ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~短編劇場   作:Mr.エメト

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本編の???。

今回は鋼弥の14番目に契約する者との対決。
かつてない戦いが繰り広げられる――――。


最強の騎士王

とある日。

鋼弥、シンディ、ノアは魔界のとある遺跡についた。

かつて地上世界の南極という場所に巨大な異空間が生まれ、その第一層にあたる場所へとつく。

シンディが言うには――――。

 

「ゾロアスターに対抗する為、嶺爾と並ぶためにも契約する者を用意します」

 

奥に辿り着くと、其処に佇んでいるのは岩に埋もれている装置だ。

シンディは手をかざすと―――岩に埋もれている装置に緑色の線が入り、淡く点滅する。

 

「これが、サモンズ・プログラム。

 召喚者が望む悪魔を呼び出すことができる装置だ。

 しかし……負ける事はすなわち己の死を意味する。

 退くのもまた勇気だが……」

 

「いえ、是非ともお願いします」

 

鋼弥の決意にシンディは頷き、最終プログラムを解除する。

サモンズ・プログラムは起動し、アイカメラが光る。

 

【システム・オールグリーン。問題無し。……貴方が呼びたいものを叶えましょう】

 

サモンズ・プログラムは鋼弥に問いかける。

 

「14番目に相応しい……最強の英傑を召喚してほしい!!」

 

鋼弥は力強くそう言う。

サモンズ・プログラムのアイカメラが光り、応えた。

 

【OK。

 それでは、数ある英霊の座にいる。伝説の騎士王を呼び寄せましょう。

 3.2.1――――GO!!!!】

 

地面に複雑な方陣が描かれると、黄金の光の柱が中心に立ち、収束する。

現れたのは青いドレスに白銀の甲冑を纏った、雄々しき金髪碧眼の女性剣士。

 

【問おう――――貴方が私を呼び出したのか?】

 

凛々しく真っ直ぐな目で鋼弥を見る剣士。

鋼弥は肯定の頷きを見せる。

 

「俺の名は――――涼刀鋼弥」

 

名を名乗ると女性剣士は頷き、自分も名乗る。

 

【我が名はアルトリア・ペンドラゴン。解りやすく言えばアーサー王となじみ深いだろう】

 

その名を聞いて場の空気に緊張が走る。

世界中、いや―――誰もが知っている最大最強の英雄、ブリテンが誇る騎士王。

だが……彼女から感じる神性は?

 

【貴方が私のマスターに相応しいか、試させてもらう。いざ、尋常に勝負!!】

 

両手に彼女の愛剣―――エクスカリバーを握り、構えるアルトリア。鋼弥は両手を強く握り構える。

両者は互いに様子を見つつ、間合いを取る。

先に動いたのは鋼弥だ。正拳、回し蹴りと次々と繰り出すがアルトリアは避けて、反撃する。

相手の動きを見つつ避ける鋼弥、どれも当たれば致命傷になりかねない重く疾風の如し一撃。

 

【はっ!!】

 

アルトリアが剣を振るうと、三本の光剣が生み出し飛ばす。

また振るうと四本の光剣が生み出し飛ばす。

鋼弥は避けつつも、真正面から向かおうとする。

剣を真一文字に振りかざすが―――鋼弥は寸前の所で避けて彼女の腹部に10の拳撃を入れる。

吹き飛ばされるアルトリアだが……剣を地に刺しその勢いを止めた。

 

【驚きました。我が身には風を纏い第二の鎧として役割をしてましたが、それを貫くとは……】

 

彼女は感心して微笑むが、冷静な顔へと戻る。

 

【故に、この武器で貴方を倒しましょう】

 

天から一つの閃光が奔り、アルトリアの左手に持つと光輝く槍が握られていた。

風を切るように振るい、彼女の闘気が溢れ出す。

 

【我がもう一つの武器―――ロンゴミニアド。閃光を見切れるか?】

 

 

(BGM:ギャラクティックナイト≪ロボボプラネット.ver≫)

 

 

槍を天高く突き上げると大気が震え幾度の光の柱が上がる。

エクスカリバーをしまい、ロンゴミニアドを高速で振りかざし突いてくる。

更には槍先からビームを放射していく。

 

(これが……騎士王の本当の力!!)

 

これまで戦った者たちとは比べ物にならないほど強すぎる。

ロンゴミニアドをしまい、今度はエクスカリバーへと切り替える。

同じように光剣を次々と生み出しては、飛ばす。

アルトリアは奥へと下がり、剣を高く突き上げると―――。

 

【はああああああああっ!!】

 

彼女の背に二十の光剣が生み出され一斉発射。

雨の如く降り注がれて、鋼弥の体を激しく切り刻む。

其処にアルトリアが瞬時に近づき、横薙ぎ払いで鋼弥を吹き飛ばす。

 

【せいっ!!】

 

更に斬撃波を飛ばして、近づけさせない様に牽制する。

それでも、鋼弥は斬撃波を避けたり殴り飛ばしたりと近づく。

連続のパンチを放ち、アルトリアに入れるがソードガードでダメージを軽減する。

 

【星の息吹……その身でしかと、受け止めるがいい】

 

彼女の刀身に光が集まり極大の光剣となり、大きく振りかぶり――――、

 

【エクス……カリバァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!】

 

放たれた極光の斬撃波は真っ直ぐに鋼弥に向かい、飲みこまれた。

だが、アルトリアは構えを解かない。

眼前を見据えれば――――オーバードライブ化した鋼弥がそこに立っていた。

 

「……流石は最強の聖剣エクスカリバー。耐えきってもこの威力……」

 

覇気による防御もしたが、無事ではない。

オーバードライブ化が間に合わず一撃を喰らえば、骨も残さず消滅するほどの威力だ。

 

【私の一撃を耐えましたか。……そうでなければ面白くない】

 

エクスカリバーを振るい、攻めるが鋼弥は右手に魔力の光剣を生み斬撃同士がぶつかり合う。

一定の距離をとる両者は目にも止まらぬ剣戟を繰り出していく。

見る者は圧倒されるが、同時に神々しくも美しい光景でもあった。

 

【終わらせてあげましょう】

 

ロンゴミニアドに持ち替え、聖槍は徐々に光に包まれ、極大の光槍となる。

彼女は宙に飛び、構える。

 

「ならば……!!」

 

鋼弥の両手に紫電の魔力球が集まり大気が震える。

 

【最果てに輝け!!ロンゴ……ミニアドォォォォォォォォォォォッ!!!!】

 

「はああああああああああああああっ!!!!」

 

極光の槍と極大の魔弾、同時に放ち互いにぶつかり合う。

壁、地面に亀裂が入り、崩壊していく。

 

【「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」】

 

同時に叫び、威力が上がる。

均衡が崩れ、大爆発と閃光が巻き起こる。

煙が晴れると、鋼弥とアルトリアが立っており息が上がっていた。

先に膝をついたのは――――――アルトリアだ。

 

【……二度も私の力を防がれるとなると、私の負けですね。騎士として約束を果たしましょう】

 

アルトリアはエクスカリバーを持ち、鋼弥の前に立つ。

 

【我が名はアルトリア・ペンドラゴン。今後ともよろしく頼む、マスター】

 

アルトリアの忠義を受け止めた鋼弥は彼女に握手を求め、アルトリアはそれに応じ握る。

勝負を制し、シンディとノアは鋼弥がさらに成長して喜んでいた。

14番目として契約を果たしたのは最強の英雄―――アルトリア・ペンドラゴンと契約を果たした。




本編では先となる物語を、明かしました。
このアルトリア・ペンドラゴンはFGOに登場するセイバークラスとランサークラスを混ぜた高性能な騎士王様。

所々、アルトリアには無い技は作者のオリジナルが詰っています。

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