問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
甲「仕方がない。お前には文才が無いんだ。努力でカバーしろよ」
まあ、頑張るよ
俺達は、ギフトゲーム終了後に本拠地へ戻り、そこで俺とレティシアの石化の呪いを解く
「「「「「じゃあこれからよろしく、メイドさん」」」」」
「え?」
「え?」
「はい?」
「………………え?」
上から、黒ウサギ、ジン、真、レティシアだ
うん。打ち合わせ通りのリアクションだな
「え?じゃないだろ。今回のゲームで活躍したの俺達だけだろ。ジン達はくっついてきただけじゃんか」
悠雷は呆れ顔で言い
「ああ。俺はルイオスと戦ったし」
続く十六夜は至極当然のことのように言い
「なんだかんだで活躍したのは真と悠雷と十六夜と俺だが、それじゃ不公平なんでな。こういう結果になった」
俺も十六夜と同じように言った
後ろの女子二人も同意するように首を縦に振っている
「何いっちゃってんでございますかこの人達!?」
「あ、所有権は真が多いから安心しろよ」
「勝手に所有権の割合を決めないでよ!?」
こんな漫才が起きてる状態でも、一人ぐらいは冷静な人物がいるものだ
まあ、ただいま、この漫才の原因になっているレティシアなのだが
「んっ………………ふ、む。そうだな。今回の件で皆には恩義を感じている。コミュニティに帰れたことに、この上なく感動している。だが、親しき仲にも礼儀あり、コミュニティの同士にもそれを忘れてはならない。君達が家政婦をしろというのなら、喜んでやろうじゃないか」
……………………こ、これは予想外だ
「レ、レティシア様!?」
黒ウサギが驚いているなか、飛鳥は楽しそうに服の用意を始めた
「私、金髪の使用人に憧れていたのよ。私の家の使用人ったらみんな華も無い可愛げも無い人達ばかりだったんだもの。これからよろしく、レティシア」
「よろしく………………いや、主従なのだから『よろしくお願いします』のほうがいいかな?」
悩むレティシアに耀と俺がアドバイスする
「使い勝手がいいのを使えばいいよ」
「だな。慣れてないなら別に普通の口調でもいいぞ」
「そ、そうか。…………いや、そうですか?んん、そうでございますか?」
どうやらレティシアは悩み癖があるようだ
「黒ウサギの真似はやめとけ」
ヤハハと笑う十六夜、いつも通りハイテンションな悠雷
「これ以上ツッコミ役が増えると思うとつらいしな!」
なんだかんだで和ましい光景になっている俺達を見て、黒ウサギと真はため息をついた
ペルセウスとのギフトゲームから三日後の晩、俺達とノーネームの子供達は貯水池の近くへ集まっていた
何でも、歓迎会をするんだとか
「えーそれでは!新たな同士を迎えだノーネーム゙の歓迎会を始めます!」
ワッと沸き立つ子供達の歓声
回りの長机には様々な料理が並ぶ
「だけどどうして屋外の歓迎会なのかしら?」
首を傾げる飛鳥
「うん。私も思った」
それに同調する耀
「黒ウサギなりに精一杯のサプライズってところじゃねえか?」
十六夜の発言後に俺は口を挟む
「いや、後始末のことを考えると外の方が利点が多いぞ」
耀がおうむ返しで尋ねる
「利点?」
「ああ。子供達だらけってことは汚したりすることも有るだろ、床だったら掃除しないといけなくなるが、ここならほっとけば微生物に分解されるしな」
俺が解説すると、真が一言付け足す
「それに星空も綺麗だしね」
後で知った話なのだが、黒ウサギの企画のことを真は知っていて、あえてヒントになるようなことを言ったのだとか
「無理しなくて良いって言ったのに………………馬鹿な子ね」
「そうだね」
「だな」
耀と俺は苦笑いで返した