女ルシェに転生して2020年の東京で運命ごと『かえる』!!   作:エマーコール

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どうもこんにちは!今回からchapter3に入ります!

最新作の職業説明が着々と来ていますね……!最初から職業選択で迷うかも。10月が待ち遠しい!

それでは、chapter3、29Sz、どうぞ!


Chapter3 『夜』に紛れる『怨念』
29Sz 意外な弱点?


 

 あれから数日後。俺達は比較的穏やかな時間を過ごしていた。

 ……まぁ、マモノ退治だとか、ときたまドラゴンの反応があったから狩りだされたのは言うまでもないんだけどさ。

 

 ……ついでに言うと、さらに俺は帰って『この東京の』流行っている曲を調べていたりした。あぁ、ギターのためにね。

 ……うーん。どうも、変な気分だ。ギターの弾き方は知っているのに、曲を知らない謎。この辺はヒカイさんにもツッコまれていた。

 ……どうしようか?『記憶喪失』……は、今の所自分でも自覚できる。主に過去の事について。だとしたら……なんかいろいろおかしいことになるので黙っていた。『黙秘権』ってやつ。……このように、一部の知識はある。ホント、変な感じだよ。

 

 そしてある日。

 

『13班。起きてるか?』

 

 今回はミロクか。……ドラゴン狩りかな?俺は機械(ターミナル)を見ながら指示を待った。

 ……にしても……NAV、ね……。数日前のキリノから告げられた言葉にまだ驚きと憤りを隠せていなかった。

 せめて、名前ぐらいやってもよかっただろ……?

 

『次の帝竜の居場所をつきつめた。だから、招集。会議室集合だってよ』

「了解。……帝竜、か」

 

 帝竜って、どのぐらいいるんだ……?俺はちょっとした疑問を思い浮かべながら、一応装備の確認。……あー……ちょっと刃こぼれしてるな。連日続きってところだから、当たり前だよなぁ……。買い替えるのももったいないし、少し刃を研いどくか。あとで。

 ……短剣を見るたびに思い出す。フウヤとの一戦。

 あいつ、やっぱりどこかで見た気がする。いや、渋谷でじゃないんだ。

 それに加えて、やっぱりヒカイさんもジョウトも、どこかで見た気がするし、リンやナツメ、キリノ達も、どこかで見た気がする。……変な感じだ。

 

「おーい。さっさといくぞ」

「あ、分かってるよジョウト。……よし、行こう」

 

 俺は武器を机に置いといて、部屋を後にした。

 

======会議室======

 

「……全員そろったようね。ではキリノ。概要を」

「はい。今回の議題は……」

 

 会議は順調に進んでいく。……俺には会議って退屈なものだけどなぁ……。長く聞いているのダルいし……。

 

「新たな帝竜が発見された『四ツ谷』についてです」

 

 四ツ谷……?えーっと、どこ?……まぁ今はいいか。

 そう思っていたら、キリノの後ろのモニターが、東京都全体を写したマップに切り替わった。

 

「四ツ谷の異常については観測班からの報告でご存じの方もいるでしょう」

「異常?また重力反転しているとか、どこかねじ曲がっているとか……ですか?」

 

 俺は丁寧語でそういう。……まぁ今回は環境も環境だし。何故か議会の人たちもいるからね。最低限の口調についてはやっておかないとな。

 

「当たらずとも遠からず……ってところですね。現在でもなお、四ツ谷上空では『終わらない夜』……夜空と月が常時確認されています」

「え……?夜?」

「はい。この辺り一帯からも、以前の帝竜ウォークライが重力干渉を行っているときの異常値に似たものが確認できました。我々はこの夜の現象も帝竜による現実干渉と判断しました」

 

 重力反転、レール捻じ曲げの次は終わらない夜……ねぇ。流石に驚かないな。ちょっと地味でさ。でも、夜ねぇ……。よくできるものだな。やっぱり、倒すべき相手だけど、すごいことだな。

 

「しかし、現在四ツ谷ではレーダーを遮断してしまう力が働いていて、内部の情報が全く把握できていません」

 

 マジか!?……さしずめ、その帝竜の干渉のもう一つ、ってところかな。確かにレーダー無効化はちょっとやっかいだな。まるで、目隠しした状態で肝試しってところかな。……うわ、言っただけでちょっと寒気走った……。

 

「そこで四ツ谷に部隊を送り込んで実地で調査を行いたい、と考えています。実働は13班に、バックアップを自衛隊にお願いしたいのだけれど……」

 

 ……けど、今の状態じゃ、自衛隊の人達の助力は無理かもしれない。……今現在、前のジゴワットのところでいろいろと負傷者が出ていて、現在も治療中、もしくは待っている人がいるって聞いた。……その状態で無理させるなら、こっちも黙ってられねぇよ。

 

「……大丈夫よロナ。これ以上は無理させられない」

 

 ホッ……その言葉を聞いて一安心だ。……ん?誰かに小突かれた。……ヒカイさんだ。ヒカイさんは小言で俺に告げた。

 

「……今の表情で察したらしい。……あまりにらむな」

「え、あ、分かりました」

 

 俺、にらんでた?……まじか。気づかなかった。まぁ、結構根に持つタイプだからな、俺。にらんでいたのも、無理はないかも。

 

「……けど、13班単独任務は厳しいものよ……」

 

 うーん……それ言われると確かに、ちょっと厳しいかもな……。10班……の人達も都庁の防衛に携わっているし、それも無理がある。

 ……そういや、疑問に思った。……何で、俺達が防衛のほうじゃなくって、遊撃っぽいものになっているんだ?うーん……

 

「……僕に、行かせてください」

 

 キリノ……?

 

「今回は四ツ谷に探査機を持ち込んで実地で調査をすることになります。……となれば、技術者のバックアップは必須かと」

 

 ……キリノ、なんか頼もしいな。ホント、キリノに物理的な力がなくってよかったと思っている。いや、怖いって意味じゃないよ。頼もしいって意味だよ。

 

「―――承認します。現場経験ゼロのアナタに頼むのはやや不安がありますが……」

「あ、ナツメ……さん、少し質問です」

「……どうぞ」

 

 俺は、今の会話に疑問を持った。

 ……確かキリノって、力ないんだよな?

 

「キリノ……さんは、俺達が守る……ということになるんですかね?」

「そうね。そうなるけど……ただ、一人だけ護衛をつけさせて」

 

 護衛?……まぁ確かに、そっちの方がいいかもしれない。……今の人数じゃ、ちょっと不安だからね。

 

「……アオイ、やってもらえるかしら」

「はい!任せてください!!」

 

 お、やる気だね。アオイ。……え、でもいいのか?

 

「アオイちゃん頑張って。私達は都庁を全力で守っているから」

「今はこっちで手いっぱいだけど、アオイちゃんなら多分大丈夫」

「多分って、絶対、大丈夫ですよ!」

 

 ……うーん、なんか不安だな。アオイ単体の意味で。

 ………ホント、なにか不安だ。いろいろと。

 

「では、作戦は以上とします。それぞれ、準備を進めてちょうだい」

「了解!!」

 

======13班の部屋======

 

 俺達はもう一度、武装の確認を行いながら時間を使った。

 ……よし、砥石で磨いたおかげで短剣の刃がまた鋭くなった気がする。ちゃんと使えるなら使っておかなくちゃね。

 

「……にしても、夜……か」

 

 ……?珍しく、ヒカイさんが弱音吐いたな……。どうしたんだ?ただ単に、夜、だろ?

 

「……なぁ、しってっか?四ツ谷の噂」

 

 ……は?急にどうしたんだよジョウト……

 

「……満月の夜、ある一部の人間が自殺した」

「……それで?」

「……そして月の明るい夜に、その場所にいくと聞こえるってな……」

「……声が?」

「何でそれを言うんだっつーの!!」

 

 いや、怪談話は嫌と言うほど聞かされたような。俺結構こういうの好きっぽかったし。オカルト系とか。分からんけど。

 でも、すげぇ古典的。よくある話の一つだね。

 

「……って、あれ?ヒカイさん?」

「うおっふぉん!!二人とも、準備はできたかね!!」

 

 …

 ……

 ………

 

 …………今の話、どこに怖い要素があったんだ?

 

「あ、スマン。オレのチャクラムのチューニングがまだ終わっていねぇ」

「俺は……あ、後弾倉の確認だけすれば」

「……そうか」

「………ところで、ジョウト。他になんかないの?怪談話」

「うおっふぉん!!」

 

 なんもいってねーだろ!?つかなんで怖いの!?怖くないだろこれぐらい!!

 

「……いや、まぁ、うん……」

 

 ……これだけのために都庁の外の広場で以下略される可能性もなくはないです。

 俺達は黙々と準備をして、完了。

 

 ……さてと、いきますか!!東京の、平和のために!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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