ものすごく疲れました。
転移したらおっさんいなくて主人公ズとライザーが謎の対峙をしていた件について。なにしてんだこいつら。というかライザー。そんなんしてる暇あれば俺を犯せや。そしてそれを伝える筈のおっさんがついてきてないっていうね。お前俺の気持ち察してたんじゃねえのかよおい。ふざけんな通訳しろよ。なに? あなたなら出来るっていう信頼の現れなの? そんなんいらんからどうにかライザーが俺とセック●したくなるように誘導しろや。
そしてなんでライザーは頭を抱えているんだ。足も震えてるし。あ、そうか確かドラゴン恐怖症なんだっけ? あれ? ドラゴン恐怖症って頭痛がするもんなの? なにそれ怖い。っていうかなんだその症状。明らかに恐怖症じゃなくてアレルギーかなんかじゃねえか。
うーん。なるほど、ライザーは主人公に殴られたせいでドラゴンアレルギーになってしまったのか。……でもアレルギーの症状で頭痛ってあったっけ? 咳とかなら分かるけど頭痛? まあでも悪魔だしそんな感じのアレルギー症状になるのかな。こえー。
アレルギーなんてそうそうなるもんじゃないと思ってたんだけど、どうやったらアレルギーなんかに……。まさか主人公が神器を使ってアレルギーになる確率を倍々にしていったとか? なんて陰湿な奴だ……。原作と性格が全然ちげえじゃねえか。というか神器を変に使ってんじゃねえよ。ちゃんとした使い方してやれよ。
はー。これがバタフライエフェクトってやつか。まさか俺がライザーとセック●したせいで主人公が陰湿になるとか……嫉妬したのか? でも俺悪くないよね。こんなん誰も予想できねえよ。そもそもバタフライエフェクトを予想しろってのが無理な話だよ。風が吹けば桶屋が儲かるみたいな感じじゃん。俺がライザーとヤッたら主人公が陰湿になる。なにが起きたし。仕方ないからもう何回かライザーとやって経過を確認しようぜ。そうしたら多分解決するから。
てかなんだこの赤髪のイケメンは。見たことあるんだけど誰だっけ。思い出せない。確かなんかこう……強そうってのは分かるんだけど……。あ、よく見たら主人公とこの王様とおんなじ髪じゃん。ってことはこいつが魔王か。全然威厳感じられないな。
さてしかし一体なんで俺が呼ばれたんだろうか。ここでライザーと交われってこと? 周りに人がいる状態でやっちゃうのか……それはちょっとなあ。俺が求めてるのは快楽だけだけどなんか知らん奴に見られてると萎える。いや性欲はかけらも萎えないけど。
ていうか主人公勢のロリがいねえ。俺に一撃KOされたから解雇されちゃったのかな。でもなんかグレモリーって愛情深いとか言われてるからあれか、やつは置いてきた……ってやつか。で、助っ人の青髪を雇ったということか。……でもあの青髪も多分知ってる気がする。思い出せないけど。
まあ思い出せないならその程度ってことだろ。ライザーにも関係ないだろうし、そもそも興味もないし。あの青髪のこと思い出せればライザーが俺に襲い掛かるっていうのなら話は別だけど。その場合それはもう全力で思い出す。
早くライザー俺に手を出してこないかな。とか思ってると光り輝くイケメンが現れた。なんぞこのイケメン。というかなんでこんなイケメンが多いの? この光るイケメンは光るから多分天使だろう。一人でのこのこ現れるとはいい度胸やのう兄ちゃんとか思ってたら護衛も一人いた。やっぱりこいつも知ってる気がする。でも忘れた。
そして続々現れるいろんなの。どれも変な奴ばかりである。コスプレ娘にチャラダンディ、メガネ委員長と属性多すぎである。お前らまさかライザーを奪うつもりではあるまいな。残念だがライザーとセック●するのはこの俺だ。未来永劫予約はすべてそうなっている。
とか思ってたらまさかの会談である。なんでお前ら俺を連れてきたし。しかもなんか難しいこと言ってる。なんか神は死んだ? とかなんとか。でもあと799万9999柱くらいいるから大丈夫だよね。……あ、そうかそうだった聖書の神だった。最近原作のこと忘れていってるから面倒だなあ。
しかし暇である。なんでこいつら会議なんかしてるんだ。神様死んだからどうしようみたいな? それって千年くらいたってなかったっけ? でもどうせそれだろ。ならもうあれでいいじゃん。じゃあ神様俺がやるからって誰か立候補すれば解決しないの? イケメン天使でよくね? 別に人間で心の底から神様信仰してるなんていってもバレないだろ。今まで隠せたんなら成り代わったって問題ないと思うんだけど。
だいたい神は死んだっていっても聖書の神だけじゃん。キリスト教の教徒はそれはもう多いけど他にも宗教はあるから大丈夫でしょ。大体姦淫を禁止する神様なんて俺は絶対に信仰しない。姦淫を推奨するのは信仰するかもしれない。
いいな姦淫推奨の神。きっと加護は避妊効果とか性欲増大とかそんな感じだろう。やべえヤリ放題じゃん。いっしょに信仰しようぜライザー。そしてたぶん教義であるセック●推奨をしっかり毎日守ってしっぽりやろうぜ!
よく考えたら日本って八百万も神様いるんだからそんな神様がいてもおかしくないよね。やったー。すごいねいいねテンション上がるね。勃ち上がれライザー! 俺を犯すべきタイミングは今だ! そして常だ!
エロ神様、俺に快楽をください。具体的には俺の姿に催したライザーが我慢しきれず俺を襲い、下僕悪魔である俺はそんな主であるライザーを拒めるはずもなく、快楽の渦に飲み込まれていくのだった……、みたいな感じで。
やっぱさ、直接言うってのは凄く恥ずかしいからね。『欲情しました! 犯してください!』とか言えるの恥知らずだけだと思うのよ。というか伝えるのがもう恥ずかしいよね。だからライザーは俺のこの感情と性欲を察してすぐ俺を押し倒すべき。さあ、さあ!
こんな堅苦しい服なんか脱ぎ捨てて全裸になってベッドの上に行こうぜライザー。そしてそのたくましい槍で俺を貫くのだ。ライザーならぬランサーである。自害は許さない。
というかライザーもライザーだよね。なんで俺と性行為しないの? 俺めっちゃアピールしてんじゃん。アピール足りないの? 全裸にまでなったのに? じゃあなんだ。今度は目の前で自慰でもはじめろってか。いや、それはほんと無理。男の矜恃とかそんなん関係なく無理。恥ずかしすぎる。
でもなあ。全裸以上のアピールなんてそれぐらいしか思いつかないしなあ。でもやだなぁ。というかそれですらスルーされそうなんだけど。いやでもライザーなら……でも全裸もスルーしてたし……。むしろ目の前で自慰され始めたらどうしよう。止めるに止められなくなる。そして欲求不満、と。なんだこれ。どうすりゃいいんだ。
アピールしないで待つっていう選択肢は悪魔なりたての頃に消えたし、奴らがヤッている最中に殴り込みかけたらやんわり追い返された。
ていうかライザーって俺で勃つから少なくとも欲情はしてるはずなんだよね。でも何故か我慢しているというか眼中にないというか。据え膳ぐらい食えよ。男の子だろ。
浮気をするのは俺がいやだし、そもそも一回ヤったライザーだからこそオッケーなわけで他の奴らはお呼びじゃねえのである。女とヤる場合はなんか屈辱のが大きそうなんで嫌だ。だいたいチン●ついてないのにヤレるわけねえだろ。手でも突っ込むのか。死ぬわ。
そんなエロ思考に没頭していると、突如嫌な予感。このままでは時間停止プレイされてしまうような悪寒である。俺が強かったら防げそうだけどちょっと今の俺には無理。ってことで近くの強いやつを引き寄せることにする。
えー、と。近いのはチャラダンディか。秘技、引き寄せの術!
しかしチャラダンディは動かない。むしろ俺が引き寄せられた。盾にするつもりが盾にされそうである。もふん、とチャラダンディの背中に埋まる俺。やめろ! 俺には男の背中に顔をうずめる趣味はない! ライザーのペニ●を咥える趣味はあるけどな!
あれ? なんかライザーが固まってる。動かない。なんぞこれ。え? ガチの時間停止プレイ? 快楽って一気にくるのかな? それとも寸前で蓄積されるのかな?
「おいおい、俺を盾にするなんて随分あれだなお嬢ちゃん」
お前はお呼びじゃねえよ。というかあれってなんだ。淫乱ってか。その通りだよ。ていうかジロジロ見んじゃねえチャラダンディのくせに。なんだお前は。ロリコンか?
「へぇ、なるほど、随分珍しいな。こんなところでお目にかかれるとは」
そう言いながらジロジロ見てくる。ロリ巨乳ってそんな珍しいの? 確かに全然見かけないけどいないってほどじゃないと思ってたんだけど。希少価値だってよライザー。そんな価値が高いものを好き勝手出来るなんて幸せ者だな。もっと幸せになるために好き勝手するんだ。
ていうかライザーがなかなか回復しない。主人公勢はもう復活してるぜライザー。早くしないと逆レイ●すんぞ。いやしないけど。ライザーが動かないとこの欲求不満はなくならないのだ。残念無念なんてもんじゃねえ。
「……くん、
なんか魔王が誰か呼んでると思ったら俺だった。そうそう俺の字名ってパペットだった。そういえばパペット使うお笑い芸人いたよね。カエルとウシの。あれ好きだったなあ。今は性行為が大好きです。
「君も敵の排除に参加してほしい」
え? なに敵いるの? まじか。襲撃されてるのか。なるほど。だからライザーが止まってんのね。ていうか魔王ならサクッと敵殲滅とかできないの? そもそも俺多対一の経験あるけどだいたい十対一とかだからなあ。
「ライザーくんのためでもある」
……? なんでそこでライザーの名前出てくんの? ライザー関係なくね? ……いや待てよ。もしかしたら俺が活躍することでライザーに休暇が与えられたりするのか? そうしてライザーが『よくやったな、休暇中はずっと犯して続けてやるぜ』って感じになるのか!
いいねいいねみなぎるな! 魔王の言葉に頷いて答える。よしよしこれはあれだね。いつもの調子でMVP狙えばいいのね。相手ちょっと多すぎだけどまあ大丈夫かな。ていうか他に警備員いねえのかよ。いや、止まってんのか?
ってあれ? 敵どんどん出てきてんだけど。やべえどうしよう。さすがに何かないとこれは無理だ。て、あれ? 俺の近くにいたチャラダンディどこ行った?
「――なら、代価を支払わなくても
なるほど、主人公にお助けアイテム渡してんのか。そういう役割だったんだなチャラダンディ。ん? あ、そうか。そういえばそうだった。あいつ総督じゃん。なんか神器つくってるやつ。それも
さて。えっと、
えーい。やるぞー。
――
――
できちゃった。てへぺろ。
★
しかし、現に彼女は至っている。ごく当たり前に、ごく当然のごとく、ごく自然体で。
それがどれほど凄いことなのか。彼女はけして気づくことはない。才あるものは才なきものの気持ちなど、理解できるはずもない。
彼女はあたりを見回し、窓に目をつけ、そこから外へと出ていった。惑星を相手にしているような圧力が、惑星と相対しているような引力が、外へと出ていった。
「は、
まず声をあげたのはアザゼルである。彼は、ただ拳の一振りで魔法を粉砕し、僅か一蹴りで首をねじ切る彼女の姿をみながら、くつくつと笑う。
そもそも、
それを自分を基点として近接戦闘のためにのみ戦うなど、有用ではあるが賢い戦い方とはとても言えない。だが、だからこそ、彼女の
さて。そんな彼女の神器、
実に単純で、至って簡単、シンプル極まりない能力だ。言うならば、
そう――質量の増加。それだけ。
ただし、引力が発生するほど膨大に、莫大に、甚大に。だから、その質量で殴られればひとたまりもなく、その質量で叩かれただけで首が飛ぶ。どれほどの力を込めようが、質量の圧倒的な差で押し切られ、どれだけ攻撃が届こうが、その異常な治癒力ですぐさま回復される。そして、質量ゆえに吹っ飛ばず、攻撃されてもひるまない。
パワーはそれなり。速度もまあまあ。魔力はそこそこ。防御はもろい。
身体的な能力だけを見るならば、彼女の強さはせいぜい中級悪魔ほどである。だが、その神器が、その回復力が彼女の強さを後押しする。膨大な質量で、異常な回復力で、彼女は戦場を蹂躙する。魔法陣を物理で壊し、地面を陥没させ、木々をなぎ倒す。
「は、はっはははっははっはっはっはは! いいなおい! なんだその
アザゼルは笑いが止まらなかった。ヴァーリもまた、楽しそうに笑っていた。その火力だけに限るなら、もうすでにヴァーリに近いものがあるだろう。それが単なる質量であるだけで、なんらかの力を有してないのは残念だが。今のままでは、彼女と戦えば、確実にヴァーリが勝つ。だが、それでも、ヴァーリは彼女の才能を目の当たりにしている。ただそうであるように
(赤龍帝は期待外れだった……だが)
ニヤリ、とヴァーリは好戦的に笑う。成長が楽しみだ、と。
★
ひゃっほー無双O☆REだぜぃっ! なんか回復力上がってるんだけどすごいな
ていうかそれでもおかしいよね。俺の神器どう考えても多数向けじゃないよね。殲滅型じゃないよね。多分一体一用だよこれ。夜の一対一はライザーとやりたいな。
ていうか代償とかないよね? なんかあっさりなれちゃったけど。めっちゃ余裕だった。誰だよ難しいとか言ってるやつ。超余裕じゃん。これなら初日からできたかもしれん。でも初日はライザー来るのワクワクして待ってたからなあ……。今でも待ってるけどね!
あ、そうそう引力弱くなってるって言うか弱い引力が周囲無差別に広がってるって感じ。で、
正直これなら
しかし神器も魔法もよくわかんないよね。引力発生させるって普通何でもひきつけるものなのに、対象以外ひきつけなかったりするし。まああんまリアルにすると世界なんてすぐ壊れるだろうしね。主人公の神器なんてあれ30回くらい倍加したら5億倍だからな。ちょっと触れただけで地球割れるんじゃね? 快楽に流したら発狂するな……ゴクリ。
まあ実際は地球割れるとかそんなことないんだけど。不思議だね。……しかし敵多いな。ちょい多すぎる。こういう時遠距離の攻撃欲しいんだけど全然できないんだよね。まあなぐり合う方が好きだからいいんだけどさ。もちろん突き合うのはもっと好きです。
でも少なくとも
ぎゅんぎゅん俺に引き寄せられてくる敵たち。ごめんね、俺のMVPの為にやられてね。そんな思いで頭をなでると首から千切れてしまった。まさかの引力上昇で攻撃力アップである。なんだこの能力、わけわかんねえ。これじゃあライザーに捕まるだけでライザーが死にそうなんだけど。いや復活するだろうけどさ。
魔法が俺の腕に当たる。俺の腕が千切れる。しかし腕が生える。すごいな俺。治癒力高いとは思ってたけど再生能力までゲットするとは。生えるときに出てくる炎のエフェクトもきれいである。聖なる感じがするのだ。……あれ? 悪魔に聖属性って効果抜群じゃなかったっけ? 俺に性属性はまちがいなく抜群だけど。
ていうかいつまで戦えばいいの? 自慢じゃないけど俺スタミナない……と思ったけど全然体力残ってる。
謎だらけである。そういえば総督って神器に詳しいんだったよね。どうなってるのか聞けないかな。ついでに俺の声とか戻ったりしないかな。そうしたら俺はライザーに言うよ。『セック●しないのはなんで?』ってな。こうすることで疑問を解決しつつ、俺は別に求めてないことになって、うまくいけば『してもいいのか!』ってなってライザーは性行為に及ぶはずである。完璧な作戦だ。一分の隙もない。
しかし面倒になってきた。ちょっと多すぎ。敵湧きすぎ。身体は疲れてないけど心は疲れてくる。心は堕ちてないけど身体は堕ちているのとは逆だね。あー。助っ人とか来ないかなあ。
「悪いな、遅れた」
ラ、ライザー! お前主人公かよ! なんていいタイミングで現れるんだ! 抱いて!
順調にライザーは俺の好感度を高めていくな。おかげで抜け出せないんだけど。くそう。早く手を出すんだ!
とか思ってるとなんかいっぱい現れ始めた。悪魔とか天使とか堕天使とか。お前らちょっと遅すぎやしませんかねえ? 今までずっと一人で頑張ってきた俺に謝れよ。そして俺を崇めろ。ライザーは俺を犯せ。
ってあれ? なんでみんな俺の方来てないの? ライザーもそう。今俺引力が全体に……広がってない。ん? ああ、なるほど。ライザー来たから解けたのか。または限界だったのか。っていうか気づいたらめっちゃ眠いんだけど。なにこれ。もしかしてこれが
とりあえずなんかめっちゃファイアーしているライザーの方へ行こう。そしてご褒美もらうのだ。
ふらふらしながらどうにかライザーのところについたけど、先に眠気が限界にきてライザーの方へ倒れこんでしまった。求めてるのはエロいのでラブいのはは求めてないんすけど……。
まあ、たまにはいいか。ご褒美のセック●は後でいいや。今は眠いから眠るのである。
最後に見えたのは、何やら嬉しそうなライザーだった。
主人公は変則的なパワータイプ。
主人公の禁手はチートですが最強ではありません。サイラオーグと殴りあえますが、戦えば負けます。抑え込みに弱いのです。