女ルシェに転生して2020年の東京で運命ごと『かえる』!! 作:エマーコール
本来だったらこの日にちにルシェかえ!が始まるはずだったんですが、作者の頭がリアクトしたので早い連載となっていました。
誕生日を迎えたのでさらに上手に書こうと思いつつ、時間なさ過ぎてほぼ番外編っぽくなった10.5Sz、どうぞ!!
………とりあえずこんなものかな?
あれから俺達は二体の『ドラゴハンマード』と遭遇。多少苦戦しつつも二体とも討伐してドラゴン資材を複数集めた。とりあえず、これぐらいでいいかな。そう思ってナビと連絡を取る。
『分かりました。では一度シェルターに戻ってきてください』
指示を受け、俺は戻ろうとする。……と思ったけど、ヒカイさんが気難しい顔をして止まっていた。……なんだろ。一体。
「……ヒカイさん?」
「あ…いや、不思議なんだ」
「え?」
不思議………?どういうことだ?俺は聞き返した。
「何故、ロナがさまざまな情報を持っているかだ」
…………あー。……確かに。
何故か俺はこの世界の事を知っているみたいだし、今のドラゴンの名前、攻撃感知、その他もろもろ。これでおかしくないと思うのがおかしい。
「確かに……俺っておかしいですよね。なんだか預言者みたくて」
「うむ。……私にも分からなかった攻撃、そして的確な指示が気になっていてな」
あ、そっち?俺は心の中で突っ込んだ。……やっぱり意外とヒカイさんってどこか抜けているっぽいな…。
「まるで一度経験しているようだ。だからこそ先ほどまでの指示で我々を助けてくれた。それが強敵であるごとにな」
……そう言えばそうだ。
俺の『感知』は基本的に強敵、つまりドラゴン相手にしかさっぱり効かない。マモノだと全く効かないし……。
今まで気づかなかった、俺のある意味もう一つの能力……なのかな。
「どーでもいいよ、んなこと。とりあえずはその程度、だろうが」
そこにジョウトが割り込む。お前、こっちが悩んでいるって時にその口はないだろ…。
…どうやらジョウトの意見が正論だったらしく、ヒカイさんは「ふむ…」と言ったきり動きを止め、首を横に振った。
「そうだな。必要ではないことだ。……どうやら当人にも分からないような能力みたいだからな」
「あ?そうなのかお前」
まぁ、そりゃそうだけど。
気づいていたのは多分、都庁……あ、逆さになってないときのな。そこでだ。ドラゴンの攻撃っぽいのを感知していたし、大量のドラゴンが東京の空を横切って行った、というのも分かっていた。
一部はヒカイさんの言った通り、自分が知っていたみたいなこともあったと思うけど、それでも何故か感知していた。予言、ともとれるけど。
「フンっ!!」
「おわっ!!?」
ちょっ!?あぶなっ!?ジョウトいきなり殴りかかってくんじゃねぇ!―――あ、こけた。だっせぇw
「……仲間の攻撃は察知できないか」
ヒカイさん……アンタか指示したの。とりあえず殴って来いって言ったのは。俺が悩んでいるって時に。
「さぁ何のことか分からんな」
この人ぶん殴りてぇ……。いや、恩人に殴るってのも失礼だけどよ。でも殴りたい。というか誰か殴る許可を!!
『―――うせ―――ら――――――量のマモ―――に囲まれた―――!!』
っ!?何だって!?俺はトランシーバーがとらえた音を聞いてびっくりした。
と同時に俺の身体はすぐにどこかに向かっていた。二人が後に続く。絶対二人も同じ気持ちだったんだろう。
仲間は絶対に死なせない。というのが。
「…あっちだ!」
俺はどこに指しているのか分からないままに二人を誘導。……微弱だけど、分かる。確かに大量のマモノがいることを。恐らく下のフロアだ。
素早く移動し、大穴を見つけて飛び込む。銃声。あっちだ。駆け出す俺達。
「くっ……弾が……!!」
自衛隊だ!!そこに数名の兵士がいる……しかも弾切れだって!?…ここからだと間に合うか!?やるしかねぇ…!!
立ち止まり、左手にマナを集める。左腕に青いオーラを纏わせる。
「
素早くマモノの群れの中心核に氷の柱を立ち昇らせて蹴散らす。そこにジョウトのチャクラムが薙ぎ払い、逆側からヒカイさんが走り込んで敵を文字通り蹴散らす。
少なかったのが幸いだろう。敵はあっけなく全滅した。
「…おお!13班!大丈夫か!?」
これぐらいへいき。俺は右手を振って合図した。兵士の一人、恐らくこの中でのリーダー格なんだろう。
「すまない。助かった。礼を言わせてもらう。……もう体は大丈夫なのか?」
「いや、そっちの方が心配ですよ……えーっと、名前は?」
「俺か?俺は…サスガだ。ここでの作戦をやらせてもらっている」
…………サスガ?流石……じゃなくて、サスガ?
どこかで聞いたことがある…ような……。
「んで、さっきお前ら弾がないって騒いでいたよな?なんでだ?」
「あぁ…困ったことにもう武器も弾薬もなくてね…数時間前に本部に要請して作ってもらっている」
……なるほど。今回集めたモノはこの自衛隊の武器の補給に回されるのか。
俺は納得し、なるべく急いで戻るように二人に伝えた。俺達は自衛隊のみんなに一声かけた後に一度この場を後にした。
……それにしてもサスガ…さんか。………どこかで聞いたことあるような………
誕生日に書こうと思う→時間がない→急いで書いたらひどいものが出来た→今回。
次の話から多分本調子に戻ります。