「ところでどうやって出るんだ?」
「夏希様は最高神様から七柱の鍵を受け取りましたよね?
その鍵を持つ使徒が水晶の柱に付いている石板に触れれば
対応した七柱の門が開きます
今はまだ創造の七柱の門しか使えませんが
水の七柱に同期すればここと門を使い行き来出来るようになります」
便利な機能があることに少しテンションが上がったが
まだ使えないのだから詳しいことはまた今度だな・・・
「よし、じゃあ行くか。」
俺は創造の七柱の所へ行き石板へ手を伸ばすと
触れると同時に目の前がいきなり歪みだし
十秒程で転移が終わった
「見渡す限り周りは草原しか無いな・・・」
「一番近くの集落まで南へおよそ2㎞です
この辺りに出現する魔物は
主にホーンラビットとピュアスライム
そしてナイトホークです
ごくまれにシャドウキャットが現れます
空腹時は襲ってきますので気を付けておいた方がいいですね」
ホーンラビットは大体想像つくが
ピュアスライムとナイトホークは分かりづらいな・・・
「ピュアスライムとナイトホークはどんな魔物なんだ?」
「ピュアスライムは特に属性を持たないスライムです
打撃はほぼ効きませんので今の夏希様が倒すのは大変ですが
攻撃能力はあまり高くはありませんので
危険性は低いです
ナイトホークは機械生命体で、鎧を纏った機械の鷹です。
奇襲に気を付けていれば斬撃に強い代わり打撃に弱いので
叩き落とせば良いです。」
「なるほどね、それなら周りに気を付けながら
集落を目指そうか」
そう言うと俺は南へ歩き出した。
「そういえば、魔物が出たらどう戦うんだ?
武器とか持ってないんだが・・・」
「夏希様は神気を持っていますので
七柱の力を具現化して武具を創れます
一度創れば神具となったスマホに登録されていますので
壊れても神気を使い修復出来ます」
話を聞いていると少し離れた場所にある藪から
30㎝位の兎が現れた、頭には5㎝ほどの丸い角が在るので
ホーンラビットと言うようだ
「夏希様、ホーンラビットは毛皮と肉は売れます
討伐し集落まで持って行けばこの世界でのお金を得られます
あと、角は討伐証明部位なので
あまり破壊はしない方が良いです」
俺は神気を使ってゲームなどでイメージした
強そうな武具を創ろうとしたが
うまく形にならない。
「武具を創るときは性能を制御能力以上に
詰め込もうとするとイメージ仕切れずに失敗します
最初はシンプルな物をイメージした方が良いです」
そんなやりとりをしているとホーンラビットは
こちらに気づいたらしく藪の中へ逃げていった・・・
こうして魔物との初遭遇は戦う事無く終わった。