最も、最も重要な問題とはッッ!『話の続きが思いつかないこと』と、『つまらない話を書いているんじゃないかという不安』だッッ!!
----年明けまでにあと数話書き上げなければ、『バイツァ・ダスト』によって『私』の脳内ノルマは木っ端微塵に消し飛ぶッッ!
no side
アーニャの頼みでアーニャのベッドにて添い寝することになったツキト。
アーニャはツキトと分かれてからの3ヶ月で強い孤独感を感じていた。
人は一度楽しいことになれてしまうと、それが突然なくなってしまった時に強い孤独感や疎外感を感じる。
自分は1人なのではないか?頼れる人などいないのではないか?除け者にされているのではないか?………そんな不安がアーニャの心をかき乱して行った。
その不安が感じないように、多忙な毎日でも寝る間も惜しんで鍛錬に打ち込み、暇な時間を作らないようにした。
暇な時間があると人間はどうしても何かしらに思考を割いてしまう、アーニャはツキトに会えない寂しさを、暇な時間を削って考えないようにしたのだ。
朝早く起き、仕事をし、鍛錬に打ち込み、シャワーを浴びてベッドに倒れこむようにして眠る。
消防士か何かのような狂った生活習慣を続け、孤独感と疎外感を感じる時間を減らしていった。
だからメールもしなかった、ケータイを開いてツキトのメールアドレスが視界に入るたびに、強烈な孤独感に襲われたからだ。
そして遂に再開、車の中で(額に)キスをされ、約束を守ってくれたことへの信頼と、頭を撫でていてくれる安心感が、長らく封印されていた睡眠欲を呼び起こした。
快適な睡眠から目を覚まし、明らかに快調な自分の体に驚きつつ、いい匂いを感じ、空腹に逆らうことなくリビングに向かうとツキトが自分のために料理を作ってくれていたというサプライズ。
だがリビングにいるということは同時に、リビングの壁一面に異常な量の盗撮写真を貼り付けているのを知られてしまったということ。
アーニャは焦った、これでは嫌われてしまうと、何か、何か言わなければと、口を動かした。
ツキトはそれを制して気にしてないと言った、そして、ツーショットの写真を撮ってそれを飾ろうとまで言ってくれた。
アーニャは自分の想いが伝わり、受け入れてくれたのではないかと内心喜んだ。
そして今、その真意を聞くため、こうして添い寝を望んだアーニャであった、あった、のであるが………。
「スゥー…………スゥー…………」
「おやすみ、アーニャ」
絶対的な安心感からくる眠気で微睡みの中へ、ツキトはアーニャの決心を知ってか知らずか、自分も寝る時まで安心させるために頭を撫でていた。
翌日、午前5時前に早起きしたツキトは、鍛錬をしようか刹那ほどの時間悩んでからアーニャのために朝食を作り始めた。
午前7時、普段のアーニャならもっと早く起きて着替えたりしている時間だが、アーニャはベッドに残った微かなツキトの温もりを感じながらまだ眠っていた。
よっぽど幸せな夢を見ているのだろう、ほおは緩んで嬉しそうな笑みを浮かべている。
そのころツキトはキッチンにて最終段階、盛り付けを終え、テーブルに並べた後はアーニャを起こそうとベッドルームへ向かう。
そんな幸せな兄妹の朝の一風景。
突然だが、ここで日本エリアのナナリーを見てみよう。
ナナリーはあの時ほどではないにしろ、ツキト不在によって精神が不安定になっていた。
しかし前回のこともあって、耐性がついていたナナリーは我慢強さにおいてアーニャの一歩上をいっていると見ていいだろう。
まあ、どちらも軽く触れれば崩れる程度の我慢強さなので、どんぐりの背比べ程度の差でしかないが。
しかし、『恋する乙女は強い』と言われるように、ナナリーはツキト不在の正月を乗り切ってみせようと燃えていた。
そしてツキトが帰ってきたら思いっきり甘えよう、と。
当の本人であるツキトは、実の妹相手に過剰な愛を注いでいることを知ったら、どうにかなってしまうかもしれないが。
「ナナリー、おはよー」
「おはようございますマリーさん………」
ガヤガヤと賑やかな校舎の中でもナナリーとマリーの声はよく響いた。
「しかし凄い賑わいね、さすがは新聞部」
マリーは校内の掲示板を指差していった、掲示板の周りには大勢の生徒が殺到しており、学校新聞は見ることができない。
だが内容は察するのは容易かった。
「ツキトさんの一挙一動がとりだたされるのは、あまり気分のいいものじゃないですね………」
新聞の内容は数日前に行われたツキトとマックスウェルの早撃ち勝負についてだった。
「なーに言ってるの、アールストレイムさんの人望が形になってるんだから、喜んであげなきゃ」
「それはそうですけど………ツキトさんをいつでも見つめてもいいのは私だけなのに……」
独占欲がより強化されたナナリーの言動は、ヤンデレのそれに近づきつつあるものであるが、見た目はやはりかわいいのだ。
「そうは問屋が卸さないわ、私だってアールストレイムさんと付き合って、あんなことやこんなことをしたいのに」
「マリーさんでもそれはダメです認めません」
「アールストレイムさんを誘惑すれば或いは………」
「そんなことしたら許しません!そもそも私とツキトさんは婚約だって………」
「ジョーダンよジョーダン…………調子はちょっとは戻った?」
マリーはおちゃらけたように言った、面倒見の良い彼女は恋敵でもあり親友でもあるナナリーをどうしても放って置けないイイ女なのだ。
「はぁ…………もっと方法を考えてください………っていうか吹っ切れてないですよね?ずっと思ってましたけどツキトさんにまだ執心してますよね?」
「だってナナリーったら、アールストレイムさんの話以外はほっとんど聞いてないじゃないの、さっきだってケーキの話をしてたのに上の空って感じだし…………あとあんないい人諦めろとか無理」
「ツキトさんとケーキを比べるなんて烏滸がましいですよ、マリーさん………最後のは同意しますけど」
「なんで私が怒られてんのよ………それで?アールストレイムさんはなんでいきなり本国に行っちゃったの?」
「本国でラウンズの皆さんと皇帝陛下の参加されるお食事会に呼ばれたのだそうです」
「へー、まあラウンズって騎士でありアイドルみたいなものだし、皇帝陛下も親密感出したかったのかな?」
マリーの言ったことは正解だ、皇帝とその直属の騎士たるナイトオブラウンズの親密感を演出し、国民に安堵と強固な連携を生むためでもある。
「さあ………でも、皇帝陛下直属の騎士ではないツキトさんが呼ばれたのがわからないんです」
「うーん、案外簡単かもよ?例えばほら、妹さんのアーニャ・アールストレイム卿に呼ばれたからとか?」
直属の騎士ではないツキトを何かしら理由づけしてまで呼ぶ理由、それはひとえに、シャルルの親バカであることとマリアンヌへの愛ゆえにであった。
ツキトの本国への一時帰還以降、マリアンヌからツキトを呼んでほしいとのお願いをされたシャルルは、ラウンズの晩餐会に招くことで落ち着いた。
しかしこの父母、親バカが過ぎる。
今日も日本エリアは平和で在る。
ツキトは夢を見ていた。
花の平原が続く場所、ツキトの立っている場所はポツンと建てられた噴水の近くのベンチ、立って歩いて行くと、自分が浮遊する大陸の上にいることがわかった。
おかしな光景なのにどこか妙に現実感ある夢に、ツキトが慌てずに冷静なのは、この夢と同じような雰囲気の場所に連れていかれたことがあるからだ。
『…………この世には【歴史の修正力】というものが存在し、タイムスリップして歴史をねじ曲げようとも、例えば、織田信長を本能寺から救い天下統一させたり、100年戦争にてブリタニアを勝利させたりなど』
『本来ならあり得ない番狂わせを起こすことによって、神か、もしくは世界の因果か、歴史が本来の在るべき形に戻ろうとする…………』
『すでにあなたによってめちゃくちゃに引っ掻き回されたこの世界は、引っ張られ続けたゴムが切れるように修正力が働くでしょう』
『【時期】が来ましたのです、全ては在るべき形に修正されようとしています………………あなたはどうされますか?ツキト・アールストレイム』
目の前に現れた白く光り輝く、ツキトと同じくらいの身長の女性、その顔つきや容姿は、ナナリーのそれに酷似しているように見える。
「………その質問に答える前に、随分と場が華やかになったものだな」
『多くのヒトという種がリラックスできる要素を取り入れてみました』
「その見た目は?」
『あなたの思う肩肘張らず素で話せる人物のイメージを自らに転写しています』
「…………まぁ、確かにその姿なら、素で話せる………というより、隠し事はできないだろうな」
ツキトはそう言って噴水の近くのベンチに腰を下ろす。
「さて、さっきの質問はどういう意味だ?」
『言葉通り、世界、または私以外の神が、あなたのいる世界を在るべき形に戻そうとしているのです、それに対し、あなたはどうされるのか聞きたいのです』
「在るべき形、というと、ルルーシュがギアス保持者になり、ナナリーは盲目で歩けなくなり、アーニャの中にマリアンヌの人格が移るとかなのか?」
『はい、それに対し、あなたの行動を聞きたいのです』
「出来る限り防ぎたいに決まっている、私の知る親しい者達が不幸な目にあうなど許せん、『私が法だ』」
『わかりました、神界の話し合いにあなたの希望を伝えておきましょう』
「お前達神がどうこうできるのか?」
『あなたの世界を管理しているのは私です、世界への影響力を考えて話し合い、了承されれば修正力の効力を減少、又は無効化することもできます』
「それならどうにかして欲しいものだな、私も才能はあれど出来ることは少ない、不老不死なだけのただの人間だ、今回は神頼みさせてもらおう」
『あなたの願いは聞きました………時間です、ひとまずお別れです』
少女は立ち去っていく、ツキトはただそれを眺めているだけだった。
少女の姿が見えなくなると、ツキトは現実に引き戻された。
ツキトside
「………………ん」
「おおおおおおおお兄ちゃん!?……お、おはよう」
「ふぁぁ………おはようアーニャ」
なぜあの夢を………そうか、アーニャを起こそうとして寝てしまったのか。
アーニャが何でか動揺しているようなそぶりを見せているが、まあ、目が覚めて私がいたら驚くか。
「すまない、二度寝してしまったようだ………朝食は用意できてる、一緒に食べよう」
「うん!」
壁一面に貼られた被写体が私の盗撮写真を気にしないように歩いて椅子に座る、アーニャと対面する形になるな。
「食べようか」
「うん」
そう言って食べ始める、ブリタニアには食事前の挨拶は無い、やっても良いが、アーニャに気を使わせるのはアーニャの精神に良く無い。
諸々あって熟睡もできなかったようだし、ここは晩餐会当日までの2日間ほどを、アーニャの好きなことをさせてやる方がいいだろう。
「ん、美味しいよお兄ちゃん」
「ありがとう……」
さてと、今日は何をしようか、朝食を食ったらだいたい9時くらい、皿洗いして9時20分前後、外出の準備をしたらギリギリ10時になるかどうかの時間。
冬だからテーマパークは閉まっている、となると水族館やウィンドウショッピングあたりが無難なところ。
食べ終わって片付けをするとだいたい時間通りになった。
「アーニャ、何かしたいことはあるか?」
「えっ?」
「アーニャに寂しい思いをさせ、昨日までろくに眠れなかったそうだし、せっかく久しぶりに会えたんだ、アーニャのしたいことをしよう」
「いいの?晩餐会当日までは休暇だけど、お兄ちゃんも忙しい中来てくれたんだし………」
「アーニャに会う日を楽しみにしていたら、あっという間だったよ、忙しかったけど、アーニャに会えると思えば気にならなかった」
「あ、あうぅぅ………////」
……………ハッ!?
私は、また……女性を、しかも妹を、口説きような真似を…………。
………ナンパ師の才能だけは消してくれるよう頼むべきだったか。
「まあ、アーニャが部屋でゴロゴロしていたいなら、私もそうする、一人でいたいなら私は外に………」
「で、出かける!」
「どこにだ?」
「近くの…………えっと、ショッピングモール、車で1時間くらいのとこ」
「よし、それじゃあ、準備をして………10時過ぎに出ようか」
「うん!」
時間を決め、それぞれ外出の服装に着替え…………あっ。
「アーニャ」
「どうしたの?」
どうする?いや迷ってられん。
「アーニャに、私の服を選んでほしい」
衣装ケースを持ってそう告げる。
仕方ないんだ…………私服のセンスが壊滅的な私には、ファッション戦争を生き残るためには、これしかないんだ!
「ダメか?」
「任せてお兄ちゃん!」
うむ、やはりアーニャはいい妹だ。
それから30分、アーニャは必死に私の服を選んでくれた。
ショッピングモールに行ったら何か奢ろうと決めた。
最近、久しぶりにエアソフトガンを購入しました。
マルシンさんのHWDXモデルのSAAです。
次はポリスリボルバー3インチか、スーパーブラックホーク10インチが欲しいところ。
どちらも冬場はキツイガスガンですが、鑑賞用と割り切ると外撃ちでも楽しいものです。
エアソフトガン初心者の方には東京マルイの電動ガンシリーズをオススメします。
初心者がマルシンとかマルゼンのエアソフトガンに手を出してはいけない(忠告)