〈※凍結中〉IS インフィニット・ストラトス 高専生がIS世界に転生!?   作:瑞翼 翔

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 先に言っておきますが、今回の話の後半は少々問題発言の目白押しになっています。もし意見があれば、後半部分の書き直しを視野に入れています。それでも良ければ、どうぞ。

P.S.活動報告にてアンケートを行っております。お暇であれば、答えてくだされば幸いです。


FRAME-11 英国のビット持ち

修治side

 

 四月上旬のある日、俺はIS学園の1年1組にいた。俺が座っている席の前方には一夏、それ以外の生徒全て女子というこの状況。

 

 普通の男性であれば少々取り乱してしまうところだが、残念ながら女子の比率が比較的高めになりがちな弓道をやってると耐性つくんだよね。うん。

 

 さて、今は副担任の山田先生が来て自己紹介をするように言って、一夏の前の名簿の人が自己紹介をするところだ。

 

忍野(おしの)麻里(まり)です。アナハイム・エレクトロニクスでテストパイロットやってます。趣味は読書と料理です。一年間よろしくお願いします」

 

(おうおう、猫かぶりやがって。もう少し自分を出しなよ)

 

 今自己紹介したのがもう一人の転生者、『忍野(おしの)麻里(まり)』。本人に聞いたところ、どうやら俺を転生した吹雪神とは別の神サマに転生させてもらったらしい。ちなみにだ、こいつの趣味について少し訂正がある。正しくは『ラノベを読むことと料理』だ。本当に一言抜くと意味って変わるんだね。

 

「(修治、一夏の自己紹介始まるぞ)」

「(サンキュー、フォン)」

 

 さて、楽しみだなあ。一夏の自己紹介(コント)

 

「織斑一夏です。よろしくお願いします」

 

 ここで言葉を切った一夏。何を言うべきか迷っている模様。さあ、どうする?

 

「以上!」

 

 うん、分かってたよ。俺と一夏、それに麻里以外のクラスメイトがずっこけることが。

 

 そして、千冬さんもとい織斑先生がクラスに入ってきて一夏に向けて出席簿を振り上げた。

 

修治side out

 

一夏side

 

 俺の自己紹介が終わったら、修治と俺の前に自己紹介した人以外がずっこけていた。するといきなり

 

パアンッ!

 

という音を立てて俺の頭が叩かれた。恐る恐る振り向くと

 

「げえ、素戔男尊(スサノオノミコト)!?」

 

パアンッ!

 

「誰が日本神話で八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した神だ。馬鹿者」

 

 というか、なんで千冬姉がここにいるんだ?

 

「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。逆らってもいいが、私の言うことは聞け。いいな」

 

一夏side out

 

修治side

 

 俺は千冬さんの有難いお話しの後半らへんから耳栓を着けていた。理由は至極簡単。そのあとに続く女子の声が姦しいからだ。どうやら麻里も耳栓を着けていたようだ。

 

 しばらくして一夏がまた叩かれたところで耳栓を外した。その直後に織斑先生が、

 

「次の生徒、早く自己紹介をしろ」

 

と言ったため、次の生徒である俺が立った。

 

「神上修治です。非公式ながら『アナハイム・エレクトロニクス』のテストパイロットをしています。趣味は模型造りと読書、それに機械いじりです。一年間よろしくお願いします」

 

 すると、クラスの女子がざわつき始めた。

 

「『アナハイム・エレクトロニクス』って………」

「あの『スプーンからISまで』をモットーにしている大手の複合産業グループよね……」

「しかも、そこのISテストパイロットって倍率かなり高いらしいし………」

「ってことは……」

「忍野さんと神上君って超エリート!?」

 

 いやいやいやいらいけれ。そんな事ない、と思うよ。というより、うちの一次試験はただのペーパーテストだから突破しようと思えば突破できるけど、二次試験の面接はとある方法(・・・・・)で合否判定してるからそんなに人が入社しないから年々募集人数減らしているだけなんだよ。

 

「いえ、俺はエリートでも何でもないです。ですが、取り柄があるとすれば人よりも少しだけ記憶力がいいだけです」

「神上、席に座れ。次の生徒、自己紹介を」

 

 言われた通り俺は席に座った。そして、自己紹介は滞りなく―――いや、一人だけ長ったらしい自己紹介をしていたやつがいたが―――進んでいき、HRは終わった。

 

 HR終了後の一時間目はISの基礎理論である。俺は苦もなく授業についていけてるが、一夏は頭から煙を出している。どうやら分からないようだ。放課後みっちり教えてやろう。

 

 そのようなことを思っていると一時間目が終わり、休み時間に入った。というわけで、一夏に話しかけよう。

 

「ちす、一夏。どうだ?今の気持ちは」

「パンダになった気分だよ……」

「そうか。おっと、箒。久しぶりだな」

 

 そう言って目線を近くにやって来た箒に向けた。

 

「一夏、久しぶりだな。それに修治も」

「そうだな。そうだ、一夏。少しだけ俺は抜けるから、積もる話をごゆっくりしていいぞ」

 

 俺はそう言うと麻里の方に向かった。

 

「マリ」

「ん?修治、どったの?」

 

 麻里は早くも友人をつくって話していた。案外コミュ力高いな、おい。

 

「どうもしてないけど、向こうに入りたくなかっただけだ。えっと、鷹月(たかつき)さんと小鳥遊(たかなし)さん。初めまして、神上修治です。よろしくお願いします」

 

 俺は麻里と話していた鷹月静寐さんと小鳥遊有紗さんに向けて挨拶をした。

 

「此方こそよろしくね、神上くん。それと、なんで堅苦しい話し方なの?麻里とはフランクに話してるのに」

「あ~すまない。初対面の人とかにはこうしてるんだ。少しずつ直していくから気にしないでくれ。それと、呼びやすい呼び方で構わない。」

「そうなんだね。わかったわ、修治くん。私のことは名前呼びでいいよ」

「なあ、私の事忘れてはいまいか?」

「ああ、すまない。よろしく、小鳥遊さん」

「私の事は静寐と同じで名前で呼んでくれないか?当然、私も君の事を名前で呼ぶが」

「ああ、いいが。よろしく、有紗」

 

キーンコーンカーンコーン

 

「おっと、席に戻らないとな」

「そうだね、修治くん」

「そうだな、では戻ろう」

 

 そういうわけで、この場は解散となった。そして、俺が席についたと同時に織斑先生達が入ってきた。

 

「それでは授業を始めます」

 

と言って山田先生は教壇に向かったが、何も無いところでつまづいて、こけてしまった。

 

(ああ、やっぱりこの人母さんと同じだ)

 

と思ったり、色々考え事をしていると(当然、授業内容は頭に入っている)、山田先生が

 

「織斑君は何かわからない所はありますか?」

 

と聞いてきた。それに間髪入れずに、

 

「殆ど全て分かりません!」

 

と申告した。絶対これ俺が巻き込まれるわ。

 

「織斑、入学前に渡した参考書は読んだか?」

と、織斑先生が一夏に聞いてきた。それに一夏はこう答えた。

「タ●ン●ージと間違えて捨てました」

 

パアンッ!

 

 当然の事ながら、出席簿が降り下ろされた。本日三回目である。

 

「必読と書いてあっただろ。それに、何故表紙が黄色くないのに間違えるのだ。昨年度も同じことがあって、今年度からカラーリングに配慮しているというのに………」

 

 あれ?去年それをした人、俺知ってるよ。

 

「………すみません。昨年度それをしたのは赤木さんですよね。二年生の」

「まあ、そうだが………。ああ、なるほど」

 

 察してくれて助かります、織斑先生。去年の今くらいの時期の夕方にうち(アナハイム・エレクトロニクス)の社長室に抗議のお電話を頂いたのでよ~く覚えているよ(怒)

 

「それで、神上。お前はどうだ?」

「殆ど全て理解しています」

「そうか。何日で全てに目を通した?」

「徹夜で三日です。えっと、一夏にそれを貸しましょうか?」

「フム。その方がこちらの手間も省けるな。では、織斑。神上から参考書を借りて一週間で全て読みきれ。異論は認めん」

「―――分かりました」

 

 一夏が素直に従ってくれてよかった。そう思っていると時間は過ぎていき二時間目が終わりを告げた。あと二時間授業を受けたら昼休みだ。

 

「ちょっと宜しくて?」

 

 うわ、セシリア・オルコットだ。こいつが長ったらしい自己紹介をしたヤツだ。

 

「ああ」

「いいが?」

 

 上が俺、下が一夏だ。するとオルコットが

 

「まあ!なんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないかしら?」

 

と言ってきた。

 

「(なぁ、修治。あいつ一発ブン殴ってもいいか?)」

「(やめてくれ、初日から暴力沙汰にしたくないから。あの時とは違って(・・・・・・・・))」

 

そして、それを聞いた一夏が、

 

「悪いが俺、君のこと知らないわ。修治は知っているか?」

「ああ。知っている。イギリス代表候補生のセシリア・オルコット。実家は確かイギリスの貴族で両親とは死別。IS適正はA+。ここまでで事実に相違は?」

「………ありませんわ。それよりもなぜそこまで―――」

「まあ、一種の職業病(・・・)だ。さて、一夏。代表候補生というのは、国家代表になる可能性のある人間のことだ。わかりやすく言えば、オリンピック指定強化選手のようなものだ。だが、イギリスの代表候補生がこんなにも高圧的な態度を取るとは………」

「あ、あなたイギリスの事をバカにしているのですか!?」

「いや、貴様の事しか馬鹿にしていない」

「なんでそんなにもアッサリとわたくしを馬鹿にしていることを認めるのですか!?大体―――」

 

キーンコーンカーンコーン

 

 タイミング良くチャイムが鳴った。するとオルコットが、

 

「とにかく、あなた達逃げないことね!よくって!?」

 

 ごめん、どうやって逃げれば良いのですか?というか、一夏に話振られなかったな。一夏の顔がキョトンとしてる。

 

「何だったんだ?」

「さあ?」

 

 そんな事を話していると、織斑先生が教壇に立った。山田先生じゃないってことは、そのくらい重要な授業ってことだ。

 

「それでは、授業を始める。ああ、その前にクラス代表と副クラス代表を決めたいと思う。簡単に言えば学級委員長と副学級委員長の事だ。自薦他薦は問わない」

 

織斑先生がそう言った瞬間、女子が声をあげた。

 

「はいっ。私は織斑くんを推薦します!」

「私も織斑くんに一票」

「じゃあ、私は神上くんに一票」

「私も神上くんに」

 

うわ。出てくる出てくる、俺と一夏の名前。

 

「他にいないか?いないのであれば、これで決まりだぞ」

 

 あ、ようやく一夏が自分の名前が挙げられているのに気がついた。

 

「ちょっと待って!俺も!?」

「そうだ。推薦されたものに拒否権はないぞ」

「だったら俺は修治を―――」

 

バンッ!

 

「納得がいきませんわ、そのような選出!大体、男がクラスの代表となるポストに就いているなんていい恥さらしですわ!実力からいけばわたくし、セシリア・オルコットがクラス代表となるのが必然。それに、副クラス代表も女性がなるのが当然ではなくって?それを物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります!」

 

 あれ?これってさ、人種差別発言というものなんじゃね?これは不味いよ。このクラスにいる日本人全員を敵に回しちゃったね、オルコット。

 

「(殺ってもいいか?)」

「(その気持ちは良くわかるが、我慢してくれ)」

「(おう)」

 

オルコットの発言はまだ続く。

 

「わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!―――いいですか!?クラス代表は実力トップがなるべき。そしてそれはイギリスの代表候補生にして、入試次席(・・・・)の、このわたくしセシリア・オルコット以外有り得ませんわ。ISの操縦にしても、入試で唯一(・・・・)教官を倒したエリート中のエリートですわ!そこの自称エリートとは違って」

 

ん?自称エリートって………。まさかの俺!?

 

「アナハイム・エレクトロニクスのテストパイロットといえど“非公式”ということはどうせ金か何かを積んでその地位に就いたのでしょう?でしたら、忍野さんの方が数百倍も操縦技術としてはマシでしょうね」

 

「(フォン、すまない。俺の堪忍袋の緒が切れそうだ)」

「(………できれば穏便にな。お前がああいう手合いにガチギレすると怖すぎるからな)」

「(善処はする)」

 

「………先生、発言権を下さい」

「良いだろう。許可する」

 

 そう言った織斑先生の口元は笑みに歪んでいた。多分、先生もキレそうだったのか。そして、それとは対照的に山田先生は泣きそうになっていた。俺の顔、そんなにも怖くなっているのか?

 

 さて、反撃を開始しようか。そこのベラベラうっさいモノ(・・)を黙らせるために。




 誤解の無いように申し上げますが、私はセシリアが嫌いというわけではありませんし、セシリアの人格を否定する訳でもありません。セシリアファンの皆様には大変申し訳なく思っています。

 前書きでも書いた通り、後半部分の書き直しを視野に入れています。感想、ご意見、誤字脱字のご指摘、お待ちしております。

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