ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 前回の雰囲気とは違って今回は完全にネタ方面に振り切り。
 まあこういうネタが大好きなんで仕方ないです(笑)


ラッキー・ドスケベ・デイ

「くそっ、なんで今日はこんなにもツイてねぇんだ……」

 

 

 俺は占いというものを信じないし嫌いなのだが、今日だけは自分の運勢を占いたくなるくらい不幸に陥っていた。

 自販機で飲み物を買おうと思えばお金を飲み込まれ、だったらコンビニで買おうと思ったら何故か売り切れ。だったら喫茶店でテイクアウトをして飲み歩るこうとしたら、物陰から野良猫が飛び出してきてカップの中身をぶちまけ、たまたま傍を通った車のタイヤによって飲み物の飛沫が俺に飛び散った。もう憑りつかれていると言わんばかりの負の連鎖に善子でも憑依したのかと思ったぞ……。

 

 ここまで不運続きだともう自分の部屋に閉じこもりたくなるが、残念ながら虹ヶ咲へ向かう用事があるのでこの運命から逃げることはできない。手が滑ったとかバナナの皮を踏んで転んだとかなら自分のドジで笑えるのだが、外部から干渉されるとそれは不可抗力なのでどうしようもない。昨日世界のルールは俺自身だとイキリ散らかしてたけど、流石に運まで味方につけることはできなかったか……。

 

 そんなこんなで虹ヶ咲の学園内を歩いていると、後ろから声を掛けられた。

 

 

「あっ、零さんじゃん! おっすおっす!」

「愛……。相変わらず元気だな――――って、なんだその恰好? テニスウェアか?」

「そう! さっきまでテニスの助っ人してたからね!」

「これからスクールアイドルの練習だろ? その前に運動部でバリバリ動き回るとかどれだけ体力お化けなんだよ……」

「えへへ、これが若さってやつ?」

 

 

 愛が色んな運動部から助っ人を頼まれているのは知っていたが、まさかスクールアイドルの練習がある日まで依頼を引き受けていたとは……。俺もまだ若いが流石にスポーツを掛け持ちできるほどの体力はない。そうやって心身ともに逞しくなればこの不幸も寄り付いて来ないのかもな……。

 

 それにしても、愛のテニスウェア姿が堪らなくエロい。元々高校生離れした超絶スタイルの持ち主なのだが、身体のラインが良く出るテニスウェアを着ているとそのアダルティな身体が浮き彫りになる。胸も大きければ腰のくびれもあり、男の欲情を誘うのはもちろん女性からしても理想的で尊敬してしまうような体型だ。短いスカートのせいで脚の艶めかさを存分に曝け出されてるし、これもう襲ってくれと言ってるようなものだろ。さっきまで運動していたせいか全身が少し蒸れてるのも誘惑されるポイントだ。

 

 

「もう零さんったら目がエッチだよ? そんなに愛さんの身体が気になる?」

「そりゃ男ならお前の身体に興味ないわけねぇだろ」

「そうなんだ。だったらちょこぉ~っとだけならいいよ。零さん何だか元気なさそうだし、私なんかで元気が出るならね」

「そう見えるか? でも今日は俺に近づかない方がいい。お前にも不運が伝染するぞ」

「不運? 大丈夫大丈夫! 愛さんいつも運いいからむしろ相殺してあげるよ!」

 

 

 女の子から誘惑、つまりお触りOKの承諾が取れたらいつもなら容赦しないんだけど、今回は己の不幸を考慮して敢えて、いや歯を軋ませながら身を引く。これでも女の子の身体を案ずるのは指導者として、そして男としての役目だからな。ライブも近いからこの不運を感染させたくはない。

 

 

「ありがたい申し出だけど、今日はパスだ。気分が乗らない」

「えっ、珍しいねぇ~靡かないなんて。だったらこっちから行っちゃうよ~♪」

「うおっ!? おい急に抱き着いて来るな!? ちょっ、倒れる……!!」

「えっ、あっ、きゃっ!?」

 

 

 いきなり飛び込んで来た愛を俺が上手く受け止めてやれなかったためか、そのまま2人して倒れ込んでしまう。幸いにも芝生の上で衝撃は少なかったが――――つうか、衝撃がなにやら柔らかいクッションのようなものに吸収された気がする。むしろ倒れたと感じないくらいやんわりとしてるけど、これは一体……。

 

 

「ひゃっ! 零さんどこ触ってるの……!?」

「こ、これは……」

 

 

 密着した拍子に女の子の身体に触れてしまうことなんてよくあることだ。今も俺の顔は愛の胸に埋められ、右手がもう1つの胸を鷲掴みにしている――――ところまでは認識できた。ここまでなら興奮はするけど冷静にもなれる状況だが、俺の左手の感触が明らかにおかしい。目を向けても俺の左手は目視ができない。それもそのはず、愛のスカートの中へと入り込んでいたからだ。しかもそれだけではなく、俺の人差し指が彼女のアレに触れていた。

 

 

「ちょっと零さん今日大胆過ぎ!! そんなに攻められたらくすぐったいって言うか、変な感じになっちゃうからぁ!!」

 

 

 まさか倒れただけでここまで女の子のありとあらゆる部分を攻める体勢になっているとは、もはやラッキースケベの次元を超越している気がする。傍から見たら青姦している現場にしか見えないくらいには愛の興奮を掻き立てている。これが不運によって巻き起こされた状況なのか、前代未聞の淫行に俺の思考回路は麻痺していた。

 

 

「も、もうっ、ちょっとだけって言ったじゃん……!! あっ、んっ……」

「わ、悪い……!! でも手がお前の胸と股に吸い付いて……」

「何言ってるのももうっ! あっ、そ、そこはぁ……」

「ちょっ、動くなって。余計にもつれるだろうが!?」

 

 

 俺と愛の腕や脚が絡み合っているせいか、暴れられると当然彼女の性感帯は大きく刺激される。しかも俺の片手はその大きな胸に吸い付くように鷲掴みをし、もう片方の手は指が彼女のパンツに引っかかって脱がしそうになっている始末。それを避けようと身体をもじもじさせる愛だが、逆にその動作をすると俺の手が強制的に動かされるため更に自分の性感帯をくすぐられる負のループに陥っていた。

 

 じゃあ俺が離れればいいだろって話だけど、男の性なのか俺の本性なのかは知らないが、こんないいボディをしている女を逃すまいと自分の意志に反抗して離れようとしない。もうレイプ魔一歩手前レベルの行動を衝動的に犯していた。

 

 そして気付けば愛の身体をあらかた堪能し終わった後だった。ようやく己の暴走を制御することができたので起き上がってみると、彼女は生気を吸い取られたかのようにヘトヘトになっていた。しかもテニスウェアは半脱ぎとなっており、しかも荒く淫猥な吐息を小刻みに漏らしているため完全に事後のような状況である。

 

 

「俺が言うのもアレだけど、大丈夫か?」

「大丈夫じゃないよぉ~……。あんなにめちゃくちゃにしてさ……はぁ、はぁ……」

「そりゃ悪かったけど、言ったろ? 今日の俺は不運だから近づくなってな」

「それを警告した後すぐ倒れてきたじゃん。まあアタシが急に抱き着いたのも悪いんだけど……」

「でも不運はお前の言う通り相殺されたかもな。正直なところ、超天国だった。もう何も考えられないくらいには夢中になってたよ、お前にな」

「ふふっ、それなら良かった♪」

 

 

 あれだけ身体を弄り回したのに笑顔で許してくれるのか。流石は虹ヶ咲の子、俺への愛が膨大なだけのことはある。自分の胸も下半身も、何もかも揉みしだかれたのにも関わらず笑顔を向けてくれるとかまた性欲が唆られそうだ。オタクに優しいギャルを具現化した存在の愛がエロ行為まで許してくれるなんて、こりゃ全国の陰キャ男子が惚れるわけだ。

 

 そんな感じで愛は少し休んでから同好会の部室へ行くらしいので、俺は先に立ち去らせてもらった。半脱ぎの女の子を残して帰るとかレイプ魔一歩手前からレイプ魔に進化したみたいだが、本人がいいって言ってるんだから許してくれ。まあこの学園は女性しかいないから、ここに放置しても二次災害に遭う心配はないだろう。

 

 そして、俺が立ち去った後――――

 

 

「はぁ、はぁ……激しかったぁ~♪ あっ、パンツ濡れてる。変えないと……」

 

 

 愛は快楽の余韻に浸っていた。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「なんか、どっと疲れたな……」

 

 

 思いがけない展開に興奮して無駄に体力を浪費したためか、まだ練習が始まっていないのにも関わらず疲労が溜まっていた。別にガッツリと性行為をしていたわけではないが、理性が飛ぶと欲望を満たすことだけに集中してしまい体力管理もままならなくなる。性欲に良くも悪くも従順になってしまう俺の悪い癖だ。治したいとも思っているが、これこそ俺のアイデンティティみたいなところもあるので誇りにしている部分でもある。来年から女子高の教師になるっていうのにこんなことで大丈夫か、俺……。

 

 自分の汚い部分を推し量るのもいいが、今は我が身に憑りついている不幸をどうにかすることを考えよう。校舎に入って部室へ向かっているのだが、さっきその道中でいくつもの災難が降りかかっていた。ソフトボール部が運んでいたカゴからボールが1個が転げ落ち、それを踏んで思わず階段から滑り落ちそうになったり、調理部が落としたトマトが床にぶつかった衝撃で中身が飛び散り俺に被弾しそうになったり、園芸部が運搬していた袋の中身が空いており、そこから土が漏れ出して1階にいた俺に降りかかりそうになったりと、もう周りの何もかもが敵だった。

 

 次は何が起こるのかと挙動不審となって周りを観察しながら歩いているためか、体力だけでなく精神力も使うようになりより一層疲労が溜まる。ここまで来ると一歩踏み出したら床が抜ける事故とか命懸けの天災が発生しそうで怖いんだよな……。

 

 

「あっ、零さん! こんにちは」

「エマ……」

「今日は来るの早いんですね――――って、顔が強張ってるようですけど大丈夫ですか?」

「あ、あぁ……ん? おい、それはなんだ?」

「これですか? 服飾同好会から衣装の生地を貰ったんです。これでライブの衣装でも作ろうかと思いまして!」

 

 

 俺はこの時、これから巻き起こるである災害を察知した。エマが持っている布生地は折りたたんであるため長いものと推測できる。つまりコイツの手からその布が垂れ、俺がそれを踏み、エマを押し倒す形で倒れる――――これが予測する未来だ。あまり俺を舐めるなよ。さっきまで幾多の不幸を経験してきているんだ、これくらいの危険予知は容易い。そして予測さえできてしまえば対処なんて簡単だ。コイツの前を歩けばいいだけのことだよ。

 

 おいおい焦らせるなよ。俺こそ世界のルールなんだ。たかが不幸の悪霊が憑りついたくらいで俺の運を吸い取れると思うな。

 

 そして俺はエマの前を歩く。これで何も起こりようがない。つまり俺の勝ちってことだ。

 

 

「さっきは険しい顔をしていましたけど、今はなんだか爽やかそうですね」

「そう見えるか? ま、自分の人生は自分で切り開くもの。運ごときで左右されねぇってことだよ」

「えぇっと、本当にどうしちゃったんですか? なんか悟っているような感じがしますけど……」

「気にすんな。運さえも覆す力を手に入れてご満悦なだけだ」

 

 

 エマは頭に『?』マークを浮かべているが、まあそうだろう。不幸を乗り越えた喜びは最大級の不運を味わった者にしか分からない。これで運に左右されない男という俺の長所がまた1つ増えてしまったな。

 

 それから俺の危険予知能力は卓越していた。外でサッカー部が練習をしているのが見えたので、今日は寒いからという名目で窓を閉める。これでボールが俺に飛び込んでくることもなくなったわけだ。そしてゴミが落ちていればそれを拾い、踏んづけて滑る可能性を潰す。廊下の掲示物が剥がれていたら張り直し、こちらに飛んでくる外的要因を消す。こうして見ると普通にいい奴じゃねぇか俺。別に善行を積む必要はないのだが、ありとあらゆることに気をかけていたら自然と気遣いができていた。しかし俺のこういった行動が不可解なのかまたエマに心配されたけど……。

 

 そしてここで気付く。エマの足元に何かが迫り寄っていることに。あの黒光りするボディは紛うことなき『アレ』。カサカサと細い脚を動かしながら俺たち足元に順調に進軍していた。

 エマが『アレ』に気付けば当然騒ぎ出す。そうなれば愛の時と同じく俺の方に倒れ込んでくる未来が容易に想像できる。俺は危険予知の達人、なんとしてでもその未来を捻じ曲げてやる。

 

 

「きゃっ!? れ、零さん!? ち、近いです……」

「俺がいいって言うまで黙っとけ」

 

 

 俺はエマを壁に追い込む。これで黒光りの『アレ』が通り過ぎるのを待つ作戦だ。少々荒っぽい作戦だが、こうして壁際に追い詰めて身動きを取れなくしておけば愛のようにバランスを崩すこともない。コイツはまだ布を抱えているためそれを踏んで滑ることもない。これは勝った。もう俺が不運に見舞われることもない。完璧なる作戦で完全なる勝利だ。

 

 ――――と思った矢先、突如後ろから大声で声を掛けられる。

 

 

「ちょっと!? 何やってるんですかお兄さん!!」

 

 

「えっ、侑!?」

「ひゃっ!? 零さん!? ち、力強すぎ――――きゃっ!?」

「うおっ!?」

 

 

 いきなり侑に大声で話しかけられたことにビックリして、思わずエマを抑えつけていた力が強くなる。そして案の定と言うべきか、勢い余って彼女を床に押し倒してしまう。徹底的に外的要因を排除していたが、俺にとって一番厄介な奴を忘れていた。だが気付いた時にはもう時すでに遅し、俺は再び女の子と身体を混じり合わせて倒れ込んでしまった。

 

 

「あっ、れ、零さん……く、くすぐったいです!」

「うっぷ、ぐぅ……!!」

 

 

 まず俺の目の前に広がっていたのは白い布。だがこれはコイツが持っていたモノではなく、無地にリボンがワンアクセントのみ付いているまるで女の子のパンツのような――――って、パンツ!? そして俺は何かに挟まれているような気がしたがそれは気のせいではなく、肉厚の柔らかいモノに顔面をサンドイッチされている。その柔軟なお肉はパンツからスラっと伸びており、まるで抱きしめられているかのような暖かさを感じた。

 

 そう、俺はエマのスカートの中に頭を突っ込んでおり、太ももに顔を挟まれていた。目の前にはエマのパンツがあり、俺の鼻息や吐息が彼女の大切な部分に吹き掛けられるくらいには近かった。

 

 

「ひゃんっ、くすぐったい……あ、んんっ!!」

「お兄さんなんて転び方をしてるんですか!? 早く離れてください!! お兄さん……?」

 

 

 偶然この状況になったとは言え、とてつもない興奮が俺を襲う。2人の声は聞こえてはいるのだが得体の知れない情欲が俺の中で煮えたぎっており、その興奮が俺の身体を支配していた。したがって自分で自分の身体を制御できず、ただただ目の前の桃源郷を目にして鼻息と吐息を荒くするばかりだ。

 

 

「零さん、そんなところに息を吹きかけられると……ん、あっ……」

「お兄さん早く立ち上がってくださいぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!」

 

 

 侑は頑張って俺の身体を持ち上げようとするが、俺の身体はこちらの意思に関係なく抵抗をしているので女性の力ではビクともしない。その間にも俺の息遣いがエマの大切な秘所を刺激しているようで、俺の顔を挟んでいる太もももビクビク震えていた。そうなればもちろんその柔らかい肉質のボリュームを存分に顔で感じられるので、余計に興奮度が高まり息が荒くなる。そうしてまた彼女の秘所をくすぐることになるため、愛の時と同じく負のループに陥っていた。

 

 エマも力が抜けているのか逃げ出すこともせず、ただただ俺から与えられる快楽に身を委ね喘ぐだけだ。これが校内の廊下で堂々を行われている事実。だからこそ侑は焦っているのだろうが、幸いにもここは俺の学園なので万が一バレても許してもらえる範囲だろう。かといってこの学園以外でこの現象に陥ったら我慢できるかって話だけど、まぁ無理だな……。

 

 段々エマのスカートの中が熱気を帯びてきている。俺の息もそうだが、エマの体温も上がってきているからだろう。少し蒸れてきたせいか女の子特有の甘い匂いも強くなり、太ももやパンツも汗で濡れてきているのが分かる。水分を含んで伸縮性が上がったパンツ、そこにもぞもぞと太ももを動かせば当然パンツは徐々に縮んでいく。パンツの布が縮むことで段々太ももの付け根が見え始め、そして挙句の果てには――――!!

 

 

「れ、零さん!? ひゃんっ、い、息が強く……!!」

「もうお兄さんいい加減にしてください! もうっ!! こうなったら思いっきり行きますからね!!」

 

 

 熱気が上がっていくスカートの中。俺の興奮のボルテージも急上昇し、あと少しタガが外れるだけでこのままエマの下半身に吸い付きそうだ。彼女が動くたびにパンツが縮み、もうちょっと、もうちょっとで大切な部分が見え――――――!!

 

 と目を見開いてその時を待っていたが、突如として俺の身体がエマのスカートから引き剥がされた。どうやら侑が力を振り絞って俺の腰に腕を回して引き抜いたらしい。ありったけの力を込めたのか俺を引き剥がしただけではその勢いは収まらず、今度は侑と一緒に廊下に倒れそうだった。

 

 

「きゃっ!?」

「うぉっと、あ、あぶねぇ……」

 

 

 今回は何とか倒れずに持ちこたえた。いつの間にか俺が侑を後ろから抱きしめる形となり、そのおかげでどちらも倒れることなく踏ん張れたのだろう。ぶっちゃけ狙ったのではなくたまたまこのような体勢になっていたのだが、転倒していたら確実にセクハラ行為を誘発していたので助かったよ。最悪他の女の子ならいいけど、侑の身体を触ったとあれば後でみっちり怒られるのは目に見えてるからな……。

 

 ――――ん? 両手がかなり柔らかい。この手に馴染む柔らかさと大きさ。試しに少し揉んでみると分かるこの世のモノとは思えない柔軟性。女の子の身体の部位で俺が知っている最も手に馴染むここは……ま、まさか……!?

 

 そう、俺は侑の背後から彼女の両胸を思いっきり鷲掴みにしていた。これが不運の力……いや、男としては幸運なのか? って、今は損なことを言っている場合じゃない。これは……マズい!!

 

 

「んっ……お、お兄さん……」

「えっ、あっ、わ、悪い!!」

「と、言いながら揉むのやめてください!! 通報しますよ!! あっ、んっ……も、もうっ!!」

「そのなんだ、いい胸してるよお前――――って、違うんだ。これは衝動的に!!」

「そっちの方がタチ悪いですよ!! って、いいから手を放せぇええええええええええええええええええええ!!!!」

 

 

 廊下で女の子を羽交い絞めの状態にして胸を揉む変態、顔を耳まで真っ赤にしながら叫ぶ少女、壁にもたれ掛かって今なお興奮冷め上がらず吐息を漏らしているもう1人の少女。ここは天国か地獄か。傍から見たら乱交現場にしか見えないが、あながち間違っていないのかもしれない。

 

 ちなみに侑に事情を説明したところ、他に被害が出ないうちに今日は帰れと口うるさく言われたので帰宅した。確かにこのままだと歩夢たちも襲ってしまいそうで賢明な判断ではあったけど、男としてはちょっぴり残念……と思ったり。

 

 久しぶりに思春期の頃の興奮を味わって、ちょっぴり味を占めた俺であった。

 




 どうせセクハラするならスタイルのいい子がいいってことで愛とエマには犠牲(?)になってもらいましたとさ。それでも彼女たちは零君に触られることに関しては割と寛容なため、一番の被害者は何と言っても侑だったり……



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