ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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新生徒会はハーレム集団!?

 新生徒会発足。

 期替わりの秋になると行われる恒例行事。学内での最高権力者の集まりでもあるこの集団は、言わば学内ヒエラルキーのトップ。つまり圧倒的な地位と発言権を持つ無慈悲な独裁者なのだ。その独善的な命令によって学校は支配され、秩序は秩序でも平等さなんて存在しない典型的な縦型社会となる。

 そして、それだけの実権を握っている奴らを相手にすることになる一般生徒たちは常に困窮した学校生活を送ることになり、廊下の向かいから生徒会役員が廊下を歩いてきたら自ら端に除けないと粛清されるほどの階級格差。そんなパワハラ地味た恐怖政治もの下で学校というものは成り立っているのだ。

 

 

 ――――まぁそんなのはアニメや漫画などの二次元の世界でよくある話なだけであって、現実世界はそれなりにまともな奴らによって運営されている。そりゃ内申点も大きく上がるし、マネジメントの経験もタダで積むことができるので、向上心のある生徒からしたらこれほど良い環境はないだろう。

 

 そして俺の勤務する結ヶ丘女子高等学校でも本日、選挙によって選ばれし精鋭たちによる初の顔合わせが生徒会室で実施されていた。

 

 

「去年に引き続き生徒会長となりました、葉月恋です。皆様、1年間よろしくお願いいたします」

「副会長の澁谷かのんです。今までこういった活動をしたことがないんですけど、精一杯頑張ります!」

「書記の桜小路きな子っす。1人だけ1年生でまだヒヨッ子ですが、ご迷惑をおかけしないよう学校に貢献するっす!」

「会計の七草七海で~す! 皆さんで愉しい学校にしていきたいですねぇ~♪」

 

 

 見知ってる奴らしかいない! ここは身内だけ集まる家族経営会社か!? しかも生徒会長まで同じのせいで、"新"生徒会とは言うものの真新しさが全くない! さっき現実世界では支配統治なんて存在しないって言ったけど、ここまで顔見知り同士で固められると意図的な何かを感じざるを得ないな……。

 

 

「先生? 先程からお世辞にもやる気があるとは言えない様子ばかり見せていますが、もっとしっかりしてください。今回から生徒会の顧問でもあるのですから」

「いやそれだよ!! なんで俺が!? 理事長のババアから呼びされたと思ったら、有無を言わせず顧問になれって正気か!?」

「いやぁ~これも生徒会内選挙の結果だよ、センセ」

「はぁ? "内"選挙?」

「きな子たち生徒会メンバーで顧問になって欲しい先生を多数決で決めたっす」

「そうしたら満場一致で先生になっちゃって、あはは……」

「マジかよ……」

 

 

 満場一致ってそもそも4人しかいねぇし、完全にコイツらの独断じゃねぇか。しかもコイツらに馴染みの深い教師と言えば俺になるわけで、だったらもう俺が選ばれるのは必然だったってことだろ。まさか家族経営の欠点がこんな形で俺に影響するとは……!!

 

 

「ったく、面倒だな……」

「そうやって不満を包み隠さずに直接口に出すその性格、先生の悪いところですよ。教師のやる気のなさは、生徒にまで伝染しますのでお気を付けください」

「お前もその教師に対する正論パンチ。度胸は認めるけど俺以外には安易にするなよ……」

「心配ご無用。先生以外にはしないので」

「えっ、それって先生だけには正論で本心をぶつけ合える仲ってこと!? いい男女関係だね♪」

「何を言っているのですか七草さん!? せ、先生とは教師生徒の関係で、私は先生の規律の乱れを正そうかと……!!」

「いい反応。青春してるねぇ~」

 

 

 会計にイジられて手玉に取られる生徒会長の図。本当に大丈夫かよこの体制で……。

 体制とは言いつつも、それこそ全校生徒の満場一致でメンバーが決まったようなものだ。1年生の頃から生徒会長だった恋は、その春こそ音楽科と普通科を分け隔てようとしていたが、そのお堅い氷が解けてスクールアイドルに入ったのを機に皆から慕われる生徒会長へと様変わりした。それ故に生徒たちからの人望も厚く、ぶっちゃけ今回生徒会長の選挙があったとは言っても立候補者はコイツだけだった。学校全体で人望のある奴を相手にしようとは思わないもんな。

 

 気になるのは残りの奴らだが――――

 

 

「つうかどうしてコイツらを選任したんだよ? 去年は生徒数が少なかったからお前1人で全部やれたとは言え、今年は倍以上に増えたから生徒会の人数も増やすのは分かる。でももっと暇な奴にやってもらった方が良かったんじゃねぇの?」

「実は私たちから恋ちゃんにお願いしたんです。また生徒会を1人でやっていくのはスクールアイドルも並行しているので大変かと思って……」

「それにきな子たちだけじゃなくって、メイちゃんたちも、可可先輩たちも手が空けば手伝ってくれると言っていたので、それならスクールアイドルと並行でもやっていけると思ったっす」

 

 

 もう生徒会活動がスクールアイドル部の活動の一環になってねぇかそれ。しかもアイツらまで巻き込むってことは生徒会を私物化できるってことでもある。そうすればスクールアイドル部だけ予算をこっそり上げることもできるわけだ。まあコイツらのことだからそんなことはなしないし、学校の奴らものほほんとした思春期女子ばかりだから疑われもしないだろうがな。

 

 それにしても、スクールアイドルってのはどうして生徒会をやりたがるかね。俺が主に関わったスクールアイドルは漏れなく生徒会役員がいて、生徒会長は必ずスクールアイドルをやってる奴だった。しかもその生徒会長に限ってスクールアイドルを敬遠していたりと、氷属性だった奴らが多い。更には結局スクールアイドル堕ちするところまで似ている。実際に目の前の生徒会長もそうだったしな。生徒会とスクールアイドル、何か因果関係でもあるのかねぇ。

 

 

「まあそれはそれでいいとして、どうして七草がいるんだよ?」

「あっ、センセーひっど~いっ! 私だけ邪険に扱ってるぅ~」

「してねぇよ。さっきの話の流れだったら、会計もスクールアイドル部の誰かになるのが自然と思っただけだ」

「それはスクールアイドル部だけで固めちゃうと、ライブの練習が追い込みに入った時とか生徒会にまで手が回らなりますよね? だから無所属の人が1人いた方がやりやすいと思って立候補したんですよ」

「はい。七草さんが手を挙げてくださってとても助かりました」

「でも色んな部活のヘルパーしている七海ちゃんが生徒会まで手伝ってくれるなんて思ってなかったから、ちょっと驚いちゃった」

「七草先輩の人望の厚さは1年生の間でも広まってるっす! そんな先輩が来てくれるなんて百人力って言葉では収まらないっすね!」

「もぉ~大袈裟だなぁ~きな子ちゃんは♪」

 

 

 七草七海。元々1年生の頃から色んな部活の手伝いをしており、スクールアイドル部に至ってはまだ部として認めらていない頃から、つまりかのんと可可の2人でやっていた頃からサポートしていた。そしてそのボランティア精神は2年生の秋となる今もなお発揮され続けており、教師と生徒どちらの陣営からも人望が厚い。さっききな子が言っていた通り、後輩たちにまでその活躍が噂されるくらいだ。

 

 ただ、去年と今年では雰囲気がガラリと変わった。去年までは活発で明るい三つ編み少女だったが、今年の4月からは掴みどころのない怪しさが滲み出す性格となっている。髪を伸ばしてツインテールになってるし、制服も結構着崩していて、かなりイマドキの女子っぽい。

 モブキャラのような見た目から急にイメージが変わった。そして時折こちらに向けられている妖艶で小悪魔的な笑み。何か裏があるのか、それとも思春期が故のイメチェンなだけなのか……。

 

 

「それにしても悉くスクールアイドルのみんなで固まっちゃって。まさにセンセーのハーレム集団ですよねぇ~♪」

「「「ハ、ハーレムぅうううううううううううう!?!?」」」

「何言い出すんだよお前!?」

「だってそうじゃないですか。ここにいるみんなは先生のことが好き、つまりハーレム生徒会ってことです」

「す、好きとかそういうのはまだ学生の身からして早い気がします……。学生の本業は勉強ですから……」

「そ、そうだよ何言ってるの七海ちゃん!」

「きゅ、急に変なこと言いだすなんて、先輩ってユーモアもあるんすねぇ~……」

 

 

 分かりやす過ぎるだろコイツら。七草が憎たらしい笑顔を見せているので、どうやらかのんたちのこの反応が見たくて煽ったらしい。まあコイツらが俺に気があるってことくらい普段のコイツらの様子を見ていればすぐに分かることだけど、ここまでド直球に茶化してくる奴はいなかったから、それ故にかのんたちへのダメージが大きいのだろう。

 

 

「ほらほらかのんちゃん、センセーの好きなところは? ほら言ってみ??」

「ふぇえええっ!? そ、そんなの無理!! 先生がいる前でそんなこと言うなんて!!」

「じゃあアタシにだけこっそり教えてよ♪」

「なんでそうなるの!?」

「だって先生に直接言えないってことは、誰かになら言えるってことでしょ? ということで、はいこれ」

「えっ、い、糸電話??」

「演劇部にあったやつ。ほらほらこれで私に言ってみ」

 

 

 なんて前時代的な……。いや前時代にもこんな通信方法はねぇよ。

 気持ちを吐露する前から既に悶え苦しんでいるかのん、それを見て愉悦を感じている七草。そして自分が標的にされまいと気配どころか存在すら押し殺している恋ときな子。新生徒会の顔合わせじゃなかったのかよ何だよこの現場……。

 

 七草が糸電話の片方の紙コップを耳に当て、かのんがもう片方を口にあてる。

 

 

「せ、先生の好きなところは――――」

「ふにゃぁん!」

「えっ、なにその色っぽい声!?」

「い、いやぁかのんちゃんっていい声してるから、糸電話が疑似ASMRみたいに聴こえちゃって……。あぁ~くすぐったい」

「じゃあやめようこれ」

「いややめない、耐える」

 

 

 何してんだよコイツら。これでも1年生の春からずっと同じクラスで親友だから仲はいいはずだ。いいはず……だよな?

 そして、かのんが抱く俺に対する気持ちが糸電話を通して七草に伝えられる。どうして七草に言わなきゃいけないのかって疑問はどこへやら、何故か俺たちは黙って見守っていた。まあ女の子から好意を伝えられるのは男として楽しみでもあるしな。恋ときな子も目の前で繰り広げられる恋沙汰に頬を染めて静観していた。

 

 そして2人共紙コップを顔から離す。

 

 

「ほぅほぅ……。なるほどねぇ……」

「絶対に言わないでよ!! 親友としての約束――――」

「頼りがいがある理想のお兄さん像がまさに先生なんだって♪」

「こ゛ら゛ぁ゛あ゛ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

 親友の絆、崩壊。かのんはテーブルを挟んで向こう側にいる七草に飛びかかろうとするが、七草は人差し指1本でかのんのおでこを抑えて制止している。なんか無駄に強者感あるな……。

 それよりも、七草が腹黒とかそういうレベルではなく単純な裏切りを披露しやがった。まさに場を掻き乱すトリックスター。かのんは赤面しつつ涙を流しながらコミカルに悶絶していた。

 

 

「さて、次は誰が愛の告白をするのかなぁ~?」

「「う゛っ!?」」

 

 

 恋ときな子の身体がビクつく。標的にならないよう自分自身を空気に同化させていたものの、さっきから謎の強者感を放つ七草にそんな誤魔化しは通用しないようだ。

 もう完全に生徒会の雰囲気を支配している七草。たかが会計役員にここまで荒らされるなんて、最初に言ってたこの体制で大丈夫かって問題が顕著になってきたな……。

 

 このままだと生徒会がコイツのおもちゃにされかねないので、一応顧問になった身として仕事はしておくか。

 

 

「それくらいにしておけ。お前のせいでコイツらが『生徒会に行きたくない』とか、『一緒にいるとイジられるから辞めたい』なんてことになったらどうする。もう手遅れかもしれねぇけど」

「まぁそうですねぇ~。仲間として親友としてこれくらいにしておきますよ。最も、みんなの恋事情は気になるのでそこだけはいつか聞いてみたいですけどね。だってほら、恋バナは思春期女子の嗜みでしょ?」

「それはそうかもしれねぇけど……。だったらお前はどうなんだよ?」

「え?」

「そうだよ! 七海ちゃんはどうなの!? 好きな人いるの!?」

「そうっすそうっす! 先輩の想い人も聞きたいっす!」

「私たちにそこまで言うのでしたら、それはもう素敵な恋をしていらっしゃるのでしょう」

 

 

 ここに来てかのんたちの集中砲火が始まる。人を刺すなら刺し返される覚悟のある奴だけにしろって言葉があるくらいだからな、これくらいの報復は当然だろう。

 ただ、当の本人からは俺たちが期待するような反応は見受けられない。ノーダメージっぽくて、むしろこっちが野暮なことを聞いてしまったのかと少し焦ってしまいそうになる。

 

 

「最初に言ったじゃん、ここはセンセーのハーレムだって。つまりそういうこと」

「えっ、じゃあ七草さんは先生のことが……?」

「好きじゃなかったら、こんな日頃からあつぅ~い視線なんて向けてないって。ね、センセー?」

「えぇぇええっ!? 先輩、先生のことが好きなんすか!?」

「いつ!? どこで!? どういう風に好きになったの!?」

 

 

 今度はかのんたちが根掘り葉掘り聞く側になり、さっきとは立場が逆転する。ただ余裕があるのは依然として七草のままであり、かのんたちの方が必死になっているのは明らか。それでも他人の恋路が気になるから質問攻めにするあたり思春期の女の子って感じだ。年頃の女子ってホントに好きなんだな、こういう話。

 

 

「いつどこでって言われてもかのんちゃんの言った通り、頼りがいがあって顔が良くて優しくて理想のお兄さんって感じの先生が、1年半も自分の担任だったら惚れるでしょ。普通に」

「そ、そうかもしれないけど……」

()()()ずぅ~っとセンセーのこと見てたからねぇ。かのんちゃんより言えるよ、センセーの魅力的なところ」

「むぅ……。それだったら私だって七海ちゃんとずっと同じクラスだから条件は同じだよ。でも私の場合スクールアイドルの活動でも先生とずぅ~っと一緒だから、七海ちゃんよりも先生のこと知ってるもん」

「どうしてそこで張り合うんだよ……」

「そっかぁ~。かのんちゃんセンセーのこと詳しいかぁ~。へぇ~」

 

 

 七草の雰囲気が急に黒くなる。さっきまで羞恥心に苛まれていた奴が強がって張り合ってきたから気に障ったか。それとももっと別の感情があるのか。毎回思うけど、コイツが何を考えているのか俺でも読むことができない。1年生の頃は普通に天真爛漫な女の子ってだけだったのに、2年生になってから含みのある言動ばかりで気になって仕方がない。俺のことが好きって言ってたから積極性をアピールしているのか。これも思春期特有の心境の変化なのかねぇ……。

 

 

「と、とりあえず、会議を進めませんか? あと1ヶ月もしないうちに文化祭ですし、それこそこの新生徒会初の大仕事になりますので……」

「そうだね。ゴメンね、かのんちゃん。ちょっと熱くなっちゃったかも」

「う、うぅん。こっちこそいきなり突っかかっちゃってゴメン……」

 

 

 仲直りした……のか? かのんもさっき雰囲気が重くなった七草に対して何か思うところがあったのか、僅かながらに釈然としない様子だった。

 

 ここまでが新生徒会初の顔合わせと言われると、中々に中身の濃い挨拶だったな。顔合わせとは言っても最初に言った通りほぼほぼ顔見知りだったために挨拶も何もなかった気がするけど。

 それはさておき、生徒会の目下の目標は文化祭の運営と成功だ。とは言いつつも前期の時点で恋や理事長たちがそれなりに準備を進めていたので、生徒会はそれに乗っかってメイン運営として進めていく形だ。それでも生徒数は去年の倍以上に増え、出し物をする文科系の部活も増大したことで規模自体が大きくなることが予想されるため油断はできない。ま、この学校の生徒は一致団結力が強いから心配はしてないけどな。

 

 

「都会の高校の文化祭はスケールが派手と聞いているので楽しみっす! ちなみにきな子のクラスはお化け屋敷です!」

「そ、そうなんだぁ~へぇ……」

「かのんさん、既に顔が青ざめてますよ……」

「だって怖いものは怖いの! ま、まぁでも、文化祭でやるお化け屋敷なんてたかが知れてるよねぇ……」

「そうっすか? 前の赤女騒動のときに感じた雰囲気をそのまま再現しようと思ってるんすけど」

「あ、あれを!?」

「あぁ、私が血塗れの女と勘違いされたアレね」

 

 

 そういやそんなことあったな。確かにあの時は赤い髪をしている七草のことをみんな『頭から血を流している女』と勘違いしていたせいで無駄にムードがあった気がする。夜の学校に出没する血塗れ女、っていうシチュエーションも完璧だったもんな。

 

 

「かのん先輩のところは何をやるんすか?」

「コスプレ喫茶だよ。ほら、ウチって喫茶店だからノウハウがあるし、可可ちゃんは衣装づくり好きだし、そういうの得意そうな人がたくさんいるからそれに決まったの」

「そうそう。みんなでコスプレをして、センセーを悩殺しちゃうんだよね♪」

「えっ、そういう魂胆だったの!?」

「かのんさん! いかがわしい衣装は禁止ですよ!!」

「違う違う私じゃない!? これ最初に提案したの七海ちゃんだからね!?」

 

 

 確かに女子高生がコスプレするって聞くとアッチの意味で捉えてしまっても仕方ねぇよな。俺だって最初に聞いた時はアレな意味を想像してしまったから……。

 

 

「でも出し物とは言え喫茶店をするのなら、同じ喫茶店の娘として絶対に成功させたいよ!」

「おぉ、かのん先輩珍しく燃えてるっす!」

「そうだねぇ。どんなコスプレを着てセンセーをおもてなしするのか、メニューを考えておかないとねぇ~♪」

「コスプレでプレイのメニューを……!? い、いかがわしい……!! それで成功だなんて認められませんよかのんさん!!」

「いやだから私はそんなこと思ってないってぇええええええええ!!」

 

 

 プレイとか思い込んでる時点でお前の脳内の方がいかがわしいよ……。

 そんな感じで、文化祭の準備は着々(?)と進行している。俺も生徒会の顧問を押し付けられてやることが増えそうだけど、特に何も起こらずに無事に終わることを祈るよ。

 

 

「そういうことです。楽しみにしていてくださいね、センセ♪」

「えっ……?」

 

 

 目を細め、口角を上げた含みのある笑み。何も起こらない……よな??

 




 この小説はハーレム系として名を出していますが、安易にハーレムハーレムって言うと安っぽい感じがするので、なるべく本編中にはその単語を出さないようにしてきた裏話があります。
 なので今回は七海が口走っていましたが、意外とレアワードだったりしますね(笑)

 そして、ストーリー面でも変化が出てきました。かのんたちが恋愛弱者で奥手なせいで恋愛面は中々前に進みづらい状況でしたが、七海という爆弾が投下されたことで無理矢理にでも前に進まざるを得ない状況になってきました。

 零君と女の子たちの関係がこれからどうなっていくのか、是非ご期待ください!


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