〈※凍結中〉IS インフィニット・ストラトス 高専生がIS世界に転生!?   作:瑞翼 翔

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 皆様、お久し振りです。かれこれ一ヶ月ぶりの更新です。心配かけてすみませんでした。リアルの方でかなりごたつき、あと少しでヤバイことになるところでした。

 そして、気が付いたらUA7000超えしていました。皆様、有難う御座います!

 さて、第7話をどうぞ!


FRAME-06 Turning point

修治side

 さて、五分もたたずに目的地である廃屋に到着し、俺は『Destroy-mode』から『Unicorn-mode』に変化したRX-0を停止させた。何故かって?理由は簡単。三機のISに囲まれたから。そのうちの二機は『ラファールリヴァイヴ』もう一機は、『アラクネ』だった。

 

『そこのIS。何してやがる』

 

と、『アラクネ』のパイロットから通信が入った。やはり、アラクネのパイロットはオータムか。となると、残りの機体のパイロットも亡國機業の構成員だな。

 

「貴女方が拉致監禁している少年を奪還しに来ました。速やかに此方に引き渡してください」

 一応、ボイスチェンジャーを使用してオータムに通信を返した。

『其れはできねえな。織斑千冬を誘き出す餌だからな』

 まあ、そうなるよね。だったら――――。

 

「力ずくで奪還するだけだ。あげゃげゃげゃ(・・・・・・・)

 

(あれ?俺ってこんな笑い方してたっけ?)

 

 そう思いつつ、俺は左右に浮遊しているシールド六基に攻撃に入るよう念を送った。するとすぐに六基のうちの二基がハイパービームジャベリンを展開させ、二機のラファールリヴァイヴにそれぞれ向かい、すぐに二機のラファールリヴァイヴが沈黙。残りの四基が、ビームガトリングを発砲しながらアラクネに向かっていった。当然、ビット兵器など今だ実用化されていないため、対応できずにすぐに沈黙してしまった。

 

「そんじゃ」

 

と言い残して、廃屋に入ろうとすると、突然。

 

バシューンッ!

 

と、機体側を黄色いビームが通り過ぎた。そして、現れた機体は―――

 

「リバウ、か」

 

この世界にあるはずのない技術、そして、あるはずのない機体。つまり、相手(リバウのパイロット)同類(転生者)だな。

 

『お前は何者だ』

 

リバウからオープンチャネルで通信が入った。

 

「貴方と同じ存在ですよ。リバウのパイロットさん」

 

向こうが生の音声を送ってきたため、俺もボイスチェンジャーを使用せずに通信を返した。というか、向こうも男かよ。まあ、いい。

 

「一夏を返してもらおうか」

『ああ、良いぞ』

 

え?

 

「すまん、良いのか?」

『もちろんだ。こういう誘拐紛いのことは私の美学に反するからな。ただ、―――』

 

ここで彼が言葉を切った

 

『私と戦ってもらおう!』

 

と言って、ビームサーベルを持ち、俺の方に突っ込んできた。

 

修治side out

 

三人称side

 リバウとフェネクスが刃を交えた。二、三十秒打ち合った後、リバウが間を開けた。それを好機と見て修治は、

 

「Destroy-mode」

 

とコールして『変身』。圧倒的な加速力でリバウに接近しビームマグナムを放つ。

 

 リバウは回避をしたが、左腕にかすってしまい、SE(シールドエネルギー)が三割程削れた。そして、お返しとばかりにリバウはフェネクスにビームライフルを放つ。しかしフェネクスは回避せずにシールドの『Iフィールド発生装置』を起動させて防御した。

 

 其れならばと、リバウはグレネードランチャーを発砲した。フェネクスは上に向けて(・・・・・)ビームマグナムを放つ。その先にはあらかじめ飛ばしていたシールドがあり、通常のビームライフルの四倍の威力を持つビームがシールドの金色の部分(・・・・・)に寸分違わず当たり、ビームは屈折(・・)してリバウに降る。咄嗟のことに反応が出来なかったリバウはビームの直撃を受け、残りSE(シールドエネルギー)は一割となった。

 

三人称side out

 

修治side

 リバウのSE(シールドエネルギー)が一割となったことを確認した所でリバウのパイロットから通信が入った。

 

『私の負けだな』

「まあ、そうなんだが……」

『一夏の場所は、此処の地下だ』

「それを教えてくれたのは有り難いが、何故そこまでするんだ?」

『理由は二つ。一つは誘拐というのは私の美学に反するということ。もう一つは、一夏と共に君ともう一回戦いたいから』

「そうか。其れで、君の名前はなんだ?」

『清水絋太だ。では、また会おう。フェネクスのパイロット』

 

 そう言って、リバウのパイロットである『亡國機業』の清水絋太は去っていった。―――さて、場所も聞けたことだし、俺のなかで気になっていることを解決しますか。

 

「(おい、『フォン・スパーク』。いや、『ロバーク・スタッドJr. 』)」

「(あげゃ、神上修治。何故オレ様がお前の第二の人格だと分かったんだ?)」

「(簡単に言ってしまうと、前に見た本で同じようなことがあったからだ)」

「(成る程)」

「(質問いいか?)」

「(ああ、良いが)」

「(お前はRX-0に封印されていたのか?)」

「(厳密には違う。オレ様はお前の中にいて、RX-0の『Destroy-mode』の発現がオレ様の解放の鍵になったんだ。ちなみに、オレ様がいる理由はお前が前世で神に願ったことに関係している)」

「(ああ、成る程。体力をスーパーコーディネーター並みにしたところで、生身での戦闘経験が俺は皆無だから、お前が俺の第二の人格となって、楯無に勝つようにしたわけだ)」

「(その解釈で間違ってはいないだろうが、楯無って誰だ?)」

「(俺は二年後にIS学園というところに入る。そこの生徒会長は生徒の中で最強でなくてはならない。そんで、楯無は生徒会長である。となれば?)」

「(楯無は生徒の中で最強、というわけか。で、IS学園って何だ?)」

「(まず、ISは知っているよな?)」

「(ああ、お前の幼馴染みの姉が作った物だろ?)」

「(そうだ。それで、束さんは日本生まれ日本育ちで、日本国籍を持っている。結果として、日本はISの技術を独占的に持ってしまった。そうなると、次はどうなるか分かるか?)」

「(それを世界中が狙い、世界は混乱する)」

「(That's right.それを防ぐために各国の技術を平等にするために作られたのがIS学園っていう訳だ)」

「(それは理解したが、そこまで大きい施設なら、そこの運営資金はどっから出ているんだ?)」

「(日本だけの負担です)」

「(……普通、各国分担だろう)」

「(確かに。さて一夏の救出をするか、フォン)」

「(そうだな)」

 

 というわけで、俺の第二の人格のフォンと話したところで、一夏を助けにいった。

 

「(で、アイツ地下って言ったよな。階段なんてねえぞ)」

とフォンが言ったが、俺は

「(こういうとことは、本棚の後ろに隠し階段があるんだよなあ)」

と言って、目についた少し怪しい本棚を動かすと、やっぱり、地下へと続く階段があった。

 

(よし、降りよう)

 

と思って階段を降りていった。

 

修治side out

 

一夏side

 どれくらい時間が経っただろうか。突然、

 

カツ、コツ、カツ、コツ…

 

と足音が聞こえてきた。そして、俺の前でその足音が止まった。

 

(ああ、俺の人生短かったなあ)

 

 そう思ってたら、不意に前のほうから、

 

「おい、一夏。なに覚悟して死のうとしている人みたいな顔をしてんだよ」

「えっ、修治か!?」

 

修治の声がした。インフルエンザで日本にいるのに、どうやって来たんだ?

 

「ああ、そうだぞ。……じっとしていろ」

 

 そういって、修治は俺の後ろに回り、そのあとに、

 

プツン

 

という音が聞こえて、縄が切れたことが分かった。これでようやく手足が自由になった。そして俺は目隠しを取った。

 

「助かったよ、修治。というか、何で―――」

「其れよりも、此処から早く出るぞ。お前を心配してくれた人達に連絡するから」

「それって、千冬姉か?」

「千冬さんもだけど、束さんも心配したんだぞ」

「えっ、そうだったのか!?」

「そうだぞ。そんじゃあ、行こうか」

 

 俺は、修治の先導でこの監禁場所から出た。

 

一夏side out

 

千冬side

『Winner――――Chifuyu Orimura!』

 

ワァァァァァァァッ!

 

 私は、モンドグロッソを二連覇することが出来た。だが、私にとってはその事による高揚よりも、一夏の安否を心配する気持ちの方が大きい。

 

 そのためだろうか、私は優勝インタビューで話した内容を覚えていない。変なことを言っていないだろうか?

 

 そのようなことを考えながら着替えを終えて、ロビーに出たところで携帯が鳴った。

 

「もしもし、織斑です」

『どうも、修治です。千冬さん、一夏を無事救出しました』

「本当か!?」

『千冬さんに嘘をつく理由が俺には無いですよ。………ああ、分かってる。そのつもりだよ。………取り敢えず、本人に変わります』

 

 それから二秒ほど経った様だが、私にとっては長く感じられた。

 

『もしもし、千冬姉。一夏です。心配かけてゴメン』

「ああ、大バカ者め。でも、無事なのだな」

『ああ、無事だぞ』

「そうか。良かった………」

 

ああ、目から汗が出て止まらない。

 

『千冬姉、泣いているのか?』

「な、泣いてなどいない!」

 

「いいえ、泣いていますよ。千冬さん」

 

 その声がして、振り返ったら修治が居た。

 

「………何時からそこに居た?」

「一夏に電話を変わった後から此処にいました」

「なぁ、一夏は大丈夫なのか?」

「ええ。大丈夫ですよ。束さんの作った無人機が護衛していますから」

「一夏の居る場所は?」

「会場の外のとても大きいモニターの下です」

「そうか」

「早く一夏のところに行ってあげてください。俺は病み上がりなので早急に帰りたいんです」

「分かった。だが、お前はインフルエンザで一昨日から寝ていなかったか?」

 

 私は先程から気になっていたことを修治に聞いてみた。

 

「ええ、その通りです。ですが心配ありませんよ。貴女が前に乗っていた機体(・・・・・・・・・)と同じ外装を持っているタイプで此処まで来ましたから。『ブリュンヒルデ』いや、『白騎士』」

 

 修治が言った発言に私は心の中で少なからず動揺した。だが、動揺しながらも私は此処で言葉を紡ぐことが出来た。

 

「………束に聞いたのか?」

「いえ、私の(・・)推理ですよ。千冬さん」

「……お前はいったい何者だ?」

「少なくとも、千冬さんに害するものではないですよ」

「そうか。―――――気をつけて帰れよ、修治」

 

 私はそう言って修治に背を向けて一夏の方に行った。

 

千冬side out

 

修治side

(あ~。緊張した!やっぱ、慣れない鎌かけするもんじゃないね~)

 

 千冬さんに対しての鎌かけがこんなに疲れるものだと思った俺は、目立たない所でRX-0の『ユニコーン』を展開し、飛翔して日本へと向かう。勿論、最初の5分間は『Destroy-mode』にして、残りは『FAパック』を装備してだが。そのお陰もあって、三十分後には家に着いた。ちなみに、時刻は1900だ。

 

「ただいま戻りました」

 

 俺は部屋の中で待っていた束さんにそう言った。

 

「おお~、修くん。早かったねえ、いっくんを救出するのも、『RX-0』がセカンドシフトするのも」

「えっ、あれセカンドシフトだったんですか?」

「そだね。どうやら、四年前に組み込んだ『サイコフレーム』に『RX-0』が適合してセカンドシフトしたみたい」

「でも、何故ファーストシフトとセカンドシフトのシフトチェンジが自由に移行出来るんですか?」

「流石の私でも其れは分からないな~」

 

ガチャッ

 

「束~。ご飯出来たよ――お帰り、修治」

「ただいま戻りました。薫さん」

「それで、『作戦』は?」

「勿論、成功しました」

「了解。それで、大丈夫なの?体の方」

「ええ、大丈夫です」

「そう。だったら、一緒に食事を摂ろう」

「そ~だね~。だったら修くんも一緒に食べよう!」

「はい」

 

そうして、俺は束さんと薫さんと一緒に階下へと向かい、二日ぶりに妹達と一緒に夕飯を食べた。

 

 さて、一夏の専用機は『天使の名を冠する機体』にしようか。




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