ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~短編劇場   作:Mr.エメト

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時期:第11章前。

今回はpixivのご友人さんのキャラとクロスの第二弾!!
前編、後編と分けます~。


三匹の悪魔を追え!!【前編】

=魔界中央・パンデモニウム 異界ゲート=

 

 

今回はとある依頼を受けたメンバーが集まっていた。

 

「今回の任務は異界に逃げた悪魔を追えってわけか」

 

行くメンバーは望紅、ドルキー、アルス、リーザ、シェリルの五人だ

鋼弥とリオは学園祭や冥界で始まるサイラオーグ戦に、珠樹、彗華、タオ、紫、カナンは別件依頼があるので来られないようだ。

 

「三匹の悪魔を捜すとなると別行動しなければならないこともある」

 

「そういうことになるわね、まとまって行動していくわけにも行かないわ」

 

アルスとリーザがその世界に辿り着いたらの行動方針を固める

いざ、異界ゲートを潜り抜ける―――。

 

 

―――――――――

 

辿り着いた場所に望紅はどこか見覚えがある

 

「あっ、ここって駒王町じゃねぇか。またここに飛ばされたのか?」

 

「俺も駒王町、来たことあるが……どうも、雰囲気が違うな」

 

ドルキーもそう言う。

リーザはCOMPを使い、逃げた悪魔を調べる。

点滅している点はそれぞれ違う方へと逃げ込んでいた。

 

「こりゃあ、バラバラに捜索しないとダメか」

 

「そうだな。すこし辛くなるが武運を祈る」

 

それぞれ悪魔を追いかけて、バラバラに散らばる。

 

 

◆◆◆◆

 

 

=望紅&ドルキー組=

 

 

「逃げた悪魔の気配……ここなんだが、何処に隠れているんだ?」

 

「早いところ、見つけないと被害が出てしまうな」

 

日は高く昇っているが、魔界の悪魔はそんな事をお構いなしに現れる。

望紅とドルキーはこのあたりに潜んでいる悪魔を捜している。

すると見知った男女が目に入り、駆け出す。

 

「誰かと思えば崇仁とレイナーレじゃん」

 

望紅が言う男女のカップル――――崇仁とレイナーレは声がする方を見て振り向くと驚いた

 

「えっ!?望紅さん!?」

 

アリス事件の時、協力してくれた佐藤崇仁とレイナーレと再会した。

 

「お久しぶりです!!でも、どうして?」

 

「悪魔がこの世界に迷い込んでな。捜していたところ、お前らの姿を見たわけだ」

 

「それって、アリスみたいなのが……?」

 

「アリスの様な魔人じゃないが、強力な悪魔が迷い込んだだけだ」

 

困ったかのように後頭部をかく望紅

崇仁は望紅の後ろにいた赤い帽子を被った男性に視界が入る

 

「あの、そちらの人は?」

 

「こいつはドルキー・サーティン。まぁ、同業者だわ」

 

望紅はドルキーを紹介する

 

「よろしくな。望紅から話は聞いたぜ。アリスの時、助けてくれありがとな」

 

「いえ、そんな……」

 

崇仁は照れているようだ。

ドルキーは耳元で崇仁と話す。

 

「あいつ、口は悪いけどさ根は良い子なんだよ。気悪くしないでくれよ」

 

以前の辛辣な言葉を思い出すが、あれは彼女なりの心配でもあり優しさでもある。

 

「なに、話をしてんだ?」

 

「男同士の会話ってやつだ。これがな」

 

他愛もない会話をするが、ドルキーと望紅は何かを感じ取る。

其処に現れたのは、鎖の髪を持つ赤黒い巨人だ。

鎖の髪束から、黄色い目が覗いている。

 

「おいでなすったか」

 

 

―――――――――

 

 

=アルス&リーザ組=

 

アルスはバイクを呼び出して、悪魔の出現ポイントへと向かうアルスとリーザ。

リーザがCOMPを操作して、ナビゲーションしている。

辿り着いた場所は、石段がある神社のようだ。

 

「ここに潜んでいるのかしら?」

 

「行ってみれば解るはずだ」

 

バイクから降りる二人は、石段をゆっくりと登り、神社へたどり着く。

辺りを見渡すが、何の変哲もない神社だ。そうただの人間だったらの話だが。

 

「毒と瘴気の臭いがするわね……」

 

「ああ、この瘴気濃度を考えればただの悪魔ではないようだな」

 

二人は警戒しつつ、神社の境内を散策している。

人がいないのは幸いなのだが、急いで倒さなければ騒ぎが大きくなる。

すると、白髪の男と黒髪の女が姿を現す。

 

「いらっしゃい、外国のカップルでしょうか?」

 

カップルという言葉にリーザとアルスは少しだけ顔を赤くする。

 

「ち、違います。その……共通の趣味を持つ友人です!!」

 

リーザがそう弁明し、アルスは帽子を深く被っている。

それを見たリーザはアルスを蹴り、激昂する

 

「貴方も何か喋りなさいよ!?」

 

「すまん…………」

 

そんなやり取りを見た二人は茫然としていた。

アルスは二人を見て、ある言葉を呟く。

 

「……二人とも、普通の人間ではないようだな」

 

その言葉を聞き、二人の男女は警戒するが、アルスは続けて話す

 

「警戒しなくてもよい、俺たち二人は魔界から来た者だ」

 

「魔界から?貴方達は何者なの?」

 

黒髪の女性がそう問いかけてきて、リーザとアルスは名を名乗る

 

「私はリザベル・フォン・シュタイン。今後ともよろしく」

 

「俺はアルス・ヴァレンタイン。魔界軍人の少佐だ」

 

名乗ったら名乗りかえすのが礼儀、相手側も名乗った。

 

「僕はアベルといいます。中級天使です」

 

「三上咲耶(みかみさくや)といいます。あの二人はどうしてここに?」

 

アルスは単刀直入にアベルと咲耶に問う。

 

「逃亡した悪魔を追跡していたのだが、見かけなかったか?」

 

「悪魔?二人は"はぐれ悪魔"を追っているのかい?」

 

「"はぐれ悪魔"というよりも……凶暴性のある悪魔を退治だ」

 

アルスはサーベルを抜き、リーザは鞭を手に持つ。

二人が突然武器を取り出すことに驚く、アベルと咲耶。

 

「貴方達は離れていなさい。ここから先は私とアルスで片づけるわ」

 

二人の視線の先を見ると、黒い霧の様なものが出現。

それが晴れると剣を両手に持ち真っ黒な服を身に纏い、黒い笠を被ったドクロが姿を現す。

 

 

―――――――――

 

=シェリル=

 

 

シェリルは人に見つからない様に現れた悪魔の出現ポイントへ到着。

大きな湖がある場所で、傍にはホテルが建っている。

人が多くいた時に出現したら取り返しのつかないことになる、急いで探そうとするが……。

 

ドスッ!!

 

彼女の足元に光の槍が刺さっていた。

投擲した方向を見ると、金髪の女性天使が光の槍を構えていた

 

「貴方は一体誰!!ここから出ていきなさい!!」

 

女性天使は光の槍を構える。

シェリルは違うと首を横に振る。

 

「で、でも……ユーラテさん、なんだか敵意もないようですけど……」

 

「カスティー、あんな恐ろしい鎧を身に着けているのよ。中身だって恐ろしい怪物かもしれないわ!!」

 

ユーラテの言葉を聞いて"ガーン"とショックを受けるシェリル。

確かに鎧の色は黒だし、恐ろしい雰囲気があるという自覚はある。

説明しようにも呼吸音しか聞こえないし、見た目にも問題あるので口で説明するのも難しい。

どうしようかと思ったシェリルだが何かの気配を感じる。

湖がボコボコと泡立ち、水の柱が立ち上がる。

 

「なに!?」

 

水が弾かれると巨大な紫色の大蛇が出現する

 

【ギシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!】

 

大蛇は雄たけびをあげて、青色の瞳で獲物を睨む。

シェリルは大刀を取り出し、振り回して構える。

 

「カスティー、貴方は離れて!!」

 

ユーラテは光の槍を構えて、大蛇と対峙する。

 

――――別世界の駒王町に、それぞれの場所で出会い戦いが始まる


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