問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ?    作:鴉紋to零

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微量な下ネタあり


十六夜は招待状を読むそうですよ?

さてさて、前話からは少し過去に戻る

 

甲side

 

俺達は廊下を早足で歩いていた

 

先頭を行く飛鳥はほぼ小走りに近い

 

目的地は地下にある書庫

 

ターゲットは十六夜と悠雷だ

 

階段を降りる時にはもう駆け足も同然の速度だった

 

「十六夜君!悠雷君!どこにいるの!?」

 

「……………うん?ああ、お嬢様か…………ーーー」

 

「……こっちは眠いんだ、………だからご勘弁…………」

 

二度寝の体制に移行する二人に対して飛鳥は

 

近くの本を踏み台にし、シャイニングウィザード(膝蹴り)で襲いかかる!

 

「起きなさい!」

 

飛鳥選手の必殺の膝蹴りが炸裂する!

 

…………ジンに

 

「ジンストライク!」

 

悠雷が投げたジンの前頭部に飛鳥の蹴りが刺さる

 

「グボハァ!?」

 

寝ているところを急に蹴り起こされ、即座に気絶するジン

 

…………後から悠雷は説教(物理)だな

 

当たるといいが、等と物騒なことを考えている俺の事は差し置いて、状況は動く

 

「まだよ!」

 

飛鳥選手、着地からまたしても近くの本を踏み台に、飛び上がる

 

「やあ!!」

 

十六夜に近づく飛鳥の膝は

 

「させるか!」

 

「ヘブラッ!?」

 

一人の犠牲の元に届かなかった

 

俺の内心としては

 

飛鳥、よくやった。百点満点だ

 

とまあ、こんなことになっている

 

眉間を蹴り抜かれた悠雷は人がしてはいけない音を首から出して、天井に突き刺さった

 

「ジ、ジン君がぐるぐる回って吹っ飛んで、悠雷様が天井に突き刺さりました!?大丈夫!?」

 

「……………。前頭部とはいえ投げ付けられて大丈夫な訳ないと思うな」

 

「悠雷にいたっては天井に突き刺さったしな」

 

俺と耀は無意識の内に合掌していた

 

これは、………したくもなるだろう

 

二人を戦闘不能にした本人はというと、このカオスとしか言い様のない光景を気にかけることもなく叫んでいた

 

「十六夜君、悠雷君、ジン君!緊急事態よ!二度寝してる場合じゃないわ!」

 

「そうかい。それは嬉しいが、飛んできてる奴にシャイニングウィザードは止めとけお嬢様。俺とか悠雷は兎も角、御チビの場合は命に関わ」

 

十六夜の言葉を遮り、ジンが本の山から跳ね起きる

 

「って僕を盾に使ったのは御二人じゃないですか!?」

 

どうやらジンは死んでいなかったようだ

 

悠雷は、…………しぶといから生きているだろうな

 

「大丈夫よ。だってほら、生きてるじゃない」

 

「デッドオアアライブ!?というか生きていても致命です!!飛鳥さんはもう少しオブラートにと黒ウサギからも散々」

 

「御チビも五月蝿い」

 

十六夜が本を投げる、すると、角が美しくジンの前頭部へ向き、またしても吹っ飛んだ、そして

 

「アアァァァァァァ!?!?」

 

悠雷の男性としての急所にジンの後頭部がクリティカルヒット

 

ゆらは5000のダメージをうけた!

 

ゆらはたおれた!

 

…………御愁傷様です

 

可哀想なので、天井から引っこ抜くと即座に地面に倒れ、痛みに悶えていた

 

「…………………それで?人の快眠を邪魔したんだから、相応のプレゼントがあるんだよな?」

 

不機嫌そうに尋ねる十六夜に飛鳥はまたしても気にすることもなく

 

「いいからコレを読みなさい。絶対喜ぶから」

 

「うん?」

 

十六夜は手渡された封筒を開けて、中身を読んだ

 


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