コードギアス オールハイルブリタニア!   作:倒錯した愛

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皆様あけましておめでとうございます。

新年早々なのに中盤からはっちゃけたエロ描写があります、ご注意下さい。




『叛逆』するは『皇家』の者にあり

ツキトside

 

 

バリケードで唯一の出入り口を防ぎ、陛下とユーフェミアに常に同性の数人が張り付くことで暗器による攻撃を防ぐことにした。

 

残った私は撃った男を叩き起こして情報を絞り出してやろうと思ったわけだが………。

 

「アールストレイム卿、どうだった?」

 

「当たりどころが良すぎて即死してしまっている………射撃は100点だ」

 

「情報が聞ければ120点だったな」

 

「もっと上手く外せばよかったよ」

 

ボウガン男は即死、武器はさっきのボウガンの他にはナイフのみ、距離的に暗殺用の消音拳銃では威力不足と考えたのだろう。

 

武器は最低限だが、避けられてキョドったところを見るにトーシロー…………ユーフェミアを本気で殺す気は無かったのか?いやそもそもターゲットが違う……?

 

「わからん………ヴァルトシュタイン卿は、こいつが誰を殺そうとしたかわかっているのかお分かりで?」

 

「ユーフェミア様かアーニャ・アールストレイム卿、もしくは君だろうツキト・アールストレイム卿、君はどうだね?」

 

「私はおそらくユーフェミア様だと思う、敵の狙いは日本エリアの発展の妨害工作、旗頭を潰そうとしたわけになる………結論を急ぐわけではないが、そう考えると敵は………」

 

「ユーフェミア様に反抗的な感情を抱く、皇家の者………」

 

「私がそばに居ても構わず狙ったことも含めると、第一容疑者はおそらく、ギネヴィアだ」

 

「金使いの荒いことで有名なお人か」

 

「金で雇った人間を適当に当てたのだろう、浅はかな下女めが………」

 

吐き捨て立ち上がり、死体から離れる。

 

ビスマルクも立ち上がると毛布を死体にかけた。

 

私は扉の前に積み上げられた数々の装飾品によるバリケードの近くの壁にもたれかかった。

 

ビスマルクもすぐとなりで壁にもたれかかっている。

 

「ここで待つだけでは状況は好転しない、扉の外からの反応が無いことから、外に誰もいないことにかけて数人で偵察を行うのが良いか………」

 

「危険な賭けだ、失敗すればチップを全部失うだけじゃ済まない」

 

「身ぐるみ剥がされるくらいならまだいいんだが………」

 

「食料と毛布は少ないがある、応援を待つ手もある」

 

どうしたものか、敵の動きが不鮮明な現状、情報不足は即ち死、一刻も早く外の状況を知らなければならない。

 

籠城した場合は幸いにも食い物と洗面所はある、しかし毛布は少ないため数人は凍えるような夜を過ごすことになる。

 

食料は円卓に置かれあだ手をつけられてないもの、それから各部屋にある4人分の非常食が3日分、陛下とユーフェミアで非常食2パック、残り2パックを8等分してラウンズそれぞれに1食分、それを半分でラウンズは1人当たり2食食えることになるが、量もカロリーも足らん。

 

毛布は全部で4枚、陛下とユーフェミアで2枚、1枚は肢体を隠しておくのに必要、残り1枚をラウンズ8人でか、おしくらまんじゅうじゃあないんだぞまったく。

 

そこに食料も毛布もプラスで側室3人分が入ることを考えると………食料は明日までが限界だな。

 

さらに言えば、現在進行形で部屋の人間に精神的ダメージを与え続け、時間経過で腐敗臭を放つ死体というオブジェクトが配置されている、ユーフェミアを横目で見る、目をギュッと閉じて身体を抱きしめている…………短期決戦が望ましいな。

 

「ジリ貧の状況は敵も読んでいる、閉鎖空間での長時間の拘束は陛下やユーフェミア様にとって大変な苦痛だ………短期決戦しかあるまい」

 

「一理ある、だが、自分の心配もするべきだ、少なくとも、アーニャ君とユーフェミア様は君が死んだら後を追いそうだ」

 

「………そう言われると死ねなくなるじゃ無いか、ヴァルトシュタイン卿」

 

「ふむ、申し訳ない」

 

「まあ、私とてまだこの歳で英霊達の石碑に名前を刻んでもらいたくは無いが」

 

「同感だ」

 

肩を竦めて皮肉を言い合う、ビスマルクとはなぜか気が合う、やはり忠義に生きる者同士であるからか。

 

いや、今の私は、誰よりも愛という俗っぽいものに生きている人間だ、忠義とは別だ。

 

ナナリーへの忠誠と愛は、言うなれば忠愛、とでもいうのだろうか。

 

「空調は効いているから窒息死はないのが救いか………私はユーフェミア様のメンタルヘルスケアをする」

 

「付き合いの長い君なら大丈夫だろう、私も陛下の近くにいよう、何か考え付いたら言ってくれ」

 

「わかった、陛下は任せました」

 

「ツキト・アールストレイム卿の分も、しかと任された」

 

まだ行動に移す時ではないと結論付け、ビスマルクとわかれてそれぞれの重要人物の元へと足を向ける。

 

ユーフェミアはアーニャ含む女性ラウンズと一緒にカーペットの上で座って固まっていた。

 

「あ、お兄ちゃん……」

 

「ツキト・アールストレイム卿………」

 

「すまない、ユーフェミア様と少し話しがしたい………良いか?」

 

「………良いよ」

 

「アーニャ!」

 

アーニャの独断の返事にドロテアが声を上げた。

 

「お兄ちゃんはここにいる誰よりもユーフェミア様と付き合いがある、落ち着かせるにはお兄ちゃんが適任」

 

「それは………そうね、ツキト・アールストレイム卿、頼むわ」

 

「期待に添えるようにやるよ」

 

床にうづくまるユーフェミアに近づき、ユーフェミアの目の前に座る。

 

警戒させないように眼帯を外して、柔らかい昔の子供時代の声で………。

 

「…………ユフィ」

 

「!………ツキト?ツキトですか?」

 

死体を見たくない恐怖から目を閉じたままの返事だったが、自分の身体を抱きしめる力は弱まり肩の力も抜けたように見える。

 

「うん、ツキトだよ、ユフィのお兄ちゃんだよ」

 

「ツキト……ツキト…………っ!」

 

ゆっくり目を開けたユーフェミア………ユフィは、私の顔を見て目に涙を浮かべる。

 

「ツキト……私………怖く、て……」

 

「そうだね、怖かったよね、でももう安心、だって僕がいるんだもの」

 

にこやかに笑い、ユフィの手を優しく握った。

 

「は、い………ツキトが、いれ、ば……どんな、ことだ、って……うぅぅっ」

 

そこでユフィは決壊した。

 

緊張と恐怖に押しつぶされないよう耐えていたものが崩壊、私の胸に飛び込み背中に回した両腕がギュゥギュゥと締め付けてくる。

 

「うぅっ………うううっ……うぅぅっ!」

 

「 〜〜〜…… 〜〜♪〜〜……」

 

身長差の関係で突っ伏すようになるのは必然だった、私は胸の中で声を殺して泣きじゃくるユフィの頭と背中を子守唄を歌いながら優しく撫で続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

泣き疲れて寝てしまったユフィを、床に敷いた毛布に寝かせ、私の上着を上からかけて膝枕をする。

 

目の周りは赤く腫れ、メイクも流れ落ちてしまった酷い顔をハンカチで丁寧に拭き取り、頭を撫でる。

 

撫でている途中で手を掴まれ、腹部あたりでギュッと握り込まれてしまったが、幸せそうに寝ているので良しとしよう。

 

眼帯は付け直した。

 

「「「………………」」」

 

代償として、女性ラウンズの視線が痛ましいものになったが。

 

「アーニャ、悪いがミネラルウォーターを何本か持ってきてくれないか?寝起きはきっと喉が乾くだろうから」

 

「…………わかった」

 

むすっとした顔でミネラルウォーターを取りに行くアーニャを見て、ため息をつきたくなった。

 

「ツキト・アールストレイム卿、ユーフェミア様を落ち着かせたのは評価できますが、今のやり方では相手に強く依存心を持たせることになったしまいます、控えたほうがいいですよ、妹さんのためにも………」

 

「…………もっともな言い分だ」

 

「なら………」

 

「だが私にはこれしかないのだ、相手を依存させ、思考を誘導し事前に危険から遠ざける…………そんな狡い手しかないのだ………………私1人が外道に落ちて助かる命ならば、いくらでも灰に汚れ、泥に塗れ、糞の海に落ちようとも構わない」

 

なぜなら私は…………人ではないのだから。

 

ナナリーの愛も、アーニャの愛も、ユフィの愛も、コーネリアの愛も、咲世子の愛も………私は、これが間違いであろうとも、こんなことで救えるのなら、今更自分のことなぞ構うものか。

 

「簡潔に述べるなら、失うのがどうしようもなく怖いからだ」

 

「…………そう、だったわね、あなたは」

 

「…………こんな話をしててもネガティヴになるだけだ、もうやめよう」

 

「そうね、それがいいわ………」

 

すでにネガティヴモードの女性2名を横目に、ユフィの頭を撫でる。

 

やはり姉妹だからか、ナナリーやコーネリアと同じようにサラサラして気持ちの良い髪だな。

 

「お兄ちゃん、水持ってきたよ」

 

「ありがとうアーニャ、悪いな、動けないとはいえアーニャをパシリみたいに使ってしまって」

 

「気にしないで、お兄ちゃんのためならなんだってする」

 

「そうか、ありg

 

「んぅ………」もじもじ

 

「………っ!アーニャ、空のペットボトルを大至急ここに!」

 

「え?う、うん!」

 

「ど、どうしたのよイキナリ?」

 

「私とユーフェミア様は長い付き合いだと言ったな、仕草で大体のことを察せる」

 

「なんでペットボトル?」

 

「ユーフェミア様がこんな風に身をよじらせた時は…………決まっておねしょをする」

 

「「「……………えっ!?」」」

 

「持ってきてくれたかアーニャ、ここに……確かこっちのポケットに……あった、アタッチメントを付けて………誰かユーフェミア様の性器………尿道口近くにこれを添えてくれないか?」

 

「あ、じゃ、じゃあ私が………」

 

ドロテアにアタッチメント付きペットボトルを渡す、ドロテアはユーフェミアのドレスを捲ってユーフェミアの下着を少し降ろし、アタッチメント付きペットボトルを添えた。

 

「私が良いというまでそのまま添えていてくれ、対処が少し面倒なんでな」

 

「と、というと?」

 

「最初は勢いよく出る、しばらくすると出なくなり一度止まる、そこからしばらく経ってから残りが全部出る…………という工程になっていて、正直止まってから出始めるまでの待機時間は結構長い、だから忍耐強く耐えてくれ、あと女性同士だからと言ってあまりじろじろ見ないように、緊急事態だから仕方ないが、あまり露骨だと殺すぞ」

 

「りょ、了解した」

 

「………ん」プルル

 

「…………くるぞ、しっかり持っておけ、残り2人はあっちから見えないようにカーテンになれ」

 

「あぁ……」

 

「「うん(はい)」」

 

………………………………ジョーーッ

 

「……………」

 

「「「……………」」」

 

ジョーー………ジョ………チョロロ…………

 

「…………第一工程クリア」

 

「ふぅ………」

 

「む?」

 

ふと、遠くにいる男性陣から視線を感じる、若いラウンズどもがチラチラとこちらを見ている。

 

……………あとで制裁が必要だな。

 

「………待機時間が惜しい、裏技を使う、しっかり持っておけ」

 

「了解」

 

ユフィの頭を撫でるのを一旦やめ、お腹の部分をさする。

 

「………ふへぇ〜」ふにゃ

 

………ジョロロ〜……………

 

「……………よし、零さないようにゆっくりと離せ、私のハンカチで周りを拭いて、ペットボトルは中身を手洗い場で捨て、アタッチメントは向こうのトイレの手洗い場で洗剤で良く洗ってペットボトルと一緒に乾かしてくれ」

 

「わかった」タッタッタッ

 

「アーニャ、すまないがちょっと代わってくれ」

 

「どうして?」

 

「………不届き者には鉄槌を下さねばならん」

 

「…………わかった、ユーフェミア様のことは任せて」

 

意図を察したアーニャは物凄く怖い顔でうなづいた。

 

「頼む、あと、クルシェフスキーは一緒についてきてくれ」

 

「え?私?」

 

「ああ、お願いしたいことがある、じゃあ代わろうかアーニャ、ゆっくりとだ」

 

「うん…………お兄ちゃん」

 

「うん?」

 

「徹底的にね」

 

「任せろ」

 

膝枕を交代し、クルシェフスキーを連れて男性ラウンズのもとへ。

 

「うむ、ツキト君か、それにクルシェフスキー君も、何か案でも思いついたかね?」

 

「いいえ、今回はちょっと…………制裁を加えようと」

 

「制裁?ほぅ………」

 

ビスマルクは何やら察したのかヴァインベルグとブラッドリーを睨みつけた。

 

「さて…………ヴァインベルグにブラッドリー、死ぬ準備はいいか?」

 

「ご、ごめんよツキト!男のサガで目をそらせなくてさ!」

 

「あんな近場でレズショー見たくやってりゃ見たくも何だろうが!?」

 

反省の色の無いブラッドリーは強めでいいか。

 

「ふむ、クルシェフスキー、ヴァインベルグの口を塞いでくれ」

 

「は、はい」

 

「え、ちょ!?」

 

「ヴァルトシュタイン卿………ブラッドリーの口を、悲鳴が漏れないように」

 

「お前何考えもg!?」

 

口が塞がったのを確認して腕をまくる。

 

「さて、と……今からお前たちくそったれ変態野郎どもに1発づつ拳を叩き込む、ヒョロイ腕から出る軟弱な拳だ、耐えられるよな?」

 

腕を引きしぼりまずはヴァインベルグのある一点を狙う。

 

「耐えられなかったらもう1発だ……………いちおう言っとくが、気絶してももう1発だ」

 

ヒュッ、ドゴォ!!!!!

 

「うごぉ!!!!????」

 

「悲鳴を耐えられなかったな?もう1発だ」

 

ヒュッ、ドゴォ!!!!!

 

「うg……………………」

 

「ん?おい?…………失神したのか」

 

まだ2発だったのに………まあいいか。

 

「耐え切れずに失神しからもう一回だ」

 

ヒュッ、ドゴォ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ………やっと終わった、無駄な時間とカロリーを消費してしまった」

 

屍を一瞥してそう言う。

 

結果としてヴァインベルグには合計で14発の拳を叩き込み、ブラッドリーには19回の玉潰しを行なった。

 

今もブラッドリーは小刻みに痙攣している。

 

「さて…………ヴァルトシュタイン卿」

 

「なんだね?」

 

「33発の拳、または33回の玉潰しを私にやってくれ」

 

「なにっ!?」

 

「あの場で私がいなければユーフェミア様は大変な恥辱を受けていただろう、しかし、それを避けるために行動したからといって、私に罪がないわけでは無い、私も同罪だ、よって私にも同様の制裁が必要だ」

 

「言いたいことはわかる、君のその忠義もな、だがすでにムッツリスケベの2人がこのザマだ、これ以上の戦力の一時的損失は認められない」

 

「しかし…………この際だから言うが、私も男だ、ユーフェミア様のそばに居ては何か間違いを犯してしまう、だから罰を受けた上でこちら側に合流すべきなのだ」

 

「ツキト・アールストレイム卿よぉ」

 

「っ!陛下!?」

 

「お主の行動はぁ、全てぇ、このわしが許すぅ……お主は我が娘、ユーフェミア・リ・ブリタニアの世話をせよぉ」

 

「は、はっ!」

 

「忠誠を示せェ!」

 

「イエス、ユアマジェスティ!」

 

うっそだろオイ、ユーフェミアの実父に許されてしまったよ………。

 

クルシェフスキーを連れてとぼとぼとユーフェミアの元に戻る。

 

「終わったみたいだねお兄ちゃん」

 

「まだ私の制裁が済んでないんだが………」

 

「ナシでいいんじゃない?邪な気持ちはなかった………んでしょ?」

 

「クルシェフスキー……………私も人間だ、下世話な話だが、興味がないわけではない」

 

「そう………お兄ちゃん、ここ代わって」

 

「はぁ?アーニャお前、私は今………」

 

「お兄ちゃんの方がユーフェミア様は喜ぶし安心して寝れる、私に変わってから何回も魘されてる」

 

「魘されてる?」

 

「無意識にお兄ちゃんじゃないってわかるんだと思う、たぶん信頼の差、ここで1番信頼されてるのは誰でもないお兄ちゃん」

 

「そうか…………いやしかし、例えそうでも私では心配だろう?なあ、ドロテア?クルシェフスキー?」

 

この2人なら、反対意見を出してくれるだろう。

 

「「別にいいんじゃない(かしら)?」」

 

「はい、というわけで代わって」

 

「えぇ…………本当にいいのか?私だってあっちで伸びてる性欲お化けと同じようなものだぞ?むしろよりムッツリな私のほうが危ないぞ?」

 

「本当に危ないなら、きっと今頃ユーフェミア様はお兄ちゃんの子供を身ごもって結婚してるし、そもそもラウンズなんかとっくに辞めてると思う」

 

なんだその理論は………。

 

「アールストレイム………めんどくさいからツキトって呼ぶわ、私かしてツキトってヒモの才能あると思うの」

 

「おいこらクルシェフスキー」

 

文句を言いつつもアーニャと膝枕を交代する、さっきまで訝しげな表情が緩和していき、ゆっくりとした寝息を立て始めた。

 

「一応膝枕は代わる、今のうちに仮眠をとっておけ、でもだ、仮眠はとっても誰か1人は起きていろよ?」

 

「2人とも、私たちは安心して寝よう、お兄ちゃんは絶対手を出さないから」

 

「おいお前ら、もっと危機感を………」

 

「「「おやすみ(おやすみ〜)」」」

 

女ラウンズ3人共寝やがった………こういう時の結束の強さはさすがか。

 

男性ラウンズも2人ずつ交代で仮眠を取るようだ、失神した2人を仮眠扱いとしてビスマルクと……ん?ノネット・エニアグラム?あいつ女だろうに、喋り方は男らしいが。

 

まあビスマルクと同じパワー系みたいだし、ちょうど4対4になっててバランスもいい、そこらへんも考えているのだろう。

 

…………本来は私もあっち………いや、今更か。

 

ユフィの髪をすきながら、外の状況がどんなものなのか思考を巡らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナナリーside

 

 

トントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントン

 

「ルルーシュ様、コーヒーが出来上がりました」

 

「あぁ、ありがとう咲世子」

 

「ナナリー様も、ココアが出来上がり…………」

 

トントントン………

 

「ありがとうございます咲世子さん………」

 

「いいえ………隣に失礼させていただきます」

 

お兄様と咲世子さんと私、3人でテーブルを囲って座る、ココアを飲んで一息。

 

テレビ中継で、ツキトさんがユフィ姉様とアーニャさんに押し倒されてから、そこを矢が通り抜けていって、すぐにツキトさんが起き上がって黄金銃を撃った後、それっきり映像は途絶えてしまって居ます。

 

もう10時まわってしばらく経ちます、中継が再開するんじゃないかとテレビをつけてみんなで待って居ますが、まだその様子はありません。

 

『り、臨時ニュースをお伝えします!現場を写します!』

 

ふと、そのままにしていたテレビのチャンネルが中継に切り替わり、きたっ!と思いました。

 

『ご覧ください!我らが神聖ブリタニア帝国の宮廷の周りに数えきれないKMFが集まっています!』

 

「なんだあれは?イベントじゃないぞ………」

 

ですがそれは、最悪の事態を告げる宣告でした。

 

『あ!あれは、ギネヴィア様です!ギネヴィア様が広場に現れました!』

 

『我らは現皇帝、シャルル・ジ・ブリタニアに対する反乱軍である!我らは現皇帝を排し、新たなる皇帝に、このギネヴィア・ド・ブリタニアがなる!』

 

『く、クーデターです!皆様!神聖ブリタニア帝国本国においてクーデターが………おいちょっと何をs…………』

 

「くっ、きれたか………」

 

クーデター…………ツキトさんがクーデターに巻き込まれてる………?

 

「あ……あぁ…………あああ!!!」

 

ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!

 

「ツキトさんが……………死んじゃう…………いやああああああああ!!!」

 

「ナナリー様?ナナリー様!?」

 

「ナナリー?ナナリーーーーーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツキトside

 

 

およそ300人の神聖ブリタニア帝国軍の兵士が死ぬ。

 

ラウンズを一箇所に閉じ込め、情報を与えず戦力に加えさせない。

 

歴史の修正………ブリタニアは裏切りと暗殺の歴史の延長上にある、それを阻止し続けたことへの修正力。

 

……………クーデター。

 

「ラウンズを閉じ込めて情報を得られないようにし、戦力として使わせないことで速やかに宮廷を包囲、後はテレビ中継で全世界にクーデター宣言をして現皇帝に不満を持つ同志を集め、降伏勧告を現皇帝に……………」

 

「お兄ちゃん?今のって……」

 

「おっと、すまない、起こしてしまったか」

 

独り言を言っていたらアーニャを起こしてしまった。

 

「いい、それより続き」

 

「あぁ……私が皇家の人間で、現皇帝に不満を持っていて、かつラウンズを一箇所に閉じ込めるなら、多分そうする」

 

「じゃあ、今外ではクーデターが起こっているの?」

 

「救出隊も来ない、電話は使えない、となるときっとそうなんだと思う、だが妙だ」

 

「妙?」

 

「現皇帝に不満を持っていてクーデターを決行しそうな人間は、おそらく第一皇女のギネヴィアだ、自分より皇位がが下のマリアンヌ様が優遇されている現状が気に入らんのだろう」

 

「それで?」

 

「ギネヴィアはコーネリア様のように戦いに精通してはいない、きっと優秀な将軍がうまく取り入ってけしかけたか、それとも他の皇家がけしかけたのか………」

 

「どっちにしても、今回の敵はクーデターってことで間違いない?」

 

「状況的にはそれ以外に考え付かない」

 

「ヴァルトシュタイン卿に伝えてくる?」

 

「頼む」

 

「うん」

 

アーニャは立ち上がってビスマルクのほうへトコトコと歩いて行った。

 

後は何かないか?私が敵ならどうする?

 

監視、敵は私たちの動きを把握しようとするだろう。

 

カメラは物理的に不可能、となると集音器を使っているはず。

 

部屋の中にはそれらしきものはなし、コンセントに繋ぐものはすべて引き抜いてある。

 

となると………外?

 

思い出せ、この宮廷の作りは?壁の素材は?最も薄い場所は?

 

「………入り口から見て左隣の部屋は壁が厚い休憩室、反対の右隣は………急造した空調設備室、元は小さなワインセラー…………」

 

廊下はありえない、もし廊下ならボウガン男を殺した後、何かの拍子で扉を開けられればバレてしまう。

 

場所は割れた、あとは奇襲でもなんでもかけて潰してやればいい。

 

「ツキト君、アーニャ君から聞いた、クーデターだそうだな?」

 

「状況からそうとしか思えない、今も我々をとなりの空調設備室から盗聴しているはずだ」

 

「監視のためにか………どうする気だね?」

 

「攻勢に出る、私が壁向こうの敵と盗聴機材を無力化する、残ったうちの半数はバリケードを開けて外へ出て偵察、残り半数のラウンズと側近はユーフェミア様と陛下を護衛しつつ退避、かたがついたら私は護衛に回る」

 

「壁を破る手段は?爆弾でもあるのかね?」

 

「とてもスマートとは言えないやり方だが、おそらく最も成功確率が高い方法だ」

 

つまり、力任せにぶち破る。

 

「…………わかった、だが陛下の同意がなければ始められない」

 

「わかった、私が話を………」

 

「待て、ユーフェミア様の快眠を邪魔してはならない、私が伝えに行く」

 

「すまん、助かる」

 

「年長者を頼りたまえ」

 

ビスマルクは頼もしく笑うと陛下の元へ行って私の作戦を話し始めた。

 

しばらくして、ビスマルクが戻ってきた。

 

「許可が下りた」

 

「よし、全員起こして武装させる、ヴァルトシュタイン卿、確かこの部屋にはあれがあったはずだが?」

 

「ある、コードは私が知っている、開けてこよう」

 

「頼む、アーニャ、お前はヴァルトシュタイン卿について行って武器を受領しろ」

 

「わかった」

 

「ドロテア、クルシェフスキー起きろ、戦闘準備だ」

 

「うん………」

 

「ふぁぁ………」

 

大丈夫かこいつら…………。

 

「2人とも静かにヴァルトシュタイン卿の元へ行け、武器を受領してこい」

 

「「……!」」コク

 

あとがユフィか。

 

「ユフィ、起きて」ポンポン

 

「ん……ぅん………ツキト?」

 

「これからいうことをよく聞いて、これから戦いが始まるから、クルシェフスキーやドロテアの話をよく聞いて行動して欲しいんだ、いいかな?」

 

「は、はい…………大丈夫ですよね?ツキト、怪我しないですよね?」フルフル

 

「大丈夫だよ、僕はこれまでで怪我をしたことは一回しかないんだよ?あ、あと声は小さめでね」

 

「はい、わかりました………ひとつ約束してください、無茶はしないと」

 

「うん、その約束、絶対に守るよ」

 

寝起きでも頭の回転の良いユフィは伝えるのが楽で良い。

 

「あ、この服返しますね」

 

「外は寒いだろうから、着たままでいて」

 

「え?いいんですか?これがないとツキトは………」

 

「大丈夫、むしろ暑いくらいだから」

 

嘘だ、本当は少し寒い。

 

「お兄ちゃん、これはお兄ちゃんのぶん」

 

「おお、ありがとうアーニャ」

 

ボディアーマーを着込みアサルトライフルを背負ったアーニャから、同じ型のアサルトライフルを受け取る。

 

「それとこれ、絶対着て、重くて動きづらいけど絶対着て」ズイッ

 

「わ、わかったよ」

 

念を押されれつつボディアーマーも受け取った………そんな信用無いか?

 

「こっちがユーフェミア様のボディアーマーです、着といてくださいね」

 

「あ、はい」

 

私の時よりゆるく無いか?なあおい。

 

かくして、ユフィと陛下を除く全員の武装化が完了し、ユフィとも打開策について打ち合わせを行った。

 

「よし、準備オーケーだ、始めてくれツキト君」

 

「了解………ユフィ、打ち合わせ通りに」

 

「はい」

 

今いる場所の左隣の部屋の壁近くから、右隣の部屋の壁近くまでラウンズの半数と共に移動する。

 

私以外のラウンズは、壁に耳を当てて壁向こうの敵諜報部隊の位置を探る。

 

私とユフィは、騒ぎを起こして敵の位置を暴く。

 

「それじゃあ、いこうか」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

no side

 

 

『あっ………かっ……………』

 

『どう…て?ど………ですか?どうしてなんですか!?』

 

「おい、様子が変だ」

 

「マイクの感度を上げるぞ」

 

『あぐぁ…………』

 

『答えて下さい!答えて下さいよ!私を愛してくれていたんじゃないんですか!?』

 

『ぁ………ぅ…………』

 

「ユーフェミアがアールストレイムの首を絞めているのか?」

 

「ここからじゃ聞こえにくい、近づくぞ、そっち持て」

 

「了解、ったく、最新型だか知らねえが、重くてやってらんねえぜ」ゴソゴソ

 

「文句言うな、こっちのマイクだってクソ重えんだ」ゴソゴソ

 

「ちっ…………よし、ここでいいだろ」

 

「…………おい、何も聞こえないぞ?」

 

「あ?故障か?」

 

「これだから新型ってのは………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツキトside

 

 

「……………」

 

「……………」

 

「…………(ここにいる!)」サッサッ

 

そこか!

 

「(離れろ、開ける)」スッサッ

 

「………」コク

 

壁から離れさせて武器を構えさせる、私も壁から数歩離れて助走を付け、思いっきり壁の一部を蹴り抜く。

 

バゴオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

 

壁を蹴り破ることに成功した、狭い穴を抜け隣の部屋に侵入する。

 

「ぐぁ………」

 

「あ、足がぁ………!」

 

衝撃で吹き飛んだ敵諜報部隊が瓦礫に足を挟まれ動けなくなっていた。

 

空調設備には損傷はなかったみたいだ、手加減できてて良かった。

 

「御機嫌よう、糞虫諸君」

 

「あ、アールストレイム!?何でここが………」

 

「こう見えて、害虫退治は得意なんだ………さて、貴様らを雇用主は誰だ?」

 

アサルトライフルを構え、動けぬ兵士2名に問いかける。

 

見たところは近衛兵に見えるが…………しかし何だこの品の無さは、近衛兵の制度改革が必要そうだな。

 

「ぐっ…………」

 

「聞こえてなかったか?ドブネズミどもの親玉の名を吐け」

 

「誰がてめえになんか………」

 

タン!

 

「あああああ!!お、俺の指があああ!?」

 

指を撃ち抜いて一本跳ばして恐怖を煽る、銃口をもう1人に向けて威圧する。

 

「ほれどうした?相棒が死んじまうぞ?さっさと言った方が楽になる」

 

「い、言う!言うよ!」

 

「言うんじゃねえ!」

 

「馬鹿野郎!命あってのもんだろうが!どう考えたって逃げんの無理だろ!?」

 

「そりゃ………そうだな……降参だ」

 

…………あ、呆気なさすぎる。

 

まるで、小学生サッカーチームが、大学生ラグビーチームとラグビーで勝負するようなもの、呆気ないほどすぐにかたがついた。

 

「言え」

 

「ギネヴィア様とカリーヌ様です!」

 

第一皇女と第五皇女か………どちらもヴィ家出身者が大の嫌いのクズ、予想は当たっていたようだな。

 

「兵力は?」

 

「お、およそ200ほどかと………」

 

多いな、歩兵だけではないだろうから苦戦が強いられそうだ。

 

「お兄ちゃん、大丈夫?」

 

アーニャが穴をくぐってこっちに入ってきた。

 

「アーニャか、こっちは制圧した」

 

「ケガはない?」

 

「この通り無傷だ、それより情報だ、雇用主はギネヴィアとカリーヌ、第一と第五皇女だ、総兵力はおよそ200〜250程度」

 

「わかった、ヴァルトシュタイン卿に伝えてくる」

 

「頼んだ、私は後始末をしてから合流する」

 

「早く来てね」

 

アーニャが抜け穴を通って向こう側に行ったところでアサルトライフルを敵兵士に向かい構える。

 

「な、なんだ!?殺すのか!?喋ったじゃないか!!」

 

「私がいつ、生かしてやると言った?」

 

「こ、この…………悪魔めえええええええ!!!!!」

 

「悪魔………なるほど、私にはぴったりだな」

 

タタタタタタタタタタタタタタン!!

 

文字通り蜂の巣になった肉塊を前に空のマガジンを投げ捨て新しいマガジンをリロードする。

 

「私も、1人の叛逆者なのだから」

 

しかし、やはり銃というのは味気なく人を殺してしまう兵器だな、まあ、人と人の力を平等にした素晴らしい武器、文句は言わん。

 

「しかし、こう意気込んで来たというのに肩透かしを食らった感が否めないな」

 

実質、神をも超えた種族の頂点に立つ私にすれば、あらゆる敵も無力なのだ、この世の敵は全て、私にとって肩透かしを感じさせる存在でしかない。

 

なんて傲慢になっていると足元を掬われる、気を引き締めていかねばな。

 

一応、空調設備室の出入り口の施錠を確認して………ちゃんと掛けてあるな、よし。

 

抜け穴を通り元の部屋へ、ギョッとした顔で壁の穴と私を交互に見てくる奴もいるがとりあえず無視、ビスマルクに報告だ。

 

「ヴァルトシュタイン卿、こっちは片付いた、あとは……」

 

「このバリケードの向こう側に出るだけか」

 

「もう一度蹴破ろうか?」

 

「その必要はない…………ところで大丈夫なのかね?」

 

「見た通りノーダメージだよ」

 

「いやいやいや!コンクリの壁ぶち破ってノーダメージとかおかしいだろ!?」

 

「そう言われてもな…………頑丈なだけだしな」

 

ヴァインベルグのツッコミを回避しつつ、扉のドアノブに手をかける。

 

「いくぞ」

 

扉の両方のドアノブを捻って少し開けたところで蹴り開ける、勢いよく扉が両方に開いたところで前衛組が飛び出し左右の廊下の安全確認を行う。

 

「左クリア」

 

「右クリア」

 

「敵影無し、警戒しつつ前進」

 

ビスマルクの指示で4人構成の前衛組はそれぞれツーマンセルになって格納庫のある左の廊下を進み始めた。

 

私とアーニャはツーマンセルを組み後方警戒、ビスマルクとノネットはそれぞれ陛下とユフィの護衛。

 

「お兄ちゃん、格納庫で確保するのはKMFだけ?」

 

「いや、車両も一緒に確保する、KMFは最低限の武装のみで発進させ、陛下とユーフェミア様の搭乗する車両の盾となり、宮廷の外へ脱出するまだお守りする」

 

「近接武装は下ろしたほうがいい?」

 

「人によるが、軽マシンガンとシールドがいいだろう、軽マシンガンでは威力不足だが、必要なのは牽制できるだけの弾数だからな」

 

「アドバイスありがとうお兄ちゃん」

 

「まあ、お前なら、バズーカでも上手くやれそうだがな」

 

まだできてないがアーニャの専用機は砲撃戦特化型のKMFだ、射撃、砲撃のセンスは高いはずだ。

 

「そうかな………お兄ちゃんのアドバイス通りやって見る」

 

「自分に合ったスタイルを見つければ、いくらでも強くなれる、私が保証する」

 

「本当?」

 

「あぁ、私よりもずっと強くなるさ、アーニャなら」

 

なんやかんやで敵兵との遭遇もなく格納庫に着いた。

 

側近たちが使えそうな車両を探している間、私含むラウンズはその場にある無数のサザーランドのパーツ、武装のアセンブルを行う。

 

私のサザーランドは、余っていたグロースターのランスと軽マシンガンにマガジンを複数積んである、軽マシンガンの打撃力を考えると、少し遠めの近距離向けと言えるだろう。

 

軽量化の為に切り詰めた銃身が頼りなく、弾種は高速徹甲弾は積まずに徹甲榴弾だけなので重装甲相手には貫通力不足だろう。

 

しかし軽い分だけマガジンが多く搭載できるし、腐ってもKMF用の武器、76mmの大口径徹甲榴弾は、貫通せずとも榴弾の効果によって戦闘不能にすることもできるはずだ。

 

KMF用のアサルトライフルは40mmの徹甲弾と高速徹甲弾のみか、57mmの重アサルトライフルのほうなら炸薬入りの徹甲榴弾もあるが、どちら銃身の長さで取り回しが悪い。

 

アサルトライフルのカテゴリ上のためか、高い命中精度を低下をさせたくなかったのか、銃身を切り詰めたショートバレルのアサルトライフルは無い。

 

よって、多弾数で牽制弾を送り込め、高い打撃力を持つ短銃身の76mm軽マシンガンがベストな選択と思われる。

 

あとは、腕に比較的軽い装甲板を角度を付けて貼り付けて防御力を上げ、各部モーターを弄ってレスポンスの向上、時間からしてそれくらいか。

 

「車両のエネルギー補給終わりました!行けます!」

 

「よし、ラウンズ各員はKMFへ搭乗!モニカ君、ドロテア君、ノネット君、私の4名で車両の四方を囲む!」

 

「「「了解!」」」

 

「ジノ君とルキアーノ君は後方警戒、後方から奇襲されれば我々は助からん、君たちに背中を任せる!」

 

「「了解!(りょーかい)」」

 

「ツキト君とアーニャ君は先行して前方へ、激しい抵抗が予想される、無茶を言うが、なんとか道を切り開いて欲しい!」

 

「なぁに、忠誠を示すうってつけの機会だ、行くぞアーニャ!」

 

「うん!」

 

ランドスピナーを回転させてアーニャと共に格納庫の外へ。

 

巡航速度で庭を突っ切りながら、秘密の通信回線を開く。

 

「こちら、DB13よりH1へ、現金輸送ルート上のゴミ掃除を行う」

 

『P6、DB13の仕事を手伝う』

 

『H1、了解、綺麗に掃除をしといてくれ』

 

さあ、クダラナイ戦争の始まりだ。

 




「さすが幼馴染のツキト君や!そいで、ちょいと疑問があるんやけど、いいかな?あんな、ツキト君はユーフェミア様のおねしょの前兆を知ってて、その対処も的確やったんな?正直に言って欲しいんやけど……………いったい何回、ユーフェミア様のおねしょの対処をやってきたんや?」

ツキト「君のように勘のいい人間は嫌いだよ」

or

ツキト「聞きたいかね?今回の時点で99822回だ」

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