ノッテル時は週一ペースで投稿できんじゃね!?って思って、展開に詰まると『あっ、無理』ってなって、『やべえ……展開が思いつかねえな』ってなります。
チャートもないんで行き当たりばったりなもので…………自業自得ではあります。
でももう遅いから、後悔しても仕方ないね(レ)
では、無駄に厨二ちっくなサブタイトル(意味は薄い)を読んでから本文をどうぞ。
ソラが裂けて見えた。
ただの見間違いだと思った。
しかし。
裂けて開かれたその空間を知覚した瞬間。
私は………………━━━━━。
「内側の世界を管理する事、外側の
そう口にしながら、私は酷く冷静で、それでいて恐ろしく興奮していた。
死期を悟った老人のようで、ジェットコースターに初めて乗る無邪気な子供のような………奇妙な感覚。
浮かれている、という表現がきっと正しいだろう。
『我々と接触を試みたヒトは、あらゆる内世界を探してもそう多くはありません、実際に接触に成功したヒトはさらに少ないでしょう』
「だろうな……あんな光景、マトモであった頃の私なら、壊れていて当然だ」
白い神の応えにそう返し、確信を持つ。
今までぼんやりとしか感じて来なかったが、真実、ハッキリと知覚した今はこいつらの異常性で発狂しない自分をこそ蒙昧かと思った。
非凡なだけでは決して到達できない、全ての天頂。
敵う敵わないの問題ではない。
管理する者と管理される者……我々は、人間は、世界はすでに管理される側だ。
マジックミラーの箱に入れられたハムスターが私だ、彼らはそのハムスターをさまざまな角度から観測する者だ。
存在が、次元が、何もかも違うのだ、圧倒的に低次元の我々は、圧倒的に高次元な彼らを知覚できないのは道理だ。
では、なぜ私が彼らを知覚できるのか?そもそもCの世界経由とはいえ会話もしていたはずだ。
もしや、私はすでに…………。
「人間では、ない?」
いや、人間ではあるのだろう、ケモノでも神でもなくヒトの姿なのだから……そう思いたい。
『あなたもまた、我々と同じと言うことになるでしょう』
「つまり…………アレか?私は自分のことを人間だと思い込んでいる洗脳済みのバケモノだとでも?」
『転生を果たした時点で転生者はすでに我々の眷属という括りになります、しかしあなたは今や神格を得、我々と同じ
なるほど、転生とはつまり外側の神が内側の存在を所有する世界…………いわば檻や虫カゴに入れる生き物(ペット)に近いのか。
「………嫌なものだな、あのような目を持ってしまうなど」
見えずとも良いモノが見えてしまう目、世界の価値観を塗り替える圧倒的超存在による強制的超次元風景、とでも言おうか。
見るのではなく、見せられている。
そして、見えるとはいえソレらはまるで理解の範疇に収まるものではない、なぜか?私にはただソレが見えているだけで、その正体まで推測するだけの力が足りないからだ。
まだだ、まだ、力が足りないのだ。
人の範疇を超えても、足りない。
もっと、もっと……もっと力が…………っ!
ダメだ…………力を得ては、付けすぎてはならない!
私は……私は人間だ、ヒトなんだ。
過ぎたる力で滅ぶようでは、ルルーシュとナナリーの騎士としてあってはならない。
ヒトとして在ることが、私の矜持なのだ。
「それで、いろいろ見えてしまうミラクルアイを得てしまったわけだが……このままだと怪物になるとか人間の姿じゃなくなるとか、あったりするのか?」
『あなたの意思次第でしょう、ヒト以上の力を望んだ場合は多少なり姿形に変化があるかと』
「じゃあ、あれか?足増えろー……とか考えたら……」
『ケンタウロスっぽいような、もしくはタコか、あるいはナメクジっぽくなるかと』
「フワッフワな回答だな…………」
『正直わかりません』
「あのさぁ……」
『あなたのような状況は人間的に言いまして【激レア】そのものです、未曾有の状況に対して対応ができないのは我々もヒトも変わりがないのです』
「なんだお前、お役所仕事のつもり………あぁ、そうか……お前たち管理職だったな……」
大卒の中間管理職、みたいな辛さがありそうな感じがする。
知らないんだがな、そんな辛さ。
だって18歳(1××歳)だもの。
「まとめると、変に高望みしたりしない限り、私はヒトらしい姿形でいられるんだな?」
『ばっさり言わせてもらえるなら』
「なら良い、どうせコードもいずれ捨てるんだ、固執するほど求めているモノもない」
不老不死とかチート能力とか、もう間に合ってるのでな。
いっそ、それら無しでも無双できる程度には技は磨いてあるし、実戦でのカンも得ている。
未だ高みに届かぬとはいえ、何を恐れる?
天を見上げ睨んでこその人だ。
地上を見下ろし俯瞰するは人にあらず。
今はただ、目の前の敵にだけ意識を向ける時だ。
「ではな、私はそろそろ目覚めることにする」
『はい、では……』
目の前の景色が揺らぐと、見慣れた天井が映る。
私の部屋、私のベッドから見える天井だ。
浮遊感を覚えた時、視界が暗転した。
部屋で目覚めた後、パジャマからラウンズの正装に着替えるとリビングに出た。
湯を沸かし、それで紅茶を淹れると一息に飲み干した。
頭の中がぐちゃぐちゃになった気分がする、するはずのない目眩や偏頭痛まで感じているほどに。
見えるはずがないものが見えてしまいかねないことへの不安や不快感もあり、初めこそ寝込みたいほど体調が崩れていたが、今ではそれも慣れ、この程度で済んでいる。
というより、こんなことで悩んでいる時間すらなくなりつつある……というのが本音だ。
2ヶ月ほど前にぶち上げた戦前演説によって国力の低下からくる不安すら跳ね除けるほどの士気向上を全世界に見せつけた。
私が中華連邦に放った間諜によれば、まともに機能しない政府が珍しく、かつ慌ただしく動き出し、国民に向けて未曾有の危機であると呼びかけたそうだ。
『我々はブリタニアによるこれ以上の虐殺行為を認めない、中華連邦は正義の下に立ち上がる時だ』
などと、連邦政府が喚いていると報告が上がってきた。
しかし哀しいかな、富を平等にした(笑)中華連邦は、民も兵も皆戦いから逃げ出したのだ。
疲弊したといえど中華連邦を完全に包囲したブリタニアが相手となれば、逃げ出す気持ちもわからんでもない。
それを民が理解しだすと、今度はブリタニアへの亡命者が殺到しだした。
自らの富、中華連邦の弱点、国家機密である軍事技術など、売れる物を肩に頭に載せて遥々太平洋を渡らんとしたのだとか。
金持ちも文無しも、男も女も子供も年寄りも、集まりに集まった群衆は暴徒と化し、ついに港へと進出。
しかし、人間はどこまでも汚い。
ブリタニアに亡命するために港へ向かっている群衆を、内部から売り出した者がいた。
中華連邦は情報を元に各港へと軍を集結。
群衆は港への道中、村や町を通る際に累乗するように人が増え、数百万規模になっていた。
それらが正面から相対すればどうなるか?
結果として、虐殺すら生温い大虐殺が行われた。
詳細は省くが、戦車がフルスピードで群衆に突っ込んだらどうなるか?とだけ言っておく。
死傷者は不明、政府と軍部で統制がなく、メチャクチャに暴れまわり殺し回っていたようだ。
勝手に自滅しかねない中華連邦ではあるが…………ここで大宦官が動いた。
国内の混乱に対して金をばら撒いて2週間ほどで終息させると、なんとブリタニアの皇子と中華連邦のお飾り君主である天子の政略結婚による戦争回避を提案してきたのだ。
さらに、領土の割譲まで行うと言ってきた。
そして付け加えたように、虐殺行為に関しては、『戦争強硬派と、割譲される領土に住んでいた住民が暴動を起こしたため鎮圧した』と説明がされた。
ペンドラゴンの臣民を消滅させたシュナイゼル並みにクズ過ぎて声も出なかったのを覚えている。
しかしこれで困ったのは我々ブリタニア、特に戦争賛成派だ。
戦争回避のための具体的な案、手を取り合うことによる永続調和を引き合いに出されては、首を横に振ることは厳しくなる。
世界平和を目指すブリタニアがこの提案を蹴れば、戦争をしたがっているようにしか見えず印象が悪い。
かといって承諾すれば向こう数十年は何もできない、少なくとも天子が死ぬまでは。
その数十年で中華連邦の軍備は十二分に整うだろう、そうなれば今以上に厳しい戦いを強いられることだろう。
それに、数十年後、ルルーシュが治めるブリタニアが戦争を仕掛けるほどの国力を維持できているのかが問題だ。
中華連邦が腑抜けており、ろくな戦力もなく、かつ我々ブリタニアの戦争への士気が高くなければ…………開戦もできない。
時間をかければブリタニアが勝つ、必ず勝つ、持久戦にはめっぽう強いのがブリタニアだからだ。
あのフランス畜生がブリテン島に攻め込んできた時、女王陛下が脱出するまでの時間を稼いだのだから、折り紙つきだ。
当然だが攻めもうまい、KMFによるあらゆる攻撃の戦術はどこの国にも真似はできない。
しかし、時間をかければ戦争反対派が動く。
このジレンマが悩みのタネだ。
戦争をすれば勝てる、だが敵はすでに平和を訴え調和への条件を提示してしまった。
よしんば開戦できたとて長期戦は避けられまい、そうなれば反対派がしゃしゃり出てくる。
割譲で得られる領土に関しても、旧ロシアに近い場所で、海に面しており整備された港まである。
寒すぎること以外にケチの付け所がない、拠点として優秀な立地というのもあってブリタニア軍部は意見が割れている。
どうしたものか…………。
「ん?」
そういえば、天子と言えば
やつは命すら捧げる思いで天子に仕えていた。
なのに動きがないのはおかしい、やつのスペックからすれば、朱禁城から天子1人連れて逃げるくらいわけないはず………。
もしや、すでに拘束されているのか?
味方に引き込めるなら、引き込みたかったが……。
「いや……待てよ」
…………使えるかもしれんな。
思い立つと同時に思考を重ねていく、靴を履きバイクに跨ると政庁へと走らせる。
政庁へと近づくごとに具体的なプランが固まっていく。
自分の執務室へと踏み入ったところで、すでに来ていたクレアに言い放った。
「戦争ができるぞクレアァ!!」
「……は?……え?ちょっとそれどういうこと?」
クレアの疑問の声も聞かず、机に隠した暗号装置を起動させ、脳内の考えを文章に、文章を暗号化してそれをジッと睨む。
精神感応波でヘンゼルとグレーテルと感覚を共有させ、暗号化された命令文を送る。
何か言ってきているのを感じるが、そんなことは無視だ。
今はとにかくこれをコンピュータ経由で全世界の間諜に送らせるのが優先だ。
「これで私は、我が主の望みを叶えることができるのだ!」
すべてが、うまくいっている。
そう、全能感を感じていた。
━━━━この時は。
人知を超えたパワーを手にしたツキト。
中華連邦との開戦の目処が立たぬと知り、幼女の付き人に突破口を見つける。
ツキトは言う、戦争が出来る、と。
ナナリーとルルーシュの未来のために、中華連邦は滅びるのか?
的な。