問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ?    作:鴉紋to零

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クラーケンは斗兜を信仰しているようですよ?

俺はサウザンド・アイズ支部店を上空から発見すると、白夜叉の部屋の隣の庭へ降りた

 

何故玄関から行かなかったかって?多分店の前にいた店員さんが入れてくれないだろうからな

 

「甲、入るのなら玄関から入るのが礼儀というものじゃろう」

 

どうやらというかやっぱりというか白夜叉は俺が上から降りてくることに気づいていたようだ

 

「俺なりには配慮したつもりなんだが」

 

あの店員さん、俺がここに入るときだけ他とは違って結構嫌な顔をしていたんだよなという言葉は一応飲み込んでおく

 

「まあ、良いか。で、どうかしたのかの?」

 

「少し聞きたいことがあるんだ。海に関係するギフトゲームとかってないか?海の中に入って何かするのが理想的なんだが」

 

「ふむ。そうじゃの……………」

 

しばらくすると、白夜叉は名案を思い付いたといわんばかりに、手を打つ

 

「そうじゃ、これなら良いかの」

 

そう言うと、白夜叉は懐から一枚の契約書類を取り出した

 

「えぇーと、なになに『英雄への挑戦権』?」

 

「そうじゃ、のちのちおんしらにも関係してくるからの」

 

「そうなのか?」

 

「うむ!」

 

白夜叉は元気な声で返事をした

 

俺は考えることを止め、白夜叉の言葉に従うことにした

 

「ま、面白そうだしやってみるか。ありがとな白夜叉」

 

「うむ。それではの」

 

俺は庭に出ると軽く飛び上がり、ホバリングする

 

「んじゃ、またな」

 

そう言うと俺はギフトゲームを受けるため南の方へ向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南へ最高速度を出しつつ数分飛ぶと、すぐに到着することが出来た

 

「ここが、白夜叉の言っていたところか」

 

そこは海といっても普通の海とは異なり、かなり荒れている海だった

 

お、あいつらが主催者みたいだな

 

俺は、左にいたクラーケンとグライアイを見つけ、そちらへ歩みを進める

 

「あんたらが『英雄への挑戦権』の主催者でいいのか」

 

すると、クラーケンの上に乗っているグライアイが声をかけてきた

 

「挑戦者よよくぞ参った」

 

今度は下のクラーケンが言う

 

「汝試練を乗り越え我らを妥当………」

 

「ん?どうした」

 

なんだろう、何か嫌な予感がするなあ

 

「もしや、もしやあなた様は!と、斗兜様でございますか!」

 

またかよ!またなのかよ!

 

「いや、違うけど」

 

「では、そのご親族の方でございますか!?」

 

そこまで暑く言われるとむしろ怖い

 

「い、一応、息子だけど」

 

「斗兜様は!斗兜様は元気にしておいでなのですか!?」

 

だから止めようそのテンション!

 

「あー、いや、もう親父は他界したよ」

 

「そう………でございますか」

 

「親父とはどんな関係で?」

 

「私は幼き頃に斗兜様に命を救われた身にございます」

 

「そうだったのか。ま、親父のことだ向こうでも楽しくやってるさ」

 

「私もそう信じております」

 

「さて、湿っぽい話はやめだ!さあ、ゲームを始めようぜ!」

 

「では、『英雄への挑戦権』を開始させていただきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、海の中に入ったまま戦ったので、圧勝してしまったというのは言うまでもあるまい




甲「主、グライアイを忘れてないか」

な、なんのことだかサッパリダナー

甲「…………次は気を付けろよ」

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