ハイスクールD×D§転生魔法使いの非日常§(仮) 作:ヘタレ権三郎
ただいまスランプ、って言うかなんて言うか、全然かけない状態で・・・
楽しみにしていた方お待たせして申し訳ありません。
今回は前回の戦闘の続きではなく影幸君の様子となります。
誤字訂正しました
校庭
そこでは影幸とレイヴェル、イザベラのにらみ合いが続いている。
「流石に、終わりまで無言でにらみ合いって流石にどうよ?
ぶっちゃけ俺はキツイんだけど・・・なんかさぁ、質問とかあったら答えるよ。
マジで。無言はきついよ」
影幸は無言の状態が続くのが苦しいようで、レイヴェルとイザベラに話しかけていた。
「でわ、私からよろしいでしょうか?」
「!レイヴェル様!!」
「応、いいよ いいよ。何でも聞いて。答えられるものなら何でも答えるよ」
「リアス様とその眷属の方々に対しあなたが修行を付けたそうで」
「まね。元はよかったから後は少し後押ししただけ。基本的にはあいつら自身で力をつけていったから、俺はそんなたいそうなことはしてないよ」
「いえ、私が聞きたいのはそう言うことではなく、『何故あなたがリアス様達に修行を付けたのか』ですわ」
「・・・」
「・・・別に、ただの暇つぶしだよ。オジサンはね長~~~く、生きてるとね、暇になっちゃうんだよ」
「・・・おじさん?」
「暇って言うのは恐ろしいものでね。それこそあらゆるものを殺してしまうようなものだ。そのために、生きる者はその命が閉じるまで暇つぶしを重ねてくんだよ。生きるためにね。
それが、俺があいつらに修行を付けた理由」
「・・・成程。そう言うことでしたか。おかげでまたいくつか聞きたいことができましたわ」
「ほう、いってごらんよ」
「ええ。あなた、もしかしてヴィルヘルム・バルシュミーデではありませんか?」
「!?」
「・・・・・・・・・・」
その瞬間沈黙がその場を支配した。
「お前、その名前どこで聞いた」
「あなたの戦い方を見てもしやと思いまして。昔、父と母に語っていただいた昔話の魔法使いと同じような戦い方でしたので」
その沈黙の中でイザベラは冷や汗を浮かべ、その目を影幸に向け続けていた。
(ヴィルヘルム・バルシュミーデだと。その名はかつて魔法使い等の間で忌み嫌われたものの名。あまりにも異端で、魔法使いの中でも特異な存在として語られていた者。それがこの男だというのか?)
ヴィルヘルム・バルシュミーデ
その名はかつてドイツを中心に広がった忌み名である。
破滅の使徒 終滅の化身 不死の魔人などの多くの二つ名を以って語られていた存在。
その実、これは影幸がドイツで生活する際に使用した名前である。
悪魔の間では眠らない子供に「早く寝ないとヴィルヘルムが襲いに来るぞ~」
と、なまはげのような扱いをされていたりもする。
閑話休題
「まぁ、いいや別に。そうだよ。俺がヴィルヘルムだ。でどうするんだ?」
「・・・あなたはお兄様をこのゲームで下すのですか?」
「俺はやらないよ。やるのはグレモリー達だ。これはあいつ等が受けたゲーム。けじめはあいつ等でつけるべきだ。それを俺が横から手を出して終わらせたら意味がないからな」
「成程。確かにあなたならお兄様なんて鎧袖一触ですものね」
「今の俺はそこまで強かねぇよ」
レイヴェルと影幸が普通に会話している様を少し離れたところで見ているイザベラは自身の目の前にいるのが伝え聞く魔人ということを知って先程より青ざめている。
(あのヴィルヘルムを相手にしてあそこまで話して行けるなんて、レイヴェル様お強い人です)
「まぁ、今回のことに関して事情を聴いたら結構、イラッと来たってのも手を貸した理由の一つでもあるんだがな」
「イラッと来た事ですか?」
「ああ、そう。もともとグレモリーは人間界の大学卒業までは自由だって約束でここにいたわけなんだが、グレモリー家はお家断絶を恐れて、悪魔らしく欲に駆られて、約束を反故にして婚約を急いだ。
これで合ってるよな」
「ええ、そのように聞いています。このレーティングゲームもリアス様の意思を通すための最終手段として起用されたものであることとも」
「まま、そこは別にいいんだ。問題はグレモリー卿がお嬢様との約束を破った、ってところだ。悪魔として、それは流石にいただけないな。
悪魔は契約を遵守して悪魔とする、だ。その悪魔が約束を破ったってことにイラッときてね」
「成程。確かにそうですわね。でも、ゲームは両者合意の元始まってしまいましたわ。それを言うなら最初に言っておくべきことでわ?」
「いや、そんなこと俺が言ってどうなるよ?確かに攻めることはできるかもしれんが俺が言っても意味ないよ。本人が気づくべきことだ」
「なかなかに辛辣ですわね」
そのとき、新校舎の屋上で大きな炎が舞い上がった。
『リアス様の戦車、戦闘不能』
小猫が敗れたという報が入った。
「ああ、こりゃ面倒だな」
そう言いながら影幸は新校舎に向かって歩いていく。
「何をしに行く気ですの?」
そこにレイヴェルが立ちはだかり影幸に聞く。
「レ、レイヴェル様!」
「別に、ただ、あいつらのところに行くだけ。
なかなか面白い状態になったからね。
こんな最高のショーを最前線で見ないのは損だからね。
と、言うわけで行くね」
そう言って影幸はレイヴェルの横を通り過ぎ新校舎に向かって歩いていった。
レイヴェルとイザベラは影幸の姿が見えなくなるまでその背中を見つめていた。
~ ~
「さて、これどうやって使おうかな~」
影幸はその手に一つの小瓶を持って笑みを浮かべながら歩いていた。
「あ、使わずに研究材料にするのもいいな」
これからもおそらく不定期な更新になるかと思いますがよろしくお願いします。