消滅と言う言葉に唖然としていると
（このまま行っても、まだ何千年も先じゃがな）
その言葉に少し安心したが
境界を壊さない方法は無いのかと訪ねると
（多層世界と言う物はな球状でな
外側にある世界が成長仕切る頃には
七柱の方が限界にきて支えきれずに
消えてしまうものなのじゃよ）
それを聞いた俺が複雑な表情をしていると
（そこでさっき言っておった元の世界に戻る方法じゃが
一度墜ちてしまった以上人の身では
世界を昇るのは無理なのじゃよ）
やはり無理なのかと考えていると
（そこでじゃが、世界の崩壊を遅らせるために
使徒を神が創って七柱に送り込み
神気を与えて活性化させておるのじゃが
お前さんが七柱を活性化させる役目である
使徒になるのなら渡界能力が身につくがどうするかね？）
使徒とは誰でも成れるものなのかと聞いてみると
（使徒はその世界よりも上の世界の者なら大半は大丈夫じゃよ
使徒に成った時点でその者が抱える魔力を
神気に変換するからの）
俺としては就職先も決まらずに今後も未定だし
どうしたら良いのかと思い
聞いた内容を整理していると
（ちなみに、この場所から出るには神気が必要じゃから
使徒になり生神に成らんと出られんが
外界とは違い時が過ぎんし腹も減らんから
好きなだけ悩めるぞ？）
・・・選択肢は無いらしい。
出られ無いのでは仕方ないし
何をしたらいいのか聞いてみると
目の前に七つの穴が空いた鍵のような物が現れた
（それは七柱の間に入るための鍵じゃよ
そうじゃな・・・お前さんの持っておる
スマートフォンとやらにくっつけてみよ）
言われた通りやってみると
鍵がスマホに吸い込まれていった
画面には日本語で能力補助と言う
見たことがない
アプリが起動していた
試しに画面に出ている創造のパネルを触ると
目の前にある虹色の水晶がより輝きを増した
画面には同期完了が出ている
（これで使徒として登録が終わったぞ。
まだ世界を渡るには足りんが通話位は出来るぞ？
そう言えばお前さんの事を聞いてなかったな
名は何というのじゃ？）
今頃名乗るのも変な感じだ
カミシロ ナツキ
「上城 夏希、18才ですよ」
俺の就職先は生神になったらしい
とりあえず母親には電話しておくか・・・
流石に生神に成ったとか言えないから
どう説明するか悩んでいると
〔～～♪〕
タイミングよく母親から電話が掛かってきた・・・
〔もしもし？、あんた就職先決まったの？
卒業してもう二週間も経つのに連絡寄越さないけど
どうなってるの？〕
マズい、まだネタが思い付いてないのに・・・
〔聞いてるの？一人暮らし始めたからと言って
サボってるんじゃないでしょうね？〕
仕方ない、強引だが
「聞いてるよ、それに就職先は決まったよ、
外国の団体で環境問題に取り組んでる人の
助手をする事にしたよ」
（間違ってはおらんな、
七柱を活性化させると聖霊の力が増す分
お前さん達の世界にも良い影響は出るからの）
うん？今聞いたこと無い言葉が聞こえたな・・・
〔あんた何でそんな大事なこと相談無しで決めるのよ!?
海外とかあんた言葉分からないでしょ？〕
そう言えばそうだな・・・
字も読めなかったし、どうなるんだろ？
気になって神様を見ると
（問題は無いぞ？言葉は生神化の影響で分かるし
字はスマホじゃったか？それに入っとるアプリで読めるしの
書くのは最初苦労するかもしれんが何とか成るじゃろう）
〔もう決まった事なら仕方ないけどたまには連絡するのよ？
父さんには言っておくけど、それじゃあね。〕
母さんが反対しなかった以上問題は無さそうだけど
父さんにもメールしておくか・・・
うちカカア天下だからなぁ。