ダンジョンで無双するのはおかしいだろうか   作:倉崎あるちゅ

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お久しぶりです皆様。
ストブラとだいぶ前に投稿を始めたクオリディア・コードを進めていました。
ちょいとアニメでソード・オラトリアが放送開始してたのを今更気付いたので見てみたら、アイズが可愛過ぎて胸がきゅんきゅんしたので勢いで、途中まで書いてた話を書き終えました。

そして、全話読み返してたら凄い矛盾だらけ&駄文で、昔の私は何をしていたのか凄く悩まされましたねw

何を書いていたか解らなかったのですが、勢いで書いたため何を言っているのか解りません。というかグダグダしてます。

まぁ、なにをいいたいのかというと、本編始まりますよっ、って事です! 宜しければどうぞ!!


十話

 

 

あの後、ベルとヘスティアはこの前のサポーターに志願してきたリリルカ・アーデの件を話していた。

ベルはどうやら昨日、そのリリルカと一緒にミア母さんの酒場に行ったようだ。

ちなみに、俺とアイズは昨日のご飯はジャガ丸くんの小豆クリーム味を二、三個で終わらせている。

そして今、ベルはヘスティアに夕食に、少し贅沢な食事をしないかと誘っている。

 

「アルさんも、どうですか?」

 

「ん、そうだな。いつもベルと二人だったし、たまには三人で食べに行きたいな」

 

磨き終えた指輪を指に嵌めて、俺は笑顔を向けるベルにそう言う。

俺はヘスティアの方をチラリと見た。彼女の表情は有頂天丸出しとなっている。

絶対ベルとデートだと思ってんだろうな、ヘスティアの奴。

 

「神様が元気になったら、今度にでも……」

 

「今日行こうッ!」

 

「え」

 

「今日行くんだ!」

 

ベルがヘスティアの体調を気にして、今度に回そうとしたところで、ヘスティアがお馬鹿発言をする。当然、ベルはその発言で戸惑う。

 

「ヘスティア、体調は?」

 

「治った!」

 

俺はその言葉を聞いて調子がいいことで、と思った。

まぁ、今日行くんだったら丁度いいかな。ベルとヘスティアの二人っきりで食事出来るし。俺は俺でアイズとだし。

 

「え、っと……アルさんは大丈夫です?」

 

「俺は今日、アイズとだから遠慮する。だから二人で楽しんでこいよ」

 

小声で俺に話しかけてきたベルに、俺は目を細めて笑いながら言い、彼の肩をポン、と叩いた。

 

「ベル君、六時だ!」

 

「は、はい?」

 

「六時に南西のメインストリート、アモールの広場に集合だっ!」

 

この食事で、良い進展があるといいなと俺はそう思いながら、戦闘用の黒色のコートを羽織った。

 

 

♠︎❤︎♣︎♦︎

 

 

「お邪魔しまーす。《黒雷(コクライ)》取りに来ましたー」

 

昨日のドロップアイテムを売り払った後、俺は【ゴブニュ・ファミリア】へと来ていた。

俺の愛用している小太刀二本一一《黒雷》一一は、俺が一人遠征の時に芋虫型のモンスターを斬った時に消耗したため、二週間の間、ここで研磨してもらう予定だった。

しかし、この間フウに魔剣を貰った時に、当分かかると伝言で伝えられ、今に至るというわけだ。

 

「よう、アルス! お前の小太刀、もう出来てるぞ!」

 

「お、ありがとうございます、親方さん」

 

俺はお代が入った金が入った亜麻色の袋を親方さんに手渡し、代わりに小太刀二本が入った縦長の袋を受け取る。

 

「そうだ、ついでに《倶利伽羅(クリカラ)》の研磨、お願い出来ます?」

 

「おう、いいぞいいぞ。お前は【大切断(アマゾン)】と違って酷いことしないからな。大歓迎だ!」

 

「あ、はは……」

 

どれだけこの人はティオナのことが嫌いなんだろうと、褐色肌の活発な子を脳裏に浮かべながらそう思った。

 

 

《倶利伽羅》を簡単に研磨してもらい、俺は久しぶりに二本の小太刀の重みを感じ、軽快な足取りでダンジョンに潜って行った。

 

「さてさて、六時に間に合うように探索でもしますかね」

 

今から30階層付近に行って、数時間後に転移で戻ってシャワー浴びて、服装を変えれば………。うん、間に合うかな。

今日の予定を頭に叩き込み、俺は深層まで走っていく。

 

『グウォォォッ!』

 

『ヴゥモオォッ!!』

 

走っている最中に何体かのモンスターが産まれ落ちて俺に襲い掛かってくる。

俺は《黒雷》を二本とも抜き放ち、モンスター達をバラバラに斬り裂いていく。

後ろをチラリと見ると、ミノタウロスがその大きな腕を横薙に振るう瞬間だった。俺は脚に力を入れて空中に跳び、身体を捻ってミノタウロスの首を撥ねる。

この出来事を三秒。少し遅いと思う。最低でもあと一秒縮めたいところだ。

俺は地面に転がる『魔石』を視認し、全てホームにある倉庫に転移させた。

 

「さて、『ゴライアス』と殺り合ってもいいけど、十分か二十分はかかるからな……。その分ロスになるし……」

 

ゴライアス、というのは17階層にいる『階層主』のことだ。黒い髪に浅黒い肌を持つ巨人型モンスターだ。

ただまぁ、俺が怪物祭の時に狩った『魔神』よりは小さいけど。

それに、今回は帰る時以外に【神化の法(ゴッド・リーガル)】を使う予定はない。アレは本当にやばくなった時だ。

 

「ゴライアスは無視するか……。ま、その分多く稼げばいいし」

 

言いながら俺は《黒雷》をチン、と音を立てて鞘に納め、また深層に向けて走り出した。

深層へ行こうとする俺を邪魔するように、モンスター達がワラワラと群がってくる。しかし俺は、二本の《黒雷》を抜刀して腰溜めに構え、光速の突きを二撃見舞う。

その突きは、前にいたモンスターは勿論、後ろのモンスター達まで受けており、頭が無くなっていたり心臓部を貫かれていたりしていた。

今の技は、一ノ型・紫電という。

光速の強烈な突きを放つこの技は、比較的軽めの技だがLv.1からLv.3の冒険者では目で追うことは不可能だ。

俺は転がる『魔石』を一瞥し、すぐに転移させて、また走り出す。

風の如く走る俺に、モンスター達は立ちはだかろうとするが、その前に俺が斬り刻んでいく。

 

 

数分後、俺は36階層に到着した。

そして今、俺の眼前には骸骨型モンスター『スパルトイ』五体とトカゲ男、『リザードマン・エリート』六体の計十一体のモンスターが陣取っている。

この二種類のモンスター達は、通常ならあと一階層下に出現する。まぁ、一階層上がってきたところでどうということはないが。

 

「そういえば、今何時だろ? 昼くらいかな……?」

 

モンスターを目の前にして、俺はそんな呑気なことを言う。

実際このモンスター達は俺にとってそれほど強敵ではない。故に、先程のように呑気なことが言えるのである。

 

「よっ、と……!」

 

六体のリザードマン・エリートの内一体が、仕掛けてこない俺に痺れを切らして突撃してきた。俺はそれを見切っていなし、リザードマン・エリートの背中を切り付けた。

一体が飛び掛ったせいか、残りのモンスターも飛び掛ってきた。しかし、俺は焦らずに次の型に移るために構える。

 

「番外ノ型・終弾」

 

呟き、俺はその場で回転する。黒雷を握る手に力を入れ、回転する度に小太刀を力一杯に振るう。

技名通りに、散弾銃に撃たれたように吹き飛ぶモンスター達は壁にぶつかり、その身を灰へと還した。

 

「さぁ、もういっちょ行くかっ!」

 

戦いによって興奮してきた俺は、少し軽薄な笑みを浮かべて奥へと走り出した。

 

 

♠︎❤︎♣︎♦︎

 

 

「……はぁ、緊張してきた………」

 

ダンジョンから帰ってきた俺は現在、【ロキ・ファミリア】のホーム、『黄昏の館』から少し離れた所にいる。

あれから、俺は『階層主』を無視して40階層まで行き、モンスターを斬り刻んで帰ってきた。

ちなみに、大暴れすることが出来て楽しかったと述べておこう。

 

「心臓が保つかどうか……」

 

左胸を押さえて、俺は溜息をついた。

瞬間、背中から軽い衝撃がくる。

 

「アールっ、何してるの?」

 

綺麗なソプラノの声を聞いて、俺はうんざりしたような目を向ける。

そこにいたのは銀色の長髪にアイスブルーの瞳を持つ美少女、フウ・リンクスだった。

 

「別に何してようが関係無いだろ」

 

「えー、関係あるもん」

 

「どんなだよ」

 

「アルの彼女♪」

 

ゴスッ、と俺はフウの頭にゲンコツを見舞った。

 

「いったぁぁぁっ! 何するのよ、アル!」

 

涙を浮かべながら頭を押さえ、フウは俺を睨みつけた。

 

「変なことを言うお前が悪い」

 

「それでも殴ることないじゃない! こんなか弱い少女に殴るなんて、頭のネジが二、三本取れてるんじゃないの?」

 

「お前より取れてない」

 

というより、どこにか弱い少女がいるのだろう。『神の恩恵(ファルナ)』を貰っていない一般の女の子達以外ならどこにもいないんじゃないだろうか。

 

「何それ!? じゃあわたしは変人ってわけ!?」

 

「それ以外にないだろ」

 

「なんですってぇぇ!?」

 

顔を引き攣らせ、フウは青筋を浮かべて俺ににじり寄る。今にも噛み付かれそうだ。

ちょっと弄り過ぎたかな、と思いつつ俺は【ロキ・ファミリア】のホームを見る。

ちょうど、ホームから出てくる人がいた。その人物は金色の長い髪を揺らして朱色の髪をした人物を引き剥がし、そのまま出て行く。察しがつくだろうが、アイズとロキだ。

 

「フウ、邪魔だ退いてくれ」

 

「えー! やだ!」

 

このままフウが俺と一緒にいたらアイズにどんな誤解されるか分からない。

というか、フウとアイズって会ったことあったか? 俺の記憶が正しければ無いと思うが…………尚更こいつ(フウ)を退かすしかないな。

 

「マジメに退いてくれよ、フウ。俺は用事があるんだ」

 

「どんな用事よ? ……まさか、あの【剣姫】と――」

 

目を見開いて、彼女は冷や汗を垂らす。理由は解らないが、動揺しているうちに俺はスタスタとフウの横を通り過ぎる。

ちらりと彼女の様子を伺うと、俺が通り過ぎた事など気付いていないように見える。

まぁいいか、と銀髪の少女から目を離し、俺はアイズの元へ歩みを進めた。

 




さて、更新停止をしていましたが、これを外します。
不定期で更新していきますので、どうか皆様何卒よろしくお願い致します!

では失礼致しました!!

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