ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~短編劇場   作:Mr.エメト

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遅れましたが、明けましておめでとうございます~。
正月は仕事でした(白い眼

今回はサドマヨさんとのオリキャラとコラボ小説!!
その前編に当たる【接触編】。

時期は本編小説ではサイラオーグ戦&学際終了後、短編ではドミトリさんとコラボ小説「白と黒の羽・前編&後編」の後。

2016年、初投稿。
是非とも、楽しんで読んでください~。



アルギュロス・ディアボロスVS闇皇の蝙蝠~世界を越えた出会い・接触編~

=ディープホール バビロン遺跡=

 

 

魔界の闇黒世界ディープホール。

大昔に造られた建物が立ち並ぶ遺跡。

その中に一人の男が何かを捜し、石棺を抉じ開けた。

 

「あったぞ……ついに見つけたぞ!!」

 

正八面体を二つ手に持ち、狂喜する。

 

「これで、これで……俺の夢が果たされる!!更なる力を得ることができる!!」

 

男は別世界へ侵略する為に、アカラナ回廊を使い別世界へと行く。

 

 

―――銀色の魔人と闇の蝙蝠、奇跡の共闘が起きる。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロスVS闇皇の蝙蝠~

 

~世界を越えた出会い・接触編~

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

=魔界中央 ハンター教会本部=

 

鋼弥、アルス、リオ、カナン、シェリル、ドルキー、望紅と集まる。

大魔王ルシファーから依頼書が渡されたのだ。

 

―――ドクロ付きの依頼書である。

 

「これが渡されて、呼び出されたメンバーを考えれば相当な依頼ってことか?」

 

ドルキーはそう言う。

鋼弥がドラゴネルの討伐(契約という形で完了した)依頼もドクロ付きだ。

内容を読んでみないとわからないので、封を開ける。

 

「とある危険人物がアカラナ回廊を渡り、異界へと潜り込んだとのことだ」

 

危険人物がアカラナ回廊を渡る。

アカラナ回廊は人間や魔界人が入れば、時空のうねりに飲まれ消滅するか別の世界へと飛ばされる。

かつて葛葉ライドウはアカラナ回廊を探索していたのだ。

 

「しかし、アリスといい、ウァラクといい……こんだけ魔界の悪魔が異界に彷徨うとなると不味くないか?」

 

「それでも我々は、異界へと向かい悪魔討伐するまでだ」

 

望紅の言葉にアルスはそう答える。

場所を特定し、いざ異界の扉へ向かう―――――。

 

 

◆◆◆◆

 

 

=廃工場=

 

たどり着いた場所は、廃工場だ。

COMPを使い、どの世界や現在地を調べる鋼弥。

 

「ここは駒王町のようだな俺たちや崇仁たちが住む世界が違うが……」

 

例えば鋼弥たちが知っている駒王町がX世界とする。

佐藤崇仁がいるのがY世界とする。

そして、新たに着いたこの世界はZ世界と名付ける。

 

「……この世界の記録とポインターはこれでOKだ」

 

COMPを操作して、登録完了する。

鋼弥たちは周囲を警戒している、何やら邪悪な気配がするからだ。

姿を現したのは、動物や海洋生物を模した怪人たちである。

 

「悪魔とは違う存在ね……」

 

「テレビで見た特撮の怪人ってやつかい?」

 

「人間とも違う感じですね」

 

それぞれ、武器を構え、能力を解放する。

憶することは無く、魔の者たちを刈る眼だ。

 

「何者かは知らないが、退いて貰うよ」

 

リオは魔方陣を描き、マハラギダインを放ち、焼き払う。

焼ききれない者たちがいるが、そこは前衛が得意な者たちの出番だ。

アルスはサーベルを構えて、怪物たちの両腕を斬り飛ばし、頭を斬り捨てる。

ヒュンっと払い、襲ってくる者たちをまた斬る

 

「オラオラっ!!退きやがれ!!」

 

ドルキーはトゥインクルスライサーを構えて、横水平にブン投げて、斬る。

風で操作して、角度調整をした手裏剣は敵を巻き込み斬る。

 

「ハァッ!!」

 

カナンは回し蹴り、チョップ、エルボーとその華奢な身体とは思えない強烈な一撃で敵を叩きこむ。

怪人たちは一斉に飛び掛かる、カナンは深呼吸し―――。

 

「ドラゴンハウル!!」

 

咆哮による衝撃波で飛び掛かってきた者たちを一斉に吹き飛ばす。

シェリルは兜の隙間から目を光らせて、大刀を振りかざして薙ぎ払う。

剣術ではなく力技で繰り出される一撃なので、敵は粉々になる。

 

「オリャア!!」

 

望紅は気合が入った炎のローキック、火炎弾を放ち植物系の怪人を焼き払う。

噛みついてかかろうとするが、跳躍し炎の踵落としを決める。

 

「死にたい奴から、かかって来い……」

 

鋼弥は凍るような視線で怪人たちを睨む。

一瞬だけたじろぐ怪人たちだが、飛び掛かる。

両手を軸にして、両足を開き――――。

 

「真覇豪旋脚!!」

 

駒の様に回転して、敵を蹴り飛ばす。

ものの数分で、片付き怪人たちは全滅した。

 

「こいつらは一体、何なんだ?アタシたちが知っている悪魔じゃあ、どれも見た事ない」

 

望紅が倒した怪人の鉄パイプで突く。

 

「もしかして、ディープホールから逃げ出したと言う可能性もあるわね。

 あの世界は未開の地が多くあるから」

 

あらゆる憶測が浮かび上がるが、どれも根拠はない。

その時――――先ほどよりも大型の怪人が出現し、リオに襲い掛かろうとする。

 

「リオ!!」

 

鋼弥がいち早く、駆けつけてリオの前に立ち構えるが―――。

大型の怪人の首がゴロリッと斬れて地に落ちた。

其処に立っていたのは、

 

――開いた翼を彷彿させる肩。

――背中を守護する漆黒のマント。

――エメラルド色に光る目と全てを噛み砕きそうな口。

――あの怪人を斬り捨てだろう黒い剣を手にしていた。

 

禍々しい異形の蝙蝠を模した鎧の人物が立っていた。

全員が、警戒し、いつでも攻撃態勢にはいる。

すると、鎧の人物は鎧を解き、中を見せる。

少し逆立てた金髪とロックミュージシャンの様な私服の男性だ。

 

(師匠が悪ガキと言いそうだな……)

 

そんな事を思いつつも、目の前の人物に話しかける。

 

「仲間を助けてくれて、ありがとう」

 

礼を言う鋼弥、相手は―――

 

「ああ、気にすんなって」

 

ニシシッと笑う男。

ここではゆっくりできないので男の家へ向かう

 

 

◆◆◆◆

 

 

=新の家 客室=

 

 

「俺の名前は竜崎新。賞金稼ぎバウンティーハンターだ」

 

「バウンティーハンターねぇ、俺らの様な何でも屋のハンターと似たような職業か?」

 

ドルキーがそう聞き返すと、新は「そんなものだ」と言う。

 

「もう一つあるが、俺はリアスの眷属。"兵士"の役割だ」

 

「リアス・グレモリーの眷属になっている者か。時に、あの怪人たちが何者か知っているか?」

 

アルスが尋ねると新は答えた。

 

「あれは闇人という怪物、いや……元は人間だ」

 

新の"人間"という事に言葉に鋼弥たちは驚愕した。

まさか、襲ってきた怪物たちが元々は人間だというのが誰が予想できたのか。

 

「簡単に説明すると闇人は万物が秘める邪よこしまな感情、あらゆる欲望が集結、それらが覚醒する事で誕生する魔族の一種だ」

 

「じゃあ、俺たちはバケモノになった人間を倒していたという訳か……」

 

知らなかったとはいえ、元人間を殺してしまったことに罪悪感を感じる鋼弥たち。

新はそれに察したのか―――。

 

「気にするな、と言っても……気休めにしかならないけどな。

 闇人にされちまったら元に戻す方法はない。

 倒すことでしかあいつらを楽にさせられる方法なんだよ」

 

新は鋼弥たちにそう言う。

 

「で……お前らは一体何者なんだ?」

 

「ああ、そのことも話をしよう」

 

鋼弥たちは自分たちが何者なのか、何処の出身者なのか、自分たちの目的を話した。

新もまた情報を交換した。

 

「魔界の出身、こことは別の駒王町や勢力の事情、この世界に逃げ込んだ危険人物を追ってか」

 

「この世界には闇人と呼ばれる三勢力共通の敵勢力が存在するのか……」

 

互いの情報を知り、納得する双方。

こちらの世界にいるリアスたちはとある事情のため力は貸せないようだ。

仮に会ったとして、余計な混乱をさせるわけにもいかないので、良かったとも言えるが……。

明日から本格的に捜査だ

 

 

◆◆◆◆

 

 

夕ご飯を食べ終えて、くつろぐ男性陣。

女性陣はお風呂に入って、ゆっくりと体と心を休めるようだ。

新はスッと立ち上がり部屋を出ようとする

 

「何処かへ行くのか?」

 

「ふふふ、あんたら女性陣の裸を見るためよ」

 

その言葉に呆れる鋼弥、アルス。

 

「……莫迦か貴様は」

 

「……そういうのはよくないぞ」

 

帽子を深く被るアルスと両手を組んでため息をつく鋼弥。

 

「新。悪い事は言わねぇからそれだけはやめておいた方がいいぜ。

 特にカナンと望紅にバレたら八つ裂き刑だ」

 

ドルキーは止めるように注意するが……

 

「何を言う。女が風呂に入っているのならばそれを見るのが男ってもんだろ」

 

新は力説するが、シラーっとしていた。

 

「まぁ、鋼弥は朱乃と付き合ってあの豊満な胸を顔で埋めているだろよ?」

 

ニヤニヤッとしながらドルキーの言葉に鋼弥は顔を赤くして反論する

 

「な、何を言う!?」

 

「否定すんなって、実際にどうなのよ?あの豊満な胸で味わってんだろ~?」

 

「さっきの戦闘でクールに決めているけど、案外ムッツリスケベか」

 

ドルキーの言葉に便乗してからかう新。

 

「あ、新まで、何を言うんだ!!」

 

「とにかく……俺は行くぞ。桃源郷へ!!」

 

新は風呂場へ猛ダッシュ。

 

「骨は拾ってやるぞ……」

 

ドルキーはアーメンと十字に切る

鋼弥とアルスはため息をついて、トランプの大富豪の続きをする。

 

 

◆◆◆◆

 

 

=新の家 浴場=

 

 

湯気がたちこもる浴場。

リオ、カナン、望紅、シェリルは戦いの垢を落とすために湯船に浸かっている。

 

「いいお湯です」

 

「疲れが取れるわね」

 

リオとカナンの胸がプカプカと浮いている。

望紅は自分の胸をさするが……悲しいか、全然ない事に落胆する。

 

「いいさ、いいさ……まだ成長できるから……」

 

泣きながらも今後の成長に期待するしかない。

すると、ドアが開かれる。

一同は振り向くと……其処に立っていたのは新であった(下に水着を履いてます)

 

「「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」」

 

「なにしてんだ、おめぇー!!?」

 

リオとカナンは悲鳴を上げてタオルで体を隠す。

新は女性陣の裸体を見ている。

 

(まずはリオ。中々のプロポーションで胸が大きいな)

 

「み、見ないでください……」

 

(カナンはやや大きな胸、脚や腕は細め、白い肌がなんとも眩しい)

 

「あ、あなた……なにをしているのよ!?」

 

(望紅は……控えめな胸だが肉体は結構、引き締まっているな)

 

「なんか、失礼なこと考えているだろ!?」

 

ふむふむと女性陣の体を評価する。

新は一人だけ風呂場にあってはならないものを目撃する。

――――シェリルだ、風呂に入っているのに、鎧を脱いでいない。

 

「ちょっ!?鎧を付けたまま風呂に入っているんかい!?」

 

逆に言えば、あの鎧の下にどんな身体が……と興味が湧く新だが、シェリルは大刀を持ち構える。

ドンッと新に近づき大刀を振り下ろすが、新は避ける。

 

「あぶねー。いきなり攻撃するか?」

 

「正当防衛だろうが!?なに堂々と風呂場に入ってんだよ!?」

 

「このド変態!!」

 

望紅は火炎弾、カナンは風呂桶や石鹸を投げまくるが新は華麗に避ける避ける。

その隙にシェリルが近づき、横水平に斬りかかるが新は跳躍してシェリルの頭上を跳び越す。

シェリルは新が反対側に着地するとみて、剣を振るうが既に距離を離されていた。

 

「どれ……その鎧の中身を見せて貰おうか!!」

 

闇皇の剣を顕現させて、新は加速する。

シェリルは迎え撃つ準備をして、構えて振り下ろす――――

 

ガギィィンッ!!

 

鎧の接合部分だけをピンポイントに付き、鎧は音を立てて外れた。

それだけではなく、彼女が着ていた戦闘用レオタードまで切られた。

薄紫色の長髪、大きな胸に引き締まった腰、弾力がある臀部。

シェリルの裸体が新に見られて、眼がグルグルとなり―――。

 

「おお♪」

 

「い、い、イヤァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

 

大絶叫が響き渡った――――。

 

 

◆◆◆◆

 

 

女性陣たちはブス~ッと顔を膨らませてご機嫌ななめ状態だ。

空き部屋に入って、"男性陣とくに竜崎新、立ち入り厳禁!!"と札が貼られていた。

 

「……てか、マジで生還していたのかよ」

 

「それだけじゃなく、シェリルの裸体を見たぜ」

 

親指をグッと立てて戦果報告をして、三人は驚愕する。

 

「……だが、連携は最悪な状態だぞ」

 

アルスの言う通り風呂場に堂々と潜入し、挙句の果てにはシェリルの裸体を見るという事をしたのだ。

女性陣達からフレンドリーファイヤーされてもおかしくない状態である。

先が思いやられそうなだと、心配になる鋼弥。

明日に備えて、就寝する。


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