オリ主と第六駆逐艦隊   作:神域の

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ごめんね島風


0-4 響の戦い

[睦月視点]

 

 昨日暁ちゃん達が「最後の姉妹艦が来るのよ!」って言ってたのは嬉しそうで印象的だった。

 その娘は兵装の機動の仕方が全くわからないらしく、ずっと雷ちゃんとドカーンとかバシーンとか言ってた。何がしたかったんだろう?これ以上は待てないという事になりその娘を置いて海に出たんだけど「やっと兵装を出せた!」と嬉しそうに暁ちゃん達に見せにいっていた。

 ・・・普通の艦娘は持っていないであろう最新鋭の兵装を――――

 

「如月ちゃん、響ちゃんって少し変わってるよね?」

 

「あら、睦月ちゃんだって初めて海に出たときは何回も転んでたじゃない?」

 

「そうゆう事じゃなくってぇ!――――」

 

「あー!また睦月ちゃんと如月ちゃん喋ってるっぽいー」

 

「――――なに?なんの話?私も入れてー!!」

 

 如月ちゃんと話していると夕立ちゃんと島風ちゃんもやってきた。この話をやめて四人で演習の陣形を決めていると空に閃光弾が上がり筑摩さんが急いでやってきて――――

 

「――――利根姉さんから伝令で・・・暁ちゃん、電ちゃんに轟沈判定だそうです・・・・・・」

 

 にゃんですと!?向こうを見ると何かしている雷ちゃん、響ちゃん、利根さんが見える・・・

 

「これは島風ちゃんより早いっぽいー」

 

 夕立ちゃん・・・そんなので勝っても嬉しくないと思うよ・・・?

_______________________________________

 

「ねぇ、雷?2対4っていう圧倒的不利な状況なんだけど、どうするの?」

 

「あの、えっと、えーっと・・・響はなんかいい作戦ある?」

 

「んー?・・・あるよ、ひとつだけね。これ以上傷つかずに勝てるかもしれない作戦が・・・」

 

「ホントにっ!!どんな!?どんな作戦なの!?」

 

「フフ・・・それはね・・・・・・相手に頭を下げて勝ちを譲ってもらうのさ」

 

「馬鹿者!なぜ実力で勝とうと思わないのじゃ!!」

 

 ジョークだYO!怒るなYO!怒られると・・・困っちゃうYO!!・・・・・・あれ?雷さんうつむいてどったの?

 

「・・・ぐすっ・・・・・・やっと皆揃ったのに・・・皆いれば誰でも勝てるとおもったのにぃ・・・・・・」

 

「雷!諦めるのは早いのじゃ!それに、もしかしたら勝てるかもしれないじゃろ?」

 

 ・・・・・・おい、これは何もせずに負けたらロリコン失格じゃないか?幼女の泣き顔を笑顔にしたいって思うのがロリコンってもんじゃないか?

 俺はロリコンだ・・・それも唯のロリコンじゃない、幼女を幸せに出来るかもしれない選ばれたロリコンだ・・・だから少しシリアスするか――――

 

「なに落ち込んでるんだ雷?ほかの誰でも無い私がここにいるんだ、いけるさ・・・それに第六駆逐隊が揃った記念すべき初戦なんだ、あの二人のためにも必ず勝とう?」

 

「っ!(ゴシゴシ)・・・っ当然よ!響だけじゃないわ!この雷様もいるんだからねっ!行くわよ響、水雷戦隊突撃っ!!」

 

 ・・・はっきり言うと勝てる気はしない。けどさっきの雷の顔を見てしまったんだ・・・ここで何もしなかったら俺は第六駆逐隊の仲間には一生なれないと思う、それに・・・

 

「・・・不利な状況から逆転勝利なんていかにもオリ主らしいじゃないか・・・・・・!!」

 

「響!敵艦隊が射程圏内に入るわ!その場で留まると的になるから何があっても動き続けて!!」

 

「了解っ!響、突撃する!!」

 

 俺の兵装である高射砲を構え先陣を切ってこちらに来る島風に狙いを定める・・・あっ

 

「雷大変だ!打ち方がわからねえ!どうしよう!!」

 

「うそぉ!打てと思って!打てるk「一番乗りぃ!連装砲ちゃんいくよっ!」

 

 ドーンと主砲をぶっぱなす島風・・・当たりこそしなかったが雷達と離れてしまった。雷と連携を取ろうとすると目の前にいる島風を抜くか倒すかしなければならない・・・

 

 『駆逐艦 島風』はっきり言って厄介すぎる、というのも島風はゲームでもアニメでも駆逐艦の中で最強クラスの実力があるのだ。

 それに速さを自慢してるように間違いなく全艦隊中最速・・・艦娘になって一日も経ってない俺には抜くのも倒すのも荷が重い相手・・・・・・だが!雷に必ず勝つと約束したんだ!!

 

「えっ!?早い?じゃなくてぇ・・・逃げるなぁーー!!」

 

「逃げるわ!・・・じゃなかった、戦略的撤退だ!逃げてるわけじゃなぁい!!」

 

 逃げてるじゃん!と連装砲をぶっぱなす島風、それを横っ飛びに回避する事に成功する。

 

「っ!!カスった!あぶねえ!死ぬ!これは死ねる!雷何やってんだ!――――畜生、誰かわかんないが考えたな。助けは来そうにない、つまりこの追いかけっこは自分の力で――――」

 

「いい加減当たれぇ!!【ダン!】」

 

「アカーン!バカ、人が物考えてる時に撃ってくんな!いつぞやのインキュベーターみたいにする気か!!」

 

 ・・・逃げながら思うが島風とほぼ互角のスピード、兵装からしてこの体アニメ響じゃなくて俺が使ってたレベルマВерныйじゃね?それに髪を見ると響より色が白い気がする・・・

 

「・・・ちっ、このままじゃあマズイな・・・・・・威嚇射撃でもして島風の動きを止めるかっ!!」

 

 振り向きざまに高角砲を構えて射つ!【ダーン!】あ、明後日の方向いった・・・・・・

 

「響は何処を狙って撃ってるの?そんなんじゃ当たらないよー!」

 

「ばっバーカ!一回撃ってみたかっただけだよ!!だがこれでも怯まないとはさすが駆逐艦最強スペック島風!!逃げ切れねぇ!・・・ん?なんだこの違和感・・・っ!!畜生、チィクショーーー!!はめやがったなぁ!!」

 

「ふふん♪やっと気づいたのね、響って以外に早くてビックリしちゃった。だけど追いかけっこも終わりだよっ!」

 

 今の状況を一言で表すなら『囲まれた』。島風は逃げる場所をわざと作り連装砲ちゃん達がいる此処に誘導したんだろう、このまま突っ切っても連装砲ちゃんに狙い撃ちされる、ならここは止まって少しでも時間を稼ごうと島風に話かける。

 

「さっき雷の方に三人いたから助けも来そうにないね・・・はぁ・・・」

 

「ねぇ一つ聞いていい?どうして響は『五連装酸素魚雷』を持ってるの?」

 

「・・・さあ?勝ったら教えてもいいよ?」

 

 吠えたはいいものの連装砲ちゃん達に囲まれて絶対絶命の状況、島風は言ったなと今にも主砲を打ちそうな様子――――

 

 所で話を少し変えるが俺は漫画やアニメが好きだ。バトル物は主人公が強くなっていって爽快感を覚えるし恋愛物は大体主人公が鈍感でやきもきしたりするが一番はギャンブル物だ・・・特に主人公が己の知恵やひらめきで勝つということに強い憧れを抱いていたりする・・・・・・まあ何が言いたいかと言うと・・・

 

「響は囲まれてるんだよ?降参すればいいのに・・・」

 

「まさか、勝つつもりだぜ俺は・・・しかし遅いなぁ、とっとと打ってこいよ――――」

 

 ――――ウスノロ。そう言った瞬間、島風は顔を真っ赤にして砲撃するが・・・・・・

 

「なっ!外した!・・・響はどこに行ったの!?まさか海に潜るなんてっ!!」

 

 艦これ二次創作でよくあるコレ・・・兵装がある時は潜れないが、しまってしまえば話は別らしいな・・・だがこれも一時、すぐに息が切れて上に顔をださなくてはならない。つまり上がった時、島風に見つかるかどうかでこの勝負が決まる・・・向こうもそれを分かっているだろうから右往左往してるだろう・・・・・・

 静かにそして当たり前のように自然にゆっくり上がるんだ――――

 

(バチャ)「そこっ!・・・なんだ魚k「(ガシャ)演習とはいえ戦ってる途中によそ見とはさすがッスね島風ちゃん」・・・どうして『後ろ』にいるの・・・?」

 

「『ソコ』から出てきたのが不思議かい?まあ理由は一番安全な場所だからかな・・・・・・」

 

「『私や連装砲ちゃんがまだ囲んでいる場所』が一番安全な場所だなんて――――」

 

「でもこうやって今、俺は島風の後ろにいて砲身を突きつけている・・・これは事実だよ?・・・島風、アナルバージンを失いたくなかったら――――」

 

 ――――降参してくれる?そう言うと島風は首をブンブンふって頷いた・・・・・・

 これしか勝ち方が思い浮かばなかったがなんとかなったな。・・・あっでも教艦がいないから後ろから騙し撃ちされるかもしれないな。よし、撃とう。(即決)

 

「メンゴ、気が変わったから撃つわ」「え?っちょ【ドカーン!!】

 

до свидания(さよなら)(ダスビダーニャ)島風(アナル)

 

「お”う”っ・・・・・・お”う”っ・・・・・・」

 

「はぁはぁ・・・・・・やっと追いついたのじゃ、っ!?島風どうしたのじゃ!!お主は島風に勝ったのか!!?」

 

「フフフ・・・・・・ここには私しかいないでしょう?つまりそういう事です。

(かっけぇ!俺かっけぇ!)」

 

 ナイスなタイミングで来た利根はお尻を抑えて海面を転げまわる島風に轟沈判定を下す。雷の方はどうなってるんだ・・・って、あれ夕立戦闘不能じゃね?三対一で一人倒すとかどんだけ強いんだ雷・・・・・・これ本当に勝てるかもしれんぞ?

 ・・・・・・しかし半ケツだとシリアスさも半減だな、シリだけになっ!(どやぁ)

_______________________________________

 

[その頃、陸で見学してる暁視点]

 

「もうっ!電のばかばかばかぁっ!どうしてあそこでぶつかっちゃうのよっ!」

 

「うぅ・・・暁ちゃん、ごめんなさいなのです・・・・・・」

 

「――――うん?駆逐艦 暁、電、お前達はいま実戦演習のはずじゃないか?どうしてここにいる」

 

「「なっ長門秘書艦!!」」

 

 なんで長門秘書艦が演習場に来ているのかしら!?あっまだ挨拶をしてなかったわ!挨拶はレディの基本なんだからしっかりしなくちゃ!!

 

「・・・長門秘書艦、ごきげんよう。本日もお日柄がよく、なのです」「なっなのです!」

 

「あぁ、二人共おはよう。ところで駆逐艦 響は何処にいる?」

 

「へっ?響ちゃんならいま演習をしてるのです」

 

 電の言葉で響の方に目を向けると横に跳んだり、四つん這いになって島風から逃げ回る響の姿が・・・・・・

 

「全く響には困っちゃうわ!あんなじゃ響のお姉さんとして恥ずかしいもの、ところで長門秘書艦は響に何の用事があるんですか?」

 

「・・・・・・いや、様子を見に来ただけだ。ただ――――」

 

 その時、長門秘書艦の顔が怖いなって思った、電もそう思ったらしく私の手を握ってきた。

 

「――――この様子だと鎮守府には入れない、最悪の場合『解体』もあるだろう」

 

「なんで・・・・・・なんで長門秘書艦はそんな事いうのですか!?響ちゃんはまだ鎮守府に来て一日も経ってないのです!」

 

「駆逐艦 電・・・正確には一日も経ってないにもかかわらず、だ。入ってすぐに問題行動をいくつも起こし演習とはいえ敵艦から逃亡する艦娘を置いておける余裕のある鎮守府はどこにも無い」

 

 『解体』それは自分の持つ艦娘としての戦う力を捨てて生きていくという事、戦う為に生まれた私達にとってそれは沈むことより残酷なことだ・・・・・・

 

「長門秘書艦・・・・・・どうすれば響は解体されずに、鎮守府にいられますか?」

 

「そうだな・・・まずはこの演習で成果を上げなければならないが、この様子じゃあダメだろうな」

 

 そんな・・・響を見ると島風に追い込まれていた。・・・・・・せっかく第六駆逐隊が揃ったのにまたバラバラになっちゃうの?そんな思いが通じたのか響はいきなり振り向き主砲を空に撃ちはなった・・・?

 

「・・・笑った?なんで笑ったんだ・・・まさかっ!」

 

 そう呟く長門秘書艦の目線の先には三人に追い込まれ勝負が着きそうな雷の姿が・・・そして夕立が雷に主砲を向けたところで響の砲撃が夕立に直撃する。

 

「馬鹿なっ!あの距離は駆逐艦じゃとてもじゃないが狙える距離じゃないぞ!それも振り返り際にだと!ありえない・・・・・・」

 

「やったぁ!響ちゃんすごいのです!夕立ちゃんをやっつけたのです!!」

 

 夕立が被弾した隙をついて再び距離をとる雷、そして響に目を戻すと――――

 

「――――嘘・・・何がどうなってるの?長門秘書艦はわかりますか?」

 

「いや、私にも何がなんだかサッパリだ・・・どうして響は島風の後ろにいるんだ?」

 

 そしてためらいなく後ろから砲撃を撃ち込む響・・・・・・

 

「やった、やった!暁ちゃん、響ちゃんがまたやったのですっ!!これなら一緒にいられるのです!」

 

「響の奴、なんて酷いことを・・・・・・待て!響の様子がおかしい・・・今度は何をするつもりだ?」

 

 長門秘書艦がそう言った瞬間、響は「ウラーー」と叫び雷達のところに猛スピードで突っ込んでいった・・・そして睦月とぶつかり盛大に爆発・・・なんで?なんで爆発するの!?

 

「・・・頭が痛い、暁 電、私は戻る事にするよ・・・・・・」

 

「あのぅ長門秘書艦?響ちゃんは解体しないですよね?」

 

「・・・提督と相談してみるよ・・・・・・」

 

 頭を抑えて戻っていく長門秘書艦・・・そして海の方から利根さんが私達を呼ぶ声が聞こえる。どうしてこうなっちゃたのかしら・・・・・・

 

 

 演習結果報告書

 

  第六駆逐隊

 雷 響の爆発に巻き込まれ轟沈判定

 暁 開始直後電とぶつかり轟沈判定

 電 開始直後暁とぶつかり轟沈判定

 響 睦月とぶつかった際魚雷が誤爆し轟沈判定

  敵艦隊

 島風 響の砲撃を受け轟沈判定

 夕立 響の砲撃を受け轟沈判定なお響の爆発に巻き込まれる

 睦月 響の爆発に巻き込まれ轟沈判定

 如月 響の爆発に巻き込まれ轟沈判定

  演習教艦

 筑摩 響の爆発に巻き込まれる

 


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