ハイスクールD×D§転生魔法使いの非日常§(仮) 作:ヘタレ権三郎
実家から帰って来ました。
最近友人から勧められたFATE/GO にはまっています。
モンストと一緒にぬくぬくプレイしていきます
AUO強い、初めての石ガチャ10連はなかなかいいものだった。
夜の中庭そこには二人の人影があった。
「朱乃先輩も来たんですね」
「ええ、小猫ちゃんも」
昼間に影幸より強くなれる技法があると誘われた塔城子猫と姫島朱乃の二人だった。
「けれど、私たち二人なら扱える技法とは何なんでしょうか?」
「分かりませんわ。でも、私たちだけを誘ったということは何か意味のあること。。
おそらくですけど、互いの共通項であるあのことが理由にあると思いますわ」
「・・・あの事、ですか・・・」
二人は影幸から強くなれる可能性があると言われ、ここに誘われたが二人の纏う空気がその内容とは反対の暗い空気だった。
「もういたのか。そんなに早く強くなりたいのか?・・・って、そんな雰囲気じゃないな」
そう言って出てきたのは件の人物、神野影幸だった。
中庭に入る多数の入り口の一つから出てきた彼は昼間のような動きやすさを重視したような姿ではなく夜の少し肌寒い空気に合った薄手の長袖のコートを着ていた。
「影幸君、女の子をあまり待たせるものでわ有りませんわよ」
「そいつはすまなかったな」
朱乃からの寒空の下待たされた軽い文句をさらっと流し、影幸は二人から少し離れた位置で立ち止まった。
「さて、二人に来てもらったのはある技法を教えようと思ったからだ。
ただ、今すぐに教える気はない。まず、それがどんなものか説明するから習得するかどうかを決めろ。いいな」
影幸の前置きに二人は緊張の面持ちで聞き入る。
「・・・それじゃあ、説明するからよく聞けよ。
これから見せるものは、究極技法と呼ばれるものだ。この世にこの技法を使えるものは数少ない。
理由としては、適性を持つものが少ないのと、危険だからだ」
「危険なものなんですか?」
「今から実際に見せる。よく見ておけよ」
そう言って影幸は体から力を抜きく。
「左腕に魔力、右腕に気」
影幸が両腕に力を込めると彼を中心に周りの空気が渦巻く。
その光景に、小猫と朱乃の二人は息をのむ。
「二つ合わせて、咸卦法」
次の瞬間影幸の纏う力の波動が格段に上昇したのが二人にも感じ取ることができた。
「これが究極技法『咸卦法』だ。
これによって自身の身体強化とか、色々と効果が盛りだくさんだ。
そして、それ相応に習得も困難だ」
そう言って咸卦の気を解く。
「この技法は簡単に言うと、相反する力の融合によって発生する力を我が物にすることだ」
「・・・相反する・・・ちから?」
「そうだ、例えば磁石のN極とN極、S極とS極をそれぞれ近づけると反発して互いに離れようとするだろ、その力を自在に操ることができれば、どうなる?」
「強力な力を手にすることができる。・・・でも影幸君それって失敗したら・・・」
「そうだ、失敗すればその力が暴発して自身がダメージを負う。
何事もハイリスクハイリターンだ。ノーリスクなんてくだらないにもほどがある。
リスクを負ってこその勝利、力にこそ最も価値がある。」
「けれど、私たちにそんなこと・・・」
「嘗めるなよ小娘共、俺くらいになれば二人がどんな存在か看破することくらい簡単だ。
だからこそ、出来るはずだ。故に二人を招いた」
顔を俯かせ否定的なことを言う朱乃に対して影幸は語気を強くして言い返す。
「朱乃は堕天使と悪魔両方の力を持っている、よって光の力と魔力が使える。
小猫は隠しているようだが気配を感じるにもと妖怪、それもかなり高位の種だ。
妖怪なら気の扱いにも不得手でないはずだ。
二人には適性がある」
「確かに、私には堕天使としての力もありますわ。
けど、あんな忌々しい力なんて・・・」
「・・・・・・・・・あんな危険な力、使いたく・・・ありません」
朱乃は自身が堕天使の力を持っていることを忌避しており、小猫に至っては自身の種の力を心底嫌っている。
「そうか、ならいい。
今回はこれで終わりだ。部屋に戻って寝て今回のことは忘れろ。
俺達は何も話していない、ただ偶然ここに居合わせた、ただそれだけだ」
そう言って影幸はここに来るときに入ってきた扉から城の中に入る。
中庭には朱乃と小猫が残された。
「私は先に部屋に戻りますわ。小猫ちゃんも風邪をひかないうちに部屋に戻って休みましょう」
「・・・はい」
二人も城の中に戻っていき、自身に割り当てられた部屋に向かう。その途中小猫は顔を俯かせながらも何かをずっと考えており、部屋に戻ってもなお考えていた。
そして、顔を上げた時、その顔は先ほどまでの暗い顔ではなく、何かを決意した顔になっていた。
~ ~
「あの様子だと、二人はこの力はいらないのかね。
ま、ちょいとあいつらには早かったかね・・・」
影幸はそう言いながら自室のベットに入り朱乃と小猫に与えようとした道を否定した。
「・・・・・・・・・」
影幸はぼんやりとグレモリーに聞いた二人の話を思い出していた。
「え?朱乃と小猫の過去?」
「ああ、あの二人は人間以外の他種族から悪魔に転生したんだろ?」
大図書館で影幸はグレモリーと話していた。
朱乃は今アーシアに魔力の使い方などを教えていてグレモリーは役に立つ本を探して一人で図書館内を歩いていたところを影幸が見つけちょうどいいと思い朱乃と小猫について聞いていた。
「あいつらが戦っているところを見ると少し違和感を感じるんだ。
自身の力、悪魔としての力に固執しているような気がする。
人間から悪魔に転生した木場は悪魔としての力と人間として手に入れた神器の力を十二分に使おうと励んでいるが二人は違う。
朱乃は天使、いや。堕天使から転生したと見る。なら光の力を使えば今までのはぐれ悪魔討伐も今より簡単に終わらせられただろうな。
小猫は妖怪、それも上位種から悪魔に転生したんだろう。妖怪の上位種ともなれば気を操り仙術も使えるはずだ。
戦術はまだ使えないとして気は使えるはずなのに使わない。
二人には何らかの理由からそれらの力が使えない、もしくは使おうとしない。その理由は二人の過去にあると思うんだ。
二人のこと教えてくれないか?」
影幸の考察を聞いてグレモリーはしばらく考えると、
「ええ、いいわ。でもあまり広めないで。これは二人の問題でもあるのよ。
それに話すとしても私はすべてを知っているわけでは無いわ。それでもいいかしら?」
「ありがとう」
それから影幸は朱乃と小猫の過去について聞いた。
「成程。そんなことがあれば、まぁ、そうなるよな」
「ええ、それに私は無理にそのことに向き合うことは無いと思ってるの。悪魔に転生して、新しい道を歩んでほしいと思っているわ。
だから—「それは逃げだ」—!?」
「いくら、過去から逃げたってそれが無くなるわけじゃない。いつかその身に逃げていったツケが回ってくる。
その期間が長ければ長いほど、自身に訪れる負荷は大きくなる。
これから先のことを考えるとできるだけ早めに自身の力と向き合わせるべきだ」
「でも、無理にでもそうするのは危険だわ!これは当人の問題。他人が無理に向き合わせるものではないわ!
もし、そうなったらあの子たちは心が持たないわ」
そう言って顔を俯けるグレモリー。
影幸はそんなグレモリーに対しすまなそうな顔をすることなく、
「信じてやれよ」
「!」
「あんたの眷属はそんなに脆いか?そんなに弱いか?」
「・・・」
「確かにこれは当人の問題だ。他人が無理に向き合わせるべきものでもない。自分の意思で向き合うべきものだ。
そのとき俺たちは何もできないわけじゃない。支えることができる。一人でどうにでもなるならもう解決している。
でも二人はそうじゃないだろ。だから向き合うようになったら支えてやればいい」
「でも、どうやって向き合うようにするの?」
「要は自分の意思で向き合えばいいんだ。方法はある。
任せてくれ。・・・これ以上二人が過去に苦しまないように」
「分かったわ。お願いね影幸」
「こっから先はあいつらの意思だ。俺はそれを受け入れるだけ」
えっと、たいへん申し上げにくいのですが・・・また更新が、かーなーり遅くなります。
詳しくは活動報告にて。
気長に待ってください。