ソードアート・オンライン~竜殺しの騎士~   作:nozomu7

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獣人の王

 12月4日、日曜日、午前10時。

 

 このデスゲームが始まったのが11月6日日曜日の午後1時なので、あと3時間でぴったり4週間が経過することとなる。――最初にログアウトボタンが消失したことに気が付いた時には、遅くとも1時間ほどもすれば強制的にログアウトされるだろう、とユウは考えていた。

 

 そして、GMである茅場晶彦からチュートリアルを聞いたあとには、1年以上はかかるかもしれないな、と危惧していた。逆に言えば、4~6日程度で第1層を突破するつもりでいたのだ。ベータテストの1か月では、今よりもはるかに少ない人数で第10層まで到達していたのだから。

 

 しかし――よもや、1か月経っても未だに第2層にすら届かないとは。

 

 当初、ユウ自身は自分の見通しを正しいものだと思っていた。そして、他のほとんどのプレイヤーよりも事態を深刻に、そして正しく見積もっているつもりでいた。だが今となっては、その驕りを自分自身で笑い飛ばしている。

 

 だが、今回のボス討伐は非常に重要なものとなる。それも、今後のこの世界の状況が、全てこの戦いにかかっていると言っても良い。

 

 つまり、今回の作戦が成功し、ボスを倒して第2層へ行くことができれば、多くの人が攻略に対して前向きな気持ちで臨めるようになる。今まで《はじまりの街》に引きこもっていたプレイヤーたちも、積極的に最前線へと向かうようになるだろう。そうやって攻略プレイヤーの数が増えれば、その分ボス部屋までたどり着くまでの日数も減り、少ない日数で次の層へと移ることができるようになる。

 

 しかし、逆に……今回の作戦に失敗した場合。

 

 多数の死者を出して、その結果撤退に追い込まれた場合には、次のボス攻略はいつになるのか分からない。もしかすれば、3か月とか半年――そのくらい引き延ばされる可能性すらあるのだ。

 

 そうすれば、8年などでは終わらない。下手をすれば10年かかっても……。

 

「……何見てるの」

 

 ユウが深刻な考えにどっぷりと浸かりはじめた時、その思考を1つの女性の声が遮った。思考の海から急に現実に引き戻された彼がアスナの視線の後を追うと、そこにはあからさまに狼狽した様子で、ぷるぷると首を横に振っているキリトがいる。

 

「な、なんでもない」

「……何があったんだよ」

 

 明らかになんでもなくない友人の様子を見て、ユウが尋ねる。その言葉にキリトは口を開きかけたが、レイピア使いの剣先の如く鋭い視線を受けると、委縮したように口を閉ざしてしまう。

 

 一体、この2人に昨日何があったんだ……とユウはため息をつく。もともと仲が良かったとは言えない彼女との間柄であるが、これは距離を置かれているというよりは警戒されていると言った方が正しいものだ。

 

「おい」

 

 しかし、その思考を再び遮る声がユウの耳に聞こえた。

 

 あまり友好的でないその声に振り返ると、そこにいたのはサボテン頭のアンチベータテスターであった。

 

「何だ?」

「ええか。今日はずっと後ろに引っ込んどれよ。自分らは、ワイとパーティーのサポ役なんやからな」

 

 その言葉に、キリトは唖然とした様子で黙っていた。昨日あの後にまた何かこの男が問題を起こしたのだろうか、とユウはなんとなく推測するが、しかしすぐに気を取り直すと、再び口を開きかけたキバオウよりも先に言葉を発する。

 

「……言いたいことはそれだけか? じゃあ、お前らの働きに期待させてもらうぜ。あんたらが自分の役割をきっちりこなしてくれれば、こちらの仕事も少なくてすむんだからな」

「……フン。大人しく、わしらが狩り漏らした雑魚コボルトの相手だけしとれや」

 

 おまけに仮想の唾を吐き捨ててから、その男は仲間のEパーティーの下へと移動していく。その後ろ姿を見つめながら、アスナが「……何、あれ」と呟いた。その視線は、先ほど友人に向けたものよりも3割増しで怖い。

 

「さ、さあ……ソロプレイヤーは調子のんなってことかな……」

 

 だが、キリトはその言葉を放った後、険しい表情で何かを考え込んでしまう。

 

 その様子に気が付いたユウが事情を尋ねようとするが、しかしその時耳慣れた美声が聞こえてきた。

 

「みんな、いきなりだけど――ありがとう! たった今、全パーティー45人が、1人も欠けずに集まった!」

 

 その言葉に歓声が広場を揺らし、拍手が割れんばかりに鳴り響く。

 

 騎士が言葉を発するたびに、噴水広場が盛り上がりを見せた。少しばかり煽りすぎなのではないかとも思ったが、しかしB隊リーダーの斧使いエギルのように厳しい表情で腕組みをしている人もいる。

 

 どうやら冷静な人間もいるようで何よりだ、とユウが考えたところで、歓声がやんだ。ディアベルを見ると、彼は剣を抜き放とうとしているところだった。

 

「みんな! もう俺から言うことはたった1つだ!」

 

 天へとその切っ先を向けた剣が仮想の太陽の光を受けて煌めく。

 

「……勝とうぜ!」

 

 広場の歓声が『はじまりの日』の絶叫とかぶって聞こえたのは、ユウだけではなかったと思う。

 

 

 

 

 

 午前11時、迷宮区到着。

 

 午後12時半、最上階踏破。

 

 ここまで来る途中にも、ユウが3度ばかり冷や汗をかくような場面はあった。特に、後方支援部隊の棍や槍といった長物武器使用者たちが、通路の横道から飛び出してきた近接装備のコボルトに攻撃されたときは、それなりに自分の実力に自信のあるユウでも、対処方法に迷ってしまった。

 

 しかし、騎士ディアベルはそんなときでも的確な指揮能力を見せた。部隊のリーダー1人を残して周囲の者を大胆に下がらせる。その後重めのソードスキルで敵にノックバックをさせて、その間に近接装備の仲間とスイッチさせた。

 

 このようなことを迷いなくやってのけた彼は、恐らく日頃からこのようなリーダー職をやっているのであろう。そのことからも、レイドメンバーの彼に対する信頼度は上昇したはずだ。――もっとも、ディアベルがユウの睨み通り元ベータテスターであった場合、そしてボスのLAを狙うような作戦を取った場合、彼が最も危険になる。その可能性もまた上がったということでもあったが。

 

 そのようなことを考えると、ユウはこの攻略に今までとは別の意味での緊張感を抱かずにはいられなかった。

 

 すなわち、このボス戦の終盤になって、彼が倒される可能性だ。

 

 そんなことを考えたユウは、今一度自分たちの目の前にある巨大な扉を見つめた。そこには、恐ろしげな獣頭人身の怪物がレリーフされている。つまり、迷宮区最上階にあるボス部屋の扉には、その部屋の主の姿が描かれているということなのであろう。

 

 会議でも確認した通り、今回の敵はコボルトの親玉だ。コボルトと言えば他のファンタジー系RPGでは雑魚キャラとして出てくることが多いのだが、このSAOではその限りではない。なぜなら――彼らは武器を扱うことができるからだ。

 

 このアインクラッドにおいては、それはすなわちソードスキルを扱えることを意味する。通常攻撃とは比べ物にならないくらい、それは恐ろしいものなのだ。したがって、この世界では人形モンスターというだけで強敵である。

 

「……ちょっといいか」

 

 その時、キリトがユウを手招きした。そして、彼はもう1人のパーティーメンバーであるアスナにも身を寄せる。

 

「今日の戦闘で俺たちが相手する《ルインコボルト・センチネル》はボス取り巻きの雑魚扱いだけど十分に強敵だ」

 

 したがって、彼らは役割分担をすることになっている。

 

 まず、彼らの武器である長柄斧(ポールアックス)を跳ね上げるのはユウ、あるいはキリトの役目。そして、パリィによって無防備になった護衛兵(センチネル)の弱点である喉元を攻撃するのがアスナの役割である。男2人に関しては、アスナの攻撃の後に彼女に敵の武器が向かわないよう、背後から攻撃した上で交互に前衛を引き受けることを決めた。

 

 その時、ディアベルが7つのパーティーを横一列に並べた。さすがにシャウトにも反応をする人形モンスターがいるために、騎士様もこの場で「勝とうぜ!」をやるようなことはない。

 

 彼は左手を扉の中央に押し当てて、短い一言と共にその中へと入っていった。

 

「――行くぞ!」

 

 初めて入るボス部屋の中は広かった。ユウがざっと見ても、幅が20メートル、奥行きは100メートルはあるだろうか。

 

 だが、暗い。しかし、その奥に向かって目を凝らしていると、ボス部屋の左右の壁にいくつも取り付けられている松明、その一番扉に近いものがぼっという音を立てて燃え上がった。そして、それはレイドを奥へと導くかのようにして次々に灯りがともっていく。

 

 そして、その最奥の玉座に座っているならず者が姿を現す。迷宮区で何度も目にしたMobと似たような姿をしておきながら、しかしそれよりもはるかに巨大なボスモンスター。

 

 騎士ディアベルの合図によって、盛大な時の声と共にメンバーが走り出す。

 

 最初に攻撃をしかけたA隊の人々の武器と、獣人の王《インファング・ザ・コボルトロード》の骨斧が激突した。そして、その音を合図としたかのように左右の壁の高い場所に空いた穴から3匹の重装備のMob《ルインコボルト・センチネル》が出てきた。

 

 ユウは自分の剣を握りしめると、キリトとアスナの両名と顔を合わせて頷き、そして一番手近なセンチネルに向かって突撃した。

 

 敵が自らの得物である長斧を振り下ろす。

 

 しかし、キリトの斬撃がそれを天高く弾き飛ばし、「スイッチ!」の一声と共に前衛がアスナへと変わった。がらあきになったコボルトの弱点である喉元に、初級細剣スキル《リニアー》が流星のように入った。

 

 ユウはその速度に驚く。あの技は確かに突きを1発放つだけの基本技であるが、しかしあそこまで速く正確な刺突をユウは見たことがなかった。どうやらクリティカルヒットであったらしく、彼女の《ウインドフルーレ+4》の剣先が敵を貫くと同時、小気味良い音が鳴り響いてコボルトのHPゲージが一気に減少する。

 

 ダメージを負わせたアスナに狙いを移そうとするコボルトの背中にめがけて、ユウは《ホリゾンタル》を繰り出した。甲冑をまとった敵の背中に剣を叩き付けたところで大したダメージにはならないが、敵のタゲを取るには十分である。

 

 ユウに向けて体の向きを変えたコボルトが、再びその武器を振って来る。互いの武器を打ち付け合うが、しかし3,4撃目でユウは長斧を正確にパリィすると、すかさずアスナとスイッチをする。再び繰り出された《リニアー》はやはり敵の急所を的確に貫き、クリティカルヒット特有の甲高い音を発生させた。

 

 

 

 

 

 コボルトの王とその衛兵対プレイヤー45人の戦いは、キリトの予想を上回る順調さで推移した。

 

 ディアベルのC隊が1本目のHPゲージを、D隊が2本目のゲージを削り、現在はF隊G隊がメインとなって3本目のゲージを削っている。ここまでは(タンク)の役回りをした人間が3、4人HPゲージを黄色く(半減)させた程度であり、このままなら死者ゼロで押し切れる可能性が高い。

 

 取り巻きの重兵装もE隊とオマケ3人でお釣りがくるほどであった。そのため、途中からG隊をメイン戦場の支援に回したほどである。

 

 ことに目覚ましいのは、オマケ部隊にいるアスナとユウの奮戦であった。

 

 アスナは初級細剣スキル《リニアー》ばかりを使っているが、その速さと正確さは驚嘆に値するものがあった。技の初動からダメージ発生のまでの時間は、システムアシスト任せに撃った場合の半分近いのではないだろうか。

 

 さらに特筆すべきことがあるとすれば、彼女は《リニアー》以外のソードスキルをまるで使っていない……いわば初心者ゲーマー、それも恐らくRPG系はこのSAOが初めてなのではないのだろうか、とキリトに思わせるのだ。その不思議な矛盾を考えれば、彼女の資質には驚くばかりである。

 

 一方で、ユウの剣士としての資質にも目を見張るものがあった。彼の場合は速さよりも一撃の重さを重視しているタイプである。武器もキリトの使用している《アニールブレード(+6)》ではなく、短く幅の広いナックルガード付きの幅広剣(ブロードソード)、《スタウトブランド(+4)》であった。

 

 しかし、その剣劇の正確さには驚かされるばかりであった。敵の攻撃を正確に見極め、そして必要最小限の動きで敵の武器を弾き、ソードスキルを使用してみせる。それら一連の動きが全て流れるように行われているのだ。彼の武器の強化の内訳は2S2D、すなわち鋭さ(Sharpness)2、丈夫さ(Durability)2であるため、それらにはシステム的な補正は本人のAGIやDEXを除けば一切かかっていない……すなわち、それらはプレイヤー本人の技能という訳である。

 

 3ターン目の取り巻きの1匹がその体をポリゴン片に変えた。すると、そこで1人の男がキリトに向かって声をかけてきた。

 

「あてが外れたやろ。ええ気味や」

「……なんだって?」

 

 その憎々しげな声に、キリトは眉をひそめて言葉を返す。しかし、キバオウはややボリュームを上げて吐き捨てた。

 

「下手な芝居すなや」

 

 彼は聞かされている、と言った。

 

 ――キリトが昔、汚い立ち回りでボスのLAを取りまくったことを。

 

「「な……」」

 

 その言葉に、キリトだけでなくユウも驚愕する。

 

 昔、というのは《ソードアート・オンライン・クローズド・ベータテスト》時代の話であるということだ。しかし、キバオウはベータテスターではない。

 

 そして、キバオウのような人間がいる以上、自分をベータテスターと称する人間はいない。また、ベータテスト時代の情報を、情報屋アルゴは取引しないという。

 

 つまり、それが意味するのは……キリトの妨害を企む人間はキバオウではない、ということだ。

 

 彼はただの代理人――いや、手駒に過ぎなかった。それを隠れ蓑に――

 

「……キバオウ。あんたにその話をしたやつは、どうやってベータテスト時代の情報を入手したんだ」

「決まっとるやろ。えろう大金積んで、《鼠》からベータ時代のネタを買ったっちゅうとったわ。攻略部隊に紛れ込むハイエナを割り出すためにな」

 

 ――彼もまた、そいつに踊らされているにすぎない。

 

 ユウとキリトが同時に奥歯を噛みしめた時、前線の方でおおっしゃ! というような声が弾けた。ボスの長大なHPゲージがついに最後の4本目に突入したのだ。

 

「ウルグゥォォォォ――――!」

 

 《インファング・ザ・コボルトロード》が雄たけびをあげ、再び取り巻きの《ルインコボルト・センチネル》が壁の穴から飛び出してくる。

 

「……雑魚コボ、もう一匹くれたるわ。あんじょうLA取りや」

 

 憎々しげにキバオウはそう言うと、E隊の仲間の下まで走って行った。ユウとキリトも、アスナの元まで戻る。

 

「……何を話していたの?」

 

 小声で訊いてくる彼女に対し、しかしキリトは首を横に振った。

 

「いや……。――まずは敵を倒そう」

「……ええ」

「よし、行くぞ」

 

 短いやり取りの後、再び現れたコボルトに向かって3人は剣を構えた。

 

 しかし、その直後、キリトは戦闘に入らずにメイン戦場の方へと視線を向ける。どうした、と訊く前にユウはその視線の先を追っていた。

 

 ボスが右手に持っていた骨斧、左手に持っていた革盾を同時に投げ捨てた。そしてもう一度高らかに吼えると、右手を腰の後ろにある凶悪に長い武器の柄へと伸ばした。

 

 ここが、分水嶺となる。

 

 ベータテストの通りにその武器が湾刀(タルワール)であるならば、何の心配もせずにボス攻略が終わる。しかし、もしも別の武器――例えば刀で会った場合、ベータテスターであるキリト以外に対処できる人間はいない。最悪、大勢の死者を出して泣く泣く撤退をする羽目になる。

 

 ユウはセンチネルの相手をすることも忘れて、カッと目を見開いてその武器を見つめた。

 

 確かに、その武器は湾刀に似ている。しかし、わずかに細い。そして、武器の輝きが違う。湾刀の鈍い鋳鉄のものではない。鍛え上げられた、鋼の色合いを見せている。

 

「に、げろ……ッ!」

 

 ユウが叫ぼうとするが、間に合わない。最初にタゲを取ったディアベルは、落ち着いた様子で初撃を裁こうとしている。

 

「あ……ああ……!」

 

 隣から、喉がひきつれたようなキリトの声が聞こえた。

 

「だ……だめだ、下がれ! 全力で後ろへ跳べ――――!」

 

 しかし、その声はコボルト王の操るカタナスキルのサウンドエフェクトにかき消された。

 

 その巨体が垂直に跳び、空中で体をひねってパワーがたまる。その莫大な力が着地と共に竜巻の如き回転切りとなって全方位に放たれた。

 

 ユウは――いや、この場にいる人々のほとんどがそのソードスキルを見たことがなかった。

 

 本来第十層にならなければ現れないはずのソードスキル。重範囲攻撃のカタナスキル《旋車(ツムジグルマ)》――。

 

 視界左に表示されているC隊のHP平均ゲージが、一気に半分を下回ってその色を緑から黄色へと変える。その攻撃力にユウは驚嘆するが、さらに追い打ちをかけるように衝撃が襲った。床に倒れ込んだ彼らの頭上に見える黄色い光――スタンの印だ。

 

 その6人だけではなく、その場にいる全員が動きを止めてしまった。そして、その間にコボルトの王は大技の後のスキル後硬直から脱してしまう。

 

「追撃が……!」

 

 キリトの叫びがユウの耳に聞こえた。しかし、誰かが動くよりも早く、再び敵の武器、野太刀がライトエフェクトを纏ってディアベルを下から掬い上げるように切りつけ、その体を浮かせる。

 

 あれでは反撃は無理だ。直感的にそう感じたユウは叫んだ。

 

「防御を!」

 

 ユウの叫びが聞こえていないのか、ディアベルは反撃のソードスキルを放とうとする。しかし空中で、それも自ら跳んだのではなく敵の攻撃で浮かせられたような不安定な状態での使用は非常に困難だ。案の定、彼ができたのは虚しく剣を空振りすることだけであった。

 

 その直後、上下からの連撃、そして一泊置いての強烈な突き――《緋扇(ヒオウギ)》が彼を襲った。

 

 その全てがクリティカルヒットだったことを、強烈な斬撃の色彩と効果音が物語っていた。20メートル近くもその体を飛ばされた騎士が、キリトのすぐそばにほとんど突き刺さるように落下する。

 

 ユウの《バーチカル》とアスナの《リニアー》によって目の前のセンチネルをすぐに片付けると、キリトは彼に駆け寄っていった。

 

 しかし。

 

 アインクラッド初のボス攻略レイド指揮官、騎士ディアベルは、その体を青いガラスの欠片へと変えて四散させた。


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