなとこで何やってんの」

教室にいない三浦を探しに来たのか海老名がこちらに早足で歩み寄って来る

 

「別に?何にもやってないし、ちょっとヒキオに釘打ってただけだし」

俺は釘を打たれてただけらしい、藁人形的な意味では合ってる気がする

「で、わかってんのヒキオ?」

「・・・お、おぅ」

「はぁあんた全然分かってなさそうなんだよね、まぁそん時はあーしがあんたをぶん殴るから良いけど」

全然良くねーよ・・・てか説明も何も無いのに分かるわけが無い

 

「もう優美子変な事言ってないよね?」

「あーしもそこまで野暮じゃないし、言いたいことは言ったから」

言いたいことは俺をぶん殴るって事だけだったのか・・・

 

「じゃぁあーしは戻る」

 

「うん、私もちょっとヒキタニ君と話したら行くよ」

「わーった」

三浦はチラリと海老名を見ると教室に帰って行った

 

入れ替わりに海老名が俺の前へ来る

「ごめんねヒキタニ君ちょっと今朝サキサキと二人乗りしてるのを優美子と見かけちゃってさ」

「優美子は結衣の事が心配なだけだから・・・まぁ私的にもあんまり結衣を泣かせて欲しくはないかな」

 

「ああ~そいうことか」

それで朝こっちを睨んでいたのか・・・

 

それより海老名は俺と三浦との会話聞いてたのか?会話というより一方的な宣告だったが

やっと探し当てた風だったがこいつの事だから聞いていそうだな・・・

まぁ何にしろ今の海老名の言葉で言いたい事は何となく理解出来た

 

「言いたいことは分かった・・・でもまぁ大丈夫だろ」

「え?大丈夫なの???」

「ああ、別に二人乗りを見つかったくらいで奉仕部は無くならないだろ、最悪あっても俺が何日か謹慎とか反省文くらいじゃないか?」

「いやそういうことじゃ・・・」

「だから奉仕部が無くなって由比ヶ浜が悲しむなんてことは無い安心しろ」

 

「ヒキタニ君それ本気で言ってるの?」

「ああ、奉仕部は俺の二人乗りが見つかったくらいでは無くならない」

 

「ふふふ、やっぱりヒキタニ君は面白いね~」

「いや何も面白くねーし」

何だ?何で笑われたの俺、ピエロ的な事でもやっちゃったの?

 

「修学旅行の時言ったけど私ヒキタニ君となら上手くやれそうな気がするな~」

「ヒキタニ君私なんてどうよ?」

 

「だからそーゆーのやめろって」

それに名前間違ってるから、どうぞヒキタニ君って人を探して上手くやってください、もしくは戸部を見てあげろよ・・・

 

「だよねまぁ良いや、じゃぁ結衣のことは任せたよ」

ニッコリ微笑まれた

 

「お、おぅ」

 

「あ、それと今度二人乗りする時は隼人君とでお願いね愚腐腐腐腐」

その背筋が寒くなる笑いもやめろ・・・今止めるやつもいないし・・・

 

「それは丁重にお断りする」

 

「もう、ヒキタニ君てば素直じゃないんだから!・・・でも素直じゃないヒキタニ君を隼人君が無理矢理素直に・・・アリ、アリだね!愚腐腐腐腐」

だからそれやめろって・・・




はい前回予定書いておいてのっけから予定と違うとか・・・すんませんでしたorz

予定であー書いたし無理やり放課後まででも~とは思ったんですが区切りが良さそうなのでとりあえずここまでで

次回こそ放課後が入る!予定(まて

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