自由大熊猫UNKNOWN ただしキグルミ 本編完結   作:ケツアゴ

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さて前回歌詞のせいかお気に入り減らす人がいたが・・・・・・原作でも同じようなシーンあったやん。そのくらい勘弁してや(笑)

あと新しい友人に誰も反応してない・・・・・

やはり作者が反応して欲しい部分と読者が反応する部分って大きく離れてますよね


まあ、私も感想書くときに作者の意図をくみきれてないだろうけど


第十七話

「……はっきり言って最近の貴方の行動は見過ごせません。強力な神器所有者を集め戦力の増強を測り……白龍皇が堕天使陣営に入ったと聞いた時には再び戦争を始めるかと思いましたよ。……それに、さきほど彼は”ルシファー”と名乗っていましたが?」

 

「神器を集めてんのは趣味の研究だよ、趣味。なんなら研究レポートを後で配ろうか? ヴァーリの奴は親に虐待されてた所を保護したんだけどよ、血筋的に混乱しか招かねぇし神器や才能も強力だから悪魔陣営に渡す訳にもいかねぇから隠してたんだよ」

 

「……確かに今の悪魔社会に急に旧ルシファーの末裔が堕天使陣営から送られてきても混乱しか招かなかっただろうね。でも、伝えてくれるくらい良かったんじゃないかい?」

 

 ミカエル、アザゼル、サーゼクスは先程のライブの事など無かったかの様に話を進める。そうしないとグレイフィアに何をされるか分からないからだ。

 

「え~と、”宝くじが当たる。出た目×十万円貰う”。……やった、六だ!」

 

「次は我。……事故を起こした。三十万支払う」

 

 

 アンノウンとオーフィスはグレイフィアから送られる濃厚な殺気など気にせずに人生を疑似体験する双六で遊んでいる。もう誰も彼も諦めて何も言わない。じゃないと胃がマジでやばいからだ。ちなみに美猴はジャンケンで負けてパシリにさせられている。そしてアザゼルが和平を切り出して互いに今まのままだと滅びるからとサーゼクスやミカエルもそれを了承した時、アザゼルが

 

「ってかよ、あの二人の事を放って置く方が危険じゃね? ……どっちも世界を滅ぼせる奴らだぜ」

 

 しかし世の中には空気が読めない奴が居るものだ。誰もが注目しないでいようとした二人を指さした。ミカエル達も流石に何時までも無視しておく訳にもいかないと顔を見合わす。

 

「……そうだね。ねぇ、アンノウンとオーフィス。君達は長い間特に行動を起こさずにいたのに、此処最近になって急に姿を現した。それも、二人一緒に行動してだ。なにか目的や欲しい物が有るのかい?」

 

 サーゼクスの問いに対しアンノウンとオーフィスは互いの顔を見合わせるとサーゼクスに向き直った。

 

「僕は面白可笑しく生きれればそれで良いんだ。後、美味しい物が沢山食べれれば良いな!」

 

「……だろうね」

 

「あはは! 全然変わらないね☆」

 

 それは誰もが予想していたのだろう。特に驚かれる事もなかった。

 

 

「じゃあ、オーフィス。君は?」

 

「我の欲しい物? 我……」

 

 何処を見ているのか分からない瞳のオーフィスは黙り込み、その場に居た全員が固唾を飲んで言葉を待つ。オーフィスの正体はとある存在を無視すれば最強のドラゴンであり、たとえ三すくみの戦力を全投入しても勝てる保証はない。そして現実では数秒、言葉を待っている者達からすれば数分にも感じられる時間の後、オーフィスが口を開いた。

 

 

 

 

 

 

青瞳(ブルーアイズ)究極龍(アルティメットドラゴン)かエクゾディア全種が欲しい」

 

「……ああ、うん。其のくらいなら何とか用意出来ると思うけど、本当にそれで良いのかい?」

 

「じゃあ、金のエンゼルか銀のエンゼル五枚」

 

 サーゼクスは口を引き吊らせながらも何とか笑顔を保つ。ミカエルやアザゼルは机に突っ伏していた。

 

「それと、まだ有る。我の目的、それは……」

 

 今度こそ無限の龍神の名に相応しい目的があるのかと一同が固唾を飲み込んだ時、旧校舎の一角が吹き飛ぶと同時に校庭に無数の魔法陣が出現し、無数の魔術師が転移して来た。

 

「……おい、アンノウン。あれもお前の演出かよ?」

 

「ん~ん、違うよ。僕ならあんな詰まらない登場のさせ方なんかさせないもん。アザっちは僕の事を全然分かってないね~」

 

「テメェの事を分かる奴がこの世の中にいて堪るかよ。……こりゃ襲撃だな。どうせ会談に不満がある奴らが関わっているんだろうけどよ」

 

 不満そうに腰に手を当てるアンノウンに対しアザゼルは不快そうに吐き捨てる。彼が手を振り下ろすと無数に出現した光の槍が校庭の魔術師達を串刺しにした。一瞬で全滅したかに思われた襲撃者だが、次から次と転移してくる様だ。

 

「ったく、面倒くせぇ。おい、サーゼクス。どうせ主犯格が居るだろうから逃がさないように結界を張ってろ」

 

「ああ、分かったよ。……リアス、君達は旧校舎のギャスパー君の救出に行ってくれ。おそらく彼の神器を利用する気だ」

 

 

 

 

「ピィラァミットォパゥワァァァァァァァァァァッ!!!!! ヒャッハー!! 軟弱軟弱ぅっ!!」

 

「……気のせいかな。ギャスパー君の声が此処まで聞こえてきた様な。しかも遠目に旧校舎から吹き飛ばされて出てくる魔術師の姿が見えるような……」

 

 悪魔の視力で旧校舎を見ると魔術師らしき集団が次々と旧校舎から飛び出てくる。その誰もが意識を失っているらしく、そのまま地面に落下して山積みになっていた。

 

「……一応様子を見てきます。キャスリング使えば未使用の戦車の駒と場所を交代出来ますし」

 

「ピラミットパワーの前には全てが無駄! 神も、魔王も、堕天使も! この力の前にはひれ伏すだけだぁっ!!」

 

「取り敢えず他の奴らは校庭の魔術師共をどうにかしてろ」

 

『はい!』

 

 再び聞こえてきたギャスパーの叫び。それを聞かなかった事にした全員は校庭へと飛び出していく。だが、アンノウンとオーフィスは我関せずといった様子で遊んでいた。

 

 

「お前らは……別に良いか。テメェらが暴れたらロクな結果になりゃしねぇからな」

 

「えー!? 僕だって手加減位できるよ。なんだよなんだよ、校庭の地下に収納している巨大ロボで暴れた訳じゃないのにさ!」

 

「そのようなもの、何時の間に造ったのですか……。いえ、これ以上は追求しないでおきましょう。此方が疲れるだけです」

 

「グレちゃん、分かってるー! でもさ、要するにアイツ等の注意を引けば良いんだよね? なら、僕に取って置きの策があるよ!」

 

「止めて下さい、ろくな予感がしません」

 

「遠慮しなくて良いよ? はい、ポチッとな」

 

 アンノウンが何処からか取り出したスイッチを押すと校庭全体が揺れだす。そして校庭を二分するかの様な割れ目が中央に入り、唸り声のような音を立てながら左右に開いていく。

 

「あー!!」

 

「イッセー君が落ちたっ!?」

 

 そして、中から漆黒のボディを持つ巨大ロボが現れた。空き缶に半球系の頭部を嵌め込み、手はまるで割り箸を突き刺したかのような見た目。胸の部分にはパンダの絵が書かれていた。

 

「これこそが僕が徹夜して造ったスーパーロボット! パンダウェイだ!!」

 

 魔術師達が突如現れたパンダウェイに驚いて固まり、格納庫に一誠が閉じ込められたまま地面が閉じるとパンダの絵の表情が変わる。先程まで無表情だったものが笑い顔になった。そして屋上のキグルミ達が上げた凧にじ彼らの背後に設置された映写機が映像を映し出した。

 

 

 

 

 

『リリカルラジカル、トランスマジカルル~ルルル!』

 

 それはアンノウンが会談に出席する条件として撮影されたグレイフィアの魔法少女姿。この映像の事を知らない者はグレイフィアと凧に映し出された映像を交互に見比べ、知っている者達はというと……。

 

 

 

「う~ん。やっぱ、グレイフィアちゃんを新しい魔法少女にすべきだね!」

 

「……っぷ、くくっ」

 

「あはははははは! あ~っはっはっはっはっ! 何度見てもウケる~!」

 

「ははははは、ははははは」

 

 セラフォルーは真剣な表情で企画書を書き出し、サーゼクス・アンノウン・オーフィスは右から何とか堪えている、大爆笑、お菓子を貪り棒読みで台本を読みながら、何方にしてもグレイフィアは笑顔になった。

 

「アンノウン、まさかとは思いますが他の人にも見せてはいませんね?」

 

 その笑顔は息子に向ける柔らかなもので口調はとても優しく静か。だが、サーゼクスがガタガタ震え、アザゼルが笑いたくても笑えない程の威圧感を発している。だがアンノウンには全く気にした様子がない。

 

「見せてないよ~? オーディンの爺ちゃんとゼウス君とポセイドン君とハーデス君と帝釈天君と三蔵法師君とユー君にしかコピーを渡してないし、気にしないで」

 

「いや、それ大きな神話勢力のトップ陣や有名どころじゃねぇか。てか、あのロボットは何なんだよっ!?」

 

「パンダウェイはパンダウェイ以外の何者でもない。あと、出しただけ」

 

「自由過ぎんだろ、おぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!? ……駄目だ。此奴を何とかコントロールしようとか監視下に置こうとか、考えるだけ無駄だ。……おい、俺にも胃薬をくれ」

 

 アザゼルは朱乃から胃薬を受け取ると全て飲み干す。その間も例の映像は続いていた。というよりもリピート再生され、いつの間にかパソコンで演出や効果音も付け加えられていた。

 

「そろそろOPが始まるよ~。勿論メロリンパ……」

 

 凧に映し出されたのはピカピカ光る背景の前で踊るグレイフィア、そして『魔法少女メロリン・グレイフィア』と書かれたタイトル。

 

「いえ、始めさせません」

 

 グレイフィアは限界まで高めた魔力を放出させて凧へと放つ。その途中無数に枝分かれした魔力は校庭の魔術師達を目撃者は抹殺とでも言うように抹殺していき、威力そのまま向かっていく。その時、空中に魔法陣が出現した。

 

「ごきげ……」

 

だがしかし、転移した先は丁度グレイフィアと凧の間。会談が始まってから貯まりに貯まった鬱憤を全て注ぎ込んだ魔力は転移してきた誰かを飲み込み、凧と三すくみのトップ陣が張った結界を易々と貫いて空の彼方へと消えていく。この日、衛星放送が暫く見れなくなった。

 

「あの魔法陣の紋章って旧レヴィアタンのじゃ・・・・・」

 

「何のことですか? 私には誰も何も見えませんでしたが?」

 

「あっ、うん。そうだね・・・・・」

 

 こうして大昔から繰り返して来たようにその場で一番力を持つ者に都合の悪い事実は抹消され、会談は無事終了する。そして結ばれた和平協定は学園の名を取って『駒王協定』と名付けられた。

 

 

 なお、旧校舎への襲撃犯は偉大なるピラミットパワーの前に屈し、リアスの胃薬の消費量が跳ね上がった。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・俺はテロに乗じて裏切る気だったんだが」

 

「別に大勢の前で裏切らなくても良いじゃん。書置きでもしとけば? ”この度は一身上の都合により裏切らせて頂きます”ってメールで送れば良いじゃん。ヴァー君は相変わらず構ってちゃんだなぁ」

 

『・・・・・ついにお前もお気に入り(玩具認定)か。ヴァーリ、風呂でも入って気持ちを切り替えろ』

 

 アジトに戻ったヴァーリは疲れ切った表情でトボトボと浴室へと向かって行った。

 

 

 

 

 

「・・・・・あれ? 今は黒歌さんが入ってませんでしたっけ?」

 

「じゃあ、放っておこうか。そうだ、ルフェイちゃん。今度新しい友達の所に遊びに行くんだけど一緒に来る? アーサーと同じ魔法少女好きだけど年上好みだから平気だよ。今度は子持ちで成人なのに少女を名乗ってる魔法少女物を一気見するんだ~」

 

 

 

 

 

 

 

 この日、ヴァーリは卒業した。浴室から出てきた彼は泣きじゃくっていたらしい……。

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 

「あれ? アイス買ってきてみりゃ誰も居ないぜぃ。……なんか地面の下から声が聞こえるし不気味だな」

 

「誰か此処から出してくれーっ!」

 

 

 色々あり過ぎて忘れ去られた二人(美猴と一誠)であった。

 

 

 

 

 

 

 

 




意見 感想 誤字指摘お待ちしています



アニメ、だいぶ原作より展開変えてますが、例のトラウマの描写の件と木場がビンタされた理由は仕方ない


だってリアスって彼の過去も上の空だった理由も知っていて、球技大会で協力しなかっただけでビンタ。・・・・・・ちょっと引くわ。あまりにも一誠と扱いが違いすぎませんか? 

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