ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 いつの間にか大人気になってたシリーズ。
 最近ウブな人やエロ耐性のない人が多く見受けられたので、ことりちゃんが勝手に講座を開講しました。だからどんな展開になろうが、私は決して悪くありませんので()


ウブは恥!!ことりの淫語講座(補習授業編)

 

 "無知の知"という言葉がある。

 無知であるということを知っているという時点で、相手より優れていると考えること。また、真の知への探求は、まず自分が無知であることを知ることから始まるということ。哲学者のソクラテスが唱えた概念だ。

 

 しかしこの世には、知らない方が幸福になれることなどいくらでもある。知ろうとしても敢えて無視して、自分は無知であることを自覚した上で知らぬふりをする。"知"を得てしまうことで自分の思想や信念が捻じ曲がってしまうのなら、知ることを回避するのは聡明な判断だろう。知らぬ知識を詰め込むことだけが、賢く生きる道とは限らないのだ。

 

 

 そもそも俺がどうしてこんな似つかわしくない話をしているのかと言うと、見慣れたこの光景に全てが起因している。

 

 俺とシスターズの3人は例にもよって、強制的に部室に連れ込まれ着席させられていた。そして目の前にはことりが右手で指し棒を持ち、その先を左手のひらにトントンと小刻みに叩いている。明らかに「私は怒っていますよ」的な態度を取って、俺たちを威圧しようとしているみたいだ。だがもうかれこれ4回目になる俺や、みんなからの噂で今から起こる面倒な茶番を知っているシスターズの面々は、呆れ顔で彼女を眺めていた。

 

 

「ことりはねぇ~、皆さんに怒っています!」

「あっそう」

「過去に3回も講座を開いたのに、まだ数々の淫語を知らない人がいるなんて!ことりは皆さんを、そんなピュアな生徒に仕立て上げた覚えはありません!!」

「皆さんって俺たちかよ……」

「み、皆さんは皆さんだよ!皆さんが純粋すぎるから、今日は特別に補習授業を開講します!」

 

 

 あっ、なるほどそういうことね。分かったけど敢えて言わないでおこう。

 どうやらことり先生曰く、()()()のピュアっぷりに驚いているみたいだ。俺とことりの純粋の定義が曖昧で齟齬があるかもしれないが、先生は()()()の知識不足に相当ご立腹らしい。今回は前回みたいに媚薬を盛られてないので、R指定展開にはならないと……信じたいなぁ。

 

 

「あの~。これって参加しないといけないんですか……?」

「参加しなきゃいけないよ!雪穂ちゃんもいつまでも恥ずかしがってないで、零くんにたくさんご奉仕してあげなきゃ!零くんは淫乱な女の子が大大大好きなんだから!!」

「おいっ!そうだけど、目の前で言いふらすなよ恥ずかしいだろうが!!」

「そうだったんですね……」

「まぁお兄ちゃんがそうでなきゃ、私はこんなキャラになってないけどね」

「零くんがえっちな女の子好き……ほぇ~」

「いや亜里沙、納得すんな。合ってるけど納得はするな……」

 

 

 ことりのこの講座が開かれるたびに、毎回μ'sの面々からゲストが呼ばれる(強制連行)のだが、被害を一番受けてるのって実は俺なんじゃね?実技の実験――まあこれは若干役得だが、媚薬を飲まされた時は死に物狂いだった。毎度毎度ことりの闇に引きずり込まれ、男として情けない痴態を曝け出しているような気がするぞ……。

 

 

「時間も尺もないし、無駄口を叩いてないで早く授業を始めますよ!」

「無駄口どころか、この授業自体が無駄なんだけどな」

「Shut Up!!文句はラブラブセックスの後に受け付けます」

「せ、せせせせせせっく……!?」

「あぁ、亜里沙が既にもう……」

 

 

 この調子で亜里沙にことりの講座を受講させて大丈夫なのかぁ?エロ耐性のない人が猥談をすると貧血になるって聞くから、彼女にとっては地獄確定だろう。いや、案外と興味津々で没頭するかもしれないが……。雪穂は逃げられないと悟って諦め、楓は面白いことが起きるだろうとやる気みたいだし、これは俺も腹をくくるしかないか。

 

 

 そしてそんなこんなで、4度目のことり講座が開講された。もう俺たちは、彼女の世界から戻ってこられないかもしれない……。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「は~い!まず学んで欲しいお題はこれだよ~」

 

 

~First Word~

《69》

 

 

「えっ、数字?」

「そのウブさ!ことりはみんなをそんな子に育てた覚えはありません!もう~これくらいはことりが講座を開くまでもないと思っていたのにぃ~」

「ろ、ろくじゅうきゅう……ですか?」

 

 

 この講座ではもういつものことだが、相変わらず危険なワードばかりブッ込んできやがる。知っている人も多いとは思うが、この言葉をリアルで実行した場合、高校生の不純異性交遊では済まされないほど激しい映像になってしまうだろう。しかも当の本人がやる気満々なのが怖い……。

 

 

「読み方は"69"と書いて、"シックスナイン"って読むんだよ。これを機にちゃんと覚えて帰ってね!」

「へぇ、あまり変な言葉には思えないんですけど」

「亜里沙、それは偏見だよ。知っている人からすれば、もう"69"って字面だけでエロいもん」

「へ?どこが?」

「まあそれはおいおい説明するとして、まずはどんなプレイかをこのホワイトボードに図として描いてきたので、それを見て勉強しましょ~」

 

 

 ことりはそう言うと、ホワイトボードをくるりとひっくり返して裏面を俺たちに見せる。

 そこに描かれていたのは男と女、2人の人間の裸体だったのだが――――――

 

 

「ひっ、な、なんですかこれぇ~!?」

「あ、あわわわわわわわわわ……!!」

「これ、先輩が描いたんですか?」

「うん♪この日のために絵を練習してきた甲斐があったよ!」

「な、なななんて絵を描いてるんですか!」

 

 

 雪穂と亜里沙は、手で真っ赤に染め上がった顔を抑え目を逸らしてしまった。

 それもそのはず、ホワイトボードには男と女の裸体が双方の性器をしゃぶっている絵が生々しく描かれていたのである。まるでエロ雑誌に掲載されている漫画のように、しかもモザイクも何もなしで堂々と。そのまま漫画として連載できる上手さに、逆に俺は思わず目を見開いてしまう。

 

 それにしても、こんなエロい絵を描くために今まで絵を練習してきたのかよ。スケッチブックにライブで着る可愛い衣装の絵を描いて微笑んでいた彼女は、果たして今どこにいるのだろうか……?

 

 

「シックスナインとは、男女が双方の性器に唇や舌で刺激を与えながら、性的興奮や快楽を求め合う行為のことだよ。"69"って文字を横に倒してみると――ほらっ!お互いの下半身に顔を当てているように見えるでしょ?この図みたいにね!」

「ちょっ、え、えぇっ!?」

「せ、先輩方はこの講座によく耐えられましたね……。わ、私もう頭が……!!」

「2人共情けないなー。ま、お兄ちゃんとの付き合いが短いから仕方ないね」

「なに?俺と一緒にいたら変態度が増すみたいな言い方やめてくれない??」

 

 

 俺の偏見はこの際いいとして、下ネタや猥談に耐性がない雪穂と亜里沙はもうこの時点でグロッキーになってしまいそうだ。シックスナインなんて、普通の人からしたら至って数字の羅列にしか見えねぇからな。もしこれから"69"って数字を見かけたら、いちいち顔を赤くするに違いない。やっぱ知らない方がコイツらにとっては幸せだわ。何でもかんでも知識を蓄えればいいってものじゃない。

 

 

「さっきも少し言ったけど、ちょうど69の数字の形のように、双方の頭と足の位置が逆になることからこの名前になったらしいのです。そして通常は前戯として行われる場合が多いけど、ファッションヘルスなどの風俗店では、このまま射精に至るものもあるんだって」

「ふ、風俗!?しゃ、しゃ……もうこの話題やめません!?」

「ダメだよ!今日はその固いウブさを少しでも和らげるための特別補習なんだから!!」

 

 

 "風俗"と"射精"に反応するあたり、雪穂と亜里沙も一応その言葉の意味は知っているみたいだ。ピュアな子たちが無理矢理に淫語知識と言う名の泥を塗られていくその様は、背徳感がありつつ痛々しくもある。亜里沙なんてショート寸前なのか、口をパクパクさせるだけで全然喋れていないし。

 

 

「じゃあ実際にやってみましょ~♪」

「は……?や、やるって何をですか……?」

「逆に聞くけど、何のためにこの講座に男の子と女の子がいると思ってるの?講義で習ったことを実践するために決まってるじゃ~ん♪」

「男って俺しかいないんだけど……」

「もちろん!零くんと雪穂ちゃんの、公開生シックスナインでお勉強だよ!」

「え゛っ……え゛ぇぇぇええええええええええええええええええええ!?!?」

「いや、そこは妹である私の出番でしょ!!」

「それはただの近親相姦のAVだからダメだよ!」

「「「「…………」」」」

 

 

 いやそれ以前にこの講座自体がAV相当だろ、と心の中で同時にツッコミを入れた俺たちだった。

 この講座ではいつものことだが、ことり先生は下ネタも猥談も日常会話のように自然と話しやがる。普段は海未に牽制されていて抑えていた力を、今はここぞとばかりに発揮する。その結果、雪穂と亜里沙は何もしていないのに己の羞恥心で爆発しそうになっているが。

 

 

「ちなみにだけど、やるまで一生ここに閉じ込めておくからね!ほらどっちが上でどっちが下になるの??本当はことりが零くんのお相手をしたいんだけど、先生という立場上生徒に手を出す訳にはいかないから、仕方なく譲ってあげるんだよ。だから生半可なイカせ方じゃあ許しません!!」

「零君、どうすればいいんですか……?」

「こうなったことりはもう止められないんだ。仕方ない」

「お兄ちゃんやけに落ち着いてるね。もしかして、やったことあるのシックスナイン?」

「ねぇよ!!悟りでも開いてねぇと、ツッコミで俺の脳までパンクしそうなんだ!!」

 

 

 この状況でまともな精神状態でいられたら、俺の冠する変態の名を譲ってやってもいいぞ。毎回ことりへのツッコミから淫語連発によってショートした子の介抱まで一手に引き受けている俺を、みんなどうか労わって欲しい。

 

 

「あのぉ~本当にやるんですか……?」

「やるしか切り抜ける方法はないぞ」

「とか言っちゃって、零くんも期待してるんじゃないのぉ~?」

「うぐっ!そりゃあ若干役得だとは思ってるよ」

「私、絶対にやりませんからね!!」

「あとから何でも1つ言うこと聞いてやるから、ここは我慢してくれ。でないとガチでことりに犯される……」

「大丈夫!ことりは零くんから攻めてもらう方が大好きなんだから♪よほどのことがない限り、こっちからは手を出さないよ」

「どの口が言ってんだ……」

「零くんをアレをおしゃぶりするためのおクチでだよ♪」

 

 

 普通の話をしていても、いつの間にか猥談になっている謎事態。何を言ってもエロい話題に変えられるのはいつものことだが、この講座になると猥褻話への変換率が爆発的に上がる。講座とは名目で、単に自分が楽しみたいだけなんじゃねぇかコイツ……。

 

 文句を言ってもこの講座は終わらないので、俺は仕方なく敷かれていたマット上に仰向けで寝転んだ。雪穂も腹をくくったのか、ゆっくりと俺の身体の上に跨り、下半身に向かって顔を降ろしていく。そうなればもちろん彼女の下半身が俺に近付いてくる訳で、スカートの中の白いショーツが丸見えになっている訳で!!

 

 俺は思わず唾を飲み込んだ。目の前で女の子が自ら脚を開いてくれている、その光景だけでも下半身が成長してしまいそうになる。しかも相手はあのクーデレ系の雪穂、興奮しない訳がない。こんな体勢だけどおしりを見られまいと高く突き出しているのが逆に微笑ましく、内腿あたりにじんわりと汗が滲んでいるのがこれまた艶めかしさを感じさせる。

 

 

「おぉ~!生で見ると、案外エロいねその格好。お兄ちゃんも雪穂も似合ってるよ♪」

「褒められても嬉しくないよ!もう離れてもいいですよね!?」

「ちゃんとお互いの性器を舐め回さないと実践じゃないでしょ!ほら早くズボンもスカートも脱いで!下着も邪魔だよ!!早く早くぅ~!!」

「お前、勉強のためとか言ってるけど、ただ自分が興奮したいだけだろうが」

「そうだよそうですよ悪い!?ことりはね、零くんと雪穂ちゃんがエッチしているところを見てオナニーに耽りたいだけだよ!!そして場が暖まってきたら、こっそりと侵入して3Pをしようと思っていたり……だから早く始めて!!」

「ようやく本性を現しやがったなこの淫乱鳥め。ていうか、何故逆ギレされてんのか全然分かんねぇんだけど……」

 

 

 やっぱ結局自分の性欲を発散したいがための講座だったらしい。俺たちのこの体勢を見ただけでも既に頬を染めて興奮気味になってるっていうのに、これ以上の行為をしたら亜里沙とは別の意味で気絶してしまうんじゃねぇの?楓は楓で興味津々でこっちを見てニヤケてるし。味方がいない恐怖の中、俺たちは今からお互いの性器を舐め回し合うのか……。

 

 俺も男だ、もちろんやってはみたい。だけど俺は誰かに導かれたエロよりも、自分から欲望に任せて攻め上げるエロが好きなんだ。今回みたいにことりが用意した舞台、シナリオで淫行をしてもあまり興奮しない。真の性欲は女の子を完全支配下に置いたその瞬間。その時こそ俺の興奮は最高潮となるのだ。

 

 

「いやぁこうして見ると、"オーラルセックス"もいいものだねぇ~」

「お、オーラル……?」

「あれ雪穂ちゃん知らないの?じゃあこれも解説だね」

「俺たちこの体勢のままかよ……」

「ことりが解説している間、2人はお互いの性器を舐め合っていていいよ♪」

「「やらない!!」」

 

 

~Second Word~

《オーラルセックス》

 

 

「"オーラルセックス"とは、歯や唇や舌や口腔を駆使して行う性行為全般のことだよ。別名で"口内性交"とも言うね。ちなみにさっきの"シックスナイン"は、この"オーラルセックス"の一種なのです」

「も、もう亜里沙、保健室に行って寝てますね……」

「あっ、復活したんだ亜里沙ちゃん。だったらちゃんと最後まで受講していかないとダメだよ!!亜里沙ちゃんにも後でオーラルセックスを体験してもらうから♪」

「ふぇ~~ん!!」

 

 

 ことりはこっそり部室から出ていこうとした亜里沙を抱えて、ホールドしたまま自分の膝に座らせる。字面だけで説明すれば微笑ましいが、ことりの顔は黒さ満点なので騙されてはいけない。

 

 そして新たな用語が解説されてしまったことで、復活したての亜里沙も実践の参加が決定してしまった。まあこの講座に強制参加させられている時点でタダでは帰れないことは確定事項なのだが、今にも羞恥心で破裂しそうな子をエロの海に突き落とすことりの黒さには、もう目を背けるしかない。既に完治不可能な境地に達してしまっているからなコイツは、更生させようよ思うこと自体が愚行だ。

 

 

ことりは更に追い討ちをかけるためか、亜里沙の耳元で囁くように解説を続ける。

 

 

「"オーラルセックス"は"シックスナイン"の他にね、男性器を口腔などで愛撫する"フェラチオ"や"イラマチオ"、女性器を口唇などで愛撫する"クンニリングス"、そして"アニリングス"などのプレイに分類されるんだよ」

「知らない単語ばかりですけど、何故か顔が熱くなってきます……」

「え~!だってほとんど以前の講座で取り上げたじゃん!あっ、さては予習不足だね亜里沙ちゃん。こうなったらお仕置きだよ~♪」

「ぷっ、あはははははははっ!!くすぐらないで――あはははははは!!」

 

 

 亜里沙はことりのくすぐり攻撃に、涙を流しながら悶え苦しむ。あの純粋でおとなしい亜里沙がここまで大声を上げるってのも珍しいが、これも彼女の興奮を引き立たせる一種の作戦なのだろう。その程度で彼女が淫行に乗ってくれるとは思えんが、純粋が故の堕としやすさは確かにある。

 

 一年半前の()()()()の時もそうだったが、ことりって笑顔で人を陥れるのが上手いよなぁ。今はそんな感心をしている場合ではないけども。

 

 

「雪穂は全部知ってたの?さっきことり先輩が言ってた単語」

「さ、最後のだけは知らない……」

「最後のって"アニリングス"のことか。じゃあ他はしっかり予習をしてきてるんだ」

「違うよ!!」

「じゃあどこで覚えてきたのかなぁ~?」

「楓までそんなことを……もう怒るよ!!」

「いや既に怒ってるじゃん!」

 

 

 俺の上に跨りながら、変わらず顔を真っ赤にして怒りに吠えている雪穂。姉の穂乃果とは違ってそのような言葉にある程度の知識はあるみたいだ。穂乃果はああやって淫乱面しているが、知識はないビッチ系素人みたいな感じだからな。そう考えれば雪穂はむっつり系?意外とそのような知識を知っていたことに驚きなんだが……。

 

 

「せっかくこの講座に来てるんだから、知らないことは全部覚えて帰った方がいいよね!だから解説しちゃおー!」

 

 

~Third Word~

《アニリングス》

 

 

「"アニリングス"はオーラルセックスの一種で、肛門に口をつけ舌や唇、歯などで性的刺激を与える行為だよ!まあいわゆる"アナル舐め"で、零くんが好きそうなプレイだね♪」

「おい勝手に決めんな!!」

「えっ、お、おしりを舐めるんですか……?」

「そうだよ!だからお兄ちゃんのために、雪穂も亜里沙もちゃんとアナニーをしておかないとね」

「あ、あな……?」

「おしりを使ってオナニーすることだよ――って、私に解説させないでよぉ~♪」

「全然ノリノリじゃんお前も……」

 

 

 ここまで淫語が大安売りかのごとく連発された講座が、かつてあっただろうか?いや、ない。ていうかあっては困る。淫語の紹介と解説の回数も過去最大だし、尺さえあれば無尽蔵に続けられそうだなこの講座。

 

 そして、俺がおしり好きってのはどこから漏れた情報だ?確かにおしりは好きだけど、女の子の部位ならどこでもOKみたいなところは男なら誰でもあるだろ。なにもおしりフェチな訳じゃないからね。

 

 

「それじゃあシックスナインはできないみたいだから、アニリングスで我慢してあげるよ♪」

「我慢してあげるよって、それやれってことか……?」

「そうそう♪ほら零くん、雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんのおしりのアナを舐めてあげて」

「「ふぇっ!?!?」」

「そんな軽い感じで無茶を言うなよ……。流石の俺でも結構レベル高いぞそのプレイは」

「だったら私のアナを舐めさせてあげようか、お兄ちゃん♪」

「それは近親相姦のAVになるだけだからダメ」

「お前のエロの境界線がよく分からん……」

 

 

 "シックスナイン"と"アニリングス"はOKで"近親相姦"がNGとは、ことりの中でどのような線引きがなされているのか。もしかしたら"近親相姦"だと自分が参加する余地がないから、敢えてドライに回避しているのかもしれない。どちらにせよことりとヤるか楓とヤるかの二択になるのだが、そんな幸せな選択ができるだけでも喜ぶべきなのかもしれない。だがこの状況だけは全く喜べないけど……。

 

 

「あっ、もう尺がない!もぉ~零くんたちがモタモタしてるから、全然実技できなかったよぉ~」

「実技なんてしたら消されるからな。色々と消されるから」

「仕方ないなぁ。それじゃあこの講座が終わったあとに、ことりがみんなの前で直々に実践してあげるから。もちろん零くんと一緒にね……きゃ♪」

「海未ちゃんたちが"講座"って言葉を聞いただけで、げっそりとしていた理由が分かった気がします……」

「亜里沙もです。とりあえず今日は帰って寝ようかと……」

「私は結構楽しめたけどね♪」

 

 

 強制的に部室に連れ込まれ、淫語の知識を脳に焼き付けるように押し付けられ、無理矢理にでも実技をやらされ、終いには暴れるだけ暴れて勝手に終わる――――やりたい放題だな全く。

 

 どんな知識も覚えておいて損はないと言うが、この講座の知識だけは覚えない方が逆によかったのは言うまでもない。これを機に淫語に興味が出て、そこからズブズブとピンクの世界に堕ちていくのを避けることができるのならばな。

 

 

「今日は"69(シックスナイン)"と"オーラルセックス"、そして"アニリングス"の3つを勉強しました!この講座が終わったらすぐにテストをしますので、今のうちに解説できるようになっておかないといけませんよ!」

「は?テストだぁ?」

「実技を絡めた、先生も参加型の乱交風のテストだから♪」

「"風"じゃなくて、ただの乱交だろそれ!」

 

 

 改めて分かったよ。もうただヤリたいだけの淫乱ビッチちゃんだなコイツ。見た目はこんなゆるふわ系なのにこの股の緩さ、ファンの人たちが見たらどう思うのだろうか。もはや1年前の天使の面影など、今は見える気配もない。いい意味でも悪い意味でも、人間って豹変できちまうんだな……。

 

 

「それでは本日の講座はここまで!次もまた()()()のウブさが露呈したその時に、補習が開かれるかもしれませんよ♪ありがとうございました!」

 

 

 なにやら不穏な発言を残し、ようやく第4回の講座は閉幕した。

 強制ではないけどエロにあまり耐性のない人は、今回学んだ単語を検索しない方が身のためだぞ。受講している時点でそんな人はあまりいないと思うが一応ね。

 




 今回出てきた淫語の中で、1つでも知らない単語があった場合は要復習です。ちなみに全部知っていた人は感想欄にて私に教えてください、特別変態賞をあげます(笑)

 前書きでも語りましたが、いつの間にかこの小説の大人気シリーズとなっていたことりの講座回。このシリーズはことりを一番淫乱に描け、更に淫語を躊躇なくバンバン言わせることができるので、個人的にもお気に入りです(笑)

 ことり先生が最後に怪しい発言を残していきましたが、恐らく今回で終わりになるかなぁと思っています。作中がもう2月で、零君たちが3月で卒業してこの小説が一区切りとなるので。


 次回は希の個人回(の予定)です!



Twitter始めてみた。
 https://twitter.com/CamelliaDahlia

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