女ルシェに転生して2020年の東京で運命ごと『かえる』!!   作:エマーコール

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どうもです!ついに30越しました。すっげぇ。

さて、今回は全体的に頭のねじが緩んでいる彼ら(作者含む)にマッチョなドラゴンがやって来たようです。『四ツ谷』の『マッチョなドラゴン』……まさか……!!

と、いうわけで、31Sz、どうぞ!


31Sz 三つの障害

「……えっと、ここでいいのか?」

『ちょっと待ってろ……うん、距離も地形も問題なさそうだ。そこに一台目を設置してくれ』

 

 了解っと。俺達は探査機を組み立て、設置した。意外と親切丁寧にマニュアルもあってそこまで難しくなかったぜ。

 ……あー……でも入ってからかなり恐怖度ましたっつーか……入る前より不気味になってる様な……このダンジョン。しかも、建物の屋上を、骨の橋でわたりながら行くからな……。

 

「……ハァ」

「ため息なんてどーしたんだよ。オッサン?」

「……いや、なんでもない」

 

 ……怖いんだな。意外な弱点すぎて、驚きだ。でも、これ以上言ったら殴られそうなんで今回ばかりはいじらず黙ってる。……いや、さすがに三回も都庁の(ry)されたらマジで泣くぞ。

 ……よっし、設置完了。キリノに通信……っと。

 

「キリノー。聞こえる?」

『うん。聞こえてる。一台目の探査機の設置を確認した。早速チューニングを始めるよその一台だけでも基本的なマップ機能ならすぐに復旧できると思う』

 

 お、そりゃ……なんか、味気なくなりそうだな。いや、肝試し的な意味な? 本当にマモノとかいなかったら多分本当に任務ほったらかして遊んでたに違いない。

 

『不便だと思うが、もうちょっと我慢して……う、う……ぶえーくしょい!!!』

 

 !? な、なんだ!? ただ普通のくしゃみだったはずなのに、無駄にリアクションしてしまう。

 

『ちょっとキリノさん!?大丈夫ですか!?』

『ズビッ……が、がぜでもびいたかな……』

「いや、何で風邪引くんだよ……」

 

 と、俺が言った直後。

 

―――フォッファファファファ………!

 

 ……え?

 

 少し遠くをみ……

 

 

 ………あ?

 

 

 その光景は、一瞬でなくなった。

 

『せ、センパイ!?今の何の音と光景ですか!?』

「いや、えーっと……あれは絶対おかしい光景だ! あんなの……」

「ま、まぁ簡単に言っちまえば頭だけで逆立ちで立っている人影と宙に浮かんでいる人影と人魂を見たぜ……」

「それだ!」

「な、何を言ってるのか分からん……!気のせいだ!」

 

 とりあえず、俺達もトチ狂った。……ヒカイさんは完全に焦った表情してるけど。

 ……やばい肝試しだこれ。

 

「……にしてもいくらなんでもおかしいだろ!! そうまでして俺たちのビビってる姿みたいのかよ帝竜は!!」

『と、とにかく進んでくれ!い、いい……今のはき、気のせいだ!!寄り道禁止で二つ目設置してくれ!!』

 

 ミロク焦りすぎ!!いや、俺もいろいろと今の現象についていけてないんだけど!!

 ……うわぁ、進むの一瞬で嫌になってきた。はぁ、でも進まなくちゃいけないんだろ?

 ……一名、完全に進みたくなさそうなオーラ出しているんですが。あえて誰とは言わない。

 

 ……進むか。渋々俺達は進むことになった。

 

 ………うへぇ。なんで進んだら墓石が邪魔してくるんだよ。どんどんテンションが、なんか下がってくる……。しかも結構多いし……

 

「……出そうだな」

「ジョウト……」

「……今にでも出そうだなってぐらいに再現度あるよなこの石」

「お、おいバカ! そんなこと言ってると……」

 

―――ゴチン!!

 

「あだっ!?」

「ヒカイさんの拳が……って、遅かった―――」

 

―――ゴチン!!

 

「いた!?」

「……二人とも……今は……任務中……だ……!!」

 

 ……アカンアカンアカン。拳震わせながらヒカイさんまじで焦ってる。……俺とジョウトは頭のてっぺんを抑えながら無言でうなずきあった。……これ以上、このことに至っては言わない方が安全だ。絶対。

 ……つか何で怖いんだよ。……前まではそう思ってたけど、今ではマジで怖い。……雰囲気合いすぎだっての……。

 

「……おい、アレ」

 

 ジョウト……お前さっきうなずきあっただろ……お前懲りて……

 

 ……やっべぇ……アイツは、まずい……!!

 

「……二人とも、気をつけろ。アレは……かなり危険だ」

 

 青い肌に、二足歩行で筋肉質のドラゴン、『デストロイドラグ』。

 ……分かる。『俺』が呼びかけてくる。

 

 ……アイツは、危険だ!!

 

「……だが、逃げるわけにはいかまい!」

「はいっ!……ジョウト、先に『Bデータイレイザー』かけといてくれ!」

「あ、おう!」

「俺は何とか足止めを狙ってみる。ヒカイさんは……」

「要するに、いつも通り、だろう!」

「はい!」

 

 そうだ、焦っちゃだめだ。焦ってしくじったら、死んでしまう。……落ち着け。アイツとは、初めてなのに、何故か危険と分かってる。

 ……少し、頼りにさせてもらう!

 

「―――ブモッ!」

 

 奇妙な一声と共にドラゴンは俺達を睨み付ける……!

 ッ、しまった、『マッスルアイ』か……!動けねぇ……!

 

「ロナ!?」

「ヒカイさん!前!前!!」

「ぬっ……!」

 

 大きく拳を振り下ろしたドラゴンに応戦するように、ヒカイさんも両腕を突き出してカウンターを仕掛ける―――!

 っ、ダメだ!弾かれた……!

 

「させる……かよ!!」

 

 なんとか自由の聞いた両腕だけでもう一発の攻撃を止める……!

 

「『空穿の疾槍(エアスピアー)』!!」

 

 無理やり形成して、投げつける!そしてもう片方でもう一発!!

 槍は二つとも突き刺さり、押し出すのには十分な威力を伴って一度体勢を崩すことに成功した。……あぶねぇ。アイツの一撃は本当にマズいからな……。

 

「―――ブモォ!!」

 

 ダッシュ……!?くそ、やられた!体勢を崩せたと思ってたらこいつは走り込む……!!

 

「ジョウト!!避けろッ!!!!」

 

 ドラゴンは勢いのまま、低空ジャンプからの……『ジャンプキック』……!

 

「ッ……!!」

 

 防御は取った……けど、ジョウトは吹き飛ばされてしまった………!

 

「ジョウト……!!くそっ!!」

 

 俺は全力で走ってジョウトの方へ。……飛ばされたけど、金網に引っかかったおかげで落ちることはなかった。不幸中の幸いってところか……。

 

「ジョウト、無事か!?」

「バ……カやろ……これがぶじだって……」

「ご、ごめん……『治療の奇跡(キュア)』!!」

 

 傷を抑える。……よかった。間に合ったみたいだ。……金網から離れ、両手を大きく握りしめて体勢を立て直すジョウト。

 

「……こいつ、持久戦に持ち込んだ方がよさそう……か?」

「あぁ……でも、やることは変わらない……だろッ!」

 

 俺はそれだけ告げると、ドラゴンの方へとダッシュ。……幸い、相手はヒカイさんと相手してくれた。これなら、いける……!

 

「不意を穿つ!『ブッシュトラップ』!!」

 

 素早く背後へ回り込みながら凶弾を発射。いきなりの攻撃にドラゴンは驚きの咆哮を上げて、こっちのほうへ向いた……!

 よし、読み通り!

 

「後ろ注意だ……でぇい!!!」

 

 さらに背後、俺の方に振り返ったから背中を向けたドラゴンにヒカイさんの攻撃が刺さる。また背後へ……こいつ、学習しねぇな……と思いつつもマナを右手に集中……

 

「『無垢たる魔撃(エナジーピラー)』……っ!!」

 

 しまった、『ジャンプキック』!?直げ……!!

 

―――ドウン!

 

「ぐああっ!!!」

 

 ……ッ……!マズ……こいつの一撃……!

 全身折れるかもしれない痛みを伴い、自身に手を当てて傷を治そうとして……

 

「オートコード起動。med……!!」

 

 ……!傷が……治って……!

 

「……サポートが得意なんでね?ハッカーはよぉ?」

「……へへっ、そうだった……なっと!!」

 

 射撃。頭上へと、何発も。怯んだドラゴンは一、二歩さがる……!ここだ!

 

「ヒカイさん!押し込んで!!」

「了解した……!!」

 

 そこにヒカイさんが飛び込んでドラゴンに思いっきり一発!……相手のすぐ後ろは、ガケだ!

 ……けど、こいつ、やっぱりタフで、一撃喰らったのにもかかわらず下がらない……!

 しかも、ヒカイさんにまた一撃を……!!

 

「……でも、ダメージはたまってるはず……!『魔甲の熱鎧(ヒートボディ)』!」

 

 素早く、熱気を伴ったマナをヒカイさんに飛ばす。……自滅技、ってわけじゃねぇ。

 

「来い……!」

 

 ヒカイさんも分かっているのか、構えを取る……!

 それを、身体で受けた……!!

 

「ッ……!起動!!」

 

 その合図と共に、ヒカイさんのマナを少量借りて放出させる。……直接触れたやつに、ダメージを与える。それが『ヒートボディ』。

 もちろん、このまま終われない!

 

「オマケに、返すぞ!!」

 

 さらに『迎撃スタンス』で怯んでいたドラゴンに、顎へと向かってアッパー。さらに大きく怯む。

 そこにジョウトがドラゴンにハッキングし、コマンドを何か入力した。

 

「んじゃ、ばいにゃー」

 

 ジョウトの愉快そうな声と共に、デストロイドラグはそのまま、自分の目を覚ますように、自分の拳で自分を殴る。……うわ、意外とエグいな『マッドストライフ.x』って。

 ……結局、そのままそいつは深い谷底へと落ちていって、ズドンと重苦しい音をたたせた。

 

「ったく、もし驚かせたかったら、次は手加減した状態で来いってんだ……マジで」

 

 俺はそうつぶやきながら、二人に『キュア』をかける。

 幸い、探知機は壊れずに済んだし、傷を治せば探索は続けられる。急がず、焦らずに―――

 

「……早めに……行かないか?」

「え?どういうことだよオッサン」

「……も、もしこの場にさらにアイツが来たとしたら……」

「幽霊が?」

「バカ者ッ!!」

 

―――ゴチン!!

 

「あだぁっ!?何で殴るんだしオッサン!!」

「だ、誰が幽霊を怖いと言っているんだ!!」

「わ、分かりましたから、それ以上動かないでくださいー!!」

 

 ……結局、俺は『キュア』をかけながら歩くことにしたとさ。

 

 ……あれだけたくましいってのに、お化けは苦手なんだなヒカイさん。

 

 ……誰かに言いふらしたら確実に半日ぐらい都庁の外の広場で……だなこりゃ。

 

 そう思いながら、俺達は先に進んだ―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




J○J○ネタ二連発(隠してない?気のせい気のせい)
けど作者は原作全く知りません。けどなんか気に入ってます。「もしかして(ry」と「あ、ありのまま(ry」と「逃ィげるんだよおぉぉぉぉ!!」は。

……今思えばとんでもなくおかしかったので全部修正。当時の自分がホントにおかしいと思った話。

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