女ルシェに転生して2020年の東京で運命ごと『かえる』!! 作:エマーコール
………さて、今回の話はどうなるのか、みなさーん!ついてきてくださいネー!(何故金剛? ……ノリです)
それでは、chapter2、20Sz、どうぞ!
20Sz 緊急会議
ドウン!!!!
「うわっ!?」
な、なんだよ一体!?外から聞こえてきた爆発音のような音に俺は目を覚ました。
……誰かが変な実験をしたからか?んなアホな。
「っ……んだよ今の爆発音……」
「ジョウト……起きたのか?」
「ったりめーだアホ。……とにかく、今のはなんだ?」
そう俺達は疑問に思ったが、すぐにPCっぽい機械から連絡音がしたので、やはり異常なことだったらしい。
すぐに俺達は支度して機械をきど……って、あれ?
「……ヒカイさんは?」
「………あのオッサン、先に起きたんじゃねぇの?」
「……確かに」
否定はできないな。ヒカイさん、どこいったんだろ?そう思いつつ、機械を起動。
「……今のって?」
と、俺。答えたのはミイナだ。
『はい。警戒アラートが発生しましたので、今すぐに会議室の方へ来ていただけるとありがたいです』
「分かった」
「……メシなしでか?」
『…………』
…
……
………
…………
なんでおまえら沈黙するんだっつーの!!
『………急いで食べて来てください。特にロナ』
「なんで俺!?」
『前科があるので』
ギクッ
「ぜ、ぜんか?しらんなぁ~」
「んなフザけてる暇あんなら、さっさと飯食って来い」
「……いいよ。少しぐらいなら我慢できる。多分」
「……ホントかよ。……まぁいい。いくぞ」
「うん」
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そして会議室。……あ、ヒカイさんもいる。よかった。
「ヒカイさん」
「おはよう。ロナ、ジョウト。これで13班は全員だ」
「了解よ。……それでは、緊急会議を始めます」
緊急会議か……。やっぱり、さっきのが原因……だよな。
さっきのって一体?そう思っていた俺、そしてジョウトに、キリノが説明した。
「まずは先ほどの大きな揺れですが……かなり、危険なものです」
危険なもの……?あっ……
「それって、もしかして……」
「察しがいいですね。そう。あの揺れは強力な電磁レーザーによる爆発である、と分析しました」
「強力なレーザー?……でも、東京には兵器はそんなにないはずだから……」
「話を最後まで聞いてくださいロナ。……その威力は、TNT換算で80メガトン。あの爆発で、高田馬場付近は消滅―――」
…………え?
「消………滅………?」
そんな……。まだ、人がいたかもしれないのに………?
「……レーザーの発射元は、豊島区―――池袋上空500m」
……待って!? 500m? ……それって、タワーでもなんでもないのに、どうやって……
「えぇ。……またあそこも『
まじかよ……ウォークライといい、昨日の暴走特急帝竜といい、今回の『ジゴワット』といい……、なんで帝竜はそんな力を持っているんだよ……。
「……けど、それだと、この都庁が破壊されるのも時間の問題では……?」
っ、そうだよ。ヒカイさんの言うとおりだ。この建物は結構目立つ。しかも、何十人もの人がいる。まじで、危ないって。
けど、そんな俺らの不安を読み取るようにキリノが言った。
「ただ、幸か不幸か、攻撃目標はあいまいで……至近の都市部をランダムに攻撃するものである。というのが我々の推測です。言い方を変えれば、近くにある街を適当に焼き払っていく、というのが、正しい言い方かもしれません」
なるほど………。そこまで統率力は取れてない、ってところか。
でも……
「………それって、時間の問題じゃ……」
「……そうね」
ナツメさんが俺の答えを読み取るようにゆっくりうなずいた。
「この都庁が標的になるのは明日かもしれない、来年かもしれない、というわけね」
「……いずれにしろ、ほっとけねぇんだろ?バァ……ナツメそーちょーさん?」
おい、ジョウト、今一瞬『バァさん』呼ばわりしかけたろ。……うわ、ナツメさんの顔が引きつったよ……。
……けど、確かに早めに討伐しておかないと、もし取り返せたとしても、穴ぼこだらけの東京になっちまうんだよな。……それは、嫌だな。
「……今回の俺達の目的は、帝竜『ジゴワット』の討伐、ですよね?」
「………ジゴワット?」
え?
…
……
………
…………
……………そういや、なんでだろ?あれ……?なんで?
「……まぁいいでしょう。その帝竜は『ジゴワット』と名付けましょう。……とにかく、ジゴワットはそのダンジョンの中心部にいます。……ですが、その中のあちこちに対侵入者用とおぼしき『電磁砲』が多数設置されているのを確認しました」
「電磁砲……?……それって、まずくないですか?」
「そうですね。ですから、きわめて多面的かつ、大規模な作戦が必要です。ムラクモ戦闘班、および自衛隊の連携による攻略作戦を提言します」
「……どうやって……」
その時。
突然のフラッシュバック。
……でも、あまりにも世界がぐちゃぐちゃで見えない。
なんだ……これ?
でも、人の『メッセージ』……?
「ロナ?」
突然、だれかに肩を掴まれて、俺ははっとした。
……また、ボーっとしてた?
「……あぁ。すぐれないようなら、休んでいても構わないぞ?」
「い、いえ平気です。……あれ、会議もう終わったんですか?」
「あぁ。……作戦決行まで準備を怠るな。とのことだ」
そっか。……だったら、ちゃんと準備しておかなくちゃな。
誰一人、失わないためにも……。
―――本当か?
え?
―――本当に、『今回は』誰一人失わずに済むのか?
どういうこと?
―――自分で、確かめろよ。
……って、またボーっとしてたか……。さっきのは、一体?
「……いや、考えても、しかたないよな……」
それにしても、腹減ったな。朝飯食べたい。
あ、そういや……
「……そういえばヒカイさんは早起きなんですね?」
「君たちが寝すぎているだけなのかもしれないけどな」
「るっせーな。オレ達は育ちざかりなんだよ」
「そう……だな。うん」
全くだな。……なんか、こういうときだけ気が合うんだな俺とジョウトって。
「やれやれ。こういうときだけ二人は仲がよろしくて。……二人はまだ朝食は食べていないだろう?そこでおにぎりを配っていたから、行こうか」
「お、おにぎりすか!いいですね!」
「………ま、嫌いじゃねぇな」
俺達は笑いあった。たとえ、危険な任務の前だとしても。
……うん。あの時、手を取らなくてよかったんだ。
今は本当につらいけど、けどさ、こうして心強い仲間の力には最後までなってあげたいよ。
こうして巻き込まれたのに、最後までずっと、付き合いたい。
それが、俺が転生してきた理由だと思う。
けど、なんで『俺』は転生したんだ?
神様は流れ弾に当たったって言ってたけど、
でも…………何で、流れ弾に当たったんだ?
……いや、今はいいか。答えは、いつか帰ってくるはず。
その時まで、俺は、みんなのために―――『生きる』。
「…………サンプルが、あと二つ―――」
「…………そのためにも、『あの方たち』には―――」