問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
唐突に前から声が聞こえた
「あっはははははは!え、何?゙ノーネーム゙って芸人コミュニティなの君ら。もしそうならまとめでペルセウズに来いってマジで。道楽には好きなだけ金をかけるのが性分だからね。生涯面倒見るよ?勿論、その体は毎日楽しませてもらうけど」
黒ウサギが嫌悪感を露骨に顔に出す
「お断りでございます。黒ウサギは礼節も知らぬ殿方に肌を見せるつもりはありません」
俺は一つ、疑問が浮かんだ
「へえ?俺はてっきり見せるために着てるのかと思ったが?」
「俺も同感だな。軽く矛盾してる」
「ち、違いますよ!これは白夜叉様が開催するゲームの審判をさせてもらうとき、この格好を常時すれば賃金を三割増しすると言われて嫌々………」
ああ。そういうとことか
俺はここで理解して終わったが、十六夜は違ったようだ
「ふぅん?嫌々そんな服着せられてたのかよ。…………………おい白夜叉」
以外と十六夜も指摘するところがあるのかと少し俺は期待した
「なんだ小僧」
互いににらみ合いが続く、そして、二人は徐に右手を挙げると
「超グッジョブ」
「うむ」
両者、グッジョブしてた
俺は思う。確実に期待するところ間違えた。というより、期待した俺が馬鹿だった
「そろそろ茶番劇は終わりにして真面目に話しましょうよ」
真の一声でやっと本題に入る俺達だった
黒ウサギが説明している間もルイオスはなめ回すように黒ウサギを見ていた
「ーーー゙ペルセウズが私達に対する無礼を振る舞ったのは以上の内容です。ご理解頂けましたか?」
黒ウサギが怒気を含めながら内容を言い切ると、白夜叉が苦笑いを浮かべる
だが、これでは多分無理だろうと俺は推測する
理由は簡単、調べられたらこちらは詰みだからだ。立場上、虚偽の報告をされかれない此方が不利である
まあ、こちらも切り札は持っているがな
「う、うむ。゙ペルセウズの所有物・ヴァンパイアが身勝手に゙ノーネーム゙の敷地に踏み込んで荒らしたこと。それらを捕獲する際における数々の暴挙と暴言。確かに受け取った。謝罪を望むのであれば後日」
「結構です。あれだけの暴挙と無礼の数々、我々の怒りはそれだけではすみません。゙ペルセウズに受けた屈辱は両コミュニティの決闘を持って決着をつけるべきかと」
黒ウサギは一拍置くと
「゙サウザンド・アイズ゙にはその仲介をお願いしたくて参りました。もじペルセウズが拒否するようであれば゙主催者権限゙の名の下に」
「いやだ」
唐突にルイオスが言う
「…………はい?」
「いやだ。決闘なんて冗談じゃない。それにあの吸血鬼が暴れまわったって証拠はあるの?」
そろそろ潮時かな
「それは…「ない」甲さん!?」
黒ウサギが驚きながら、こちらに首を向ける
「悪いな黒ウサギ。このままじゃ、こっちの負けに終わるから、切り札を切らせてもらうぞ」
「ということは、さっきの話は捏造ってことか?」
ルイオスがやれやれと呟く
「まあ、一部な。だが、暴挙と数々の無礼は本物だぜ?それはさておき、コミュニティ゙ペルセウズの現リーダー、ルイオス。あんたらコミュニティに俺達ノーネームは決闘を申し込む」
「は?さっき受けないって……」
ここで俺はギフトカードから赤と緑の人の頭位ある宝石を取り出す
「これでもか?」
まったく、そういうことか
「…………チッ!まあいい。相手になってやるよ!」
「なら、明日の十三時に開催とさせてもらっていいか?」
「ああ。お前ら程度なら、半日も有れば十分だ」
「なら、そういう取り決めでさせてもらう。それじゃあ、俺達は早々に帰宅させて貰うとしよう。白夜叉、邪魔したな」
俺と真は打合せしたようにサッと立ち上がり、スタスタと玄関へ向かう
「う、うむ」
「ちょ、ちょっと甲さん!?」
黒ウサギが驚きながら、外へ出た俺達を追いかけてきた
「なんでペルセウスへの挑戦権を持ってたんですか!というより、なんで言ってくれなかったんですか!?」
怒る黒ウサギを真が宥める
てか、真よ。何故そこまでして黒ウサギの変化に気が付かないんだ
「まあ、そう怒らないで上げてよ。甲は昔から大事な事を直前で話す性格なんだよ」
「で、ですが」
珍しく食い下がる黒ウサギ
「僕の顔に免じて、ね?」
おっと、ここで真のとどめの一撃
「………わ、分かりました!ですが、次からは言ってくださいね!」
黒ウサギ、チョロいな
「善処する」
俺は適当に返事をすると空を見上げながら本拠地へ帰った
もちろん、飛鳥も十六夜も忘れてはないぞ、マジで