G・E・C 2  時不知   作:GREATWHITE

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まとめ +ちょっとした裏設定

対戦アラガミ

 

 

グボログボロ

 

 

「主」

 

 

「レイス」の故郷―S共和国の跡地に拡がる風光明媚な湖を根城にしていた個体。

自分のテリトリー内に「レイス」を引きずり込んだ上、そのアドバンテージを生かす知性と戦法を駆使したかなり強力な原種個体でもある。

 

今作初の純粋な水中戦の相手であり、機動と攻撃を兼ねている「レイス」の鎌の独特の戦法と相性がいいのではないか、と当初は「レイス」の過去エピソードだけで終わらそうと思っていた話に突如「レイス」が故郷を取り戻すためのタイマンの相手に抜擢。

原作よりかなり強めに設定したお魚くん。

 

 

 

 

マルドゥーク

 

 

「大神」

 

 

原作ゲームの「GE2」のメインアラガミであり、本作が原作のGEと連動している事を示す2主人公―伊藤 エノハの登場と共に現れた初対戦アラガミ、もとい「ワンちゃん」。このアラガミもまた原作では乱戦上等の特殊能力持ち故か単体ではホント悲しいほど弱いのが不憫なコの為、この作品では単体でもかなり強めの設定にしてあり、2主人公であるヒロインを初遭遇時、戦闘不能に貶しめる。

 

原作ゲームの彼の最強の技―「右腕のスタンプ」が某漫画の抜刀術の超強化版―天〇龍〇(いや、むしろカ〇ヅ〇か?)並に昇華。最強の「お手」として2主人公を襲うも彼女が覚醒したブラッドアーツ―「ラインドライブ」によって左目を切り裂かれ、不覚を取る。が、同時に彼女に興味を抱き、これから欧州から極東まではるばる彼女をトコトコ追いかける事を考えると、なんかどこか可愛い忠犬。

 

 

 

 

外章 クリムゾン・タイド

 

 

 

元々「アラガミ同士のガチンコバトル」を書いてみたい、と思っていたので結構前々から計画していた話。元々のタイトルは「紅二点」。

 

対戦アラガミに選んだ二頭は相反属性、戦法、特徴や体色など謀ったように「対」になっている為、あっさりと決定しました。この作品にしては珍しく登場キャラクターが全員原作キャラと言う珍しい話となりました。最強アラガミ二頭の完全な頂上決戦であり、その戦闘規模、破壊規模は作品内では現状断トツ。

 

 

 

クリムゾン・タイド 裏設定

 

この作品では「敵が強ければ強いほどそれに合わせて戦闘力を増大させていく」という力をこの二頭は持ち、主に進化し過ぎたアラガミを含む全生物を「粛正する」立場として存在。

 

この話では摩天楼マンハッタンを支配していた父祖―固有種版ディアウス・ピターを進化し過ぎた個体として粛正する為に二頭同時に現れた形となります。粛正者が単体であれば粛正後に結局、粛正役の異常な個体が頂点を席巻してしまうので本末転倒。故に対の存在が常に必要となります。それがこの話の主役の二頭と言う設定です。

 

潰しあいの結果「対消滅」を行う様に「設定」された地球意志が生んだ二つの究極生命体。要するにアラガミでありながらアラガミすら超越した個体であり、最終的な両者の最大戦力は正直人間、GE、ハイドやブラッド「如き」では相手になりません。

 

 

 

「スカイ・クロラ」のティーチャ―をイメージしています。

 

 

 

 

ルフス・カリギュラ

 

 

「熾帝」

 

 

「対」のアラガミの内一体。

「G・E・C2」の序盤に登場した個体と同一個体。つまり原作ゲーム「GE2」のケイトとギルを襲った個体である。ニュードバイ近辺の砂漠地帯でエノハと邂逅する前のルフスであり、戦闘力は相も変わらず絶大。おまけに相対した相手が「奴」である為、性質上その戦闘力は端からほぼ全開状態と手に負えない。

 

一時はその圧倒的な戦闘力で対存在のはずである「奴」を完全に沈黙させるなど、地球意志の「理」の外を行く圧倒的な力を見せるが結果、その強さが対存在の更なる昇華を招き、ほぼ互角となった後、結果分ける。

 

しかし―対消滅することなく、お互いの意志を以て戦闘を止めたことから彼の存在、そして自我は既に地球意志の理の外に在るのかもしれない。

 

 

「GEC」の登場アラガミの中で唯一、同一個体として二回目の登場、二回目のバトルに参加させる程筆者お気に入りのアラガミ。

 

 

 

UNKNOWN

 

 

「赤斑」

 

 

摩天楼に現れた「対」のアラガミの内もう一体。「転生」後は言うまでもなく「アレ」。獄炎の金色の炎を操る紅い体色を持った最強のアラガミ。

 

演出上詳しい描写は避けたのですが転生前は中国の想像上の生物―「麒麟」に近い形状をしており、頭も上腕に二対と双頭のアラガミ。転生前のルフスとの接触時、彼の体に喰らい付いた事によってルフスの祖であるハンニバル因子を摂取。結果急速な代替コア再生速度を手に入れて絶命後に転生。司令塔となる三つ目の頭部を手に入れてより強大なアラガミと化す。

 

転生前は両腕部に頭部が付いており、その部位で「咬む、殴る、突き刺す、炎を吐く」と全ての攻撃行動を司っていた為、構造上どうしても視界のブレや方向感覚のズレを生む。その為ルフスに後れを取ったが転生後は中央の首が司令塔の役目―脳を司っており、より強力で精密、精確な攻撃行動が出来る様になったと考えられる。接近戦の指し合いではルフスを上回る可能性すらある。おまけに牙には強力な神経毒が仕込まれており、時間さえかければルフスすら一時行動不能に陥らせるほどの猛毒である。

 

マンハッタン全域を壊滅させるほどの金色のブレスを放ち、それを収束させて長距離射程の強力なレーザーを放つなどまさしく規格外。

 

彼も地球意志の「理」によって生まれたアラガミ以上の存在であるが同時強固な「我」を持っており、マンハッタンが力のぶつかり合いによって「ゼロ・グラウンド」になった後は対存在であるルフスを攻撃することなく、背を向ける。

 

 

…転生「祝い」に羽目外し過ぎて嘔吐。結果マンハッタン全域を焼き払う迷惑な酔っ払い。ある意味彼の後につけられる名称―「〇〇〇」に相応しいか。

 

 

 

原作ゲームでは色んなBA、武器種で戦える非常に面白い出来のアラガミの為、このアラガミも筆者大好きです。次回作があるなら厄介な固有技を引っ提げて帰ってきて欲しい。

 

 

 

この二頭、「GEC」の作中ではシオとソーマ(第一部隊)、エノハとリッカ、「ハイド」とイロハ、レンカとイロハなど再会を望む連中が多い中、「再び殺しあう為に再会を望む奴等」という異色な連中。

 

 

 

 

 

外章 剣姫

 

 

久しぶりに「エノハが中心の話を書こう」とエノハの固有の神機とその精神体との特殊感応能力を前面に押し出した説話。同時にかなり切ない話を書いてみようとも画策。

 

そこでGEの中でも結構重た目の設定である「GEのアラガミ化」。それと双子のGEってそういや居ないな?その場合二人とも同じ神機に適合する事ってありえるのか?と、言う前からの筆者の疑問を素に出来た説話です。

 

 

 

 

ジュート

 

 

 

「剣姫」 「呪刀」

 

 

「妾」や「かたじけない」など古風な語り口調と江戸時代の侍のような着物に身を包んだ時代錯誤ながらも美しい剣姫。その風体に違わず、誇り高く、気高い凛とした少女。同時に優しさ、強さ、聡明さも持ち合わせた優秀なGEでもあるが、時折少女としての脆さや弱さを垣間見せる。第一世代神機―「呪刀」を操り、アラガミ化した最愛の双子の兄を殺す為に極東ロシア支部周辺、針葉樹林帯―タイガの中を彼女もまた半身をアラガミ化に侵されながら彷徨い歩いていた。

 

その正体は神機「呪刀」の精神体。

謂わばリンドウの神機に宿った精神体―レンの同属の存在であるが、エノハと初遭遇時には完全に自分を人間であると思いこんでおり、神機(の精神体)で或る事を忘れていた。後述の兄のアラガミ化した姿―ヴィーナス変異体を沈黙させた後に己の存在の真実と同時、末路を悟るがそれでも心は折れなかった。

 

自分の正体に気付いた後は神機としてエノハと適合。「反転」したヴィーナス変異体であり、かつての主であったアラガミ化した双子を自らの手で斬り裂いて終止符を打った後、万感の思いの中で事切れ、機能停止、消滅する。

 

 

 

見た目やモチーフは小説家 池波 正太郎原作の時代小説「剣客商売」に登場する麗人剣士―佐々木 美冬です。

 

 

 

ジュートはオリジナルキャラですが「呪刀」はゲーム原作にも実際に登場する刀身です。切断が高く、見た目も如何にもな「THE KATANA」風であり、更にスキルも優秀、IEも特殊仕様、おまけに色替えの種類も豊富…と、なんか妙に優遇されている刀身。

 

読みが「ジュトウ」なのか「ノロイガタナ」なのかは実は筆者知らなかったりする。

ちなみに更に改造すると2RBでは名前が「怨刀」になる。しかしこれまた「エントウ」なのか「オントウ」なのか、はたまた「ウラミガタナ」なのかは知らない。

 

 

 

 

オント&エント

 

 

 

作中では名前は明かされないですが「呪刀」に適合した双子の兄妹の名前で在り、兄「オント」、妹「エント」と名前だけは設定していました。

 

 

そもそもこの話の構想段階ではジュートは神機の精神体では無く、実際に妹のエントがエノハだけではなく、「ハイド」に出会って同行し、変異ヴィーナスと闘う予定でした。

 

さらに構想段階のその先では双子の妹のエントは当初は決定稿のジュートと同じように気高く振舞い、ジュートと同じ兄を殺す目的で「ハイド」に協力を要請しながらもアラガミ化した兄と相対した瞬間に豹変、狂った本性を現してエノハ達の眼の前で自ら兄に喰われ、アラガミ化するという結構イカレポンチなキャラでした。

(おまけに妹と言う新たな素体を吸収した直後の体組織の再組成の段階で一時的にアラガミ化した神機使い特有の防御能力が極端に弱くなり、「ハイド」に付け入るスキを与えて倒されると言う間抜けっぷり)

 

しかし、「久しぶりにエノハを物語の前面に出す」という方針と、わざわざ「ハイド」を連れていってまで「目の前で自分が喰われる姿を見せる」のは不自然かと考え、ジュートを「かつての主のエントの姿を象り、結果、自分を人間と誤認識してしまった神機の精神体」とし、エノハにだけ知覚できるキャラにして「ハイド」の他のメンツを物語から完全に排除する形に落ち着きました。

 

 

ちなみに何故ジュートが古風な語り口調プラス着物姿なのかと言うと兄妹が人間の時、自分達の神機の他の神機とは一味異なる独特の「和」の形状に魅いられ、日本文化―旧時代の時代劇の映画、ドラマ等の映像資料等を見た結果、侍や着物、時代劇の独特の口調などを意識していた結果のイメージの具象によるもの。

 

双子の兄がアラガミ化するまでは「神機使いと神機」として比較的、良好な関係であったことが伺える。

 

 

 

対戦アラガミ

 

 

 

ヴィーナス変異体 

 

 

 

「変異体」→「堕姫」

 

 

 

兄オントがアラガミ化し、後に妹のエントが自らそのアラガミに喰われ、同化した姿。

まさしく「同化してるぜ!」なアラガミ。

兄が中央の指令部位前面に出ている時は主にゲーム原作のアラガミ―ヴィーナスの体の各部位にちりばめられたアラガミを顕現化して攻撃する戦法を取り、反転後の妹が前面に出ている時は雷撃を主とした攻撃を行う。原作同様攻撃は多彩で範囲も広く、おまけにGEのアラガミ化後の姿である為、通常の神機の攻撃が非常に通りにくいという厄介な性質を持ったアラガミ。

 

素体となったGEである二人が人間の時に望んでいた「兄妹で永遠に共に在る」ことをある意味叶えた形態である為、リンドウがアラガミ化した際の様に奇跡的に人間に戻る事に関しては全く期待できない状態であり、よって殺すしか方法は無かった。

 

アラガミ化しているとはいえ厳密に言えばソーマの父親であるシックザール元極東支部支部長以来、エノハが直接的に殺した2人目、3人目の人間でもある。

 

 

 

 

 

 

 


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